Japanese
LACCO TOWER
Skream! マガジン 2014年08月号掲載
2014.07.21 @LIQUIDROOM ebisu
Writer 山口 智男
7月2日にリリースした最新フル・アルバム『狂想演奏家』の印象の延長上でライヴに臨んだら、『狂想演奏家』とは若干違うオープン・マインドとも言えるバンドの打ち出し方にちょっと面食らってしまったのは、筆者が初めてLACCO TOWERのライヴを見るからなのか。もっとも、『狂想演奏家』のリリース記念のワンマン・ライヴだからって、その世界観だけを再現することが目的というわけではない。
特にこの日はバンドの結成12周年を記念するライヴでもあったことを思えば、『狂想演奏家』でアピールした息が詰まるような緊張感のみならず、12年間の集大成とも言えるバンドの今を、裏も表も含めすべて見せてもいいぐらいの意気込みがバンドにはあったのかもしれない。
ファンにはお馴染みの(彼らと仲のいいバンドのメンバーからなる)ふんどし姿のみこしーズがお神輿を担いで、"ラッコ、ラッコ、ラッコ、ラッコ、せいやー!ラッコ、ラッコ、ラッコ、ラッコ、わっしょい!"とスタンディングの客席を練りまわってから"LACCO TOWER始めるぞ!"と激情を迸らせる1曲目の「杏子」になだれこんだオープニングから"ゲストを呼びます"と呼び込んだラッコの着ぐるみが激しいダンスを披露したダブル・アンコールまで、『狂想演奏家』の収録曲を中心に、昭和の歌謡曲を思わせるメロディと熱度満点の演奏が交錯する新旧の代表曲を計20曲演奏した2時間半。その間、遊び心を感じさせる演出に加え、彼らが見せた、くだけた調子のMCやお互いをイジりあうやりとりからは決してシリアスなだけではないバンドの姿とともにLACCO TOWERの音楽が相反するさまざまな要素の組み合わせで成り立っていることが窺え、興味深かった。
その点、個人的な志向もあったとは言え、筆者は『狂想演奏家』を聴き、どちらかと言うと、このバンドが持っている暗い部分に目を向けすぎていたのかなと、この日、目の前に明るい世界が広がる「新世界」やリズムがダンサブルな「鼓動」、そして"夏ですね!夏だろ!おまえら!!"という松川ケイスケ(Vo)の問いかけに観客が"キャー!"という歓声で応えた「藍染」といった明るい曲を次々に繰り出すバンドの姿を見ながらちょっと反省。それにしても、そういう曲をたたみかけるように演奏して、これでもかと盛り上げてからそれまでとは180度違うと言ってもいい「恋人」のようなせつなさいっぱいの曲をやるからこそ、感動はより大きな、いや、深いものになるのだろう。
終盤、ギターの音が出なくなるというトラブルが発生。もちろん、トラブルの類は起こらないほうがいいに決まっているが、リカヴァリーするまで、リズム隊とキーボードによるジャム・セッションでつなぎ、そこから「林檎」になだれこんだ流れがハイライトの1つと言えるほど印象的だったことを思えば、この日、運命はバンドに味方したようだ。いや、予想もしていなかったトラブルを記憶に残る場面に変えてしまうのもバンドの実力のうちか。
"つらいことや悲しいことがいっぱいあるけど、それでもがんばろうという歌しか歌えない"と語った松川は自分たちと観客が何ら変わらないことと、そんな自分たちが、誰かが少しでも幸せだと思えるきっかけになれた感謝を伝えると、『狂想演奏家』からバンドの新たな決意でもあり、祈りにも似た歌が胸に染みる「組絵」を披露して本編を締めくくると、アンコール、そしてダブル・アンコールに応え、ダメ押しで盛り上げた。この日、何度か松川が観客に投げかけた"とち狂う準備はできてますか?"という言葉に最後、"幸せになる準備はできてますか?"という言葉が加えられていたのがとても印象的だった。
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