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INTERVIEW

Japanese

KANA-BOON

2014年02月号掲載

KANA-BOON

Member:谷口 鮪 (Vo/Gt) 古賀 隼斗 (Gt) 飯田 祐馬 (Ba) 小泉 貴裕 (Dr)

Interviewer:石角 友香

-そして2曲目の「ミミック」。この曲は「ウォーリーヒーロー」にも通じるテーマですね。

谷口:この曲はある程度、僕がひとりで家で、他の楽器の部分も作ったものを持って行って、そこからアレンジ加えながら作っていったんです。だから今までとちょっと曲の作り方を変えた曲で。で、サウンドがサウンドなんでちょっと攻撃的なモードの歌詞とかテーマにはなるやろなと。それでムカつくことって何かな?と思いながら、レコーディング中もずっと歌詞を書いてて、ギリギリで出てきたのがミミック=擬態っていうテーマだったんです。

-擬態って言い得て妙ですよね。

谷口:「ウォーリーヒーロー」の続きっていうのもあって、本音がわからないというか、言葉だけがいろんなところで生きてるように動いてる。だからカラフルに見えるんですけど、実際のところは人が存在してるかしてないかなんで"カラフルに見えて白黒なんです"って歌詞なんですけど。擬態して何かになりすまして好きなこと言っていいよなっていう(笑)。

-たしかにこっちから見えないのに、そっちからだけは見えててズルいよねって状況はいっぱいある。

谷口:そうです。

-最近、Twitterは偽名でしかも期間限定アカウントが多いし。

飯田:うん、多い。

谷口:そういうのがこのまま当たり前になるんかな?って、やってる側としてはムカつくし怒るし。まぁだからこそライヴの場がすごくありがたくはなってくるんですけど。でもやっぱり顔を出さずに責められることもなく好き勝手言えるし、簡単に人を傷つけられるし、自分は傷つかずに。それに慣れるのはどうなんかな?とは思います。フェアじゃない。

-3曲目の「桜の詩」は「さくらのうた」から時間が経過した女の子目線に変えた曲なんでしょうか。

谷口:時間は経ってます。「さくらのうた」を作ったときから、女の子側の視点でとか、時間が経って、同じあの道、同じ桜の花を見てとか、構想はずっとアタマの中にあって、今回やっと取り組めたという感じです。

-主人公が男の子から女の子に変わったことで作家的な視点が加わりましたか?

谷口:割と「さくらのうた」もフィクションの部分が多かったんです。で、今回の「桜の詩」は女の子の気持ちはわからないんで、100%俯瞰したフィクションなんですけど、だから今までの歌詞の書き方と全然違って、お話を作るとか、こういう映像を言葉で表すなら......とか、そういうスタイルで歌詞を書いていって。これも「ミミック」が終わってから、レコーディング中にずっと書いてたんですけど、僕的には曲も歌詞もよくやったなって曲ですね。

-「さくらのうた」と見事に対照を成してますよね。

谷口:ひとつの曲に関わる別の曲とか、パラレル・ワールドじゃないですけど、そういうことをしたことはなかったんですけど、ずっとやりたかったことなんで。映画とかでも、サイド・ストーリーが好きやったり、主人公の後ろで別のドラマがあって、とかそういうのが好きなんで、それを自分の作る曲でもやってみたかった。結果、100%満足いく形でできました。