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LIVE REPORT

Japanese

ircle presents「HUMANisM ~超★大乱闘編~」

Skream! マガジン 2019年02月号掲載

2019.01.19 @渋谷TSUTAYA O-EAST

2

この日最もなりふり構わず爆発していたのは2だ。もともと挫折を味わった4人が集まり自らへの逆襲劇を歌うという、初期衝動を超えた衝動を抱えたバンドだったが、いつからこんなにパンク感が増したのか。機材車での悶々とした想いから今の2というバンドを歌った新曲「フォーピース」を含め、25分で8曲という怒濤のセットリストを、狭いステージでぶつかり合いそうなくらい激しく危うく演奏した4人。初TSUTAYA O-EASTライヴを、笑ってしまうほど全曲全力疾走で走り抜けていった。(稲垣 遥)

[Setlist]
1. Anthem Song
2. PSYCHOLOGIST
3. SとF
4. ヤケのダンス
5. ニヒリズム
6. Family
7. ケプラー
8. フォーピース


Brian the Sun

"僕らはミュージシャンやから言葉にするより音鳴らした方が伝わると思って"と一発目からircle「セブンティーン」のフル・カバーで会場を沸かせたのは、Brian the Sun。森 良太(Vo/Gt)は、"コピーしながら「河内さんこんなこと考えてんのかな」、「ここのギターヤバいな」っていろいろ感じられた。こういうのが音楽のええとこです"と改めてircleと心を通わせながら、先輩の記念日に花を添える。続いて披露した新曲「Lonely Go!」では、コール&レスポンスもばっちり決め、ラストは"気に入らんことは全部俺らが叫んで帰るから、みんなあとは楽しんで!"と叫び、「ロックンロールポップギャング」で締めくくった。(渋江 典子)

[Setlist]
1. セブンティーン(ircleカバー)
2. HEROES
3. Sister
4. Lonely Go!
5. パトスとエートス
6. ロックンロールポップギャング


KAKASHI

"これまで何度もircleの企画に呼んでって言ったのに一度も出してもらえませんでした!"と冒頭で自虐を叫んだのはKAKASHIの堀越颯太(Vo/Gt)だ。「本当の事」は、そんな"これまで"のぶんも発散させるかの如く、1曲目からとてつもない気迫。言葉を届けるバンドなので、曲ごとのメッセージも鋭く刺さるが、さらにこの日は"ずっと悔しかった"、"その背中を超える!"とircleへの闘争心をハッキリと口にし"いつかここでツーマンをやる!"と最後は公開告白のような台詞を叩きつけて「ドラマチック」をぶつける。劣等感を熱量に変えてもがきまくる姿を見せつける、彼ららしいステージでフロアに胸騒ぎを残していった。(稲垣 遥)

[Setlist]
1. 本当の事
2. 変わらないもの
3. 違うんじゃないか
4. ドブネズミ
5. ドラマチック


ワタナベシンゴ(THE BOYS&GIRLS)

TOTALFATのリハーサル中になぜかアコギの音が聞こえ、何事かと会場を見渡すと、"二階堂STAGE"にワタナベシンゴ(THE BOYS&GIRLS/歌)の姿が。なんと、急遽決定したというサプライズ・パフォーマンスが始まったのだ。"きっとなくても良かった時間。でも歌わせてくれてありがとう!"と「24」を披露。ircleのカバー「あふれだす」で大シンガロングを巻き起こすと、"このラララのとこ高いよね。もっと考えて作ってほしいよね"と笑いを誘う。最後はサビをアカペラで叫びながら笑顔でステージをあとにした。(渋江 典子)

[Setlist]
1. 24
2. あふれだす(ircleカバー)


TOTALFAT

後半戦1発目、"いいちこSTAGE"に登場したのはTOTALFATだ。「夏のトカゲ」、「PARTY PARTY」とキラーチューンを立て続けにブチ込むと、2階も含めたくさんの手が上がり、観客たちは踊り狂う。一気に会場の熱気は最高潮に達し、O-EASTはダンス・フロアと化していく。Shun(Vo/Ba)が"ircleとは15年前に別府で出会いました。大事な日に呼んでもらえて嬉しい!"と喜びを語り、"ircleのデカいフラッグの下でやる日が来るなんて思わなかったよ。俺らの一番大切な歌を置いて帰ります!"という言葉とともに「Place to Try」を投下し、大狂乱のパーティー・タイムを終えた。(渋江 典子)

[Setlist]
1. 夏のトカゲ
2. PARTY PARTY
3. Delight!!
4. 晴天
5. Phoenix
6. Place to Try


Unblock

"大阪寝屋川、Unblock始めます"という挨拶とともに「うたわない」でスタートした。"自分やバンドが立ち止まりそうになったとき、側にいてくれたのがircleでした。「Unblockという名前を捨てるな」と言ってくれた"とircleへの感謝を述べ、切ない歌詞が胸に染みる「午前二時」、深い闇に光をみいだす「夜を越えて」を披露。何度も何度もバンド名を名乗る姿からは、Unblockとしてステージに立ち続けることへの覚悟が窺えた。曲ごとに上がる手が増え、その景色に応えるかのように、会場に鳴り響く音に力が入っていく。特にラストの「サイレン」は、ircleの期待を超えたいという熱量に溢れていた。(渋江 典子)

[Setlist]
1. うたわない
2. 生活のこと
3. 永い夢
4. 午前二時
5. 夜を越えて
6. サイレン