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INTERVIEW

Japanese

Brian the Sun

2016年06月号掲載

Brian the Sun

Member:森 良太(Vo/Gt) 小川 真司(Gt/Cho) 白山 治輝(Ba/Cho) 田中 駿汰(Dr/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-ははは。気持ちがストレートに描かれた「Sunday」は高校生のときに作った曲とのことですが、前作の「シュレディンガーの猫」も高校時代に作った曲ですよね。この2曲だけでもものすごい二面性なんですけど......高校時代の森良太少年はどんな子だったんですか?

森:みんなあると思うんですけど、"今日、俺大丈夫なんかな? どういう自分なんやろ?"と思いながら学校に向かう――その時点ではめっちゃ不機嫌な日なのかめっちゃテンションが高い日なのか全然わからないんですよ。学校に着いてその日を過ごして、帰りの電車で"今日あかんかった日や"、"今日は楽しかった日や"と反省するんですよね。......それが嫌で寝てリセットされるのがダルかったです。それで振り回されることをわかってるし、でも"こういう心持ちで生きよう"と思ってそのとおりに生きられるものでもない。難しいよね。

白山:それに引き換え俺は毎日変わらず生きてきました。俺、良太と相まみえずで、仲悪かったですからね(笑)。行きの電車は毎日パワプロ(※ゲームの"実況パワフルプロ野球")することしか考えてなかった。

小川:高校生やな(笑)。

-そんな対極のふたりが一緒にバンドをやっていたというのも不思議ですね。

森:バンドやってたときは楽しかったんですよね。大きな音を鳴らしてるのが楽しかったんです。部室の横がテニスコートやったんですけど、毎日いかに爆音を鳴らしてテニス部の妨害をするかって(笑)。

白山:僕と良太が通ってた学校は普通科だけではなく、声楽やクラシックを専門的にやっている音楽科があったんですよ。その学科には専門のホールがあって、そこの子たちは防音された部室でヴァイオリンとかを弾いてるわけですよね。僕らは普通の運動部と同じ、プレハブの1室で。それで爆音で鳴らして"うるさい!"と言われる(笑)。そんな生活を送っていました。

森:ギター・アンプを一気に何台鳴らせるか?とかやってたな(笑)。

-そんな高校生活の3年生で、森さんと白山さんは"閃光ライオット2008"で準グランプリを受賞して、ライヴハウスで別のバンドのお客さんとして来ていた小川さんと知り合って、別のバンドでドラムを叩いていた田中さんと対バンして。そのあとふたりが加入して、インディーズで活動して今回のメジャー・デビュー。感慨深いですね。

森:......あっという間でしたね。楽しかったです。僕らはゆっくりやってきて良かったかな。

-Brian the Sunにとってはすごくいいペースだったと思います。「HEROES」はデクの心情を歌ったものだから、ひたすら"僕"のことを歌ったものだけど、「Sunday」は森さんらしい"僕と君"の歌だから、安心感がありました。これはなぜ"Sunday"というタイトルなのでしょう。

森:世界が終わる最後の1週間のうち、最後の日は日曜日がいいなあと思って。そんな日曜日に、俺はどうやって過ごすんやろ......という気持ちで書いた曲です。

白山:俺が焼き鳥屋のバイトのことばっかり考えてたときに、良太はそんなこと考えてたんやなあ......。高校時代の自分は曲のことを掘ろうともしてなかったし、なんでこの歌詞になったんやということも考えてなかったし。当時は"世界の終わりのときの曲"ということも全然知らないから......構成や自分のフレーズは覚えてたけど、新曲のような気持ちですね。でも当時のフレーズを演奏してみて、あのときから結構(アーティストとして)通用するものをやっていたんだなと思いましたね。少しアレンジはしたけど構成はまったく変えてないから尺も変わってないし。そういう17歳のときの曲が、メジャー・デビュー・シングルと一緒に入るというのは......。

小川:......エモいな(笑)。

森:これ作ったときはほんまに下手やったんで(笑)、当時できる範囲で作った曲です。昔の曲の方が音の要素が少なくて聴きやすいですね。やれることが多いと説明が多くなってくる。でもわかってて黙ってるの、めっちゃ難しいなー......と思うんですよ。言葉はなるべく絞った方がいいんですけど、説明しちゃう。

-曲によって最もいい取捨選択をすることが、表現の深みにもなっていくから。それが経験を重ねた人間の課題でもあり、面白さでもあると思います。田中さんと小川さんは原曲に対してどういうアレンジを施しましたか?

田中:Aメロのダダダダッて感じとか、Bメロのシャキシャキした感じ、サビのシュパーン!って感じとかは日曜日特有のけだるい、ぬるいイメージで叩いてたんですけど、実は"世界の終わりの曲"と聞いて......。

森:いや、合ってる合ってる。だるい感じ。世界の終わりはそれくらい唐突なもんやで、という話ですね。お昼のイメージで作りました。

小川:この曲を高校時代に作ったというのは知っていたので、ギターに関しては高校生がちょっと背伸びしてコピーできる曲でありたいなと思って。もともとのリフがオクターブのコードでメロディを弾くという、すぐ覚えられるぐらい結構わかりやすいものだったので、それをフィーチャーしながら、耳コピしやすくて、ちょっと難しいけど頑張れば弾けるフレーズがある曲でありたいなと。俺はあんまりギターが弾かれへん時期に聴いてた曲は、"あ、ちょっと頑張れば弾けそうな気がする"と思うものが多かった気がするんですよ。弾いてみたいなという願望を持ちながら音楽を聴いていたから、自分が作るときにそういうことを考えるのかもしれない。特にこの曲はシンプルなので。

白山:ほんま奇跡的なんですけど、アニメの放送日も日曜日で。