Japanese
[Alexandros]、東名阪で12月に開催する自主企画イベント"This Summer Festival 2014" のゲストにKANA-BOON、ゲスの極み乙女。、androp、クリープハイプらが決定
2014.10.20 21:00
[Alexandros] が主催する日本でどこよりも遅い夏フェス、"This Summer Festival 2014"のゲスト・バンドが発表された。
発表されたのはKANA-BOON、ゲスの極み乙女。、ORANGE RANGE、キュウソネコカミ、9mm Parabellum Bullet、クリープハイプ、ACIDMAN、andropという超強力な8組。
なお、チケットは10月21日12時よりe+にて2次プレオーダーを行う。チケットの即完は必至なので、気になるかたは一般発売に先駆けて早めにチェックしておこう。
▼イベント情報
[Alexandros] 企画"This Summer Festival 2014"
12月16日(火) Zepp Nagoya w/KANA-BOON/ゲスの極み乙女。
12月19日(金)Zepp Tokyo w/ORANGE RANGE/キュウソネコカミ
12月20日(土) Zepp Tokyo w/9mm Parabellum Bullet/クリープハイプ
12月22日(月) なんばHatch w/ACIDMAN/androp
■チケット
[2次プレオーダー]
10月21日(火)昼12:00~10月27日(月)18:00
受付URL:https://eplus.jp/tsf2014/
[一般発売]
11月8日~
各会場 前売り¥4,500円(1D別)
TOTAL INFO. Livemasters Inc. 03-6379-4744
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光学
小さく瞬く光がじんわりと広がり満ちていくようなイントロダクションからじっくりと誘う、"光"にまつわる物語。奪い合う卑しさをヒリついた激情に乗せ、その渇望から漲る生命力を「輝けるもの」で描き、「sonet」に心洗われる。ホーン隊を迎えたジャジーな「白と黒」で愛を歌うと、さらに大きな愛が包む命の讃歌「feel every love」をゴスペル・クワイヤと共に響かせた。タイアップ曲を交えながらここまでコンセプチュアルに仕上がるのは、一貫して伝えてきた美学の賜物。そんな楽曲群を総括する8分の壮大なカタルシス「あらゆるもの」から、再び冒頭の光の瞬きへと循環する流れも美しい。広大な宇宙に光る青い星、そこで巡る生命の営みの中に生きているという実感が灯る。(中尾 佳奈)
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"バタフライ・エフェクト"をテーマにしたタイトル曲「sonet」は、WOWOW"連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―"の最終話エンディング・テーマ。同シリーズとのタッグは、昨年大きな話題を集めた「輝けるもの」に引き続き2度目となるが、本作でも抜群の親和性を誇っている。柔らかく、力強く高鳴らされるバンド・サウンドを、四家卯大ストリングスによるストリングスと、別所和洋が奏でるピアノが華やかに、流麗に盛り立てていき、間奏では激情的なアンサンブルを繰り広げ、ドラマチックなエンディングへと辿り着くスロウ・バラードは、ライヴでもぜひ体感したいところ。"ゴールデンカムイ"にちなみ、"金"をテーマに行われたツアーのライヴ音源も収録。(山口 哲生)
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消えてしまうものに、あるいは触れられないものに手を伸ばそうとする人の姿は、いつだって美しいものだ。ACIDMAN、4月の『EVERLIGHT』に続く今年2作目のシングルである本作。タイトル・トラック「Stay in my head」は力強くアグレッシヴなロック・チューンで、疾走感溢れるバンド・サウンドの上で大木は振り絞るように歌い叫ぶ。"いつかは誰もが 消えるだろう/数えきれぬ星も 全て/もう少しもう少しだけで/触れられる様な気がして"――どれほどのキャリアを積もうと、消えてしまうであろう煌きに手を伸ばし続けるACIDMANの姿は、かくも美しい。おなじみ"second line"は、しっとりしたジャズ・アレンジの「スロウレイン」に、静謐なエレクトロ調の「HUM」。バンドの音楽的成熟を感じさせる。(天野 史彬)
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ACIDMAN
EVERLIGHT
暖かい季節になった。朝、起き抜けにベッドから飛び出し、窓を開け放ってみる。すると、陽の光が降り注ぐ。このちっぽけな地球の、ちっぽけな日本の、ちっぽけな街に住む、ちっぽけな僕にも、陽の光が降り注ぐ。この「EVERLIGHT」という曲には、どうしようもない孤独と痛みを抱える人間が、それでも太陽から降り注ぐ光を浴びて、自らのふてぶてしいほどの生命力を感じずにはいられなくなるような、そんな瑞々しい力強さが宿っている。壮大なサウンドスケープに乗せて、私たちがどれほどの哀しみと共にあろうと、心臓は鼓動し、光に向かって足は自ずと動き始めてしまうのだと、人間の"生"という性(サガ)を目一杯の確信で描いている。もはやキャリア15年。しかし、その眼差しは変わらずロマンティックな煌きに満ちている。(天野 史彬)
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ACIDMAN
新世界
結成15周年&デビュー10周年を迎えたACIDMAN。アニバーサリー・イヤーを締めくくるシングルはACIDMANらしい力強いロック・ナンバーだ。未来への希望をただ歌っているわけはない。熱く伝わってくるのは確固たる意志と信念だ。大木(Vo/Gt)が"世界は生まれ変わる"と叫ぶ。自然と生まれ変わるのではなく、世界が、そしてそこにいる"僕たち"が前を向き生きていこうとする自分たちの力で生まれ変わるのだ。Track.2とTrack.3は過去の作品をリアレンジするセルフ・カバー・シリーズ「second line」の新作。これは「second line」の楽曲でライヴも行われるほどの人気シリーズで、原曲が好きなファンは勿論のこと、知らないリスナーも十分堪能できる完成度の高いリアレンジとなっている。(石井 理紗子)
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KANA-BOON
ソングオブザデッド
捲し立てるラップ調のパートで焚きつけ、パッと開けるキャッチーなサビで躍らせる。そんなアッパーチューン「ソングオブザデッド」は、ゾンビ・パンデミックによりブラック企業から解放された主人公の"ゾンビになるまでにしたい100のこと"を描くアニメを盛り上げる人生讃歌。"遊び疲れるまで生きてみようぜ"と歌うこの表題曲に対し、カップリングに収録されたのはその名も「ソングオブザデッド 2」、「ソングオブザデッド 3」と早速遊び心が。10周年を迎えたバンドのいい意味で肩の力が抜けた余裕が垣間見える。アニメのテーマにとことん寄り沿った一貫性を持つ本作は、ゾンビとコロナウイルス、状況は違えどパンデミックに陥り混沌とした日々を生き抜いてきた我々にも通ずる、シリアスな世の中もポジティヴに照らす1枚だ。(中尾 佳奈)
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KANA-BOON
恋愛至上主義
KANA-BOONは卓越したキャッチーなメロディや言葉遊びが注目されがちだが、バンドの名を一躍シーンに知らしめた「ないものねだり」や、疾走感で一気に駆け抜けるポップ・ナンバー「1.2. step to you」など、キャリア初期からBPMの速い四つ打ちを得意とする一方で、ストレートなラヴ・ソングを歌い続けたバンドだと思う。そんな彼らが、"恋愛"に焦点を当てたコンセプト・アルバム『恋愛至上主義』をリリースする。"10th Anniversary Edition"には、十八番とも言える失恋ソング17曲(上記2曲も収録)をコンパイルしたベスト盤CDも付属。今年9月にメジャー・デビュー10周年を迎えるバンドが重ねてきた年輪を、"ラヴ・ソング"という側面から堪能してみてはいかがだろうか。(山田 いつき)
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KANA-BOON
Honey & Darling
谷口 鮪(Vo/Gt)の復帰を祈り待っていたファンへのアンサー・ソングでもある「Re:Pray」から始まる本作は、タイトルに"あなたは誰かにとって特別な存在である"という思いが込められたように、彼らにとっての特別な存在に届けたい温かいメッセージに溢れている。深い悲しみの中で生まれた楽曲たちは、自分自身を勇気づけるように希望を歌い、聴く者の孤独を救うように語り掛ける、共に生きていくための歌だ。バンドを象徴するキャッチーさはそのままに、より深みを増した歌声と演奏。ファンと共に苦境を乗り越えた今の彼らにしか出せない音、伝えられない言葉が心を震わす。そして、生きづらさを歌いながらもポップに響くサウンドがグッとくる1曲「メリーゴーランド」が、心に暖かな光を灯しアルバムを締めくくる。(中尾 佳奈)
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KANA-BOON
Re:Pray
前作「HOPE」が暗闇に一筋の光を見いだしたばかりの第一声だとしたら、今回は"新たなる祈り"と題されているだけあり、一歩踏み出した決意表明だ。バンド・サウンドの生々しさで勝負しつつ、風を顔に受けて前進するような感覚をマンドリンの響きで繊細に表現してもいる新鮮味も。本当に曲に必要な音を選び抜いたサウンドスケープはまた始まるバンドの日々(3年ぶりのツアーも含め)への希望だ。カップリングにハード・エッジなサウンドと忌憚のないメッセージを込めた「右脳左脳」を収録する感じは、『シルエット』時の「ワカラズヤ」などを想起させるシングル定番スタイル。カラッとしたR&Rで"生きてたらいいことあるかも"と歌う「LIFE」も最強に泣けるし笑顔になれる。早くライヴで会いたい曲ばかりだ。(石角 友香)
