Japanese
BLUE ENCOUNT × RockCorps
2018年08月号掲載
Member:田邊 駿一(Vo/Gt) 江口 雄也(Gt) 辻村 勇太(Ba) 高村 佳秀(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり Photo by 大木 優美
4時間誰かのために身体を動かし、その対価としてライヴを楽しむ──"Give,Get Given"を合言葉にスタートした"RockCorps"が日本に上陸して今年で5年。ボランティアと音楽フェスとが一体となったこの試みは、これまでに世界10ヶ国、18万人以上が参加してきた大きなイベントとなっている。今年9月1日に行われる幕張メッセでのセレブレーション(ライヴ)には、海外からEllie Goulding、そして国内からはBLUE ENCOUNT、KEYTALK、加藤ミリヤ、でんぱ組.incの出演が発表された。今回のインタビューでは、実際にボランティア活動にも参加したというBLUE ENCOUNTの4人に、"RockCorps"について、またボランティア活動に対する彼らの思いを訊いた。
-"RockCorps"というイベントについて、率直にどう感じましたか。
田邊:初めて聞いたときは、かなり攻めてるなと思いましたね。たくさんのボランティア日程があって、そこにいろんな方々が集まって、その方々が最後に幕張メッセに集まるみたいな、そう考えると"Road to~"なイベントなんだなって思いますね。ボランティアってなかなか、やろうにもやり方がわからなかったりとか、僕ら自身もどうやって参加したらいいのかがわからないこともあったりしましたけど、こういうイベントがあることで関心が湧くし、改めてきっかけを与えてくれるイベントだなと思いましたね。
-みなさん自身、ボランティア活動はあまりしたことがなかったですか。
高村:メンバー4人でっていうことはないかな。
田邊:2016年に熊本地震が起こって。ツアーで募金活動などは常にやっていたんですけど。でも、自分たちで何かワン・アクションを起こす──もちろん募金もワン・アクションですし、いろんなものに対する活動や行動、言動もワン・アクションだと思うんですけど、身体を動かすボランティア活動は今までしたことがなかったかもしれないですね。だから、今回は貴重な経験でした。
-今回は実際に、4人で福島県双葉郡広野町の清掃ボランティアに参加しました。ここではどんな作業を行ったんですか。
田邊:活動内容に"除草活動"とあったんですけど、頭の中で思い描いていたのは、ばぁちゃん家の畑の雑草を手で摘んでいって、最後"麦わら帽子いっぱいに取れたよ~"くらいの感覚だったんです。その日、福島は肌寒い日だったので、"長袖とかいるよね"って話していたんですけど、まぁ、実際の草の丈のデカさたるや。
高村:すごかったね。
田邊:ちょっとした竹林くらい生えてたよね。
辻村:生い茂るっていう感じの。
田邊:どうやってこいつらはここまで育ったんだ、くらいの(笑)。結局僕は、Tシャツ3枚着替えるくらい汗をかきました。かなりの仕事量だった気がしますね。
-広さ的にはどのくらいの場所を除草したんですか。
田邊:道を歩きながらやっていくスタイルで、4時間くらいいたんだっけ?
