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INTERVIEW

Japanese

SPRISE

2025年10月号掲載

SPRISE

Member:佐藤 愛佳

Interviewer:山口 哲生

素敵な場所に入れていただいたなってめっちゃ思いました


-高校は帰宅部とのことでしたが、アイドル以外に好きなもの、夢中になったものってありました?

"踊ってみた"を一緒にやっていた子の影響で、ボカロもちょっと聴いたりはしてました。自分は影響を受けやすいタイプで、その子が好きって言ってたからちょっと気になって観てみるとかはしてたんですけど、どれもめっちゃ詳しいわけではないかもしれないです。これは語り明かせるぜ! みたいなものはそんなに多くないかも。自分からハマったのは女の子のアイドルさんが初めてでした。

-AKB48以外にも好きなグループはいました?

(佐藤)亜美菜ちゃんが卒業するくらいからだんだんフェード・アウトしていって、バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIさんが好きになりました。今ももちろん大好きなんですけど、特に高校のときはすごく助けてもらった思い出があります。

-思い出というと?

高校があんまり好きじゃなかったんです。大学進学もできるようないいところに両親が通わせてくれていたんですけど、あまりちゃんと行けなくて、内部進学も難しいくらいになってしまって。学校あんまり行きたくないな、行けないなと思って休んじゃったときとかも、バンドじゃないもん!(MAXX NAKAYOSHI)さんの音楽を聴いて、なんとか生きてるみたいな感じのときもありました。

-高校時代はあまりいい思い出がなかった?

いい思い出ももちろんあったんですけど、心がずーんとしてましたね。特に自分の容姿に悩んでいて。3年間ずっとマスクをして過ごしていて、あんまり行きたくないなとか、外に出たくないなとか思っちゃったり。プールの時間は絶対にマスクを外さないといけないのがすごく億劫で、塞ぎ込んでいました。

-何がそこまで嫌だったんでしょうね。

何が苦手やったんやろ......。今ではなんであんなに落ち込んでたんやろうって思えるぐらい、明るく生きられているんですけど......今が楽しすぎて、記憶が塗り替えられていっているかもしれないです(笑)。

-アイドルになりたいと思って行動し始めたのはいつ頃だったんです?

高校を卒業して、1年くらい大学にも進学したんですけど、ちょうどコロナ禍で徐々にフェード・アウトしてしまって。そこからはアルバイトをしていたんですが、19歳のときに、"ずっとアイドルになりたいって思っていたけど、もう20歳になっちゃうな"と思ったんです。AKB48さんって、10代前半から活躍されている方がたくさんいらっしゃったし、20歳になったら挑戦することも難しくなっちゃうかもしれないなと。それで、10代最後の挑戦じゃないけど、ほんまにやりたいことをやってみようと思って。それまで自分からあれをしたい、これをしたいみたいなことをあんまりできていなくて、何をしているんだろうな......って思いながらアルバイトをしていたんですけど、10代最後やし、いってまえ! みたいな(笑)。それでオーディションに応募させていただきました。

-それがSPRISEのオーディション?

小学校のときから仲良くしてくれてるお姉ちゃんと同い年のお友達の方が、SPRISEのことを好きでいらっしゃって。それで自分もSPRISEのことを知って、この曲めっちゃ好きっていう曲があったので、YouTubeで観たりしてたんですけど、Twitter(現X)を見たら新メンバーの募集をしていたので、応募してみよう! と。

-好きだったSPRISEの曲というと?

「with」(2020年リリース)っていう曲で、今は全然やっていないんですけど、自分が加入させていただいたときにいらっしゃった5人のメンバーさんで歌っていた曲ですね。"キミのコエ聞くたび ボクは輝けるよ"みたいなサビなんですけど、いいなぁって。

-一歩踏み出せたのは年齢のことが大きかったようですが、それまでいろいろと溜まっていた感情が一気にはじけたというか。

そうですね。一歩踏み出すきっかけは、10代も終わっちゃうなっていう感じだったんですけど、抑えていた思いがバーン! って。なんか、"やりたい! やりたい!"っていう水がたっぷたぷに溜まっていたところに、10代最後だ......ポチャーン......ドカーン! みたいな(笑)。

-(笑)はじけて良かったですね。

本当に良かったです。今が人生で一番楽しいので。

-めちゃくちゃいいことだと思います。

オーディションを受けようと思ったときに、まずお母さんに話したんです。ずっとアイドルになりたくて、オーディションを受けてみたいと思ってるんだって話したら、お母さんが"初めて愛佳が自分からしたいって言ってくれたね"って伝えてくれて。今も大きなライヴがあるたびに足を運んでくれたり、すごく嬉しいなって思います。

-お母様も嬉しかったでしょうね、その言葉を聞いたとき。

学校にも上手に行けてなくて家に閉じこもっちゃっていたときも、やっぱりお母さんは心配してくれていたので、そう言ってくれてすごく嬉しいなって思いました。

-そこからグループに加入して、初めてステージに立ったときのことって覚えてます?

覚えてます。初めて立たせていただいたのがYES THEATER("SPLIVE -SPRISE Presents Special Live-")っていう、普段立たせてもらっているライヴハウスとは違う感じで、ドーム型って言ったらいいんかな? ファンの方全員の顔がしっかり見える感じのステージで、7色のサイリウムがバーっと見えて。初ライヴの前から配信とかはしてたんですけど、一度もみんなの前に出たことないのに、自分の赤いサイリウムを持ってくださってる方もいることにすごい感動して、わぁ......ってなってたら、あっという間に時間が過ぎてました(笑)。

-喜びや驚きが大きかったんですね。

アイドルになれたんだなっていう感激とか、そういう気持ちが大きかったと思います。楽屋ではめっちゃ緊張して、どうしようどうしようってなっちゃっていたんですけど、いざ始まったら、わぁ......! って。

-そこでそうなれたのもすごいですね。初ステージって、ずっと緊張していて記憶がないということもあると思いますし。

でも、見てられないぐらい肩は上がってたと思います(笑)。たぶん手と足が一緒に出てたところとかもあると思う。

-漫画でよく見るやつじゃないですか(笑)。

たまに初めてのレッスンの動画を見返したりするんですけど、"よく入れてくださいましたね!? 本当にありがとうございます!!"って思うぐらい、本当にずっとキョロキョロしていて。あれは誰の目にも触れてほしくないです(笑)。