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DISC REVIEW

Japanese

トリハダ

叫びを上げるようなフィードバック・ノイズからスタートするBPM早めのロック・チューン。ギターもピアノも躍動するアレンジのなかで、切なさも儚さも感じさせながら芯に強さのある声が、飛び立つ=チャレンジ直前の武者震いの感覚をリアルなものにする。闇雲に強く歌うというより、声の重ねなども使って、重層的な聴きごたえのある仕上がりになっているのも新鮮。"落ちていく羽たちが/また新しく生まれる"という歌詞に感じられる、期待と不安を伴う成長、"優しさを振り払って/ギリギリに立ってる足が震えても"という決意も、音像と相まって体感できる。2020年に連続リリースした「さよならトワイライト」、「いいやん」、「ばいばい」と続いてきた架空の主人公の物語の連作としても楽しめる構造になっている。(石角 友香)