高村:実際に刈っていたのは、2時間くらいじゃないかなぁ。
田邊:その時間でいけるところまでいこうということで。とにかく草があるところに鎌を入れるみたいな感じでしたね。
高村:僕の田舎、実家とかは同じくらい草が生えていて。それを半年に1回くらいは親と一緒に刈ったりしていたので、昔を思い出すくらい、この歳になって久しぶりに本気で草刈りしたなっていう。
田邊:一番、高村がうまかった。
江口:うまかったね。
高村:親に教わった刈り方があるので。
田邊:他のボランティア参加者に、鎌の使い方をレクチャーしてましたから。
辻村:最後の方は無心でやってたもんね(笑)。
田邊:ちょっとふざけたらよっちゃん(高村)に怒られました。
辻村:そうだね。
田邊:"え、楽しくやるんじゃないの?"っていう。
高村:真剣になっちゃいましたね、草刈りも。せっかく参加するならちゃんとやりたいなっていう思いが強かったので。やり始めたら止まらなくなっちゃって。
辻村:各々の性格が出てたよね。田邊はずっとカメラの前で喋ってるし。
田邊:取材用のカメラが回っていたんですけど、やっぱりカメラが回ってると何かコメントを発さないといけないという思いが自動的に出てきてしまうので。
高村:責任感がありますからね。
田邊:でもだんだんと口数が少なくなってきて、"どうですか"って言われて、"いやぁ、なんとかかんとかですね。はぁ......"って溜め息をつきながらもやっていたのがあって。最終的に、次の日両腕が上がらないくらい筋肉痛になってました。普段使わない筋肉を使ってたからね。
辻村:なんだろうね、あの部分。ボーリングしたときと同じような感じの。
江口:はははは(笑)。
田邊:そう、ボーリングの次の日に変な筋肉がピクピクするみたいな。そうやって普段使ってないところを使うみたいな感じが、普段参加しない場所に参加するというのを、身体がちゃんと理解してくれてるんだなというのはありましたけどね。
江口:そうだね。今回のイベントって、入り口がふたつあると思うんです。ライヴが観たいからボランティアに行くという人と、ボランティアがしたくて、結果的にライヴがついてくるというパターンがあって。そのどちらが入り口でも、僕はいいんじゃないかなと思うんです。自分がやりたかったこと、見たかったことをきっかけに、別の知らなかった世界を知れるという、このイベントは新しいし、とても素晴らしいなと思いました。僕らも、普段はライヴを中心にやってますけど、ボランティアを率先してやったことがなかったので。こういうのをきっかけに、新しい世界を知ることができて。とてもいい経験だったなと思ってます。
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ラテンを感じるお囃子ビートから四つ打ち、サウンドの質感はラウド/エモ、そして田邊駿一のヴォーカルはR&Bシンガー・マナーやラップも飲み込んだバウンシーなもの。加えてアウトロには少々EDMのピースまで聴こえてくる。遊び心満載で、それこそ歌詞の一節のように"やんちゃに自分(おのれ)奏で"た、痛快極まりないシングル表題曲である。c/wには夏フェスでのキラー・チューンとして記憶に新しいファストなナンバー「SUMMER DIVE」、ぐっとシンプルなアンサンブルと鼓動のような3連のリフが壮大なロック・バラード「らしく」の2曲が収録され、このシングルの重要性をより際立たせている。戦うべき相手、超えていく作品は過去の自分。ブルエンの表現の深度を表す1枚だ。(石角 友香)
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ブルエン初の単独幕張メッセ公演の完全映像化作品。この日、その場にいたのだが、映像にメッセージを託したシリアスな「THE END」のオープニングや、これまでと違う演出に目を凝らすファンの表情にもブルエンのニュー・フェーズを再確認して瞠目。メッセをライヴハウス化するアドレナリン大放出のアッパー・チューンはもはや鉄板として、あのキャパの観客が息を詰めて集中する「さよなら」、これまでなら田邊駿一(Vo/Gt)がMCで滔々と思いを語っていた「city」前を言葉以上に刺さる映像で表現したことなど、まさにこのツアーの目標であり真意である、過去や貼りついたイメージを"終わらせる"数々の挑戦が詳細に見られることの意義は大きい。しかも4人は終始笑顔。それも単に無邪気なだけじゃない、バンドの生き残りを賭けた意志が窺える笑顔だ。(石角 友香)
