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SPRISEによる幸福論 第3回

2026年01月号掲載

SPRISEによる幸福論 第3回

9月27日、名古屋から始まった私たちSPRISEの全国ツアー《福音幻奏 -Euphonia Fantasia-》が12月1日GORILLA HALL OSAKAにて閉幕。

......ついに終わってしまった~! 終わってしまったよ~! 長いようであっという間だったこの全国ツアー期間。9月に名古屋、 10月に福岡、埼玉に赴き、11月には千葉、北海道、神奈川、東京と。大阪拠点のアイドルなのに11月の週末はほとんど大阪にいなかった記憶がありますな。今回このツアーは事務所の後輩グループ《アブソプ》ちゃんと一緒に回っていて、SPRISEのツアー前にアブソプのツアーがある、みたいな構成だったので楽屋でもずっと一緒にいて『ん? 我々同じグループ?』と錯覚しそうになるくらい同じようなスケジュールをしていた気が。今までは事務所内のグループ自体も少なく、SPRISEのみがツアーやリリイベをしていた中で昨年はアブソプと一緒だったのでなんか嬉しかったなあ、と。

よし。ライブの話の前に、まずはライブ以外の話しよかな。ツアーといえばやっぱりその地域のご当地メシだと思うのです。しかしうちの運営は私たちのメシへの思い等露知らずライブのタイムテーブルを組むので終電等の都合でご当地メシを食べる時間なく帰らないといけないなんてことも多く、何度も涙を流したっけな。ぽろり。でも福岡ではもつ鍋、北海道ではジンギスカンや海鮮を食べることができたので、まあ必ず抑えておきたいご当地メシはノルマクリアしているかな......と運営を許して差し上げました。こんなこと言ってるのバレたらクビなるかな。いけるかな。社長の次に事務所にいる歴長いしいけるか。実質、副社長。アイム、副社長。

てなわけでライブのお話ですな。おまたせ。昨年の全国ツアーも一昨年と同様、全ての場所で新曲を披露するというお決まりを引き継いでおりまして。9月と10月はまだ余裕めだったのですけど、11月には4曲リリース確定であららビックリ顔面蒼白。神奈川、東京はなんと2日連続日程。連日新曲お披露目確定。有り難すぎ。そしてまたそのうえ、振り落としはその週に行われ、各曲1日2時間弱のみ。もちろん平日は大阪でライブもしているのでその合間にレコーディングも。その週の記憶はあまりありませんな。ただただ慌てていた、身体も心も。だけどこなせてしまうから、成功体験として身体が覚えてしまうのだな。私たちは1回失敗した方がいい。そう思えた瞬間だった。

そんなことがありながらいよいよ訪れたツアーファイナル。会場はGORILLA HALL OSAKAさん。私たちはアメリカ村でライブをすることが多く時間帯も20時以降と遅めの中で、この日は住之江という場所で少し都心部からは離れており開演が19時といつもより早めの時間帯からで。なので『少し厳しい』との声が最初多くてあっちゃ~こらぁどうしたもんかな~、と思っていたのだけど当日に近付くにつれて『遅れちゃうけど行くね』や『有給とったから行くね』のような声を多々いただいてちょっとだけ安堵。けれどやっぱりみんな来てくれるのかな......誰が来てくれるかなあ......って5人でずっとソワソワしていたなあ。ギリギリまで裏でその日披露の新曲をみんな練習してた。鏡無しで練習できてなかったからみんなドキドキ。そりゃそうなるよな。でもそんな中で合間合間にみんなケータリングの弁当食べてた。わんぱくで可愛かった。

そしていよいよ本番。初めて披露するSEで登場して客席を見渡してみたらあら嬉しい。ファンの方々、ちゃんと来てくれてた。本当にありがとうって、幸せな気持ちになった瞬間だったなあ。

でもこんなほくほくなのも束の間で、曲が始まれば息がしにくい。急な息詰まりを感じたのですな。やばいやばい、なぜだとテンパる私。後ろを向いたタイミングで大きく口を開け鼻の穴をかっぴらきこの世に存在する酸素をできるだけ吸い込んでも苦しい。そう、緊張してたんですな。私は。なんなんだろうなこれ。始まるまでは全く緊張しないのに、始まった瞬間心臓ドキバクドッカン子。なんてなさけのない。でも数曲終えた時にはファンのみんなの顔もしっかり見れるようになって息も普通に吸えるようになってました。そこからはもうあっという間。もう最後の曲『星に願いを』になっていましたな。泣きそうになっちゃった、ここだけの話。なんでかは分からない、本当に分からないんだけどちょっとだけ目頭熱くなっちゃった。内緒ね。そしてその後アンコールもあって、最後はみんなで写真撮影して全国ツアー《福音幻奏》は終了。普段月イチ定期公演で75分枠ライブに慣れていたから本当にあっという間すぎた。もう1回やれますけどね、になってたよ。それくらいやっぱり大きなライブは楽しいね。


