Japanese
"DAIENKAI 2023" -DAY2-
Skream! マガジン 2023年08月号掲載
2023.07.09 @東京ガーデンシアター
Writer : 山口 哲生 Photographer:DAIENKAI official
7月8日、9日に東京ガーデンシアターにて開催された音楽×お笑いの新たなフェス"DAIENKAI 2023"。大盛況に終わった初日に続き、このレポートでは2日目の全5ブロックで行われたコラボレーションの模様を中心にお届けしたい。
2日目の幕開けを飾ったのは、ナビゲーターを務めたレイザーラモンによる乾杯の挨拶。演歌歌手の大江 裕に扮したRGと、お馴染みの服装で客席を練り歩いたHGが客席を沸かせると、1ブロック目の"ほとんどの人残ってるの回"がスタート。マユリカに呼び込まれたLONGMANが爽快感全開のメロディック・パンクを高鳴らす。また、「1919」のコール&レスポンスでは、同じブロックに出演するバイク川崎バイクの"BKB"の動きも取り入れてオーディエンスを盛り上げた。バイク川崎バイク、マユリカのステージのあとに行われたコラボ・コーナーでは、バイク川崎バイクがLONGMANに紹介したいアーティストとして"Vaundy"を呼び込むと、オレンジ色のパーカーを着たニッポンの社長、ロングコートダディ、マユリカの3組が登場し、会場を沸かせていた。この企画はマユリカの中谷がVaundyに似ていると言われていたところから始まったそうで、"それがこんな(コーナーをやる)ことになってしまった"と客席を笑わせていた。
続く"ボトル入れちゃうの回"は、コロコロチキチキペッパーズ、男性ブランコ、金属バットの漫才を受けて登場した四星球が、ほぼ全曲で芸人とコラボレーションをするセットリストを繰り広げた。フロアを赤組と白組に分けて行った「運動会やりたい」では、応援ゲストとして、ななまがりの初瀬悠太と森下直人が扮するパラレルワールドから来た千鳥 大悟と和牛 川西賢志郎が、「鋼鉄の段ボーラーまさゆき」では、同じくパラレルワールドから来たもう中学生が登場。また、曲の最後では男性ブランコが運んできた音符に北島康雄(シンガー)がやられてしまうが、そのまま北島が扮する産まれたての仔馬を応援する「UMA WITH A MISSION」へ。コロチキ(コロコロチキチキペッパーズ)のふたりも仔馬に声援を送る。「クラーク博士と僕」では、ブロックに登場した全芸人が登場。しかし、再び男性ブランコが運んできた音符に全員がやられてしまうという、終始客席の爆笑を巻き起こすパフォーマンスを繰り広げた。コラボ・コーナーでは、ネタも普段もそんなに差がなくいつも自然体だからということで、PUFFYに扮した男性ブランコが、四星球の演奏をバックに「渚にまつわるエトセトラ」と、着ていたTシャツを脱ぎ捨て、THE BLUE HEARTSの「TRAIN-TRAIN」を熱唱して客席を盛り上げた。
和牛の漫才で幕を開けた"ラストオーダーの回"には、BLUE ENCOUNTが登場。ハイボルテージなステージでフロアを熱くさせていたが、MCで田邊駿一(Vo/Gt)が話している最中に突如舞台が真っ暗に。再びステージが明るくなると、ステージのセンターに立っていたのはミキの亜生。"改めまして、BLUE ENCOUNTです!"と、ミュージシャン風なMCで盛り上げる亜生は"一番好きな曲を聴いてください"と「ユメミグサ」を披露。事前に両者が行った座談会(※2023年6月発行の"DAIENKAI 2023"特別号掲載)で、もしコラボレーションをするのであればギターを買うと話していた亜生だったが、本当に購入したようで"中古で20万した"という黒いレスポールを弾きながら、見事な歌唱力で歌い上げた。そして、ステージに戻ってきた田邊と亜生のツイン・ヴォーカルによる「バッドパラドックス」で客席の興奮を激しく煽るなか、ギター・ソロではミキの昴生も登場。こちらも座談会で話題に出た乳首ギターで花を添えていた。また、ミキの漫才の後半では田邊も加わり、息の合ったコラボレーションを繰り広げた。
「柚子シャーべットの回」では、おいでやすこがの漫才、ニッポンの社長とロングコートダディのコントのあと、キュウソネコカミのライヴがスタート。キラーチューン連発のセットリストで魅了するなか、「家」を終えたあとに"なんちゅう歌や!"と、絶叫しながら、おいでやすこがのふたりが登場。ヤマサキセイヤ(Vo/Gt)とおいでやす小田が叫び合い、半ば絶叫対決のような状況になるなか、"歌詞の説明が足りないと思う"ということで、こがけんが「家」のイントロをつけることに。スロウでブルージーなメロディを熱唱し、再び「家」を披露した。また、「サギグラファー」ではブロック出演芸人が登場。曲を中断して撮影OKの時間を設ければ、ラスト・ナンバーの「お願いシェンロン」では、出演芸人たちもかめはめ波を客席に向けて打ち、エンディングではニッポンの社長のケツが乗った"筋斗雲"を担ぎ上げてステージから捌けていく姿に、客席から拍手と大歓声が送られていた。
最後のブロックとなる"一本締めの回"では、ななまがり、オダウエダ、ミルクボーイ、千鳥が順にネタを披露し、ヤバイTシャツ屋さんがイベントのトリを飾った。アッパーな楽曲を畳み掛けていくなか、MCでは千鳥が登場。"歌詞のクセがすごい!"と、「ハッピーウェディング前ソング」や「げんきもりもり!モーリーファンタジー」をイジるふたりだったが、千鳥 ノブは「かかとローラー」を聴いて以来、ヤバTが好きだったとのこと。また、同ブロックに出演したななまがり、オダウエダ 植田紫帆、ミルクボーイは、ヤバTメンバーと同じく大阪芸術大学出身。さらにミルクボーイはヤバTの「喜志駅周辺なんもない」に合わせて"喜志駅周辺"を題材にした漫才を考えていたそうなのだが、イベントが押してしまったため大阪に戻らなくてはいけない時間となり、残念ながら披露できず。しかし、楽屋に残されていた台本を、千鳥の大悟が駒場 孝役、ノブが内海 崇役で読み、客席を喜ばせていた。ラスト・ナンバーの「かわE」では、ブロックに出演した全芸人が登場。2日間にわたる宴を大団円で締めくくった。
初開催にして大盛況で幕を降ろした"DAIENKAI"だったが、早くも次回開催が決定。2024年7月13日、14日には"DAIENKAI 2024"が行われることになっている。また、2023年12月30日には"DAIBAKUSHOW 2023"と題した4年目を迎える笑いのフェスが開催されることも同時に発表され、こちらにも期待が高まるところ。音楽×お笑いの祭典として、これからも末長く続いていくことを楽しみにしていたい。
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