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ドラマ"THE LAST COP/ラストコップ"に書き下ろした「LAST HERO」とは一転して、聴かせるバラードを映画"ラストコップ THE MOVIE"の主題歌として作り上げたブルエン。出会ったすべての人は必然があり、そのことに対する感謝が飾らない言葉で記された、今、ライヴでもひとつのハイライトを形成しているのがTrack.1の「さよなら」。アコースティックなアレンジも堂々とモノにしているあたりに今の4人の胆力を感じる。カップリングのTrack.2「Wake Me Up」はメンバーのソロ回しもライヴさながらの迫力で、Track.3の「The Chicken Song」は初めて江口雄也(Gt)が作詞作曲を手掛けた理屈抜きに楽しめるストレートなポップ・パンク。曲調は違えど、BLUE ENCOUNTの素直なキャラが滲み出た3曲だ。(石角 友香)
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灯した小さな火を守るような切々とした歌い出しから、その火を聖火台に着火するような展開で聴かせるアルバムのタイトル・チューン「THE END」で、冒頭からこの作品のモチベーションに突き動かされることになる。立て続けにキャリア最強のエモ/ラウド系な「HEART」で腹の底から揺さぶられ、2016年のシングル4作の配置の完璧さにも唸る。また、情景が浮かぶリアリティ満載のラヴ・ソング「涙」、「LOVE」や、ティーンエイジャーの気持ちに戻れる「GO!!」、「スクールクラップ」のブロックも痛快。また、紆余曲折続きの泣けるブルエン・ヒストリーをヒップホップ調のトラックに乗せた「city」は、さりげないが自然と感情が揺さぶられる。最も注目を集める今、露骨すぎるほど率直なアルバムを作ったブルエンに拍手を。(石角 友香)
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ラウド/エモ寄りの楽曲も今のBLUE ENCOUNTが鳴らせば、もはやジャンルというより曲の純粋な強度で幅広いリスナーに届くことを証明するような表題曲「LAST HERO」。世界や他人のせいじゃなく、限界を超えていくのはお前次第――まさに田邊駿一(Vo/Gt)がライヴのMCで表明する覚悟と同質のテンションが宿る曲だ。初回生産限定盤のカップリングにはまっすぐに頂上を目指せと歌う「WINNER」、知る人ぞ知るインディーズ時代からの人気曲「夢花火」のピアノ&ストリングス・バージョンも収録。通常盤のカップリングには早くも武道館公演で披露された「ANSWER」と「YOU」のライヴ音源を収録。特にストリングスとコラボした「YOU」の田邊のヴォーカルに思わず息を呑む、武道館公演のひとつのハイライトと言えるだろう。(石角 友香)
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いよいよ10月9日の日本武道館公演を目前に控え、ブルエンのライヴ未体験者にも、その本質が伝わる選りすぐりのライヴ映像集がドロップ。古くは2013年の渋谷O-WEST公演から、まだ記憶に新しい6月の新木場STUDIO COAST公演まで、主なワンマン・ライヴから現在のライヴでの代表曲がスピーディな編集でコンパイルされている。ユニークなのは時系列での並びでないこと、そしてあくまでも演奏シーンにこだわった内容ということ。つまり田邊駿一(Vo/Gt)お馴染みのロングMCは現場でしか見られないということだ。しかし、時折挟まれるファンの感極まった表情や、ステージ上のメンバー以上に熱く歌う表情などが、ブルエンのライヴを雄弁に語る。"この空間に参加したい"、そんな渇望を生むリアルな映像だ。(石角 友香)
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結成したばかりのバンドのような爆発力と、実はその疾走感の裏に結成からの13年分のスキルがぎっしり詰め込まれた「だいじょうぶ」。歌始まりの"あなたを待ってた/ぼくらは待ってた"から無性に走り出したくなるし、全面的にあなたの存在意義を肯定する田邊のヴォーカルも演奏も、すべてが歌い叫んでいる。2016年の今だからこそ録れた必然のテイクと言えるだろう。カップリングもスキルと熱量が見事に同居。Track.2「S.O.B」は激しいリズム・チェンジや、シーンがガラッと変わる怒涛の1曲。粘着質な歌の主人公のパラノイアックな精神状態をそのまま凝縮したような絶叫マシン級ナンバー。Track.3は笑顔でジャンプする光景が目に浮かぶショート・チューン「GO!!」。武道館ライヴの山場にセットされそうな記念碑的な曲揃い。(石角 友香)
