Japanese
KANA-BOON
Skream! マガジン 2018年07月号掲載
2018.05.30 @Zepp Tokyo
Writer 石角 友香
高校生の後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION/Vo/Gt)少年がOASISを聴いて、"俺もロック・スターになる!"と拳を上げ(実際に上げたかは不明だが)、高校生の谷口 鮪(Vo/Gt)少年がASIAN KUNG-FU GENERATIONを聴いて"絶対、バンド組む!"と心に誓い――そして、この日の対バンを目撃しにZepp Tokyoへ集合したオーディエンスは、KANA-BOONが人生で初めて出会ったロック・バンドだという方が大半だったのではないだろうか。今の人生を駆動させてくれているバンドとその原点になったバンドが対バンするとどんな化学反応が起こるのか。開演前、こちらまで初心に立ち返ってしまう。
登場SEもなく、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの4人とサポート・キーボードの下村亮介(the chef cooks me)がごくさりげなくステージに登場。一気に前方へオーディエンスが詰め掛ける。冒頭から「サイレン」、「Re:Re:」、「リライト」と、いわばビギナーにも優しい選曲なのだが、アンサンブルがふくよか且つ豊かで、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)自身の今のモードを窺わせる演奏だ。ゴッチ(後藤)は世代の違うバンドの交流を素直に喜びつつ"レーベルの後輩であるKANA-BOONが売れたお金で僕らは細々とアルバムを作ってます"と笑いを誘うMCも。目下ニュー・アルバム制作中であることに加えて自身のツアーも目前でありながら、この日のためとしか言いようのない、期待に応える選曲を丹念な演奏で届ける彼らの度量。ルーツであるブリティッシュ・ロックの地層を感じさせるダウンテンポな新曲「生者のマーチ」が披露された意味も大きかった。また、ギター・サウンドの良さは今現在、他の日本のバンドでは感じられない深みを湛えていた。
アジカンが尊敬される理由を誰よりも噛み締めてステージに向かうKANA-BOONの心境やいかに。アジカン同様、ノーSEでステージに登場した4人が1曲目に鳴らしたのはお馴染みの「シルエット」のリフ。立て続けにアッパーでソリッドな2曲で疾走しつつ、エンディングのキメまで神経が行き届いている印象だ。KANA-BOONの切ない心情を表現した側面にフォーカスした新作『アスター』から、タイトル曲のほか「彷徨う日々とファンファーレ」や「夏蝉の音」も披露。ライヴ当日にリリースされたばかりだが、反応はすこぶるいい。弾ける夏とはまた違う、甘酸っぱい思い出を呼び起こす感じの夏の歌たちだ。そうした新曲の合間でKANA-BOONのアンセムとして、またそこにいるひとりひとりのファンの想いを乗せて飛翔するような「Wake up」が、説得力をさらに増していた。また、多くのファンにとってロック・バンドと、そしてKANA-BOONと初めて出会った"最初の曲"であろう「ないものねだり」を、鮪はなんの前振りもなく演奏した。バンドが広く知られることになった曲に一時期距離を置くケースは、アジカンなら「リライト」が挙げられるだろう。KANA-BOONは「ないものねだり」をセトリから外す時期はなかったけれども、音楽的に上を目指して背伸びしていた時期には、この曲は少し浮いたレパートリーでもあったと思う。だが、この日は違った。自分たちの魅力や武器に向き合い、ファンとともに全力で楽しむ姿が強く心に残ったのだ。
念願の対バンで"アジカンやっぱ強いですね。俺らが勝てるのは若さぐらい"と正直に吐露した鮪の表情は清々しかった。真剣勝負のあとのアンコールでは「君という花」のカバーにゴッチも参加。メンバーの緊張と楽しさがない交ぜになった表情が2階からも窺える。そして正真正銘のラストに「バトンロード」のイントロが流れた瞬間、この曲が過去最高にリアルに響いた。バンドであることの喜びで全身を満たしたKANA-BOON、まだまだこれからが楽しみになってきた。
- 1
LIVE INFO
- 2025.11.25
-
打首獄門同好会
Another Diary
すなお
シベリアンハスキー
The Ravens
chilldspot
- 2025.11.26
-
Dios
桃色ドロシー
ザ・クロマニヨンズ
シベリアンハスキー
TENDRE
UVERworld
PEDRO
BLUE ENCOUNT
material club
Mirror,Mirror
Galileo Galilei
chilldspot
- 2025.11.27
-
打首獄門同好会
MONOEYES
Cody・Lee(李)
moon drop
桃色ドロシー
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
ザ・クロマニヨンズ
TENDRE
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
PEDRO
Tempalay
あたらよ
- 2025.11.28
-
Galileo Galilei
優里
BLUE ENCOUNT
go!go!vanillas
怒髪天
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
VII DAYS REASON
Dios
崎山蒼志
凛として時雨
ズーカラデル
コレサワ
SHERBETS
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
ポルカドットスティングレイ
おいしくるメロンパン
sajou no hana
NEK!
