Japanese
BLUE ENCOUNT
Skream! マガジン 2016年08月号掲載
2016.06.30 @新木場STUDIO COAST
Writer 石角 友香
バンドがタフになるからファンもタフになるのか、ここ1年のBLUE ENCOUNT(以下:ブルエン)とファンの相乗効果は凄まじい。支持する総体が増えても熱気が薄まらない。誰も取り残されていない印象なのだ。会場に入るとドア付近まで満杯のファン、そしてツアーの32ヶ所で対バンしてきたバンドの寄せ書きが感動的なバックドロップに目を奪われた。開場BGMもそんな仲間たちのナンバーが響く。この"旅"のドキュメントを多かれ少なかれここにいる人間は共有している。
アグレッシヴな照明がフロアを射抜く中、メンバーが登場。田邊駿一(Vo/Gt)の"始まるよー!"のひと声から、ブルエンのエモ/ミクスチャー・バンドとしての運動能力を見せつける「アンバランス」、「ワナビィ」、そして「D.N.K」と一気に畳み掛ける。それにしてもだ。今年1月のZepp Tokyoワンマン公演のある種、ストイックなまでに演奏で自分たちの存在意義を刻み込んでいくような印象に比べて、なんと楽しそうなことか。江口雄也(Gt)も辻村勇太(Ba)も最初のブロックから笑顔で、ステージ両サイドに出てファンを煽り、フロアは大きくバウンドする。
憧れの場所でライヴができて感無量であることと、ツアー・タイトルを噛まずに言い切った田邊に歓声が上がり、エモーショナル且つシリアスな側面をライヴでも噛み締める重要なレパートリーとなった「Survivor」や田邊のパトワ風ヴォーカルから突き抜けるサビ、江口のライトハンドと見せ場の多い曲に、フロアも音楽でサーフするように曲を乗りこなして楽しむ「JUMP」へと展開。小さなサークル・モッシュもあればジャンプする人もいる、ひとりひとりが自分の楽しみたい方法でライヴを楽しんでいるのがいい。
田邊はMCのために"お前"とファンを表現し、ひとりひとりと対峙している。そして各地の対バン相手がブルエンのファンはあたたかいと評してくれたことを誇りに思った旨を明かした。少し前までは憧れの対象だったバンドから、今、横一列で戦うバンドまで、彼らへの尊敬と感謝がこの日のライヴのガソリンになっているのは間違いない。
火がついてしまったフロアにポジティヴな一体感が生まれる「LIVER」ではありえない速度のタオル回しが起こり、ニュー・シングル『だいじょうぶ』のカップリングの中でも"ザ・青春パンク"な「GO!!」ではそこここでスカ・ダンスするファンも。バンドが繰り出すスピーディな展開に全然負けてないリアクションだ。ブルエンのライヴでしか味わえない自由がそこにあるからだ。
最近は必要最低限の尺で言いたいこともやりたいことも潔くどんどん曲に凝縮するBLUE ENCOUNT。気がついたらあっという間に中盤を過ぎている。いつも過剰なエモーションとセンチメントを含んで長いMCをする田邊は、この日も長いツアーの過程とそこで生まれた気持ちを吐露していくのだが、何しろこの日で33本目という自己最長のツアー。途中で喉を痛めたことや、彼らの地元である熊本で地震が起こったこと、その直後に九州ツアーをするかどうか悩み、そして実行したらしたで不謹慎と言われたことを吐露。どれほどのプレッシャーや決断を迫られる場面を経験してきたのだろうと想像する。でも、バンドはツアーを続けた。1本1本のライヴでファンと対峙して見えてきた今のブルエンが歌う「だいじょうぶ」。"あなたを待ってた"の歌い出しは、作ったとき以上に田邊の中で寸分の狂いもない気持ちになっていたはずだ。スケールの大きなサビ、2ビートの曲でありながら、フロアは真剣に聴いていた。いかにもリフト&ダイヴが多発しそうなこの曲で、ファンは言葉と音を噛み締めていたのが美しかった。
終盤、再びギア・アップと演奏のスキルのキープを両立するような「ロストジンクス」、高村佳秀(Dr)が叩き出すソリッドな16ビートと8ビートを軸に、ハコそのものがさらに揺れる「JUST AWAKE」が本来、ラスト前のセットリストだったところ、田邊は不満そう。急遽、ドラム・セット前にメンバー全員集合し、"あと1曲プラスして、もう今日、ボロボロになったらいい!"と、"何もないんだよ/君を縛り付けるものなんかはない!"と改めてその気持ちを打ち込むように「ONE」を点灯しっぱなしのライティングの中で披露。曲はあくまでも1曲ごとに世界観があるものだが、「だいじょうぶ」以前からブルエンがずっと持っている変わらない意識を「ONE」ではっきり認識した。
"俺らの音楽に出会ってくれてありがとう"というひと言とともに始まった本編ラストは「THANKS」。この曲が世の中に出たころと比べものにならないスケールであらゆる人の背中を押している。素直すぎる覚悟の歌。広まるべくして広まった歌。今のブルエンの大きさを逆に映し出す選曲だった。
アンコールは笑顔でこの熱量を未来へ繋げていくような「HANDS」。プレイヤーとしては圧倒的に安定感を増したブルエンだが、やっぱり誰もスターではない。しかしいろんな思いを受け止めて人間は存在感を増していく。この人間味溢れる4人のメジャー・デビュー後の凄まじいスピードで走るストーリーを1回、束ねて見せてくれたようなライヴだった。
9月7日には武道館公演に向けて初のライヴ映像作品もドロップ。普通、武道館公演のライヴ映像作品をピークに持ってこないか?と思うけれど、違うのだ。剥き身のブルエンのライヴ映像はきっと武道館公演を見たくなる要素が溢れている。そんなところも一切、出し惜しみなし! 人間力のドキュメントとしても今のブルエンは見ておいた方がいい。
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