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KANA-BOON
Torch of Liberty
KANA-BOONの約9ヶ月ぶりとなるニュー・シングルのキーワードは"解放"。思わず手拍子をしたくなるハイテンションなイントロで始まり、そのまま失速することなく展開される軽快なギター・リフは、まさに抑圧された空間からの解放を感じると同時に、ライヴハウスで披露した際の盛り上がりと興奮を想像させる。まだまだ日々の生活にも音楽活動にも制限がかかる世の中ではあるが、希望の火を灯し続け、あらゆる規制が解除されることと、現在休養中の谷口 鮪(Vo/Gt)が再び元気に歌声とギターの音を響かせてくれることを待ち続けたい。カップリングにはリフレインする歌詞が彼ららしい「センチネル」と、夕暮れ時の儚い一瞬をメロディアスに歌った「マジックアワー」の2曲を収録。(伊藤 美咲)
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KANA-BOON
KANA-BOON THE BEST
7年間の軌跡を全シングルと代表曲、そして、バンドとファンにとって思い入れの深い全30曲に収めた初のベスト・アルバム。DISC 1 は、10年代前半の邦楽ロック・シーンを彼らが象徴することがわかる楽曲が多いうえで、KANA-BOONならではの切なさやリアリティが溢れるレパートリーが満載だ。加えてインディーズ時代の「スノーエスカー」を再録しているのも聴きどころ。DISC 2は谷口 鮪(Vo/Gt)のDTMによるデモ制作が軸になって以降の、アレンジや新しいサウンド・プロダクションの進化が窺える楽曲揃い。バンドのスタートでありパーソナルな歌詞に突き動かされる「眠れぬ森の君のため」、そして、最新曲とも言える「マーブル」もバンドの現在地であり核心。新旧2曲の対比も味わいたい。 (石角 友香)
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KANA-BOON
スターマーカー
新体制後初シングルには金澤ダイスケ(フジファブリック/Key)をアレンジと演奏で迎え、ポップスのスケール感にチャレンジした楽しげで華やかな1曲が完成した。音像のアッパーさに伴って、これまでと地続きな内容の歌詞がグッと力強く聴こえるのも面白い。本質を変えないために表現の幅を広げるという、バンドのこれまでを踏襲した作品と言えるだろう。さらに、素でワイドなサウンド・プロダクションがモダン・アメリカン・ロック的な「シャッターゲート」、これまでのKANA-BOONの代表的なメロディやビートのスタイルをアップデートさせた印象の「ユーエスタス」と、各々まったく違うベクトルの3曲を収録しているのも久しぶり。ちなみに、全曲ベースは谷口 鮪(Vo/Gt)が演奏しているのも聴きもの。(石角 友香)
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KANA-BOON
まっさら
スタートの合図のような4カウントから走り出す8ビート。目の前が開けるような大きなコード・ワークが印象的なAメロ。シンガロングしたくなるサビ。それを支える重量感のあるベース・ライン。そのサウンドメイク自体が今の彼らの逞しさを実感させてくれる、デビュー5周年企画を締めくくるに相応しい新たな始まりの1曲だ。"独り"を前向きに捉え、普通の日常のやるせなさも認める強さを持つ。そのうえで繋がる助けになる音楽、それをKANA-BOONは作り始めたのだ。c/wの「FLYERS」はロックンロール・リバイバル的なセンスのリズムやリフの上を、言葉でリズムを作る谷口 鮪のヴォーカルが乗る小気味いい1曲。こちらもグッと太く生感のあるサウンドで、バンドの頼もしさが十二分に伝わる仕上がりだ。 (石角 友香)
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KANA-BOON
ハグルマ
B面集『KBB vol.2』収録の「夜の窓辺から」やミニ・アルバム『ネリネ』と、バンドのいい状態を示す新曲を続々発表しているKANA-BOONから、さらに新たなフェーズに入った決定打が到着。TVアニメ"からくりサーカス"のOPテーマでもある「ハグルマ」。人間の尊厳や暴力性も描く原作の強度にマッチするハードでドラマチックなサウンドと展開、竜巻のようにバンド・アンサンブルとともに暴れるストリングス・アレンジにも息を飲む。谷口 鮪(Vo/Gt)が幼少期から影響を受けてきたという作品への最大のリスペクトを今のKANA-BOONの器で見事に表現したと言えるだろう。一転、何気ない日常を余裕のある演奏で描く「オレンジ」では、彼らの過去の"夕焼けソング"からの変化と不変を味わうのもいい。(石角 友香)
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KANA-BOON
ネリネ
夏盤と称した『アスター』と対になった本作。"ネリネ"の花言葉は"再会を楽しみに"や"忍耐"という意味を含み、冬盤らしい心象を表現した内容になっている。が、それ以上に注目したいのはこの2作が企画盤という意味合い以上に、現在進行形のKANA-BOONの音楽的な楽しさに溢れている面だ。タイトル・チューンの「ネリネ」はホーン・アレンジも新鮮な跳ねるポップ・チューン。「春を待って」は童謡「雪」のフレーズが盛り込まれ、且つお囃子的なリズム感や歌詞のフロウが融合するという、なかなかにハイブリッドな仕上がり。それでもあざとさがまったくないのがこのバンドのキャラクターを証明している。日常的で幸せな情景と真逆な情景が1曲の前後半で展開する「湯気」など、新鮮な変化に驚かされる1枚。(石角 友香)
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KANA-BOON
KBB vol.2
これまでリリースしてきた12枚のシングルに収録されたカップリング23曲から11曲を収録。ロッキン・ソウルなニュアンスの「Weekend」やスピーディなガレージ・ロック・テイストの「ミミック」など、谷口 鮪(Vo/Gt)のその時期その時期の怒りや憤りが凝縮された曲が序盤に並び、表題曲かと勘違いするほどKANA-BOONらしい情景描写と優しいメロディの「街色」、1stシングルのカップリングで初々しさが新鮮な「かけぬけて」など、バンドの音楽的な幅も自由度も楽しめる。加えて、これからの彼らを代表しそうな、淡々としていながら強い楽曲「夜の窓辺から」は、あらゆる人が前を向ける確かな根拠がある。締めの和楽器を加えアレンジされた「盛者必衰の理、お断り (和和和 version)」で大笑いできるのも彼ららしい。(石角 友香)
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KANA-BOON
アスター
メジャー・デビュー5周年の今年、5シーズンに5リリース、5イベントを企画している彼ら。第1弾のB面集『KBB vol.1』が結果的に怒りに寄った内容であったこととは対照的に、今回は様々な角度での恋愛がテーマ。バンドが大きなメッセージを発信するべきタイミングでの覚悟と決意を見せる表情とは違う、脆くて情けなく、誠実な谷口 鮪(Vo/Gt)の素が、楽曲という姿だが滲み出ているような印象を受ける。インディーズ時代の名曲ラヴ・ソングとは違った今の年齢なりの苦みや現実も見え隠れするのも自然でいい。タイトルの"アスター"は花言葉に追憶、信じる恋、変化などがあるそうだが、まさにラヴ・ソングだからこそ描けるリアルな心情やこれまでにないワードが頻出。その描写の瑞々しさが心を震わせる。(石角 友香)
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KANA-BOON
KBB vol.1
これまでリリースしてきた12枚のシングルから、古くは『盛者必衰の理、お断り』の、また『結晶星』のc/wだった「ハッピーエンド」や「桜の詩」など、KANA-BOONの名曲中の名曲、そして表題曲では表し切れない側面を描いたc/w曲を合計12曲セレクト。特に「バカ」、「LOSER」、「I don't care」、「スパイラル」といった、彼らならではのポップ且つエッジーなナンバーから見られる怒りや自己嫌悪は、登場当時から谷口 鮪(Vo/Gt)が書かずにいられない感情を吐露した個性だ。そしてその最新型が新曲の「Flame」に結実。また、メロディとラップの両方を行き来する谷口のリリックとフロウのうまさ、歌を含めたアンサンブルでリズムを生む小気味よさはもっと評価されていい。ライヴで聴きたい曲も多数。(石角 友香)
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KANA-BOON
NAMiDA
「Wake up」、「Fighter」、「バトンロード」と、内燃する高揚感を立体化した力作が続いたので、アルバムもテーマはスケール感なのかな? と想像したが、そう簡単ではなかった。四つ打ち、言葉が言葉を連れてくるような谷口 鮪(Vo/Gt)らしい言葉の運びが特徴的なTrack.1「ディストラクションビートミュージック」は一時期揶揄された十八番要素を根本的にビルドアップ。個性は個性として深化させればいいじゃないかと言っているような1曲だ。もちろん中にはかなりベタにディスコ/ダンス的な曲もあったり、音像もぐっと厚みを増していたりするけれど、何より鮪がメロディについてチャレンジし続けていること、寒くて怖い夜明け前を乗り越えるようなリアリティをずっと抱えていることはKANA-BOONのかけがえのなさだ。(石角 友香)
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KANA-BOON
バトンロード
"NARUTO"シリーズでは4回目のタッグとなる"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のOPテーマとして、物語とシンクロする部分はもちろん、これまで以上にロック・バンドが伝えてきたマインドを自分も繋ぐんだという谷口 鮪(Vo/Gt)の意志に満ちた歌詞、ストリングスも含めた厚い音塊で押せる今の力量が鮮明だ。"無我"を意味するTrack.2は谷口お得意の韻を踏んだラップ調のヴォーカルと演奏のリズムが表裏をチェイスするようなリズムの組み立てがユニーク。シニシズムと和テイスト、そしてヒップホップを料理した独自のものを作るKANA-BOONらしい出来だ。打って変わって高速ウエスタン風のTrack.3は2分ちょいのショート・チューン。いい曲も面白いこともテーマにフォーカスが合っている。(石角 友香)
