Japanese
"革命ロジック2023" 前半戦
Skream! マガジン 2023年06月号掲載
2023.05.21 @下北沢9会場
Writer : 内堀 文佳 Photographer:小山田祐介
本誌 Skream!と姉妹誌 激ロックを有する激ロックエンタテインメントが運営する下北沢LIVEHOLIC主催のサーキット・イベント"革命ロジック2023"が同ライヴハウス含む下北沢9会場にて初開催された。ギター・ロックからラウドロック・バンド、シンガー・ソングライター、インターネット発のアーティスト、ロック系アイドル、DJまで、総勢100組も出演するとなると、あれも観たい、これも気になる、とスケジュールを組むのにひと苦労した参加者もいたことだろう。そのうちのひとりだった筆者がこの日目撃できた"革命ロジック2023"前半戦の様子を届ける。
主催のLIVEHOLICのトッパーを務めた「夜と同時に、動き出す。」は、バンド名とは対照的に昼12時ちょうどからの出番となったが、「ロングヘアーに憧れて」の疾走感は10時間に及ぶイベントの開幕に相応しい。そんな彼らに後ろ髪を引かれつつ"いいライヴをたくさん観るぞ!"という気持ちを後押しされCLUB251まで移動すると、ほどなくしてこちらのトップバッター Absolute areaのライヴが始まる。ストリングスや鍵盤の音色、山口諒也のファルセットも交えた歌声を乗せた爽やかで切ないロック・チューンに耳を傾けていると、グルーヴィなドラムとベース、そして続々と増え続ける観客のハンドクラップから始まった「SABOTEN」にグッと引き込まれる。高校生の頃から251に出演してきたという彼らが、この日から約2週間後にはEX THEATER ROPPONGIでのワンマン・ライヴを控えていたという事実も、パフォーマンスの感慨深さにひと役買っていたように思う。
RéGに足を運ぶと、ステージに立っていたmzsrzの力強くも透き通るような5人の歌声に、彩度を抑えた照明や衣装といった視覚情報も相まって、心が浄化されるような感覚を覚える。続くPOPPiNG EMOのターンでは反対に、目に飛び込んでくるヴィヴィッドな色使いと躍動感溢れるダンスがアッパーチューンの勢いをさらに高めていて、2グループのコントラストを楽しむことができた。
Benthamのアクトを観に251に戻る。全員で音を鳴らすと同時にオゼキタツヤ(Vo/Gt)がステージからフロアへ飛び出した、前のめりな導入から「TONIGHT」でライヴが始まった。オゼキの甘みもあるハイトーンが突き抜ける、清々しいバンド・アンサンブルだ。「COMPLEX」のポップでキャッチーなメロディやリズム、2本のギターのハーモニーも心地よく、勝手に身体が揺れる。
同時刻、MOSAiCの真っ白な空間を彩る淡い色の光の中、TRY TRY NIICHEの出番がスタート。鍵盤で繊細な旋律を奏でながら歌うヲクヤマをセンターに据え、ギター、ベース、ドラムもしっかりと主張しながら作り出す洒落たピアノ・ロックがよく映える。ミラーボールも回っていた「Cガール」ではダンサブルに、「グラデーションデイズ」ではキラキラとした美しい音を鳴らしていて、幅広い表現に聴き入った。
初夏の陽気、下北沢の街の賑わい、そして各会場で繰り広げられるライヴの熱気に負けないよう水分を補給しつつ、門脇更紗のライヴが行われるLIVEHOLICに向かう。「君がいるから」ではアコギを弾きながら柔らかい歌声を聴かせていて、「いいやん」ではヴォーカルに専念しキュートな1曲が届けられる。ライヴで組むのは3回目という堀 仁一郎(Key)とのタッグもバッチリで、シンプルな編成だからこその温かさと、歌とギターに鍵盤が組み合わさることで生まれる奥行きも両立されたステージになっていた。
一方RéGではASTERISMのアクトが始まっていた。これまでインスト・メタル・バンドとして活動してきた3人だが、超絶技巧にHAL-CA(Gt)のヴォーカルという強力な武器も加わり、まだまだ進化が止まらないことに恐ろしさすら感じる。同会場に次に登場したビバラッシュは、どのジャンルのファンかなど関係なくフロアに集まった全員を巻き込んだエンターテイメント・ショーを展開し、"アゲみ集団"というキャッチコピーをまさに体現していた。
井上苑子を観るため走って移動した251には入場規制が。どうにか入れてもらった隙間から、アコギを持ってひとりでステージに立つ井上が満員のオーディエンスを魅了する姿が見えた。囁くような優しい声で紡がれる「青とオレンジ」、「Meet Sauce」は聴く者をキュンとさせると同時に癒し効果も絶大。「線香花火」ではアコギの音色と井上の声に自然と湧いた手拍子が花を添え、ひとつの楽器とひとりの声で奏でられる楽曲に、観客が身ひとつで出せる音を使って参加するという原始的な音楽の楽しみ方を、この都会の一角で体験できたのも良かった。
近松でのフリージアンのライヴでは、オープナー「仰げば尊し」から全身全霊で声を張り上げるマエダカズシのパワーに圧倒されっぱなしだった。同時に、彼が"「最強のジャパニーズソング」を追い求めるためにどうしても手ぶらで歌いたい"とヴォーカルに徹することを選んだ意味もよく理解できたし、その歌を支えるMASASHI(Gt)、隆之介(Ba)、たなりょー(Dr)との一体感にもグッと心を掴まれるものがあった。ラスト「悲しみの全てが涙ならば」では大合唱も発生。次に彼らを観る機会には、それに参加できるようになりたいと思った観客もきっといたことだろう。
