Japanese
SPRISE
2025年10月号掲載
Member:佐藤 愛佳
Interviewer:山口 哲生
"幸福をもたらすアイドル"というキャッチコピーを掲げ、関西を拠点に活動中の5人組アイドル・グループ、SPRISE。本誌8月号では笠宮えいるに単独インタビューを実施したが、今回は佐藤愛佳が登場。2021年10月の加入以降、アイドル未経験ゆえに周りのメンバーとの実力差を感じながら"いてもいいのかなと思ったことは結構いっぱいありました"と話す佐藤。そんな彼女が"ありえへんくらい楽しいです"と語る今日に至るまでのことを訊いた。
-佐藤さんがSPRISEに加入されてからまもなく4年が経つわけですが、これまでを振り返ってみるといかがでしょうか。
気付いたら4年経っていたなという感じがします。自分が加入させていただいたのは、5人体制のSPRISEができあがっている状態で、よりグループを大きくするために追加メンバーを入れるオーディションがあったんです。自分は未経験で、同期で一緒に入った子は"前世"というか、前に別のグループで活動されていたこともあって、期待されていたのはその子のほうだった印象があったんですけど、体調不良とかいろいろ重なって、結構すぐに活動休止してその後脱退してしまって。自分1人だけができあがってるグループに入るような形になったんです。
-なるほど。
なので、やっぱり実力の差が全然違ったから、まずはとにかく追いつきたいと思っていて。"今は食らいつくのに必死で精一杯やけど、自分もグループの力に少しでもなれるようにがむしゃらにいくぞ!"ってやっていたら、先輩方のご卒業があったり、新メンバーとして今一緒に活動してくれてる(伊倉)すいちゃんと(横澤)しらせちゃんの加入があったり、気付いたら4年を迎えていたなって。ただがむしゃらにっていうイメージが自分の中ではあります。
-加入当時はいろいろな面でかなり大変でしたか。
やめたいって思ったことは今まで一度もないんですけど、いてもいいのかなって思ったことは結構いっぱいありました。完成されてるグループに、全然何もできてない自分がいてもいいのかなっていう気持ちは、長らくあったなと思います。
-自分はいてもいいんだと思えた瞬間ってあったんですか?
徐々にでしたね。今は違うんですけど、加入させていただいた頃にやっていた単独公演とかは、個人の動員というか誰指名で入ったのかが分かったんですけど、最初の頃は自分指名の人なんてほとんどいなくて。そこからちょっとずつ、会いに来たよって言ってくださる方が増えたり、応援してくださる方が伝えてくれる言葉でもっと頑張ろうって思ったり、メンバーさんとの関係性もどんどん仲良くなっていけている実感もあったりして。素敵な場所に入れていただいたなってめっちゃ思いました。
-ご自身としては不安だったけど、周りはちゃんと受け入れてくれていたという。
他のメンバーさんのファンの方もすごく優しくて。せっかくだから話しに行ってみようとか、オフ会で誰と喋っていいんだろうってなっているときも声を掛けてくれるとか。すごく恵まれた環境にいさせていただけて、いていいんだって思えていけたかなと思います。
-活動をしていくにつれて徐々に楽しくなっていったというか。
そうですね。最初の頃はとにかく緊張していて、見ていられないぐらい肩が上がっていて(笑)。せっかく(メンバー・カラーの)赤色のサイリウムを振ってくださる方もいるのに、レスが送れてないとか目をちゃんと見れていたかとか、ワー! ってなっちゃうこともあったんですけど、徐々にステージってこんなにも楽しいんだ! って。自分自身ができることもどんどん増えているかもっていう感覚もあったので、楽しさも達成感もどんどん増していったかなと思います。
-今日は加入前のこともお聞きしていきたいんですが、昔からアイドルとして活動してみたいという気持ちはあったんですか?
ずっと思っていたけど、恥ずかしくて口に出せなかったです。めっちゃちっちゃい頃におばあちゃんと神社に行ったんですけど、そのときに"アイドルになりたい"と書いた覚えがあって(笑)。
-絵馬に?
そうです。それで"えぇー!?"みたいな反応があって、"あ、ちょっと恥ずかしい......"って(笑)。あんまり言わないほうがいいのかなと思って、言わないようになっていきました。
-口には出さなかったけど、アイドルの映像を観たり、音楽を聴いたり?
そうですね。小学生の頃からAKB48さんがめっちゃ好きで、そこからよりいっそうアイドルって素敵だな、アイドルになりたいなって思っていったかもしれないです。
-公言していなかったのもあって、人前で歌ったり踊ったりする子でもなく?
全然してなかったです。でも、小学校6年生のときに、友達何人かで集まって、音楽室とかの前の広い廊下のところでアイドルごっこみたいなのはしてました(笑)。当時ニコニコ動画がめっちゃ流行っていて、周りにVOCALOIDが好きなお友達とかがいたので、その子たちと一緒に"踊ってみた"を覚えてやってみたりしてました(笑)。
-"踊ってみた"を投稿したりはしなかったんですか?
しなかったです。ただ自分たちではしゃいで、楽しんでみたいな。でも、踊っていたのはそのときぐらいで、中学からはもうスンッ......みたいな。陰キャでした(笑)。
-そうだったんですね。AKB48が好きだったとのことでしたけど。
お姉ちゃんとお母さんが男性アイドルさんを好きだったので、その影響で車では流れてたりとかしたんですけど、その中でも自分はイヤホンを付けて、AKB48さんの曲をずっと聴いていました(笑)。
-(笑)ちなみに、好きなメンバーっていたんですか?
佐藤亜美菜さんです。アイドルさんはずっとやんわり好きやったけど、がっつり推しメンができたのは、佐藤亜美菜さんが初めてで。よりいっそうアイドルに憧れを持つきっかけにもなったので、今、佐藤という名字を勝手にいただいてます(笑)。
-そうなんですね! どんなところが好きでした?
まずヴィジュアルが圧倒的にかわいすぎてグッときたんですけど、声も仕草も書く文字まで全て理想の女の子像というか。パフォーマンスもそうなんですけど、自分の好きを貫いている姿、憧れを貫いている姿に、子どもながらにすごく憧れていました。
-いいですね、"書く文字も好き"。
めっちゃかわいいんですよ!
-それこそ文字を真似したりとか?
してました! でも、もとの字が下手すぎてどうにも真似できなくて(笑)。足元にも及ばなかったです。
-そういうところも憧れに変わっていくという。
そうです! やっぱすごい! みたいな(笑)。
-(笑)中学からは陰キャだったとのことでしたが、部活動とかはしてました?
中学のときに卓球部に入ってたんですけど、徐々に暗くなっていって、高校では何もしてなかったです。
-帰宅部。
はい。まっすぐ家に帰って、スマホと向かい合ってました。
-エースですね。どこにも寄り道せずに帰るという、真の帰宅部。
はい(笑)。
-中学のときに卓球をやろうと思ったのはなぜだったんです?
1個上にお姉ちゃんがいるんですけど、お姉ちゃんと仲のいい、一緒に遊んでもらっている先輩がいっぱいいたので、楽しそう! と思って入りました。
-でも、卓球部って練習めちゃめちゃハードですよね?
めっちゃハードではなかったけど、練習はほどほどしっかりめにあった感じでしたね。でも、自分はそんなに強くなかったです。同じ学年の子が3人しかいなくて、ほぼ団子状態で、仲良く楽しんでました。
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