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INTERVIEW

Japanese

KANA-BOON

2014年02月号掲載

KANA-BOON

Member:谷口 鮪 (Vo/Gt) 古賀 隼斗 (Gt) 飯田 祐馬 (Ba) 小泉 貴裕 (Dr)

Interviewer:石角 友香

昨年11月に行われた初のワンマン・ライヴは、KANA-BOONの楽曲に共振し、彼らの成長物語を心の底から喜んでいるファンの熱気が相まり、まるで青春映画を見るような感動を覚えたものだ。その後、夏フェスよりキャパシティがステージ・アップした冬フェスを経た彼らから届けられたニュー・シングル『結晶星』は、パブリック・イメージからは意外なテンポ感、一歩踏み出すことをためらうあらゆる人の背中を自らの体験も踏まえて押してくれる歌詞、近づく春を思う冬という今の季節感も携えたスケール感のあるナンバー。カップリングも含め異なる色を持つ3曲が、KANA-BOONの音楽的なレンジも実感させてくれる。怒涛のように駆け抜けた2013年の先に彼らが見据えているものは?メンバー全員インタビューでお届けする。

-年が明けてだいぶ経ちましたが、ワンマン・ライヴを経てみての冬フェスは、夏とは違うものがありましたか?

谷口:安心感はある程度持ちながらできましたね。ワンマンの経験もしたし。大勢の人の前でやることも、初めての人も、ファンと呼べる人の前でやることももうわかったと思うので、だからそこら辺の安心感はありました。それと夏のときみたいに興味本位で見に来る人が多いのかな?と思ってたんですけど、いざステージに立ってみるとちゃんとKANA-BOONを求めて見に来てくれた人たちが多かったように見えたんで、それは嬉しかったし。

-そして2014年第1弾シングルの『結晶星』。この曲はいつ頃からある曲なんですか?

谷口:3年前にできた曲で、飯田が入る前の曲ですね。

-ブログで"曲ができないできない"と書いていたのでこの曲からもう新たなフェイズに入ったのかと勘違いしてました。

谷口:でももう、過去の曲を世に出そうっていうのはこれで最後です。ま、でも新しい曲みたいなもんですけどね。飯田が入ってからやることで得られたものも大きいし、再録してみて改めて曲の良さにも気づけたし、年末にフェスでやってみて、この曲をライヴでやるホントの意味とか、人に伝えたかったことを新しいものとしてできたんで、僕らとしてはまっさらな新曲の感覚でやってます。

-当時はどういうふうに出てきた曲なんですか?

谷口:歌詞の内容でわかったりするんですけど、この曲を作る対象になる人がいて。やりたいことを途中でやめちゃった人がいて。僕はもう好きなことをやってて、"やりたいことがあるんならやってほしいな"と思って。僕ができることは曲を書くぐらいしかできないから、元々はそのために作ったんですけど、当時の自分に対しても励ましじゃないですけど、そういう意味も持ってます。KANA-BOONがまだまだなんでもなかった頃なので。

-それぞれメンバーにとってはどんな曲ですか?

古賀:僕らにとってはけっこうミドルテンポで、ライヴでも組み込みにくかったんです。でも歌詞を読んで、今、鮪が言ったように受け取れたんで、演奏するときは歌詞を感じ取って演奏してますね。

小泉:3年前に作った頃は、僕はドラムの音とか気にせず、自分が楽しいからやってる感覚だったんですけど、今回、再録するってなって、この曲の雰囲気を出す難しさとか、録ってみて"こういう曲なんや"ってわかったり、改めてやったら勉強になった曲でしたね。

-特徴的なブレイクがありますね。

小泉:(笑)元からそうです。

谷口:ライヴで初めてやったとき、手拍子とかしてくれるんですけど、止まるからみんなポカンとしちゃう。"なにごと?"みたいな(笑)。

-(笑)そんなに考えずにこのアレンジになったんですか?

谷口:当時は本能の赴くままにというか、とにかく曲をたくさん作ってた時期というか、KANA-BOONはずっとそうやったんですけど。そういう中でポンと一発でできたものをいいと思ってたんで、特にアレンジとかする必要も感じてなかったですね。