白で統一されたMOSAiCに響く群咲の後ろ向きな歌詞を乗せたポップ・サウンドには、日々抱えているネガティヴな気持ちや、そんな自分に嫌気が差す気持ちが許されるような効果があった気がする。そこでさらにFlowers LoftでMarmalade butcherが次々に繰り出すテクニカルなインストゥルメンタルの音の洪水に飲まれ、心や頭を洗い流されたような感覚になった。触れたことのないジャンルやアーティストとの出会いがたくさんあるのはもちろん、組み合わせ次第では思わぬ相乗効果も生まれるのがサーキット・フェスの醍醐味。それをたっぷりと味わうことができた、"革命ロジック2023"前半戦であった。
- 1
LIVE INFO
- 2023.09.29
-
tricot
ASIAN KUNG-FU GENERATION
SUPER BEAVER
羊文学
ザ・クロマニヨンズ
ヤユヨ
虎の子ラミー
THE BAWDIES × ジャルジャル
Bentham
Cö shu Nie
kobore × the dadadadys
ニガミ17才 × マハラージャン
ずっと真夜中でいいのに。
BRADIO
おいしくるメロンパン
INORAN
優里
- 2023.09.30
-
KEYTALK
MOROHA
the shes gone
PIGGS
tricot
ASP
セックスマシーン!!
Dragon Ash / ACIDMAN / 新しい学校のリーダーズ ほか
"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"
Omoinotake
古墳シスターズ
reGretGirl
伊東歌詞太郎
BiS
ALLiCA
SUPER BEAVER
ヤユヨ
リーガルリリー
須田景凪
ザ・クロマニヨンズ
ラックライフ
THE ORAL CIGARETTES
THE BOYS&GIRLS
SHISHAMO
GANG PARADE
キタニタツヤ
ナードマグネット
メメタァ
優里
眉村ちあき
豆柴の大群
豆柴の大群
Novelbright / yama / 水曜日のカンパネラ / wacci ほか
佐々木亮介(a flood of circle)
THE FOREVER YOUNG
"PIA MUSIC COMPLEX 2023"
Cö shu Nie
androp
LiSA
AZ-ON / TOROi / IQ99 ほか
- 2023.10.01
-
the shes gone
ALLiCA
ASP
SHISHAMO
セックスマシーン!!
"ASO ROCK FESTIVAL FIRE 2023"
古墳シスターズ
BiS
the quiet room
羊文学
伊東歌詞太郎
フジファブリック
ネクライトーキー
あらき
君島大空
YAJICO GIRL
milet
I Don't Like Mondays.
THE FOREVER YOUNG
リーガルリリー
キタニタツヤ
眉村ちあき
never young beach
The Cheserasera
LACCO TOWER
ポップしなないで
大森靖子
"PIA MUSIC COMPLEX 2023"
ASIAN KUNG-FU GENERATION
flumpool
おいしくるメロンパン
yutori
LiSA
- 2023.10.03
-
あらき
感覚ピエロ
ヤバイTシャツ屋さん
SEKAI NO OWARI
あいみょん
The Ravens
大原櫻子
レイラ
塩入冬湖(FINLANDS)
ザ・クロマニヨンズ
羊文学
- 2023.10.04
-
あいみょん
古墳シスターズ
never young beach
The Ravens
ASIAN KUNG-FU GENERATION
SEKAI NO OWARI
フジファブリック
ずっと真夜中でいいのに。
GANG PARADE
なきごと
Keishi Tanaka
ONCE
polly
MOROHA
羊文学
- 2023.10.05
-
sumika
Keishi Tanaka
PEDRO
ヤバイTシャツ屋さん
ADAM at
ASIAN KUNG-FU GENERATION
大原櫻子
フジファブリック
東京スカパラダイスオーケストラ
ONCE
REX ORANGE COUNTY
BRADIO
- 2023.10.06
-
The Ravens
GANG PARADE
SHISHAMO
THE BOYS&GIRLS
Keishi Tanaka
秋山黄色
ずっと真夜中でいいのに。
TENDRE
GRAPEVINE
ヤバイTシャツ屋さん
Age Factory / TETORA / きょんぺ
メメタァ
XIIX
阿部真央
ADAM at
ザ・クロマニヨンズ
インナージャーニー
Base Ball Bear / ポルカドットスティングレイ / パスピエ
NOMELON NOLEMON
SUPER BEAVER
anewhite
BRADIO
Omoinotake
flumpool
かたこと / berry meet / Gum-9 ほか
- 2023.10.07
-
SAKANAMON
GANG PARADE
キタニタツヤ
ヤングスキニー
sumika
XIIX
THE BOYS&GIRLS
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka
PEDRO
ずっと真夜中でいいのに。
Dios
おいしくるメロンパン
PIGGS
WurtS
9mm Parabellum Bullet
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
"FM802 MINAMI WHEEL 2023"
ASP
SHISHAMO
ネクライトーキー
"イナズマロック フェス 2023"
NEE
君島大空
セックスマシーン!!