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KANA-BOON
Fighter
最近の曲作りでは、DTMで構成を練り込んだデモを作ること、自分の中で納得感が強い曲を作ることを挙げていた谷口 鮪(Vo/Gt)。2017年第1弾は得意の四つ打ちも大幅にアップデートされ、スピーディな展開にダークでソリッドな世界観も積載された、キャリア上最強のエクストリームなナンバーだ。TVアニメ"機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ"OP曲として"戦場での一瞬の輝き"をテーマに書き下ろしたという着眼点自体が、1曲1曲の強度で"勝ちに行く"、今のKANA-BOONのスタンスも反映している。展開の多さと構成の複雑さで言えばTrack.2「スーパームーン」も、パンク、ファンク、大きなグルーヴのロックまで呑み込んだ大作。一転、Track.3「君を浮かべて」はシンプルなアレンジだが、かつてないまっすぐな言葉に心が震えた。(石角 友香)
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KANA-BOON
Wake up
アルバム『Origin』のリリースから約8ヶ月。乾いたアメリカン・ロックとトライバル感が混ざり合ったような序盤から、メロディもすべての楽器も復活祭に参加するように集まってくる構成の新しさがある。そして大サビで歌われる"言葉を紡ごう/心を震わそう"というKANA-BOONの最も太い軸に辿り着く覚醒感。瞬間沸騰ではなく、前進しながら徐々に心が沸き立つ構造に谷口鮪のソングライターとしての成長とタフさを増したバンドの力量を感じる。「Wake up」が表だとしたら、もう一方の今のKANA-BOONからのソリッドな意思表示が「LOSER」。強靭になったグルーヴそのものが現状に安住することなく、一撃であらゆるリスナーを射抜こうとする。そしてR&Rマナーを血肉化した「Weekend」の軽快さもすこぶる新鮮だ。(石角 友香)
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KANA-BOON
Origin
前作『TIME』のエンディング曲「パレード」で夢見た場所に足を踏み入れた歓喜を歌ったバンドの痛みを伴う成長の物語がここにある。アルバムの先鞭をつけた「ランアンドラン」はともかく、ポップな「なんでもねだり」から、ラウドでソリッドな新機軸「anger in the mind」や、ドラマティックな「インディファレンス」、当世流のネオ・シティ・ポップをKANA-BOON流に昇華した「グッドバイ」などサウンドの多彩さがまず1つ。加えて、この時代を生きる20代の真っ当なオピニオンとしてのリアルな歌詞が冴える「革命」、この1年の逡巡とバンドの決意がそのまま歌詞になった「スタンドバイミー」や「Origin」といったメッセージ性が窺える新機軸。登場時の勢いとはまた違う、"今"の強さが封じ込まれたアルバム。(石角 友香)
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KANA-BOON
ランアンドラン
前作のスプリット・シングルを含めると、なんとデビューから2年4ヶ月で9枚目のシングルとなる今作。『ダイバー』以降顕著になってきた広がりのある古賀のギターのディレクションなど、アレンジ面での深化が冴える仕上がり。大きなグルーヴを持つ8ビートと、どこかメロディック・パンク的なニュアンスも持つTrack.1「ランアンドラン」は、これからの季節、新たな環境に身を投じるあらゆる人、特に若い世代のリスナーにとって勇気の源になってくれそうな1曲。カップリングの「I don't care」は、まさにタイトルが示唆する通り、口ばかり達者で動かない奴らを一刀両断。ラウド且つタイトな音像がこれまでのKANA-BOONになかったフィジカルなタフさも感じさせる新境地だ。(石角 友香)
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KANA-BOONシナリオアート
talking / ナナヒツジ
CDの形態が複数あるのを承知で、できればこのスプリットに収録されているトータル6曲すべて聴いて欲しい。それぐらい両バンドとも楽曲クオリティと新たな挑戦を体感できる。KANA-BOONの「talking」はファンクネスすら感じる16のグルーヴやラップ部分にロック・バンドのケレン味を感じるし、アニメのエンディングにそのヒリヒリした世界観がハマる。シナリオアートの「ナナヒツジ」で聴けるソリッドで急展開する構成も新しい。また2曲目(KANA-BOON「ぬけがら」/シナリオアート「トワノマチ」)にどちらも各々の色合いでセンチメンタリズムを喚起する楽曲を配しているのも聴き比べてみると面白い。そして"すべてがFになる"裏メイン・テーマとも言えそうなKANA-BOONの「PUZZLE」での楽器隊の豊富なアイディアとテクニカルなプレイは嬉しい驚きの連続だ。(石角 友香)
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KANA-BOON
KANA-BOON MOVIE 03 / KANA-BOONのとぅるとぅる かむとぅるーTOUR 2015 ~夢のアリーナ編~ at 日本武道館
当日のライヴも観たが、この映像作品でもまた心揺さぶられてしまった。KANA-BOON自身が夢の舞台に立つ、そのエモーショナルな部分をどんなアングル、スピード感、質感でドキュメントするか?という1番大事な部分が素晴らしく共有されているからこそ成せる作品だと思う。正真正銘、初めて足を踏み入れる武道館(4人がいっせーので入口を越えてみたり)のシーンだったり、歌う鮪の口元、ステージからのメンバー目線の客席、スタンド最上階のファンのシルエット、宙吊りになった古賀を下から見上げる鮪と飯田の笑顔だったり、頼もしいこいちゃんの背中だったり......。演奏や様々な試みやユルユルなMCはもちろん、一回性の撮影でまるで映画のごときダイナミズムに昇華したチームKB、そしてバンドの求心力に脱帽!(石角 友香)
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KANA-BOON
ダイバー
もとよりKANA-BOONは曲がいい。それは高速BPMと四つ打ちを特徴としていたころからなのだ。そして新たな武器を手にした「シルエット」以降のKANA-BOONがより大きなグルーヴと、谷口鮪(Vo/Gt)が音楽に生きる根拠を明快に楽曲に昇華したのが今回の「ダイバー」だろう。単に大好きなアニメというだけでなく"NARUTO"とKANA-BOONの親和性の高さは大げさに言えば運命的。今夏の映画版のための書き下ろしだが、バンドがどれだけ大きな視点で活動しているのかがわかる代表曲足りえる新曲。加えてTrack.2「スパイラル」での古賀隼斗(Gt)のイマジネーションに富むフレージングや全体的に大人っぽいプロダクションにも注目。Track.3の「街色」は鮪のファルセットから地声へのスムーズさ、背景的な音作りが新しい。(石角 友香)
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KANA-BOON
なんでもねだり
近年、バンド/アーティストがポピュラリティを獲得する大きなステップボードになっている印象があるCM且つ好企画でもある資生堂"アネッサ"のタイアップ曲として書き下ろした「なんでもねだり」。風の匂いや太陽の熱が明らかに変わっていく季節感をサウンドやビート、リフで表現。歌詞はCMの映像にも登場する"欲張りな女の子"と彼女に翻弄されつつ、眩しげに見つめる男の子が目に浮かぶ、楽しくも青春が輝く内容に。カップリングは「ウォーリーヒーロー」から続く同質のテーマを持った、ソリッドで強い「watch!!」、アルバム『TIME』ラストの「パレード」のさらに先を歩いて行く自分たちや友達を歌った「タイムトリッパー」。これから起こるどんなことも楽しんでいこうとする彼らの今の強さがわかる。(石角 友香)
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KANA-BOON
TIME
怒涛のフィルが時間に追われながらも全力で走る決意をタフに表現するオープニングの「タイムアウト」から、時間をテーマにしたアルバムの大きな意志に巻き込まれる。90年代後半以降の"ザ・日本のギター・ロック"な「ターミナル」の孤独と自由。雨音のイメージを増幅するギター・フレーズが美しい「スコールスコール」や、谷口鮪がパーソナルな心象を都会のどこにでもありそうな情景に溶け込ませて歌う「愛にまみれて」のバンドにとっての新生面。特に「愛にまみれて」にうっすら漂うノスタルジーを表現するコーラスの美しさはレコーディング作品ならでは。攻めの前半からメロディや歌詞の新しさにはっとする後半への流れそのものが聴き手にとっても"生きている今"になるような強い作品。(石角 友香)
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KANA-BOON
シルエット
4カウントとギター・リフのおなじみのイントロの次に展開する開放的な8ビートが作る、KANA-BOONの新しいスタンダード、「シルエット」。思期から青春期を走りぬけ、覚えてないこともたくさんあるけれど、ずっと変わらないものを教えてくれた人たちのことを思うヴァースはライヴでも大きなシングアロングが起こりそうだ。カップリングはインディーズ時代から存在していた「ワカラズヤ」と、最新曲の「バカ」。すれ違う気持ちが一層ジリジリする恋心を浮かび上がらせる「ワカラズヤ」の愛らしさも、エッジーな16ビートに乗せて谷口のラップも交え、フラストレーションの吐き出し先のない自分のめんどくささを歌う「バカ」にも、いい意味で肩の力が抜け、曲作りに対してタフになった今の4人が見えてくる。(石角 友香)
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KANA-BOON
生きてゆく
