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INTERVIEW

Japanese

KEYTALK×Bentham featuring ORANGE

2017年11月号掲載

KEYTALK×Bentham featuring ORANGE

今や世界中の人気アーティストに愛用されているアンプ、"ORANGE"(以下:オレンジ)。鮮明なオレンジ色を纏ったアンプ・ヘッドやベース・アンプ、キャビネットなど、独特なデザインと信頼性の高いクオリティを誇るロンドン生まれの機材メーカーだ。ステージで使用される大型アンプだけでなく、練習用の小型アンプもラインナップされており、部屋にインテリア感覚で置いてもオシャレなそのヴィジュアルは、機材に詳しくない音楽ファンでもライヴや楽器店で目にしてきっと気になっていたはず。そこで今回は、オレンジ・ユーザーのふたり、KEYTALKの首藤義勝とBenthamの小関竜矢にそれぞれベース・アンプ、ギター・アンプを試奏してもらい、その魅力を語ってもらった。

KEYTALK:首藤 義勝(Vo/Ba)
Bentham:小関 竜矢(Vo/Gt)
インタビュアー:岡本 貴之 Photo by MASAYA ONODERA

-まず、おふたりとオレンジ・アンプの出会いから教えてもらえますか?

首藤:2年くらい前に、KEYTALKとストレイテナーさんとのツーマン・ツアー(※2016年3月に開催された[KEYTALK 2016年 春の九州ツアー"湯めぐりツアー ~カステラを片手に~"])を2ヶ所だけやらせてもらったんですけど、10代くらいのころからベースのひなっちさん(日向秀和)に憧れていて、ドカーンとオレンジのキャビを2台積んでいるステージを見て、同じものを買っちゃおうと思ったんです。そのとき聴いた音もめちゃくちゃ良かったので、そこからライヴではずっと使ってます。

小関:ギターを見ていただければわかると思うんですけど、僕は椎名林檎さんがすごく好きで、(椎名林檎が使っている)オレンジ・アンプに憧れていて。僕はギター・ヴォーカルなんですけど、インディーズから活動していくなかで、ライヴハウスではジャズコーラス(※ローランドのギター・アンプ"JC-120")とか、そのハコにあるアンプを使うことが多かったんです。もうちょっと音を良くしたいと思ったときに、その選択肢としてオレンジが出てきた感じです。ヘッドは使っていないんですけど、キャビを使わせていただいています。

-家で弾く小型アンプも持っていますか?

小関:持ってるんですよ。"Crush10"なんですけど。

首藤:僕は小型アンプは持っていないんですけど、今日はせっかくの機会なのでインタビューが終わったらATMに行ってお金を下ろしてこようかなと(笑)。

小関:ははははは! 僕はヘッドホンをして家で弾いてます。自宅で弾く音とライヴでの音は結構違うんですけど、ミッドの音がドーンと出るので、家でも割とドーンと気持ちいい感じがしますね。

-ミッドがドーンと出るのがオレンジの魅力?

首藤:僕はベースですけど、たしかにミッドがガツンとくるイメージというのはありますね。自分の使ってた竿(ベース)ともしっかり合ったのと、ギター2本との棲み分けもできて思ったとおりの音が出たので、ずっとこれでいこうと思いました。

小関:バンドの曲的にも、"壁を作る"感じのサウンドを意識していまして。僕はコードをジャラーンと鳴らすぐらいしか弾けないんですけど、そんな僕でもいいドライヴ感が出せるというか。今は別のヘッドを先輩のバンドマンから譲り受けて使っているんですけど、キャビだけでもミッドがすごく出る感じです。以前、リハーサル・スタジオで働いていたときにトライアルみたいな感じでオレンジを使ったことがあって、それでイメージ的にバンド・サウンドにはバッチリだなって感じたので、今は違うヘッドを使ってはいるんですけど、そのサウンドに近づけようとしてます。

-エフェクターを使うときにはどうでしょうか。

小関:アン直(※エフェクターを介さず、直接アンプと楽器を繋ぐ)がいいんじゃないですかね? 足下のエフェクターにこだわる人とアン直派の人といると思うんですけど、僕はそんなにテクニカルな方じゃないので(笑)。ちゃんとオレンジをセットで使えるときには、ナチュラルめだったりとかクランチがきれいなあたたかい音を出せたりしたらなと思ってます。

首藤:僕はあんまりエフェクターに凝らない方なんですけど、決め手はクリーンな音というか。今、ライヴの外音は実はラインでしか出してなくて、キャビから出る音は純粋に自分が聴いて気持ちがいい音ということだけで作ってます。なので、基本のクリーンの音がきれいに出るかどうかっていうのは大事ですね。

-おふたりは楽器のパートは違うものの、共にヴォーカリストですよね。歌とオレンジの相性についてはいかがですか?

小関:ベースを聴きながら歌うヴォーカリストが多いと思うんですけど、僕は自分のギターを聴きながら歌っていて、自分のギターの音を重要視しているんですよ。なので、コード感がはっきりした方が歌いやすいんです。そういう意味でも合っているなと思います。

-和音がはっきり聴こえる?

小関:そうですね。粒立ちがいいということもあると思うんですけど、倍音感もちょうど良くて、歌いやすいですね。

首藤:僕はモニター環境的な部分で、自分のベースを聴きながら歌ってはいるんですけど、ローの部分が歌の音程を取るのに邪魔になっちゃうことがあるんです。ただ、ベースの音の芯は欲しいしっていうところで、今使っているオレンジのキャビは、ローが邪魔じゃないというか、うるさすぎないというか。でも、芯は太いところが出てくれるので、ちょうどいい感じです。オレンジのキャビにしてから歌いやすくなったというのはあるかもしれないです。

-ライヴだけでなく、レコーディングで使うこともあるんですか。

小関:Benthamは7月に1stフル・アルバム『Re: Wonder』を出したんですけど、何曲かオレンジのキャビを使ってます。

首藤:僕もアルバムの制作のタイミングで何曲か使ったんですけど、すごく良くて。その次のRECでも使いました。REC用に使うつもりで買ったわけではなかったんですけど。ライヴでもREC用にもどちらでも普通に使えると思います。