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早くも4作目となるシングルは、アニメ"機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ"のオープニング・テーマ。アニメが描く、前世代の悪しき遺物を若い世代が覆していくというストーリーが、ラクな道のりではなかったバンド活動を経て、しかし共にいるファンや仲間と固い意志で結びつき、各々の毎日を戦う、そんな彼らのイメージと恐ろしくリンクする。パッと聴きはストレートなサウンドだが、16ビートの様々な解釈、Cメロに乗る"生きて生きて生きて/友を守るその手は/人類史上最強の武器だろ?"のカタルシスは圧倒的。また、対照的に生のドラムを取り込んで縦にきっちり揃えたビート感が2ビートでありつつ、クールなイメージを喚起する、カップリングの「HOPE」も、新しいチャレンジとして聴き逃せない。(石角 友香)
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"第94回全国高校サッカー選手権大会"の応援歌のために書き下ろした「はじまり」は"確かに僕たちはあの場所に居た"という田邊のヴォーカルから回想するスタイルを持つ、自分自身の苦い10代の思いを含んだリアルな歌だ。求心力を増してきたタイミングで大きなグルーヴを持つバラードにチャレンジしていることも聴きどころで、しかも彼らのエモい部分を損なうことのないアレンジに成功。一転、バンド活動を続ける中で受ける必ずしもポジティヴなことばかりではない言葉から生まれる感情を変幻自在なファスト・チューンに落とし込んだ「パラノイア」が好対照。加えて初回生産限定盤には「もっと光を」、「DAY×DAY」など、ここ2年のライヴ・テイクを10曲収録したDISC2が付属。(石角 友香)
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豆柴の大群
フラワーカンパニーズ
超☆社会的サンダル
HY
mudy on the 昨晩
WANIMA
yutori
荒谷翔大 × 鈴木真海子
Newspeak
"JAPAN JAM 2025"
GANG PARADE
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
Laura day romance
amazarashi
- 2025.04.30
-
とまとくらぶ
超☆社会的サンダル
桃色ドロシー
THE YELLOW MONKEY
- 2025.05.01
-
PEDRO
ラブリーサマーちゃん
Hump Back
ザ・クロマニヨンズ / Ken Yokoyama / マキシマム ザ ホルモン
詩羽×崎山蒼志
Rhythmic Toy World
Maki
- 2025.05.02
-
PEDRO
[Alexandros]
indigo la End
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
あいみょん
斉藤和義
ザ・クロマニヨンズ / Ken Yokoyama / マキシマム ザ ホルモン
四星球
KiSS KiSS
THE SPELLBOUND
fhána
緑黄色社会
Omoinotake
Shiggy Jr.
フラワーカンパニーズ
- 2025.05.03
-
PIGGS
ExWHYZ
[Alexandros]
サカナクション
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
奇妙礼太郎 × 君島大空
あいみょん
斉藤和義
ASP
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
アーバンギャルド
"JAPAN JAM 2025"
TOKYOてふてふ
"VIVA LA ROCK 2025"
- 2025.05.04
-
ACIDMAN
NakamuraEmi
サカナクション
清 竜人25
ASP
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
ザ・クロマニヨンズ / Ken Yokoyama / マキシマム ザ ホルモン
リュックと添い寝ごはん / クジラ夜の街 / ケプラ / ミーマイナー(O.A.)
"JAPAN JAM 2025"
INORAN
ぜんぶ君のせいだ。
"VIVA LA ROCK 2025"
RAY
"革命ロジック2025"
RELEASE INFO
- 2025.04.21
- 2025.04.23
- 2025.04.25
- 2025.04.26
- 2025.04.28
- 2025.04.30
- 2025.05.02
- 2025.05.03
- 2025.05.07
- 2025.05.09
- 2025.05.14
- 2025.05.16
- 2025.05.21
- 2025.05.23
- 2025.05.28
- 2025.05.30
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