清涼飲料水のタイアップがついてもおかしくないような、夏らしい眩しさの中で描かれるのは、バンドで生きていくことを決めた自分が、別の道を行くことになる"キミ"との距離を描きながら、最終的には自分の決意。事実から生まれながら、長くKANA-BOONが音楽や自分と向き合うときに思い出される大切な曲になりそうな予感もある名曲だ。毎回、表題ともアルバム収録曲とも違うチャレンジングな一面を見せるカップリング。今回もこれまでにない変則的なビートが印象的なダンス・ロック「日は落ち、また繰り返す」、ドライヴ感に加えてグラマラスな印象さえある「ロックンロールスター」の2曲は、無意識のうちにも彼らが洋楽のエッセンスを吸収していることを実感。ライヴの楽しみ方の幅も広がりそうなシングルだ。(石角 友香)
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KANA-BOON
フルドライブ
ソリッドなギター・リフ、四つ打ちのなかに部分部分でヒネリの効いたスネアが入り、谷口鮪のリリックは意味より破裂音や韻の快感を重視しているような「フルドライブ」。リスナー側がスリリングなチェイスに身をおいているような感覚が新しい。Track.2「レピドシレン」は魚ながら肺呼吸をしなければならない魚を比喩に用いたことで、焦燥と疾走を同時に焚き付けられるような仕上がりに。特に古賀のギターは全編、カオティックな曲のバックグラウンドを形成するサウンドスケープを担う出色のアレンジ。Track.3「夜のマーチ」は、まさに夜の色と空気感が立ち上がるような映像喚起力抜群の聴感。マーチングのリズムを主体に変化していくリズムが、歌詞での心の動きとシンクロするアレンジもいい。(石角 友香)
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KANA-BOON
結晶星
逞しささえ感じるリズムと澄んだ空気を感じさせるギターのフレーズが好対照を描くタイトル・チューン「結晶星」。やめたいことはやめればいいし、やりたいことをしっかり結晶させればその輝きで、これからを変えていけるというメッセージが、今の彼らの経験値やスキルで鳴らされていることに大きな意味がある。新しい季節を迎えるあらゆる人の心に穏やかだが確かな火をつけてくれる1曲。「ミミック」は前作『DOPPEL』収録の「ウォーリーヒーロー」にも似た、顔の見えないSNSのコミュニケーションに対する問題提起。「桜の詩」は「さくらのうた」から時間が経過し、女性目線で描かれたアプローチが新しい。まったく異なるニュアンスとテーマを持った、挑戦的な1枚。 (石角 友香)
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KANA-BOON
DOPPEL
人懐こいサビにも、思わずステップを踏みたくなるビートにも、もちろん、想いを遠くに投げかけようとする谷口鮪の声にも、"音楽があったから今、僕はここにいる"、そんな切実さが横溢している。ライヴでもなじみのインディーズ時代からの「ワールド」「MUSiC」「東京」「目と目と目と目」はアップデートされたアレンジ、演奏と音像で収録。現在のライヴ・シーン、ひいてはSNSでのコミュニケーションについて谷口の思うところが、鋭いギター・リフや性急なビートとともに表現された「ウォーリーヒーロー」をはじめ、デビュー・シングル「盛者必衰の理、お断り」などの今年の楽曲から成る、1stフル・アルバムにしてKANA-BOONの存在証明的な1枚。10代に圧倒的な人気を誇る彼らだが、現状に息苦しさを感じるあらゆる人に響くはずだ。(石角 友香)
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KANA-BOON
盛者必衰の理、お断り
彗星の如く、という言葉が相応しい快進撃を続ける、大阪は堺から現れた4ピース・バンドKANA-BOON。初の全国流通盤『僕がCDを出したら』から約5ヶ月というインターバルでメジャー・デビューという異例のスピードも、現在の彼らの注目度と楽曲のクオリティやライヴ・パフォーマンスを考えれば当然のことだ。そしてデビュー曲である「盛者必衰の理、お断り」はKANA-BOONの持つ抜群のセンスが冴え渡る楽曲。抜けの良いヴォーカル、思わず口ずさみたくなる語感の良さと人懐こいメロディ、ヒーロー感のあるギター・リフ......非凡な展開でありながらもストレートさを感じさせるのは、彼らが素直に自分たちの気持ち良い音を鳴らしているからなのだろう。10月にリリースされるフル・アルバムにも期待が高まる。(沖 さやこ)
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KANA-BOON
僕がCDを出したら
ライヴで大合唱が起こる人気曲「ないものねだり」でアッパーにスタートし、大きなステージに立っているアーティストと入れ替わる感覚をアレンジでも表現したユニークな「クローン」、ギター・リフのソリッドさと、聴き手ひとりひとりにダイレクトに放たれるストレートなメッセージが痛快な「ストラテジー」「見たくないもの」、アルバム・タイトルのフレーズも含まれる「眠れぬ森の君のため」。そして、ヴォーカルの谷口鮪にとっての歌や思い出の重みや、それゆえの切なさが胸に迫るラストの「さくらのうた」の全6曲。歌詞カードなしでも飛び込んで来る言葉の鮮明さと歌に沿った演奏の音楽的な破壊力。"僕がCDを出したら"その先は......野心と不安のバランスに大いに共感。(石角 友香)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
Run Away / Oblivion
4作目のアルバム『Me No Do Karate.』をひっさげ、ツアーを続けている[Champagne]が早くもニュー・シングルをリリース。ピアノのループが印象的な「Run Away」はライヴのハイライトを飾る「Starrrrrrr」直系のダンサブルなグルーヴをアップテンポでアピールしつつ、新たなアンセム誕生を印象づける。「Oblivion」はU2を思わせる序盤から徐々にテンポを上げ、[Champagne]節に展開する流れに溜飲が下がる。ともにアルバムからのさらなる前進を思わせるが、そういう曲をツアー中に作り上げてしまったところにバンドの著しい成長を読み取ることも可能だろう。その他、アルバムからのリカット「Rise」に加え、バンドの遊び心があふれるサーフ・パンク・ナンバー「Paint Your Socks Into Pink」の全4曲を収録。シングルとは言え、聴きごたえは満点だ。(山口 智男)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
Me No Do Karate.
海外のトップ・バンドが狭義のジャンルに収束していないことや、時にはR&Bなどトップ・トレンドを放ち続けるアーティストがロックよりよほどエッジーだったりすることは往々にしてある。日本のバンド・シーンが細分化してスキル・アップするのももちろんいいけれど、このアルバムはそこで勝負していない。いいメロディがあり、時に大仰なアレンジがあり、しかも楽器の音の分離は最高。冒頭からドラマティックな高揚感が押し寄せる「Rise」から、怒涛のツーバス、トリッキーな曲展開がジェットコースター級のスリルを生む「Kick&Spin」は激流級のカタルシス。メロディの強さに浸りたくなる「Forever Young」「Travel」の流れは、今なかなか得がたい普遍的な輝き。それをベタに聴かせない音作りとビートの勝利!(石角 友香)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
Kill Me If You Can
今年4月にリリースされた3rdアルバム『Schwarzene gger』から、生産限定でシングル・リカット。"この曲はアルバムの中で一番言いたかったこと"と川上洋平はインタヴューでも言っていたが、シングルとしてこの曲を改めて聴いて、その言葉の意味を痛感した。サウンド、ヴォーカル共に緊張感と気魄が炸裂。"殺れるもんなら殺ってみろ"――並々ならぬ覚悟がなければ言えない台詞だ。勢いを増し続ける彼らに相応しい。2ndアルバム『I Wanna Go To Hawaii.』に収録されるはずだった未発表曲「Waterdrop」、PRIMAL SCREAMのカヴァー「Accelerator」、疾走感のあるインスト・ナンバー「Busy Dragon Playing」を含む計4曲を収録。(沖 さやこ)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
Schwarzenegger
"俺たちの音を聴け"――鳴らされる音の細部まで、ひたすらにそう咆えている。それは勿論絶対的な自信から来るものでもあるが、それと同時に"悔しい"という感情から巻き起こる衝動でもある。音楽に向かい合う時間が格段に増えた[Champagne]はより音楽的欲求が高まり、尖りを増した。人間の血潮、汗、泥臭さをも隠さず吐き出される感情。研ぎ澄まされた覚悟と本気に、脳天をブチ抜かれたような感覚だ。ロックに溶けるジャジーな音やサンバ調のリズムなどバラエティに富んだアレンジ、入り乱れる日本語と英語、落ち着くこともなく世界中を飛び回るような威力が襲い掛かる。そんな本能的な音像に触れていると、自然と心が大きく解き放たれてゆく。待ち受ける困難に立ち向かう勇気を与える全13曲。(沖 さやこ)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
spy
12月にリリースされるバラードは甘いラヴ・ソング、という常識を覆す。タイトル曲「spy」はサラリーマンを経験しながらバンド活動をしていた川上洋平(Vo&Gt)の心情と葛藤を歌ったロック・バラードだ。粉雪のように柔らかいストリングスと、鋭さを内包するバンド・サウンドが作り上げるスケール感は、鳥が羽ばたくように優雅で、胸を突き刺すように切々としている。ふとした瞬間に誰しもが頭を過る"もしあのときこうしていたらどんな人生だったんだろう"――。想像を膨らませた後に現在の自分を見たとき"こっちに来たことは間違ってなかったよ"と笑ってくれるような優しい曲だ。"我が人生に悔いはない"胸を張って真っ直ぐそう歌う彼の清々しさは、青空のように雄大で美しい。(沖 さやこ)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
I Wanna Go To Hawaii.
