Japanese
Bentham / そこに鳴る
Skream! マガジン 2021年09月号掲載
2021.07.23 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 三木 あゆみ Photo by うつみさな
下北沢LIVEHOLICの6周年を記念して行われたライヴ・イベント"LIVEHOLIC 6th Anniversary series"の7月23日公演は、"KOGA RECORDS NIGHT"として、レーベル KOGA RECORDS所属のBenthamとそこに鳴るによるツーマン・ライヴが開催された。異ジャンルではあるが、レーベルの先輩後輩である両組。ツーマンは約3年ぶりだそう。久しぶりの対バンでバンドの"今"をそれぞれ示した、充実のライヴとなった。なお、当日はKOGA RECORDSのCEOであるKOGAと、Melime(KOGA RECORDS/LICB!!)もDJとして出演。開場までの時間、いい意味で肩の力を抜きながら、そして期待に胸をふくらませながらDJによる音楽に浸るなか、いよいよライヴがスタートした。

まず登場したのは、そこに鳴る。「業に燃ゆ」で幕を開け、圧倒的な音数の多さと超絶テクニックを轟音に乗せ、冒頭からライヴハウスごと飲み込んでしまうほどのパワーを見せつける。腹の奥まで響いてくるようなベースとドラムの重低音、切迫感のあるギターの音、そして幻想的な男女ヴォーカルの掛け合いによって生まれるアンサンブルは、唯一無二のもの。LIVEHOLICのような観客とステージの距離が近いハコで聴くそこに鳴るサウンドは凄まじい迫力だ。「掌で踊る」、「Mirage」と、青い炎とも形容できそうな、冷静さの中に激しさも感じられる、疾走感溢れるナンバーを畳み掛け、続いては「6月の戦争」。鈴木重厚(Gt/Vo)と藤原美咲(Ba/Vo)がステージ中央で、背中合わせでソロを見せる場面もあり、フロアのボルテージを上昇させた。そして、キレ味のいいカッティング・ギターと、アグレッシヴなベースのピッキング、ラストにかけて猛烈さを増していくドラム、キャッチーで爆発力の高いメロディでフロアをさらに踊らせた、「絶対的三分間」から「re:program」へと繋ぐ流れもドラマチック。「UTSUNOMIYA」では、鮮やかなタッピング・ギターで瞬時に聴く者の脳裏に情景を描かせる。最後に鈴木がBenthamについて"ここまで愛を持って接してくれる先輩って他にいなくて。これからも一緒にツーマンとか、同じイベントを作っていけたらいいなと思います"と話し、Benthamと観客、そしてスタッフに感謝を伝え、「Lament Moment」でライヴを締めくくった。

続いてBenthamのステージがスタート。1曲目の「パブリック」からカラフルでハッピーなサウンドに、観客も手を挙げて身体を揺らす。オゼキタツヤ(Vo/Gt)が"Benthamです。よろしく!"と2回煽り、そこからフロント3人が暴れまわるアッパーな「Chicago」、自然と楽しくなってくる軽快なビートの「FUN」を披露。高々と伸びていくオゼキの歌声、グルーヴを支えながらもキメるところはしっかりキメる辻 怜次(Ba)と鈴木 敬(Dr/Cho)のリズム隊、豊かな音で彩りを与える須田原生のギター。初っ端から様々なカラーのBenthamを見せていく。オゼキは"ライヴハウスっぽくていいですね"と、6周年を迎えたここLIVEHOLICについて触れ、また現在の情勢などについて、"みんなのいろんな「許せないわ~」が変な感じになっちゃっていると思うけど、今日くらい遊んでいこうと思います"と言い「ASOBI」へ。日頃の鬱憤を吹き飛ばしてくれそうなエネルギーが、ライヴハウスに充満している。徐々に晴れ渡っていく空に飛び立っていくようなサウンドが心地いい「five」、一歩一歩踏み締める歌唱に切なさも見える「夜明けの歌」と、前を向く力を貰える楽曲が続く。MCでは鈴木がLIVEHOLICでの思い出や、下の階にあるMusic Bar ROCKAHOLIC-Shimokitazawa-に、ワンマン・ライヴ後にへべれけで来ることがあるというエピソードなどを話し、ライヴもいよいよ終盤戦へ。突破力のある「Cry Cry Cry」から、"みんなの声が聴こえる"とオゼキが満足そうに放ったのが印象的だった「クレイジーガール」など、アップテンポな楽曲で会場をひとつにする。最後はエモーショナルで煌びやかなバラード「問うてる」で終幕。"いい夜だったな"と思わせてくれる、そんなステージだった。
[Setlist]
■そこに鳴る
1. 業に燃ゆ
2. 掌で踊る
3. Mirage
4. 6月の戦争
5. self connection
6. 諦念
7. 絶対的三分間
8. re:program
9. UTSUNOMIYA
10. white for
11. Lament Moment■Bentham
1. パブリック
2. Chicago
3. FUN
4. ASOBI
5. five
6. 夜明けの歌
7. Cry Cry Cry
8. Undulate
9. クレイジーガール
10. 問うてる
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