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INTERVIEW

Japanese

LACCO TOWER

2018年08月号掲載

LACCO TOWER

メンバー:松川 ケイスケ(Vo) 細川 大介(Gt) 塩﨑 啓示(Ba) 重田 雅俊(Dr) 真一ジェット(Key)

インタビュアー:山口 智男

自分たちが持つ黒いイメージに振り切った『薔薇色ノ怪人』。そして、白いイメージに振り切った『遥』。その2枚を経たからこそ、LACCO TOWERが辿り着いた新たな境地。『遥』からちょうど1年ぶりにリリースするメジャー4thフル・アルバム『若葉ノ頃』は、黒と白のイメージがちょうどいい塩梅で溶け合いながら、LACCO TOWERらしさが極々自然に感じられる1枚になっている。そこには、なんのけれんも、こけおどしもない。あるのは、ただただいい音楽を作りたいという思いだけ。それを円熟と捉えずに"若葉ノ頃"というタイトルで表したのは、結成から16年経ってもなお、成長していけるという確信があるからだ。

-『若葉ノ頃』を聴かせていただいて、1曲1曲にしっかりと想いを込めながら、ただただいい曲を作ろうとしたことを思わせる、清々しいというか、とても気持ちのいいアルバムだと思いました。7月16日の"黒白歌合戦"(恵比寿LIQUIDROOMで開催した"LACCO TOWER結成16周年特別企画「第5回黒白歌合戦」~黒の日~")のとき、松川さんは新作について最高傑作とおっしゃっていましたが、最新作が常に最高傑作という意味で言ったのか、それともこれまでとは違う手応えがあってそう言ったのか。そこからまず聞かせていただけますか?

松川:リリースするたび、"最高傑作ができました"って、インタビューではよくあるじゃないですか。ああいうの好きじゃないんです。そういうありふれた意味ではなくて、ほんとにLACCO TOWERとして16年やってきて、やりたいことを全部やったうえで最高の音楽が今できているという感覚があるんです。それがそのままアルバムになった気がするので、LACCO TOWERの歴史の中で一番、いいものができた気がしています。

塩﨑:でも、あのMCを聞いたときはびっくりしましたよ。何も考えずに思ったことを言っただけなんでしょうけど、"あ、そうなんだ。そんなふうに思ってたんだ!"って、あのとき初めて知りました。あそこにいたのは、16周年のイベントに来てくれるような人たちだから、LACCO TOWERのことをよく知っていると思うんですよ。そういうコアなファンに向けて、"最高傑作になった"って胸を張って言うっていうのは、俺も結構胸アツになりましたね。

-他のみなさんは新作について、どんな手応えがありますか?

重田:制作のときから、すんなりいけたんですよ、今回は。身体に自然に入ってきたというか、自然体で作れたと個人的には思ってます。

真一:僕もそんなに最高傑作なんて言わないんですけど、『若葉ノ頃』ができたときは、これまでの僕の音楽人生の中で初めて辿り着けた到達点だと思いました。それは言葉を変えれば、最高傑作ということになると思います。

細川:僕は逆に毎回、最高傑作と思っちゃう人間ではあるんですけど、前々作(2017年3月リリースのミニ・アルバム『薔薇色ノ怪人』)まではかなり意気込んでいて、"絶対、前作を超えてやる!"って思いを持ちながらやっていたんですけど、前作の『遥』(2017年8月リリースのメジャー3rdフル・アルバム)、今回の『若葉ノ頃』はそういう意気込みなしに自然に自分から湧き出たものを詰め込んだら、"これ、今までで一番いいじゃん"って思えるものになったのがすごく嬉しかったです。

真一:『遥』のときは、LACCO TOWERらしさを求めすぎて、LACCO TOWERの白い(イメージの)、多くの人に受け入れられる曲は、こうだっていう先入観があったと思うんですけど、今回は、そんなふうに搾り出したわけではなく、滲み出てきたものでできた曲たちなんですよ。周りがそれをどう思うかはわからない。でも、どの曲もLACCO TOWERらしいと思うんですよ。それを変に固定観念で決めつけないで作れたっていう。傑作かどうかはさておき一番好きですね。

-LACCO TOWERの曲を、黒と白という分け方をすると、今回、そのバランスがちょうどいい塩梅になっているように感じましたが、もしかしたらLACCO TOWERの入口を広げるという意味で、白に振り切った『遥』よりも『若葉ノ頃』の方が聴きやすいかもしれない。今回、タイアップが4曲(「若葉」、「雨後晴」、「最果」、「愛情」)、入っているじゃないですか。そのぶん、そうじゃない6曲は思いっきりLACCO TOWERらしさを追求できたんじゃないかなと思ったのですが。

松川:歌詞においては、そうでもないです。"2018ザスパクサツ群馬公式応援ソング"の「雨後晴」は、僕らも試合を応援に行ったり、チームのいろいろな想いを聞いたりしながら作ったので、その曲だけは内情を知っていないと書けないようなものにはなっているんですけど、他の3曲はそこまで――テーマ決めをタイアップにしてもらった以外は、いつもどおり、上がってきた曲から僕がイメージしたものと掛け合わせながら書きました。

真一:曲もそうですね。LACCO TOWERらしさを思いっきり追求したというか、はっちゃけながら作ったのは、「薄荷飴」ぐらいですね。自分のやりたいことをとことんやろうと思いながら作り始めた曲だから、すごく好きですけど。

-「薄荷飴」は、僕も一番好きかもです。

松川:ほんとですか。僕もその歌詞が一番好きなんですよ。タイトルが浮かんだときにイケると思いました。たまたまスーパーかどこかで"薄荷飴"って漢字を見て、いいなと思ってたんですよ。実は僕、あまり友達がいないんですけど、同年代のミュージシャンで中田裕二氏とたまに飲むんですよ。そういうときは、東京都内のビジネス街で待ち合わせすることが多いんですけど、たまたまこういう(「薄荷飴」で歌っているような)女性がいたんです。たぶん本当はこういう人ではないと思うんですが(笑)、気だるそうに誰かを待っているその女性からヒントを得て作りました。

-ちょっとオリエンタルなイントロのリード・ギターも印象的ですね。

細川:ピアノとリズム隊だけでもう十分だから、イントロにギターはいらないだろうと思っていたくらいなので、イントロのギターは一発でその世界に引き込めるようなものにしないと意味がないと考えながら作りました。1音1音、"どっちがいい?"って真一とデータでやりとりしながら詰めていったんです。