「このアルバムのタイトルってなんだろう?」って思った人もいるのではないだろうか?ボーカル川上本人曰く、アルバムのタイトルだけじゃなく、歌詞についても全く意味がないと強調しているそうだ。確かにそうかもしれない。何故なら全曲の歌詞全てがノンフィクションなのだ。特にtrack.3の「Rocknrolla!」なんて自己紹介飛び越えて己の人生暴露状態。そして前作からアルバムの雰囲気もガラリと変わって、骨太ロックを炸裂させながら、リズムを急変させて楽曲の印象を変化させている。ラスト曲の「サテライト」はしっとり切ないバラード。サビ部分の伸びやかなファルセットが美しい。柔軟性を感じさせながら、しっかりとした1 本の芯があるアルバムだ。(成田 早那)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
You're So Sweet & I Love You
前作のシングル『City』から約4カ月ぶりとなる2ndシングル『You're So Sweet & I Love You』は、メロディアスでありながら力強いギター音と、弾けるようなポップサウンドに懐かしさと新しさ覚えた。そして今回歌詞は、ほぼ英詞でサビの部分が日本語という構成だ。ちょっとだけ捻くれた部分と、素直な閃きが入り混じっていて面白い。実はタイトルだけみた時に、ラブソングなのかな?と思って聴いてみたら、いやいやそんな単純じゃなかったです。なんだかガツンと全身に衝撃が走りました。Track2は、壮快で心地よいロックナンバー。ライヴで盛り上がるのは間違いなし!バンドとして確かな成長が伺える1枚である。(成田 早那)
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[Alexandros](ex-[Champagne])
City
今年1月に1stアルバム『Where's My Potato?』をリリースして以来、怒涛の勢いで数々のフェスやイベントに参加したりと、今話題の新人4人組ロックバンド[Champagne] から待望のニューシングル『city』が到着!実は路上ライヴ時代からあった曲とのこと。今回歌詞もほぼ日本語で書かれていて、慎重に言葉を選び時間をかけて完成させたのが伝わってきた。切ないメロディと疾走感溢れるサウンドに、ボーカルの川上が音楽で生きていくことの事実やココロの叫びなど、自分自身に向けて歌っているのも印象的。またTrack.2 とTrack.3 はOASIS 好きな人は必聴!特にTrack.3 の「美術館」は聴いた後「兄貴~!」って言いたくなってしまうはず!(成田 早那)
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androp
hooray
今年CDデビュー15周年を迎えたandropが、ニュー・アルバムをリリースする。昨年末に15周年への決意をしたためたステートメントを発表し、対バン・ライヴやワンマン・ツアー開催、ゲストVoをフィーチャリングに招いたシングルの発表等、精力的な活動を見せてきた彼等。そんな華々しいアニバーサリー・イヤーを締めくくる本作は、andropらしいエッジーなバンド・サウンドを湛えたTrack.1からライヴ会場での大合唱が目に浮かぶTrack.10まで、バンドの生音感を大切にしたような楽曲が並ぶ。日本語で"万歳"を意味する"hooray"というタイトルの通り、これまでの軌跡を噛み締めながら、リスナーへ感謝の想いをまっすぐに伝えるハートウォーミングな1枚。(山田 いつき)
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androp
effector
『cocoon』以来約3年9ヶ月ぶりのフル・アルバム。タイトル"effector"は、それぞれの曲がなんらかの効果をもたらし、聴く人の生活を変える役割として使われてほしいという想いから付けられた。「Moonlight」や「SuperCar」といった煌びやかでポジティヴな色の曲、ネガティヴな感情も露わにする「Know How」、チルで心地よい「Lonely」など全14曲。揺れ動く時代を生きるなかで誰かに言ってほしかった言葉、大切なことに気づかされる鋭い言葉もあり、希望に溢れた思いにも、誰にも言えずに抱えていた暗い気持ちにも寄り添い、心に響いてくる作品だ。革新的なサウンドで聴き手に衝撃を与え続けてきた近年のandropを総括する内容でもあり、2021年必聴の名盤と言っていいはず。(三木 あゆみ)
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androp
Koi
前作『daily』から約2ヶ月ぶりのリリースとなる今作は、高橋一生と川口春奈のダブル主演映画"九月の恋と出会うまで"の主題歌を表題に据えたシングル。映画の登場人物たちのまっすぐな想いに背中を押されて完成させたという表題曲「Koi」は、一途な恋心をストレートに描き、大切な人への強い想いを歌い上げたドラマチックなラヴ・ソングだ。彼らがこれほど王道なラヴ・ソングを作るのは意外だったが、もし作るとしたらこんなふうに、どこまでも純粋で嘘偽りのない恋を映し出すのだろうと思っていた。カップリングの「For you」は、日本郵便"ゆうパック"のタイアップ・ソング。ダンサブルでエレクトロな横ノリの打ち込みサウンドは、常に挑戦を続ける彼らの最新型とも言えそうだ。(三木 あゆみ)
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androp
daily
デビュー10周年イヤーに突入したandropの新作。前シングル「Hikari」も含めた今作には、節目を迎えるに相応しい6曲が揃った。R&Bの雰囲気を感じられる「Blue Nude」とリラックスしたテンポのダンス・ナンバー「Saturday Night Apollo」は、これまでにない新機軸。ストレートな言葉を紡ぎ、切ない愛を揺れるブランコに重ねたバラード「Blanco」では、ノスタルジックなメロディに胸がきゅっと締めつけられる。アルバム最後に収録されたリード曲「Home」は、大切な人に向けて伝えたいことが詰まった温かい曲。タイトルのとおり、きっと聴く人の心の拠りどころになるだろう。全体的にBPMを抑え、よりメロディを強めた、心に染みる楽曲が並んだ傑作。(三木 あゆみ)
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androp
Hikari
表題曲は、フジテレビ系のメディカル・ヒューマン・ドラマ"グッド・ドクター"の主題歌。サウンドはピアノやストリングスが主体となって繊細さや彩りを表現し、ギター、ベース、ドラムは一歩下がったアレンジながらも、メリハリとダイナミクスをつけて楽曲に表情を与えている。透明度の高い内澤崇仁(Vo/Gt)の歌声は、ひとつひとつの歌詞を時に優しく時に力強く、そして大切に紡いでいく。暗いトンネルを進んだ先に見えるような希望を思わせる優しい"光"を描くこの曲は、感動的な人間ドラマを描き上げる"グッド・ドクター"との親和性もばっちりだ。c/wには、よりシンプルなアレンジで内澤の心地よい歌声をじっくりと味わえる表題曲の"piano TV ver."と、2018年6月に行われたライヴの音源を早くも収録。(大木 優美)
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androp
Joker
2018年のリリース第1弾に相応しく、新たなサウンドを大胆にアピールするニュー・シングル。映画"伊藤くん A to E"の主題歌でもある表題曲は、演奏そのものは疾走感に満ちたものながら、シンセ・サウンドとダンス・ビートを加えたところにバンドの新たな方向性が感じられる。アンセミックに作り上げながらも、耳に刺激的な音色が、歌に込められた必死の想いをさらに強いものにしている。一方、c/wの「Ao」はホーンやグロッケンシュピールが賑やかに鳴るオーケストラルなポップ・ナンバー。初めの一歩を踏み出す勇気を華やかなサウンドが祝福。ここしばらく生音のバンド・サウンドを追求していたandropは、新たな挑戦に取り組み始めたようだ。この2曲がリスナーに期待させるものはかなり大きい。(山口 智男)
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androp
SOS! feat. Creepy Nuts
話題のヒップホップ・ユニット、Creepy Nutsとandropがともに作り上げた(アンチ)サマー・アンセム。2016年10月にリリースした『blue』で人間のダーク・サイドに対峙したあのandropがと考えると、その振り幅に驚かされるが、レゲエに挑んだ「Sunrise Sunset」も含め、音楽的な収穫はかなり大きい。アンセミックなサビは彼ららしいと言えるものだが、R-指定によるラップ・パートはDJ松永にトラックメイキングを任せたことで、andropはこれまでにないファンキーな演奏にチャレンジ。映画"2001年宇宙の旅"で有名な「ツァラトゥストラはかく語りき」のフレーズをサンプリングするという初めての試みとともに、今回の収穫が今後の曲作りにどう反映されるかが楽しみだ。(山口 智男)
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androp
Prism
前回のリリースから7ヶ月ぶりとなるニュー・シングル。その前作『blue』で人間のダーク・サイドと対峙することに振り切ったandropが、表題曲では再び煌めきに満ちた未来を歌い上げている。何かが大きく変わったわけではないが、それでもどこか新しいと感じられるのは、演奏から芯の強さが感じられるからだろうか。内澤崇仁(Vo/Gt)によるゆったりとした歌も聴きどころだ。その他、前へ前へと突き進む演奏が焦燥感を駆り立てる「Ryusei」(ギターがUKネオサイケっぽい!)、映画"君と100回目の恋"の挿入歌「BGM」(シングル・バージョン)も収録。弾き語りで始まるフォーキーなバラードと思わせ、バンド・サウンドが加わる「BGM」は、マーチ風の演奏が面白い。3曲共にギターがキラキラと鳴る。(山口 智男)
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androp
blue
第1章の完結編だった『androp』から1年2ヶ月。第2章のスタートを印象づけるため、意識的に変化を求めながら作ったという6曲を収録したアルバム。ポスト・ロック、ダブステップ、シューゲイザーといった海外の先鋭的なサウンドを、日本語のギター・ロックに取り入れるという意味では彼ららしいと言えるものの、これまであえて描いてこなかった闇や人間の黒い部分を抉り出したような歌詞に挑んだうえで、これまで以上にライヴを意識したサウンドを求めたせいか、ナイーヴなバンドというイメージも含め、バンドの印象はここからかなり変わっていきそうだ。しかし、それもandrop。変化したというよりは、これまで時折、見せながら隠し持っていた牙をさらに研ぎ澄ましてきたといった方が正しいかもしれない。(山口 智男)
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androp
androp
