Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

LIVE REPORT

Japanese

ircle presents「HUMANisM ~超★大乱闘編~」

Skream! マガジン 2019年02月号掲載

2019.01.19 @渋谷TSUTAYA O-EAST

ircleが、1月19日に渋谷TSUTAYA O-EASTにて主催イベント"ircle presents「HUMANisM ~超★大乱闘編~」"を開催した。1月でCDデビュー10周年を迎えることを記念し行われた本イベントには、ircleを祝うべく多くの仲間バンドが出演。Skream!では、全出演者がircle愛を剥き出しに、まさに"大乱闘"な熱演を繰り広げた1日を完全レポートする。


DJダイノジ

会場に入ると、DJダイノジが本来の出演時間の10分前から観客を楽しませていた。ircleと同郷の大分出身の仲間として、しっかりと会場を盛り上げる気概の表れか。大地洋輔は"二階堂ステージ"を飛び出しメインの"いいちこステージ"や2階席でもダイナミックに踊り、大谷ノブ彦は言葉でフロアを昂ぶらせていく。大分は九州で唯一フェスがないのでircleが大きなイベントをすることが嬉しいと語り、ステージ前に多くの観客を呼び寄せて去っていった。(稲垣 遥)


GRAND FAMILY ORCHESTRA

トップバッター GRAND FAMILY ORCHESTRAは、開幕一番「TAXI」で、3本のギターの音圧で荒々しい音を響かせた。と思えば、ircleの河内健悟(Vo/Gt)がカバーをしたことがあるという「恋する惑星」では、OCHANがギターをキーボードに持ち替えてスペイシーな効果音を、松山晃太(Vo/Gt)は高音が続くサビも聴かせる。続く「黄金になる」ではメンバー5人全員でシンガロング。オーディエンスを巻き込んだ、広いステージが似合うライヴを繰り広げた。(稲垣 遥)

[Setlist]
1. TAXI
2. リンディンドン
3. オー晴レルヤ!!
4. 恋する惑星
5. ラバーソウル
6. 黄金になる


ハンブレッダーズ

高校生のころ互いにCDを貸し借りし、ずっとircleを聴いていたというハンブレッダーズ。「スクールマジシャンガール」での"アイスクリーム 頬張る姿が/たまらなく僕の胸を焦がすんだよ"というフレーズなど、思春期を歌う彼らのライヴは、終始、無鉄砲で甘酸っぱい。純な歌声も、歪みのない愚直な楽器隊の演奏もそれを演出し、オレンジの照明に照らし出されてリスナーのセンチメンタルな記憶を呼び覚ます。青い時代真っ只中に味方になってくれた先輩バンドの晴れ舞台に、温かな音楽を捧げた。(稲垣 遥)

[Setlist]
1. スクールマジシャンガール
2. 常識の範疇
3. CRYING BABY
4. DAY DREAM BEAT
5. 弱者の為の騒音を


GOOD ON THE REEL

千野隆尋(Vo)が深々とお辞儀をして始めたのはGOOD ON THE REEL。タイトルどおり眩く輝くような楽曲「素晴らしき今日の始まり」でスタートを切ると、「シャワー」でぐっとファンタジックな世界へ引き込んでいった。千野は観客ひとりひとりに優しく手を伸ばして歌う。「シャボン玉」では3拍子の柔らかなサウンドに乗って、ステージの隅から隅まで軽やかに踊りながら、丁寧に想いを放っていったのが非常に印象的だった。(稲垣 遥)

[Setlist]
1. 素晴らしき今日の始まり
2. シャワー
3. サーチライト
4. 2月のセプテンバー
5. シャボン玉


Amelie

本イベント唯一の女性ヴォーカル、mick率いるAmelieが登場。キャッチーな「ライアーゲームじゃ始まらない」から「step!」を鳴らし、華やかながらパワフルに、前に前に歌を届ける姿勢に呼応して、自然に後ろの方まで手拍子が沸き起こる。"Amelieを見つけてくれてありがとう"とircleへの感謝をmickが語ったあと、ラストに歌われた「ヒーロー」の歌詞中に登場する"ヒーロー"にはどうしてもircleを重ねずにいられなかった。(稲垣 遥)

[Setlist]
1. 朝は来る
2. ライアーゲームじゃ始まらない
3. step!
4. メグリメグル
5. ヒーロー


Ivy to Fraudulent Game

続いて登場したIvy to Fraudulent Gameは、「徒労」、新曲、「青写真」を畳み掛け、寺口宣明(Gt/Vo)の伸びやかな歌声、徐々に厚みを増す美しいメロディをしっかりと聴かせる。彼らが作り出す美しい世界に聴き惚れる観客に向け寺口は、"たくさんのバンドが出ているけど、その中のひとつと思われたくない"とこのステージに懸ける決意を示す。"年に2回あるかないかの大乱闘ですので、今日は革命を起こしたいと思います"という言葉のあとに続くのは、アンセム「革命」。自然とクラップやシンガロングが沸き起こり、会場は一体感を増していく。最後はニュー・シングル「Memento Mori」を披露し、4人にしか作れない空気を会場いっぱいに充満させたまま、ステージを去った。(渋江 典子)

[Setlist]
1. 徒労
2. 新曲
3. 青写真
4. 革命
5. Memento Mori