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INTERVIEW

Japanese

Brian the Sun

2016年06月号掲載

Brian the Sun

Member:森 良太(Vo/Gt) 小川 真司(Gt/Cho) 白山 治輝(Ba/Cho) 田中 駿汰(Dr/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

バンドが始動して10年、"閃光ライオット2008"の準グランプリを受賞して8年、現在のメンバーが揃って5年、全国デビューから4年――ミュージシャンとして、バンドとして、一歩一歩着実にステップアップを重ねてきたBrian the Sunが、2016年、とうとうメジャーにフィールドを移す。デビュー作はTVアニメ"僕のヒーローアカデミア"のエンディング・テーマ「HEROES」を表題曲にしたシングル。"アニメとコラボレーションするつもりで制作をした"という今作を携えて新しいスタートを切った彼らは、穏やかな愛を持ってより自由に音楽と向き合っていた。

-まず、メジャー・デビューの経緯を教えていただけますか?

白山:2014年に『Brian the Sun』という2ndフル・アルバムをリリースしてツアーを回って、そのあとに列伝ツアー(※2015年2月より開催された"スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2015")に出演して各地を回りました。そのあとくらいから、いろいろお話をいただきつつ"次は何をしていこうか"と今後の動向をメンバー内で話し合いながら、ライヴをたくさんやっていて。2015年の夏くらいにエピックさん(EPIC Records Japan)にお世話になろうと決めました。それから『シュレディンガーの猫』(2015年11月リリースの2ndミニ・アルバム)の制作に入ったんです。

小川:『シュレディンガーの猫』は、"ラスト・インディーズ作品を作ろう"言うて作ったものなので。

白山:だから去年の夏からメジャーにいく準備をしていましたね。

森:今までインディーズで活動していて、その間にもいろんなお話をいただいたりしてたんですけど、少しずつステップアップしていく過程でずっと"今は(メジャーにフィールドを移す)タイミングじゃないな"、"自分たちの技量や経験値でメジャーにいって何ができるんやろ? やっぱりまだ早いな"、"自分たちが思うようにはできないのかもしれない"......と、いろいろ思いながら踏み留まっていたんです。でも、ありがたいことに、いろんな要素を自分たちが納得し始めてきたタイミングで、僕たちが今までやってきたことを見て知ってくれていたレーベルから声をかけていただいて。"ちゃんと話ができる人たちやから、契約に踏み切っていいのではないか"というみんなの判断のうえで決めました。

-慎重ですね。

森:んー......。負け戦をするつもりはないし、メジャー・デビューはチャレンジで"当たって砕けろ!"という感じでやっていいことではないと思うし、僕は作り手やから自分のことだけやなくメンバーのこれから先のことも考えるし。将来、"昔メジャーで活動しててんで"みたいに済ませたくないという思いもあったし、自分たちでもっといろんな世界を見ないとわからへんこともあったし。慎重というか、ちゃんと見てから橋を渡ったという感じですね。すごくいいタイミングだと思います。

田中:浮き足立った感じはなく、地に足がついた状態でやれています。2015年11月25日にメジャー・デビューを発表したとき(※『シュレディンガーの猫』リリース・ツアー"マタタビ ツアー 2015→2016"TSUTAYA O-WEST公演時)もそうでしたけど、あのときと変わらずちゃんと一段ずつステップアップしていくので見ていてください、という感じですね。

小川:バンドとして10年、俺と(田中)駿汰がバンドに入って5~6年。少しずつ進んできてメンバー4人が固まって、チーム全体も一致団結感が出てきて。そこでまた新しくメジャー・レーベルが入ってきて、メンバーと事務所と同じくらい"この人たちとなら一緒にやっていける"と思ったんですよね。だから出会いも含めてすべてタイミングが揃いました。

森:ま、ラッキーですね(笑)。

-ははは。ちゃんと一歩一歩前進してきたバンドだからこそ掴めた幸運だと思います。メジャー・デビュー曲「HEROES」(Track.1)はTVアニメ"僕のヒーローアカデミア"のエンディング・テーマに大抜擢です。「HEROES」は歌詞も音もアニメの主人公"デク"のイメージにぴったりで、そこに新たなスタートを切るBrian the Sunの姿が重なりました。「HEROES」からもアニメへの愛情を感じましたし、エンディングでの「HEROES」の扱われ方もアニメ制作チームから楽曲への愛情を感じます。

森:作品に対してちゃんとコラボレーションしたいと思ったし、単純に"どういう音楽が作品に合うのか"ということに向き合って書きました。アニメも漫画も日本の大事な文化、アートやないですか。音楽もそれと一緒やし、エンディングを飾るということはそういうところに向き合って作品に花を添えられるようなことができたらいいなと思ったので、原作はめちゃくちゃ読みましたね。

白山:僕は今でも毎週"少年ジャンプ"を買うタイプの人間なので、"僕のヒーローアカデミア"もずっとジャンプで読んでて。だからお話をいただいたときに、"4月から始まるアニメの――"と話してる途中で、"もしかして「僕のヒーローアカデミア」ですか?"って言いました(笑)。第1期の第1話というアニメが始まるタイミングと、僕らのメジャー・デビューというタイミングが重なったのはラッキーでしたね。がっちりハマッたなと思います。

小川:一緒に始まる感じがすごくあったよね。

森:素晴らしいタイミングだよねぇ。