キラキラしたサウンドと爽やかなメロディの組み合わせが炭酸飲料のCMソングに相応しいTrack.1「Yeah! Yeah! Yeah!」でこれまで通りandropらしさを印象づけてからは意外性と驚きの連続の4thフル・アルバム。これまで避けてきたというリフを軸にしたアレンジやフュージョンの影響も取り入れながら、彼らがここでアピールしているのは、格段に幅が広がったandropらしさだ。音の作り方や音の録り方にこだわりながら、そこから浮かび上がる、ぐーんと骨太になったバンド・サウンドも聴きどころ。精力的にライヴを重ねてきた成果だろう。結果、打ち込みのサウンドの比重は減り、ラストの「You Make Me」もシンセをバキバキ鳴らしながらSKRILLEXも真っ青のダブステップ・サウンドに人力で挑む!(山口 智男)
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androp
Ghost
フジテレビ系のドラマ"ゴーストライター"の主題歌「Ghost」に「Answer」と表題曲の"strings version"をカップリングした7ヶ月ぶりのニュー・シングル。「Ghost」はアンセミックだった前作「Shout」から一転、ピアノのループとストリングスも使って、メランコリックに仕上げながらドラムの音色を強調した音作りがダブステップを思わせるなど、ありがちなバラードで終わらせないところがサウンド・メイキングにも意欲的に取り組んできたandropならでは。一方、「Answer」はandropが同時に生粋のライヴ・バンドでもあることをアピールするラウドロック・ナンバー。メンバー4人が取っ組み合うような激しい演奏は文句なしにかっこいい。両極端な2曲がバンドの魅力をダイナミックに描き出す聴き応え満点のシングルだ。 (山口 智男)
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androp
Shout
1万人の大観衆を熱狂させた国立代々木競技場公演から約5ヶ月。andropが完成させた5thシングル。自分たちの音楽を、もっともっと多くの人たちに叫んででも届けたいという想いを、ギミックを使わずに生身のバンド・サウンドで表現した「Shout」「Run」「Alternative Summer」の計3曲を収録。TVドラマ"家族狩り"の主題歌でもある表題曲はアコースティック・ギターの弾き語りバラードと思わせ、バンド・サウンドに転じるアレンジが、よけいな音を削ぎ落としたうえで4人だけの音をストイックに追求したバンドの姿をダイナミックに描き出す。サンバ調のリズムが新しい「Run」、変拍子で観客をノセることに挑んだ「Alternative Summer」はともに新たなライヴ・アンセムの誕生を予感させる。(山口 智男)
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androp
period
"これがandrop"とメンバーが胸を張る3rdフル・アルバム。ライヴ・アンセムの「Voice」、壮絶な想いを歌ったバラードの「Missing」といったシングルも収録。それらがエレクトロも使う現代のギター・ロック・バンドという従来のandrop像を印象づける一方で、ヘヴィ・ロック、シンセ・パンク、ジャンク・ロック、ジャズといった意外性の連続とも言える曲の数々がバンドの劇的な進化をアピールしている。そういう、ある意味過激な試みが決して内向きにならず、前作よりも前向きかつオープンマインドに感じられるのは、ライヴでファンのみんなと分かち合うことを意識した結果。ハイトーン・ヴォイスで歌うandrop節とも言える美しいメロディはもちろん健在。前作からわずか1年3ヶ月。彼らはものすごいスピードで進化を遂げている。(山口 智男)
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androp
Missing
シングルにバラードを選ぶなんてちょっと意表を突かれた。しかし、考えてみれば、バラードも確かにandropの持ち味の1つ。美しいメロディと胸を締めつけるような歌の世界観を生かすことを考えた正攻法のアレンジながら、弾き語りがダイナミックなバンド・サウンドに変化する展開はまさにドラマチック。サビで聴かせる今にも壊れそうな心を表現したような内澤崇仁(Vo/Gt)のファルセットも聴きどころだ。因みに北川景子と深田恭子がW主演するホラー映画『ルームメイト』の主題歌でもある(ちょっと意外?!)。カップリングの「Melody」はエレクトロニックな音色も使ったトリッキーなアレンジを閃かせるandrop流ダンス・ナンバー。新たなライヴ・アンセムになりそうな予感。ぜひライヴで聴いてみたい。(山口 智男)
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androp
Voice
androp史上最もアンセム度の高い名曲が誕生した。androp節を思わせながら、シンガロング必至の"オー、オー"というコーラスの効果なのか、どこまでもオープンな印象がある。高揚した気持ちが曲とともに大空へ舞い上がって行くような感覚が心地いい。ぜひ、これはライヴで聴いてみたい。だからって、単純にライヴのサウンドをスタジオで再現したわけではない。彼らがこれまで追求してきたダンサブルなサウンドとオーガニックなバンド・サウンドを巧みに掛け合わせ、アンセミックに昇華させた斬新なサウンド・プロダクションにも耳を傾けたい。カップリングの「UtaUtai no Karasu」はモダンなR&Bの影響も窺えるアコースティック・バラード。「Echo Boy」はアコギの弾き語りナンバー。「Voice」をはじめ、それぞれに違った魅力が楽しめる3曲が収録されている。(山口 智男)
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androp
one and zero
今年リリースした2枚のシングルの収録曲も含む全15曲を収録した2ndフル・アルバム。自分の音楽生命を賭けてもいいとメンバーが語る作品に対して、こんなふうに言うのはちょっと気が引けるのだが、2枚のシングルで印象づけた野心的なサウンド・アプローチをさらに推し進めたことを思わせる曲の数々を聴くことは、音楽ファンにとって至福以外の何物でもない。andropらしいナイーヴなギター・ロックとバラードに加わったニュー・ウェイヴやエレクトロニカの手法を使った曲は、コアな音楽ファンにもアピールするに違いない。その一方ではTHE BEATLESにまで遡ることができるパワー・ポップやアコースティック・ギターの弾き語りも披露。そういう多彩な曲をひとつのイメージにまとめる美しいメロディと歌声こそがandropの真骨頂。初回限定盤に付くLIVE DVDには今年3月31日に行われたワンマン・ライヴの映像が7曲収録されている。(山口 智男)
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androp
Boohoo / AM0:40 / Waltz
前回の両A面シングルに続いて、シングルというフォーマットを、巧みに自分たちの表現の手段、あるいは一貫した流れに取り入れたことを窺わせるtriple A-side single。光の三原色というテーマの下、ダンス・ミュージックにアプローチしつつ、バンドが新たにアグレッシヴなサウンドを手に入れたことをアピールする「Boohoo」、疾走感が痛快な「AM0:40」、ノスタルジックなアコースティック・ナンバーの「Waltz」というそれぞれに印象的な3曲を収録。バンドの最新モードを表現した3曲とのことだが、劇的に進化を遂げているandropの一瞬を切り取った3曲と受け止めるべきなのだろう。ナイーヴな歌を支える思いの外、強靭なバンド・サウンドも大きな聴きどころだ。(山口 智男)
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androp
World.Words.Lights. / You
昨年9月にリリースした1st full album『relight』が現在も売れつづけている4人組、andropによる2012年のリリース第1弾は、バンド初のシングルだ。浮遊感あふれるピアノをフィーチュアしたダンス・ナンバーの「World.Words.Lights.」とドラムが暴れまわるアグレッシヴなギター・ロック・ナンバーの「You」。印象があまりにも対照的な両A面扱いの2曲は、そもそもは1曲になるはずだったというところがおもしろい。そのせいか、くり返し聴いていると、全然違う2曲が1つに溶け合うような錯覚にとらわれる。同時リリースの1st DVD『LIVE DVD "angstrom 0.3 pm" @SHIBUYA-AX』は、昨年5月28日のSHIBUYA-AX公演を収録。映像と照明を駆使した彼らのライヴの魅力を堪能できる。演奏の熱気をストレートに伝える映像も見ごたえあり。(山口 智男)
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キュウソネコカミ
マウスピリッツ
昨年メジャー・デビュー10周年を駆け抜けたキュウソネコカミが、結成15周年記念EPをリリース。キュウソらしい疾走感で幕を開ける「スピりスピられ」は、"スピスピ"という言葉が音に乗る瞬間の心地よさが際立ち、言葉遊びと勢いが絶妙に絡み合う一曲に。12月4日の公演にちなんで制作されたが、今後のライヴでも強い存在感を放つだろう。そして、すでに人気の高い「変な踊り」や、初のカバーとなる円 広志の国民的ヒット「夢想花」等バラエティ豊かな楽曲が並ぶ。さらに『モルモットラボ』の隠しトラックだった「また明日」のバンド・バージョン収録も嬉しいサプライズ。こうした多彩な魅力が詰まった本作が証明する――15周年の"今"が、最高にエグい。(中島 希実)
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キュウソネコカミ
出現!鼠浄土
10年前、"ビクター"への所属を発表し、当時の音楽シーンを揶揄した「ビビった」では"メジャーに行って1、2年で消えるバンド多過ぎクソワロタ"なんて歌っていたキュウソも、メジャー・デビュー10周年。随所に出てくる同曲へのセルフ・オマージュに思わずニヤリとしながらも、共に歩んできたファンへ向けたやけに素直な歌詞にうるっとくる「ネコカミたい」を筆頭に10曲が収録された。世相を斬る「わや」や「正義マン」の秀逸な皮肉には痺れるが、「一喜一憂」や「やってみようぜヒーロー」の心を救うような温かなポジティヴィティも印象的。同棲相手やペットとの別れの描き方もあまりにまっすぐだ。鋭い着眼点はそのままに、ひねくれたシニカルさよりも大切なものへの愛が際立つ。(中尾 佳奈)
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キュウソネコカミ
モルモットラボ
前作『ハリネズミズム』と一対のミニ・アルバムとなる今作。オープニングを飾る「3minutes」はこの時代ならではな"三密"をテーマにしており、どんな状況でもプラスに転換して音楽を続けていく確固たる意志を感じる。バンド結成10周年を迎えた2020年はライヴが思うようにできない歯痒さがあったと思うが、それをサウンドで跳ね返すようなキュウソ節が鳴り響く。また、情報が溢れるインターネット社会に喝を入れる、オカザワ カズマ(Gt)プロデュースの「囚」や、センチメンタルなメロディが印象的なカワクボ タクロウ(Ba)作詞/プロデュースのミドル・ナンバー「薄皮」も収録。"挑戦"と"実験"を絶やさず、バンドのスケールを拡大させ続ける彼らに2021年も期待をせずにはいられない。(伊藤 美咲)
