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Japanese

"DAIENKAI 2024" -DAY1-

Skream! マガジン 2024年08月号掲載

2024.07.13 @東京ガーデンシアター

Writer : フジジュン Photographer:DAIENKAI official

7月13日、14日の2日にわたって開催された、音楽×笑いの新時代フェス"DAIENKAI 2024"。音楽ライヴに芸人が飛び入りしたり、アーティストがネタに参加したりと、他では決して見ることのできない貴重なコラボも満載だった、音楽と笑いの大宴会。ここでは初日である7月13日の模様をレポート!

初日オープニングの"現地集合の回"は、kento fukayaプロデュースによる、浦井のりひろ(男性ブランコ)、稲田美紀(紅しょうが)、ケツ(ニッポンの社長)、中谷(マユリカ)、高見(スーズ)の芸人アイドル ZiDolで華やかに幕開け。

続く"とりあえず生の回"は、ヒリヒリした緊張感を纏ったブランデー戦記が熱いライヴで会場を沸かすと、屋敷裕政(ニューヨーク)の呼び込みで再びステージに登場。Kurt Cobain(NIRVANA/Vo/Gt)によく似た、シマサ・コバーン(嶋佐和也/ニューヨーク)が登場し、ブランデー戦記の演奏にシマサがヴォーカル、屋敷がギターで加わってのNIRVANA「Smells Like Teen Spirit」のカバーで盛り上げる! コラボ・コーナーでは、ニッポンの社長とブランデー戦記がコラボ・コントを披露し、ラストはみのり(Ba/Cho)とボリ(Dr)がバイク川崎バイクに扮して登場。BKBネタをノリノリで披露する2人が微笑ましかった。

"彩り野菜のサラダの回"は、キュウソネコカミ(以下:キュウソ)のライヴが始まるや、1曲目「サギグラファー」から芸人をステージに呼び込み、撮影タイムがスタート。持ち前のサービス精神で積極的なコラボを見せたキュウソが、音楽×芸人のテーマを持つこのイベントならではのステージで会場を沸かす。「ただしイケメンに限らない」にマユリカと金属バットのパートを設けたり、「ギリ昭和」に男性ブランコが登場したりと、見どころ満載。「お願いシェンロン」では、ケツが筋斗雲に乗ってステージを回遊した。コラボ・コーナーは"歌詞ジェスチャーゲーム"で盛り上げ、キュウソ×芸人の相性の良さを見せた。

"囲め!お鍋の回"では、サルゴリラのコント"青春"にメンバー全員参加する贅沢な演出で、四星球のライヴがスタート。「UMA WITH A MISSION」ではさや香が生まれたての仔馬を応援して、「僕らの絵描き歌」では似顔絵を書かれたおいでやす小田がキレて登場。ゆりやんレトリィバァとデュエットした「3年目の浮気」(ヒロシ&キーボー)は平井まさあき(男性ブランコ)も交えたコントで爆笑させてと豪華コラボが続き、ラストは全員参加の「ふざけてナイト DAIENKAI 馬鹿やってんじゃないわ ver.」で賑やかにフィニッシュ。普段からライヴにたくさんのネタを仕込んで挑む、"日本一泣けるコミックバンド"の本領を発揮した"DAIENKAI"ならではのライヴだった。

"尽きないお話の回"には、すっちー座長の吉本新喜劇が登場。この日のライヴで解散することを決意した、ストリート・ミュージシャン役で登場したNovelbrightは、ねぎ(Dr)が乳首ドリルの餌食になるなど、"この後、どういう気持ちでライヴを観たらいいの?"とすっちーに言わしめるほど積極的にコントに参加。新喜劇の流れから、Novelbrightのライヴへ。竹中雄大(Vo)の肋骨骨折による休養からの復帰ライヴという、実は大事なステージだったこの日。そんな危うさを見せない堂々としたステージで沸かすと、新喜劇メンバーが再び登場。"これだけやれるなら、解散なんて言わんといてよ!"と説得されたNovelbrightが解散を撤回すると、最後はきれいなオチに全員が大コケして大団円で幕を閉じた。

初日のトリとなる"中締めの回"には、クリープハイプが登場。昨年に続いての出演となったことへの喜びを語り、"その気持ちを込めて、セックスの歌を歌います"と始まった「HE IS MINE」では、ライヴ直前にネタ出演していたヨネダ2000を真似て、"絶対に~、成功(性交)させようね~"のセリフで笑わせ、会場に一体感を生んだ尾崎世界観(Vo/Gt)。ヨネダ2000の煽りで始まったアンコールでは、この日のために尾崎が音源を作ったという、"パイナポー、パイナポー、両手にパイナポー"と歌う奇妙な歌でヨネダ2000とコラボ。コットン、令和ロマンも参加してのエンディングでは、東京ヤクルトスワローズファンの尾崎のためにと全員で「東京音頭」を歌う流れになり、全員が困惑した表情で歌い上げると、一本締めで2日目へと繋いだ。

この日も全国で音楽フェスが開催されていたが、音楽×笑いのスペシャル・エンターテイメントを味わえるのは"DAIENKAI"だけ。終演後は充実した内容に大満足すると同時に、特別なものを観れた喜びと贅沢感にいつまでも浸っていた。

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