CENT
OKAMOTO'S
meiyo
RAY
reGretGirl
- 2025.11.29
-
ビレッジマンズストア
Appare!
YOASOBI
NEE
暴動クラブ
brainchild's
Cody・Lee(李)
キタニタツヤ
優里
くるり
TOKYOてふてふ
MONOEYES
キュウソネコカミ
moon drop
THE BACK HORN
androp
The Biscats
フレデリック
チリヌルヲワカ
怒髪天
eill
LOCAL CONNECT
wacci
LACCO TOWER
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
ドラマチックアラスカ
アーバンギャルド
ねぐせ。
ExWHYZ
UVERworld
フラワーカンパニーズ
愛美
浪漫革命
東京スカパラダイスオーケストラ
BACK LIFT / 魔法少女になり隊 / LEEVELLES / パピプペポは難しい ほか
Bentham
MONO NO AWARE
NANIMONO
カミナリグモ
9mm Parabellum Bullet
PIGGS
- 2025.11.30
-
ビレッジマンズストア
YOASOBI
NEE
TOKYOてふてふ
凛として時雨
キタニタツヤ
崎山蒼志
くるり
キュウソネコカミ
moon drop
SHERBETS
THE BACK HORN
TENDRE
アーバンギャルド
the paddles
秋山黄色
TOMOO
LACCO TOWER
ドラマチックアラスカ
LUCY
ExWHYZ
Maki / SIX LOUNGE / w.o.d. / KUZIRA / TETORA
UVERworld
フラワーカンパニーズ
ポルカドットスティングレイ
NANIMONO
ズーカラデル
ぼっちぼろまる×ポップしなないで×ぜったくん
コレサワ / ヒグチアイ / のん / ひぐちけい
miwa
MONO NO AWARE
Conton Candy
JYOCHO
離婚伝説
- 2025.12.02
-
RADWIMPS
LONGMAN
Dios
RAY
マカロニえんぴつ × DISH//
私立恵比寿中学
GLIM SPANKY
SUPER BEAVER
IneedS
- 2025.12.04
-
TENDRE
LEGO BIG MORL
私立恵比寿中学
SHERBETS
Homecomings
アーバンギャルド
キュウソネコカミ
吉井和哉
Hakubi
- 2025.12.05
-
桃色ドロシー
私立恵比寿中学
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ザ・クロマニヨンズ
NANIMONO
eill
Laughing Hick
崎山蒼志
さかいゆう / 望月敬史 / L'OSMOSE(O.A.)
flumpool
とまとくらぶ
Another Diary
岡崎体育
Rei
ズーカラデル
打首獄門同好会
- 2025.12.06
-
キュウソネコカミ
AIRFLIP
ザ・クロマニヨンズ
凛として時雨
OKAMOTO'S
BLUE ENCOUNT
indigo la End / a flood of circle / Galileo Galilei / go!go!vanillas ほか
Cody・Lee(李)
brainchild's
LEGO BIG MORL
NANIMONO
怒髪天
ねぐせ。
CVLTE
UVERworld
eastern youth
キタニタツヤ
優里
Kroi / Jeremy Quartus(Nulbarich) / BREIMEN / luv
flumpool
チリヌルヲワカ
Aooo
Mirror,Mirror
心愛 -KOKONA-
THEラブ人間 / ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / KALMA ほか
フラワーカンパニーズ
Ryu Matsuyama
MyGO!!!!!
- 2025.12.07
-
ぜんぶ君のせいだ。
崎山蒼志
キュウソネコカミ
MOSHIMO
moon drop
ポルカドットスティングレイ
凛として時雨
BLUE ENCOUNT
AIRFLIP
OKAMOTO'S
sumika / マカロニえんぴつ / Kroi / ズーカラデル ほか
NANIMONO
怒髪天
Devil ANTHEM.
ACIDMAN
eastern youth
小林私
UVERworld
優里
秋野 温(鶴)
LACCO TOWER
OAU
the telephones
BIGMAMA
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
トゲナシトゲアリ × RAISE A SUILEN
- 2025.12.08
-
ザ・クロマニヨンズ
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RAY × きのホ。
ドラマチックアラスカ
PACIFICA
シベリアンハスキー
雨のパレード
never young beach
RELEASE INFO
- 2025.11.26
- 2025.11.27
- 2025.11.29
- 2025.12.01
- 2025.12.03
- 2025.12.05
- 2025.12.10
- 2025.12.12
- 2025.12.17
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.24
- 2026.01.01
- 2026.01.07
- 2026.01.09
- 2026.01.11
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ザ・クロマニヨンズ
Skream! 2025年11月号










