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キュウソネコカミ
ハリネズミズム
結成10周年&ねずみ年という、キュウソにとってWメモリアル・イヤーの幕開けとなる1枚が到着した。今作には新曲に加え、現在は手に入らない1stデモ収録のレアな2曲の再録版も収録。"10年経っても世界は継続"(「適当には生きていけない」)という言葉の重みが増しているものの、スピリットは当時のままであることを示している。そしてリード曲「冷めない夢」からは、彼らにとっての冷めない夢が"キュウソネコカミ"なのだろうと実感。この曲をラストに置くことは、どうしても周囲と比べてしまいがちなSNS世代の心を震わせることに奏功するだろう。今年は"SXSW"出演も発表されているが、ジャケットのハリネズミのように、バチバチと火花を散らし、アメリカでの刺激と戦う姿が目に浮かぶ。(稲垣 遥)
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キュウソネコカミ
ギリ平成
愚直に自らを振り返り、キュウソというバンドの生き様を曝け出した前シングルの2曲や、"クボタ LOVE米プロジェクト"への書き下ろし曲「米米米米」を含む新アルバム。お馴染みの"こういう人いるよね"とディスを吐くナンバーもあるが、変拍子も挟むスタイリッシュな音像の「遊泳」、青春パンク感のある「真面目に」などは、サウンド面ではキーボードの使い方がこれまでとは違って新鮮でありつつ、歌詞の方はヤマサキセイヤ(Vo/Gt)個人の心の内を映す叫びにも聴こえて、より血が滾った要素が増えていると感じた。その流れを汲むと「推しのいる生活」も"推される"側のバンドマンからのメッセージにも聴こえてくる。リアリティの路線が少しずつ変わってきている過渡期の作品ではないだろうか。(稲垣 遥)
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キュウソネコカミ
越えていけ/The band
新曲発表のたびに、今回は世の中のどこに焦点を当てて噛みつくのだろう、と思うのもキュウソの魅力のひとつだが、この新作はこれまでとはひと味違う一面が窺えるものだった。アニメ"メジャーセカンド"OP曲の「越えていけ」は、世の中に噛みつくのではなく、自分自身と戦い今の自分を"越えていこう"という、かつてないほどにシンプルな応援歌。そして「The band」では、"楽しさだけ"を求められることが多いキュウソというロック・バンドの生き様をその鋭い目線から描いている。過去最高にストレートにバンドの苦悩や本当にやりたいことを曝け出すからこそ、真に迫る凄まじさがそこにある。5人と"リアルタイムで出会えた"からこそ、彼らの音楽に笑った人は今こそ共に"楽しい"の先へ行くときだ。(稲垣 遥)
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キュウソネコカミ
にゅ~うぇいぶ
すっかり邦ロック・シーンに欠かせない存在となったキュウソの新作。これまで数々のエッジーでダンサブルな楽曲に不平不満を乗せてボヤき散らしてきた彼らだが、まだまだ言いたいことは収まらず、今作では"詐欺写真"、"メンヘラ"、"おじさん好き女子"などに現実を突きつける。そんななか、ぽつりと収録されていた「TOSHI-LOWさん」には笑ってしまった(もちろんあの"鬼"への愛が込められた楽曲)。だが、ただ現代を俯瞰的に面白おかしく皮肉るだけではなく、「5RATS」、「わかってんだよ」では彼らの中に今沸々と湧く闘争心や野心をむき出しにする。結成から8年、"バズらせ系バンド"先駆者として邦ロック界における確固たる地位を築いてきたと言えるキュウソ。5人が目指す、さらなる高みに期待。(稲垣 遥)
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キュウソネコカミ
人生はまだまだ続く
"2ndフル・アルバム『大事なお知らせ』をブラッシュアップさせたもの"というコンセプトで作られた今作は、この3年でバンドがスキル・アップし、許容範囲が拡大したことを感じさせる。エッジーなギターとシンセが疾走する"THEキュウソ"な楽曲はもちろん、キュートで人懐っこいリフも印象的な「NEKOSAMA」、ピアノの音色とエフェクティヴなギターが和メロを引き立てる「春になっても」など、フル・アルバムだからこそ収録できる楽曲の存在は作中で大きなアクセントだ。歌詞も単なるディスではなく、成長や味わいを感じさせるものが多いが、「ヤブ医者」は"うるせぇバーカ!!"と初期のように全力で不平不満をまき散らす。今も過去も全部詰めこんだエネルギッシュな作品、非常に痛快だ。(沖 さやこ)
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キュウソネコカミ
DMCC-REAL ONEMAN TOUR- ~ドコまでもチョコチョコ~ Live in STUDIO COAST
今年1月24日のライヴを早くも映像化。成長期真っ盛りなバンドの記録をリアルタイムなものにするために極短スパンでリリースする必要があったのだろう。この作品は言うなれば成長痛の記録だ。フロアの人波に揉まれるスタッフ目線やクレーン・カメラによるカットなど、20台超のカメラによる映像は会場の熱狂をダイナミックに映し出すと同時に、葛藤の最中でもがくバンドの姿をも浮き彫りにした。"楽しみながら多くの人を巻き込んでいきたい""でもファン全員に楽しんでもらうためにはやりたい放題では済まない"――つんざくような葛藤の中から手を伸ばし、キュウソは如何にして歓喜を掴んでいくのか。どんなエンターテインメントを描いていくのか。泣き笑いに満ちた過程の熱さがヒシヒシと伝わってくる。(蜂須賀 ちなみ)
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キュウソネコカミ
大事なお知らせ
前作『10代で出したかった』が一部のインディー・ロック好きの間で話題になり、最近ではライヴの動員も急上昇中。共感できるような気もするし、そんなこともないような、知らんがなとツッコミたくなるような歌詞とやたらとキャッチーなダンス・ロック、衝撃的なライヴ・パフォーマンスで今やネクスト・ブレイカーの一角に挙げられることも多い彼らの2ndアルバム。前作から曲の構成力は格段に増し、各パートの輪郭が顕著になり、メリハリのついたサウンドに悔しいけど体が揺れる。ツイン・ヴォーカルの必然性も一段と増し、しっかりとキャラクター分けができており、お互いが曲のアクセントとなっている。もっと、見るからにストイックに魂を削ってます感溢れるバンドが売れるシーンが望ましいのかもしれないが仕方ない、彼らは面白い。(伊藤 啓太)
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キュウソネコカミ
10代で出したかった
約束しよう、この音源を聴き終え、特に予定も無く街を歩いている時にふと"ヤーンキーこーわいー"と口ずさんでしまう事を。日本のインディー・ロック・シーンにありがちなダンス・ロック・サウンドと彼らは全く違う、彼らは段違いに"面白い"。コミカルな詞の世界観、凄まじい熱量でそれを体現するライヴ・パフォーマンス、そしてMC、全てが1つのエンターテイメントとなって笑えるのは間違いないのだが、彼らは決してコミック・バンドに収まらない音楽的IQの高さを持っている。全てが計算なのか偶然の産物なのかは正直わからない。しかし多様な音楽を吸収するというよりは貪り食っているかの如く超展開していく彼らの音が非凡であるという事は、このアルバムを聴いていただければ伝わるはずだ。(伊藤 啓太)
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クリープハイプ
死ぬまで一生愛されてると思ってたよ
一度聴いたら忘れられないハイトーン・ヴォイスと歌詞で衝撃的な人間ドラマを表現する尾崎世界観(Vo&Gt)率いるクリープハイプ。彼らが満を持してメジャー・デビューを果たす。その1作目となる今作、いい意味で彼らは変わっていなかった。現実と妄想の狭間を突っ切る歌詞世界も勿論健在。だがそこにはしっかり進化の形もある。ポップでありつつも鋭さを持つ、空間を操るように飛び回る4人のサウンド・メイクはより強力に。そこにはギター・ロックへの敬愛心がとめどなく溢れており、その純粋さと初期衝動に焦燥感が激しく煽られた。今のメンバーでは初収録となるインディーズ時代の既発曲4曲も新たな息吹を手に入れて蘇る。ここからクリープハイプの何かが変わる――そんな予感と確信を抱かせる快作。(沖 さやこ)
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クリープハイプ
待ちくたびれて朝がくる
ひと度口に含めば体の芯まで温まり、心を解きほぐす。そして、甘い香りと共に上がる湯気のような安心感と温もり。まるで冬の日のココアのような声だ。メロディと演奏の中をたゆたう無垢なその声は、冒頭曲から、なんと53回も"キライ"と繰り返す。これには不意打ちを食らった。無防備な佇まいでありながら、胸にはナイフを忍ばせていたのだ。これが、クリープハイプ――。己を打ち砕くほどに、もがき、あがくような歌詞は、途方もなく強い自我の掃き溜めという孤独で溢れ返っている。その苛立ちを、怒りを、劣等を、そして悲しみを、画用紙がぐちゃぐちゃになるまで、クレヨンが潰れるまで、一心不乱に書き続ける......。そんな風に世界と対峙し、言葉を書き連ねるからこそ、その声は聴き手の中の深くまで突き刺さるのだろう。(島根 希実)
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クリープハイプ
踊り場から愛を込めて
耳に突き刺さるように飛び込んでくるハイトーン・ボイス。特異なまでに男女の視点が交錯し、息遣いが聴こえるほどにリアルな日常。ロックと呼ぶには余りに繊細で、フォークと呼ぶには余りに生々しい。尾崎世界観(Vo&Gt)の描く歌詞は、自分の身を守る術を知らない子供のように無防備だ。その無防備さゆえに、鋭利でやや暴力的に人間関係の核心にするりと迫っている。そして、平常のうちに一瞬ギラリと光る瞬間を切り取り、現在の時間軸とは別に独立させて捉える。だからこそ、特定の個人の時間軸・経験の延長上にあるのではなく切り離されたものとして、非常にリアルでありながらも一種の"物語" として、どの瞬間に対しても私たちは入り込むことが出来るのだろう。世の中を動かしたいだとか、世界を救いたいだとか、尾崎の言葉の中には大義名分はない。今そこにある人間関係を描いているからこそ、ヘッドフォンから流れる搾り出すようにギリギリの歌声は、確かに心を打ち震わせ、閉まっていた思いを直接的に揺さぶる。"人と人との繋がりを描きたい"という尾崎の言葉が、レコードを通して4人と私たちとを繋ぐのだ。(山田 美央)
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ゲスの極み乙女
ディスコの卵
