Japanese
KANA-BOON
Skream! マガジン 2016年05月号掲載
2016.04.16 @幕張メッセ国際展示場9~11
Writer 蜂須賀 ちなみ
今年2月にリリースされたアルバム『Origin』を引っ提げた"KANA-BOONの格付けされるバンドマンツアー 2016"が、4月16日、幕張の地からスタートした。精力的にライヴ活動を行ってきた彼らだが、意外にもワンマン・ツアーは約1年ぶり。開演前からステージへ熱視線を送る大勢のオーディエンスたちは、会場BGMのクラシック音楽に合わせてハンドクラップ。膨れ上がる期待感と昂揚感をどうしても抑えきれないようだ。そうして18時を少し回ったころ、タキシード姿(!)のメンバーがステージに登場。開口一番、谷口鮪(Vo/Gt)が"会いたかったぞ、幕張!"と伝えると1曲目に突入した。(※以下、少々の曲目表記を含みます。今後の公演に参加予定の方は閲覧にご注意を)
ツアー専用の特設サイトでも事前に発表されているが、ツアー・タイトルのとおりメンバーを格付けする企画が行われたこの日。公式キャラクターの格付犬のリッチーが、ファンから寄せられたクイズをメンバーへ出題。その結果次第で"一流"、"二流"、"三流"、"そっくりさん"とランクが定められ、4人はそれに応じた待遇を受ける、という内容だ。この日は"そっくりさん"まで格下げされた古賀隼斗(Gt/Cho)と小泉貴裕(Dr)はスタッフからタキシードの袖を引きちぎられ、序盤に歌詞間違いを連発した谷口が"三流"への格下げを言い渡されてしまう場面もあった。一方、飯田祐馬(Ba/Cho)は"一流"のままライヴを終え、"痔になってしまい飲み会に行く機会が減った。お尻の切れ目が縁の切れ目"というギリギリアウトなMCでさえリッチーから"面白かったワン"と褒められるなど、あからさまに優遇されていた。
純粋な気持ちで音楽に接していたいつかの自分にもう一度還ろうという意味。そして、その青い感情を喜びに変えてリスナーに共有しようという意志。それらがギュッと閉じ込められた『Origin』の収録曲はライヴの場でも格別の輝きを放つ。例えば、自らの歌で明日を切り開く意志を告げる「オープンワールド」。曲作りの葛藤を赤裸々に明かす「机上、綴る、思想」。闘志を胸に何度も立ち上がる人間の姿を描く「革命」。"憧れのロック・ヒーローに自分たちもなってやるんだ"という決意を込めた「Origin」。曲の中で描かれるヒリヒリとした感情を体現するように、シンバルが刺さるように鳴り、バスドラが鼓動のように響き、ベースはうねり、ギターは吠え、広大なこの会場を歌がまっすぐに貫く。4人が放つそれぞれの音はガシガシとぶつかり合いながら、次第に大きな波を巻き起こしていく。『Origin』がこれまでで最も人間臭いアルバムだったことを考えると、今の彼らの演奏がこのようなものになっていることも理にかなうというか、至極真っ当なことである。
"デビューしてから3年目。『Origin』というアルバムが生まれたことで、昔みたいな純粋な気持ちを取り戻そうという結論を導くことができました。今まで楽しくなかったといえば全然そんなことないんですけど、これからは「音楽を仕事にしてたまるか!」っていう気持ちでやっていきたいと思います"
遊び心に満ちた格付け企画も含め、このツアーはバンドが純粋な"楽しさ"を取り戻すための旅である。しかしそれは、オーディションで優勝し、華々しくデビューを果たし、武道館公演も大成功に収め――というシンデレラ・ストーリーを猛スピードで駆け上がってきた彼らが、自身の立つその場所に疑念の目を向けることでもあるし、相当エネルギーが必要な行為でもあるはず。それでも"これから"へいざ向かおうというときに、バンドの感情を剥き出しにすることを彼らは選んだ。今、純粋な気持ちを取り戻すことによって、同じコースを周回するだけの未来に手を振ったのだ。この日の演奏にはまだ粗い部分もあったし、新たな課題も見つかったことだろう。しかし"またここから始めるんだ"というバンドの強い意志が何よりも先に伝わってきたことがとにかく喜ばしかった。彼らの掴み取る未来が一段と楽しみになってしまった。
香港、台湾を含めた全21公演の本ツアーは、7月まで続く。"KANA-BOON"というバンドがここからどう進化していくのか、そして4人は"一流"バンドマンの称号を手にして無事ツアーを完走することができるのか。あなた自身で感じ取りに行くことをぜひともお勧めしたい。
- 1
LIVE INFO
- 2025.09.16
-
THE CHARM PARK
THE BOHEMIANS × the myeahns
MONOEYES
Aooo
コレサワ
Laughing Hick / アンと私 / つきみ
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series〜NEWIMAGE〜"
- 2025.09.17
-
YOASOBI
THE ORAL CIGARETTES
DYGL
Mirror,Mirror
Hump Back
a flood of circle
THE SMASHING PUMPKINS
ガラクタ / 東京、君がいない街 / Fish and Lips
点染テンセイ少女。
- 2025.09.18
-
YOASOBI
キュウソネコカミ
LAUSBUB
DYGL
Mirror,Mirror
MONOEYES
終活クラブ
TOOBOE
THE SMASHING PUMPKINS
椎名林檎 / アイナ・ジ・エンド / 岡村靖幸 ほか
打首獄門同好会
the paddles / DeNeel / フリージアン
otona ni nattemo / 南無阿部陀仏 / ウェルビーズ ほか
- 2025.09.19
-
THE ORAL CIGARETTES
a flood of circle
UVERworld
セックスマシーン!!