スキマスイッチ / 徳永英明 / きゃりーぱみゅぱみゅ ほか
milet
jizue
私立恵比寿中学
JYOCHO
TOKYOてふてふ
岡崎体育
夜の本気ダンス
YAJICO GIRL
ドレスコーズ / THEティバ / toe ほか
fhána
indigo la End
"Mt.FUJIMAKI 2023"
NOIMAGE / irune / Midnight 90's ほか
- 2023.10.08
-
パピプぺポは難しい
THE FOREVER YOUNG
SAKANAMON
ラックライフ
SHE'S
reGretGirl
androp
キタニタツヤ
LiSA
tricot
sumika
Keishi Tanaka
君島大空
Plastic Tree
GRAPEVINE
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION
おいしくるメロンパン
Dios
ヲドルマヨナカ
"FM802 MINAMI WHEEL 2023"
ヤバイTシャツ屋さん
ASP
"イナズマロック フェス 2023"
くるり
SCANDAL
BiS
Nothing's Carved In Stone
HY / GLIM SPANKY / 琴音 / 倖田來未 ほか
夜の本気ダンス
ZAZEN BOYS / ROTH BART BARON / 前野健太 ほか
"Mt.FUJIMAKI 2023"
- 2023.10.09
-
虎の子ラミー
fox capture plan
ラックライフ
XIIX
LiSA
tricot
ヤングスキニー
東京スカパラダイスオーケストラ
ドレスコーズ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
秋山黄色
キュウソネコカミ
9mm Parabellum Bullet
"FM802 MINAMI WHEEL 2023"
ヤバイTシャツ屋さん
BiS
Nothing's Carved In Stone
"イナズマロック フェス 2023"
くるり
優里
Keishi Tanaka
TOKYOてふてふ
フジファブリック
the quiet room
Awesome City Club / 岡崎体育 / Base Ball Bear ほか
milet
SCANDAL
TENDRE
I Don't Like Mondays.
なきごと
cinema staff
No Buses
MONO NO AWARE
kobore
AA= × Dragon Ash
あらき
- 2023.10.10
-
虎の子ラミー
SEKAI NO OWARI
あいみょん
レイラ
- 2023.10.12
-
Dios
The Ravens
キュウソネコカミ
崎山蒼志
ヤングスキニー
雨のパレード
BLUE ENCOUNT
古墳シスターズ
あいみょん
reGretGirl
大原櫻子
Creepy Nuts
- 2023.10.13
-
フジファブリック
ドレスコーズ
眉村ちあき
虎の子ラミー
never young beach
優里
BLUE ENCOUNT
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ALLiCA
sumika
XIIX
TENDRE
古墳シスターズ
Sou
足立佳奈
Absolute area
かりんちょ落書き
The Ravens
the dadadadys
映秀。
TAIKING
THE BACK HORN
- 2023.10.14
-
阿部真央
大原櫻子
眉村ちあき
東京スカパラダイスオーケストラ
Ivy to Fraudulent Game
ヤユヨ
ドレスコーズ
the quiet room
GANG PARADE
TOKYOてふてふ
岡崎体育
BiS
ALLiCA
THE SPELLBOUND
LIVE AZUMA 2023
SUPER BEAVER
優里
CYNHN
tricot
夜の本気ダンス
マカロニえんぴつ
Omoinotake
androp
キタニタツヤ
I Don't Like Mondays.
Mellow Youth
ヤングスキニー
BRADIO
jizue
THE BOYS&GIRLS
おいしくるメロンパン
Gacharic Spin
PIGGS
The Biscats
GRAPEVINE
PEDRO
ネクライトーキー
ExWHYZ
milet
sumika
BACK LIFT
LiSA
輪廻
"SWEET LOVE SHOWER 2023 in TOKYO"
Plastic Tree
打首獄門同好会 / キュウソネコカミ / the dadadadys / 四星球 ほか
ラックライフ
ずっと真夜中でいいのに。
SIX LOUNGE / Age Factory / CRYAMY
CAT ATE HOTDOGS / ひかりのなかに / Hello Hello ほか
RELEASE INFO
- 2023.09.29
- 2023.10.01
- 2023.10.03
- 2023.10.04
- 2023.10.05
- 2023.10.06
- 2023.10.07
- 2023.10.08
- 2023.10.09
- 2023.10.10
- 2023.10.11
- 2023.10.13
- 2023.10.14
- 2023.10.15
- 2023.10.18
- 2023.10.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
阿部真央
Skream! 2023年09月号