約4年ぶりのフル・アルバムは、ディスコ="踊る"ことがテーマ。彼らの曲は以前から踊れるものだったが、改めてそこに向き合って生んだナンバーたちは、実に洗練されている。それでいてチルなだけでもクラブ音楽でもなく、バンドの持ついい意味の違和感も毒っ気も失わず、彼らにしか作れないディスコ・チューンを届けてくれた。程良く力が抜けた「Funky Night」("Baby I love youの歌メロで/くるりと回った"の詞も嬉しい)、切なく胸を締めつけるメロが美しい「シアラ」、初期の彼らの香りも感じさせつつ今の演奏技術に唸る「歌舞伎乙女」、また「晩春」での"あと何年歌えますか"や「ハードモード」のリリックなど川谷絵音(Vo/Gt)の独白のような言葉も印象的。メンバーそれぞれ活躍の場を広げながらも新作を作り上げた、その熱量に乾杯。(稲垣 遥)
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ゲスの極み乙女
丸
すでにアナウンスされている通り、結成10周年記念のベスト・アルバムは、ゲスの極み乙女。を象徴する名曲25曲のトラックを解体、再構築した35分51秒の1トラック。ちゃんMARI(Key)を中心にこの大工事を行ったそうだが、ほぼ一定のBPMで踊り続けられるダンス・ミックスのようでもあり、四つ打ちにジャズ、ファンク要素を導入したこのバンドの革新性を見せたり、歌メロとは異なる伴奏にあたるトラックを切り貼りしても新たにらしさが生まれたりして、完全にベスト・アルバムの概念自体を転覆させてくれるのだ。加えて、ダークなニュアンスの「青い裸」、アグレッシヴな「発生中」と通常尺のベスト選曲29曲と、mabanuaやSTUTS、PARKGOLFらのリミックスからなるベスト・アルバム『丸』も同時配信。(石角 友香)
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ゲスの極み乙女
ストリーミング、CD、レコード
"ここから新しいゲスの極み乙女。が始まります"。今作から「人生の針」を先行公開した際、川谷絵音(Vo/Gt)はこう宣言。そして、またも唸らせられるほど鮮烈な1枚が到着した。「私以外も私」、「キラーボールをもう一度」という代表曲をセルフ・オマージュした曲もだが、音の面ではロック然とした部分が減り、ストリングスを取り入れたり、曲ごとにジャズ、ヒップホップをフィーチャーしたりして、バンドを塗り替えている。それは複数のバンドを同時に動かす川谷ならではのギアの入れ方で、川谷、ほな・いこか(Dr)の歌の表現力、ベース・マエストロとでも言うべき休日課長の豊かなベース・ライン、そしてちゃんMARI(Key)のラップ(!)を含め、4人の音がより研ぎ澄まされたものに。聴き応えしかない。(稲垣 遥)
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ゲスの極み乙女
戦ってしまうよ
天晴、お見事と言うべき完成度。表題曲はアクション・ゲーム"クラッシュ・ロワイヤル"CMソング。歌詞の"3分間"はゲームのルールから引用されたもので、楽曲自体も3分で終結するだけでなく、その間に各メンバーの個性がフィーチャーされた怒濤の展開が詰め込まれている。これだけのアンサンブルをJ-POPとして成立させるという大胆で鮮やかな手腕、メロディと歌詞の相乗効果が生むセンス、これぞ"ゲス乙女の凄み"だと見せつけられるようでもあった。ポップだが緊迫感が漂うTrack.2、シンセと打ち込みのビートが効いたシックなトラックメーカー的サウンド・アプローチのTrack.3、Spotifyでの投稿を機に世界から注目を集める覆面の日本人アーティストAmPmによるリミックスと、c/wも充実。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
達磨林檎
達磨は男性、林檎は女性を示すのだろうか。漢字3文字"両成敗"の次は"達磨"と"林檎"を繋ぎ合わせた漢字4文字のタイトル。アルバム全体で東京を舞台にしたラヴ・ストーリーを様々な角度から照射するような作りで、達磨と林檎の共通点である"赤"を彷彿とさせる言葉を始め、"アルコール"と"酒"や"マンション"と"物件"など異なる曲同士にリンクするワードも多く登場する。情景と心情描写に長けたサウンドスケープはさらに艶やかに、プレイはより繊細でテクニカルに。不可思議なパズルのようなアンサンブルは気品高く、川谷絵音(Vo/Gt)+4人の女性によるヴォーカル・ワークも効果的だ。その場の匂いまで立ち込めるような生々しさと、洗練された画角と鮮やかな色味の長編映画を観ているような感覚の両方を味わえる。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
両成敗
前作『魅力がすごいよ』が大きな音楽的進化を遂げたアルバムならば、今作『両成敗』はゲスの極み乙女。が元来持っていた遊び心やユーモアを取り戻した作品とも言える。だがそのユーモアの表現方法は『魅力がすごいよ』で得た方法論。プレイヤーとしてのフレージングのパターンも増えてアンサンブルの強度は増し、耳に残る印象的な言葉を抜群の譜割りで乗せるというシングル3作でも立証されていた彼らの個性を磨き上げた楽曲が揃う。ギター弾き語りを基盤にした曲や余韻の残る歌が印象的な曲など一筋縄ではいかないミディアム・テンポ系の楽曲も充実。それは全17曲という曲数だからできることでもあるが、このボリュームでも中だるみを感じさせず聴き心地の良さもある。彼らの音楽性の集大成でもありながら、新たな工夫も散見する意欲作だ。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
ロマンスがありあまる
2ndシングルを今年4月にリリースしたばかりのゲスの極み乙女。が早くも3曲入りの3rdシングルを発表。前作も個々のスキル向上やバンドのアレンジ力に驚いたが、今作もそれを凌駕する勢いだ。今作はそれに加えて、ソングライターである川谷絵音の等身大の姿が今までで最も歌詞に投影されている。Track.1は心の内に潜む彼の素直な部分をそのまま音にしたような繊細なメロディと、焦燥感とロマンティックさが混在するバンド・サウンドと合わさり、涙が零れ落ちる瞬間のような美を作り出す。Track.3はシリアスで緊張感のあるギターと鋭いラップが前面に躍り出たスリリングな楽曲。だがサビはトンネルを抜けた瞬間に見える青空のような爽快なポップ感があり、そのユーモア・センスには舌を巻くばかりだ。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
私以外私じゃないの
2014年10月にリリースされた『魅力がすごいよ』に続き、バンドの急成長に面食らった。バンドのアンサンブルの強度の上昇はもちろん、各プレイヤーの表現力と音色の拡張が目覚ましい。表題曲は美しいピアノとストリングス、ゴスペル調のコーラスで幕を開けて4人の音が入る瞬間の華やぎ具合は新しい価値観以外の何物でもないのだ。難解で、ある種屈折した展開がこれだけポップに響くのは、プレイヤーのスキルとメロディとサウンドの歯車が噛み合っていることが絶対条件。これをやりこなしてしまう、やはり彼らはとんでもないバンドだ。大きなうねりを見せる流麗なTrack.2、過去曲のリアレンジというよりは別曲とも言えるTrack.3、打ち込みと生ピアノが織りなす幻想的なTrack.4はヴォーカルも新しい。全曲が圧倒的である。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
魅力がすごいよ
ゴールデン・タイムに放送された地上波のTV番組で、ゲスの極み乙女。について紹介しているVTRが流れた。そのTVはこう言っていた。"このバンドの最大の魅力は毒っ気の強い歌詞"。世間が評価した"魅力"を磨き続けることを選択する者が多い中、このバンドは更なる高みを求めるために、自身の思う"完璧"なフル・アルバムを作るために、新たな場所へと飛び立った。そしてこの皮肉めいたタイトルを証明し、凌駕する作品を完成させたのだ。等身大の川谷絵音の心情が映し出された歌詞と、初夏のそよ風のように頬を撫でるメロディ、そして4人それぞれの持ち味やキャラクターを爆発させた、それこそロックがもたらす化学反応と衝撃――この作品にはそれらが溢れている。ジャンルを超越した彼らの音楽は、まさしく芸術だ。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
みんなノーマル
ゲスの極み乙女。というバンドのバズの起こり方は、他者の力を強く感じるものだった。ネットや実際の口コミにより、たちまち彼らの名前はロック・シーンへ拡散。四つ打ちを取り入れたダンス・ビートという"主流"に、ラップ、ジャズやクラシックのテイストを感じさせるピアノの音色、4人のキャラクターなど、主流からの"ズレ"を次々投入した彼らの音楽は間違いなく新感覚だった。そしてバンド3作目となる今作は、ロック・シーンという狭い枠を飛び抜けるポップ・センスが炸裂。緩急と音の隙間を巧みに操るサウンド・メイクも、4人の顔が浮かぶような人間味のあるそれぞれの音色も、シュールでひりついた川谷絵音のラップも、全てに自信とより羽ばたこうとする覚悟が漲る。これからのバズは彼ら自らが起こしていくのだ。(沖 さやこ)
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ゲスの極み乙女
踊れないなら、ゲスになってしまえよ
今年は彼らの名前をよく聞いた。ゲスの極み乙女。最近は日本語のバンド名が増えているとはいえ、"ん?"と一瞬耳を疑うネーミングセンス。しかも、これがindigo la Endのヴォーカルの別ユニットと聞いてもっと驚いた。本作は、前作『ドレスの脱ぎ方』から9ヶ月ぶりの2ndミニ・アルバム。レーベル資料には"ヒップホッププログレバンド"という言葉が書かれているが、正直、このバンドの音楽性はそれだけではちょっと言い表せない。ヒップホップ、プログレ、パンク、ニュー・ウェーヴ、J-POP、もちろん最近の国産ロック的な要素も入っている。様々な音楽的アイデアが、まるで大喜利でもするかのように無邪気な遊び心で噛み砕かれ、編集され、完成度の高いポップスとして再構築される。まさに新世代的なセンスの塊。脱帽です。(天野 史彬)
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ゲスの極み乙女
ドレスの脱ぎ方
なんとも救いようがない名前のバンド“ゲスの極み乙女。”indigo la Endの川谷絵音ことMC.Kを中心に休日課長(Ba)、ちゃんMARI(Key)、ほな・いこか(Dr)で結成されたバンドなのだが、音はindigo la Endのそれとは完全に別物。ファンクやヒップホップなどを通過した硬質なグルーヴと、柔らかなメロディが同居した唯一無二の“ヒップホップ・プログレ”なサウンドに仕上がっている。全パート自由度の高いアプローチを一聴すると好き勝手にぶつけているようにも感じるが、しっかりとまとめあげるセンスに脱帽。踊らせるだけのダンス・ミュージックとも、共有するためだけの作為的なフックに満ちたロックとも一線を画したただただ遊び心に溢れた最高に“ゲス”な作品。 (伊藤 啓太)
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