Bye-Bye-Handの方程式
Redhair Rosy
たかはしほのか(リーガルリリー)
終活クラブ
あたらよ
Aooo
KING BROTHERS
bokula. / 炙りなタウン / Sunny Girl
The Birthday
- 2025.09.20
-
カミナリグモ
Lucky Kilimanjaro
TOOBOE
GRAPEVINE
This is LAST
LACCO TOWER
WtB
キュウソネコカミ
reGretGirl
岸田教団&THE明星ロケッツ
ASH DA HERO
THE SMASHING PUMPKINS
Miyuu
竹内アンナ
ぜんぶ君のせいだ。
PAN / SABOTEN
SHE'S
"イナズマロック フェス 2025"
LAUSBUB
渡會将士
Plastic Tree
ヨルシカ
cinema staff
Broken my toybox
あたらよ
大森靖子
04 Limited Sazabys / 東京スカパラダイスオーケストラ / ザ・クロマニヨンズ / 奥田民生 / ヤングスキニー ほか
ART-SCHOOL
AIRFLIP
"NAKAYOSHI FES.2025"
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
クジラ夜の街 / Dannie May / 終活クラブ / アオイロエウレカ(O.A.)
フラワーカンパニーズ
- 2025.09.21
-
ExWHYZ
HY
豆柴の大群
TOOBOE
カミナリグモ
LACCO TOWER
The Biscats
WtB
キュウソネコカミ
envy × OLEDICKFOGGY
Plastic Tree
Broken my toybox
ぜんぶ君のせいだ。
THE SMASHING PUMPKINS
アルコサイト
ART-SCHOOL
星野源
"イナズマロック フェス 2025"
岸田教団&THE明星ロケッツ
TOKYOてふてふ
ヨルシカ
竹内アンナ
GRAPEVINE
大森靖子
ACIDMAN / GLIM SPANKY / Dragon Ash / go!go!vanillas / Omoinotake ほか
LAUSBUB
Devil ANTHEM.
peeto
KING BROTHERS
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
超☆社会的サンダル / さとう。 / ルサンチマン / SENTIMENTAL KNOWING(O.A.)
PIGGS
- 2025.09.22
-
WtB
reGretGirl
OKAMOTO'S
古墳シスターズ
レイラ
Bye-Bye-Handの方程式
ビレッジマンズストア
Ryu Matsuyama
CENT
- 2025.09.23
-
水曜日のカンパネラ
ART-SCHOOL
Lucky Kilimanjaro
TOOBOE
リュックと添い寝ごはん
古墳シスターズ
Omoinotake
Kroi
TOKYOてふてふ
Plastic Tree
WtB
MUSE / MAN WITH A MISSION / go!go!vanillas
amazarashi
GRAPEVINE
YONA YONA WEEKENDERS
DYGL
cinema staff
Bye-Bye-Handの方程式
Another Diary
adieu
竹内アンナ
Cody・Lee(李)
トゲナシトゲアリ
"TOKYO CALLING 2025"
- 2025.09.24
-
水曜日のカンパネラ
THE SMASHING PUMPKINS
ドミコ
UVERworld
Kroi
a flood of circle
Hump Back
shallm × sajou no hana
- 2025.09.26
-
This is LAST
the cabs
ドミコ
Age Factory
Aooo
Keishi Tanaka
MONO NO AWARE
トンボコープ
Base Ball Bear × ダウ90000
DYGL
OKAMOTO'S
SUPER BEAVER
otsumami feat.mikan
セックスマシーン!!
YONA YONA WEEKENDERS
- 2025.09.27
-
TOKYOてふてふ
amazarashi
アーバンギャルド
SCOOBIE DO
LACCO TOWER
Academic BANANA
The Birthday / 甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ) / 志磨遼平(ドレスコーズ) / GLIM SPANKY / TOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU) ほか
ぜんぶ君のせいだ。
センチミリメンタル
LAUSBUB
Awesome City Club
NEE × CLAN QUEEN
Plastic Tree
This is LAST
LOCAL CONNECT
YOASOBI
TOOBOE
MONO NO AWARE
EGO-WRAPPIN' × 大橋トリオ
豆柴の大群
reGretGirl
cowolo
コレサワ
ExWHYZ
レイラ
INORAN
MAPA
LiSA
mudy on the 昨晩
WtB
キタニタツヤ
"ベリテンライブ2025 Special"
藤巻亮太
"TOKYO CALLING 2025"
- 2025.09.28
-
ナナヲアカリ
NEE × CLAN QUEEN/サイダーガール × トンボコープ
SCOOBIE DO
LACCO TOWER
TOKYOてふてふ
SUPER BEAVER
"いしがきMUSIC FESTIVAL"
cinema staff
ぜんぶ君のせいだ。
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
SPRISE
Plastic Tree
YOASOBI
リュックと添い寝ごはん
EGO-WRAPPIN' × 大橋トリオ
Age Factory
WtB
TOOBOE
mzsrz
Broken my toybox
古墳シスターズ
RAY
"ベリテンライブ2025 Special"
"TOKYO CALLING 2025"
RELEASE INFO
- 2025.09.17
- 2025.09.19
- 2025.09.24
- 2025.09.26
- 2025.10.01
- 2025.10.03
- 2025.10.05
- 2025.10.08
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.17
- 2025.10.22
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
OASIS
Skream! 2025年09月号