昨年はまあ本当に全国ツアーにリリースイベント。そして日々のライブやその他イベント。本当に目まぐるしくあっという間の1年でした。でもここが反省点。目まぐるしすぎていま手元に何も残っていない感覚になっているんですよね。言い方を選ばなければ大切な1日1日をただただ無駄にしてしまった感覚。『もっとこうできたんじゃないのか』『あの時もっとこうしてたら良かった』と思うことがあまりにも、一昨年よりも遥かに多い。具体的には昨年のツアーのリリース曲に私は一切関与していなかったのですが一昨年(《貪瞋痴》)は関与していたんですよ。こういう曲を作ったらファンがこう盛り上がると思うからこういう曲を作りたい、これは振りコピしやすい振りにしてほしいとかこの曲は構成メインで依頼してほしいみたいな。こうしてほしい、こう動いていきたい、みたいな指示を内側からできなかった。それが最も反省する点かな、と。昨年は曲が完成▶︎振り落とし▶︎歌詞が完成ということが多く、その結果振り付けと歌詞が合っていないみたいなことが多々起こってしまったかなと個人的には感じていて。振りの修正も打診したいと思ったとしてもそんな時間もなくそのままGOみたいな。振り付けをしてくださる先生にも沢山ご迷惑をおかけしてしまったと思います。あとはいつもレコーディングしてくださっている方。(我々はこの方をゴッドというあだ名で呼んでいます)
今年は特に1年のスケジュールの透明化が大切だなと思ったし計画性をもって動いていきたいと思いました。
私ごとになってしまうのですが、去年2月に父親が亡くなってしまってそこから少し精神面や身体的に不調をきたすことが多くて、全体的に自分に余裕がなかった。これも計画性をもって、内側からのアプローチが乏しくなってしまった要因の1つでした。自分がいちばん歳上で運営側に発言をできるのにも関わらず深いところまで考え、発言することができなかった。きっとミーティングを設けて話し合うことだってできたのに。後悔という字はよくできてますな。『後』から『悔』む、って。日本人すごい。そう、だからこそ今年は昨年怠ってしまった内側からのアプローチを昨年、一昨年以上にしっかりと行い、昨年よりも盛り上がった楽しいライブやイベントをお届けできたらなと考えています。これはSPRISEを大きくするためでもあるけれど、自分自身、笠宮えいるが笠宮えいるとして1日でも長く生きられるようにでもあります。日々精進あるのみ。

私、この今のSPRISEの5人が本当に好きなんですよね。過去を否定するとか過去と比べてとかそんな浅い話ではなく。あんまりないんですよ、こんなグループ。全員が全員をどんな人間かと理解して、そして尊重し合って、でもだからと言ってなあなあで物事を進めない、思ったことがあれば言う。アイドルとして、というか人間としてできているし一緒にいて心地がいい。週に平均5日は会っているのにも関わらず、ライブが終われば5人で某居酒屋チェーン店や某豚しゃぶチェーン店に行く、メンバーの家に集まる、なんてこんなこと月イチでしてるグループ見たことない。仲良しアピールする暇もないくらいずっと一緒にいる。ビジネスパートナーとか友達とかじゃない、もう家族みたいな。でも本当の家族じゃないから売れなかったら終わってしまう、いつか終わりがくるものだとは頭のどこかでみんな理解してると思うんですよね。だからこそこの5人で1日でも長く一緒に活動するためにはもっと高み目指さないとなって思うし、私たちこんなところでまだまだ終わらんでしょって感じるし、まだまだ伸び代ですよ。みんなが思ってるよりも私たち5人にはファンのみんなとSPRISEしかないんです。

今年は昨年よりも、一昨年よりも、そのまた前の年よりもいいものに。今がいちばんと、日々最高を更新できるように頑張っていきます。

しぇ。



ツアーファイナルのセットリスト
【SE】
MOIMOI★FEVER
青春は瞬く間に
君とミルクレープ
妄想キャプチャー
遊技革命
運命
【MC】
独占愛
aspect
あの髪に触れたなら
夢追いdreamer
月と太陽
人類幸福委員会
ガールズハンド
メロジック
selfie love
星に願いを
【END】

【アンコール】
片恋グラビティ
あの髪に触れたなら

SPRISE

"幸福をもたらすアイドル"を掲げ、京都を拠点に活動している、笠宮えいる、白方美羽、佐藤愛佳、伊倉すい、横澤しらせによる5人組アイドル・グループ。 2019年6月8日に京都KBSホールにてデビュー。グループ名の由来は"Spry=元気な、活発な"+"Surprise=驚き"。2025年6月には結成6周年を記念したワンマン・ライヴをZepp Namba (OSAKA)にて開催し、11月に1stミニ・アルバム『live psycho』をリリースした。

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