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INTERVIEW

Japanese

androp

2014年03月号掲載

androp

メンバー:内澤 崇仁 (Vo/Gt)

インタビュアー:山口 智男

2009年12月に1stアルバム『anew』でデビューしてからというもの、精力的にライヴおよびリリース活動を続けてきた4人組ロック・バンド、androp。その彼らが早くも3rd フル・アルバムを完成させた。タイトルは『period』。ネクスト・レベルに突入したことを思わせるバンドの進化を印象づける作品にもかかわらず、終止符を意味する言葉をタイトルに選んだ理由とは? そしてその言葉に込めた想いとは!? バンドのフロントマン、内澤崇仁に聞いた。3月23日には国立代々木競技場第一体育館にてバンド初のアリーナ単独公演が実現する。

-"今度のandropはすごいぞ"って、いろいろな人に吹聴したくなるようなアルバムが出来上がりましたね。

あ、本当ですか。ぜひ吹聴してほしいです(笑)。

-去年、「Missing」をシングルとしてリリースしたとき"安易に流されていいのか"という話をしていましたよね。もちろん、それがアルバムのメインのテーマだったわけではないと思うんですけど、今回、またファンを驚かせるいろいろな曲が詰まったアルバムになりましたね?

そうですね。そういう気持ちで作りました。

-この間のライヴハウス・ツアーでも"いい意味で、これまでのandropをぶっ壊す"と言っていたじゃないですか。

言ってましたね。予定調和が大嫌いなので、どうせなら今までのandrop像をぶっ壊したうえで、でも"これがandropだ"って言えるようなアルバムにしようと思ったんですよ。胸を張って、そう言える作品じゃないと今回、出したくなかった。なので、1曲1曲、時間をかけて、納得できるまで作りました。そしたらどんどんどんどん時間がなくなって、あと数時間遅れたら、もう発売日に間に合いませんってところまで追い詰められました(笑)。

-前のアルバムの『one and zero』の時もそんな感じでしたよね(笑)?

そうでしたね。でも、それよりも時間がなかった(笑)。本当に、あと数時間ってところだったんですよ。

-『one and zero』もいろいろな曲が入っていましたけど、今回は前作よりも前向きというか、開かれた印象があるというか、曲によってはアグレッシヴという言葉も使える曲も収録されていて、ひょっとしたら、そういう作品になった理由とか背景とかがアルバムのテーマだったんじゃないか、と。

繋がりたいという想いが強かったですね。

-繋がりたい?

はい、聴き手と繋がりたいという想いを込めました。自分たちだけで完結しないというか、聴いてもらってはじめて完成するものにしたかった。それは「Voice」って曲ができたから、そう思えるようになったんですけど。

-「Voice」はライヴやツアーをやりながら芽生えていった想いを込めた曲でしたよね?

ええ、去年の3月のホール・ツアーでも思ったことだし、その後のライヴハウス・ツアーでも思ったことですね。繋がるというか、今まで、みんなからもらったものもひっくるめて倍返しみたいな(笑)。ライヴで気持ちが音に表れるってことをホントに感じたので、今回は本当に気持ちを一音一音に込めました。ライヴハウス・ツアーと並行しながらのレコーディングだったので、ライヴをやった翌日にレコーディングってことも結構あったんですよ。だから、前日にライヴをやっていた感情とか感覚とか、お客さんと一緒に歌った情景とかがまだ生々しく残っている状態でレコーディングに臨めたので、ライヴで得たものが音源に還元されるというか昇華されていった気がしてましたね。ホント、リアルな音が入ってるって思います。今までは、ライヴだったらライヴ、レコーディングだったらレコーディングとちゃんと分けてやってきたから、ツアーと並行して作業するっていうのは今回初めてだったんですよ。

-ライヴの感覚をレコーディングに反映させられた反面、そういうやり方は大変だったのでは?

他のメンバーはそうでもなかったみたいですけど、僕はものすごく大変でした。レコーディングでは割と抑え気味に歌ってるんですけど、ライヴでは逆に感情表現を大袈裟にやらないと伝わらない部分もあるので、その切り替えが大変でしたね。もちろん、喉のコンディションを整えるのも大変でした。ツアーの序盤、それで体調を崩してしまったんですよ。新潟のあたりからずっと風邪をひいてしまって、新潟公演は人生で1番、声が出ないライヴだった。リハーサルでも1曲もちゃんと歌えなかったんですよ。"もう、だめだ。終わりだ"ぐらいに思ったんですけど、それでもなんとかステージに立ってみたらちゃんと歌えた。"よかった、ほんとよかった"ってライヴが終わる頃には泣きそうというか、(照れながら)ほぼ泣いてたんですけど......。
ちゃんとしたライヴをやるってことは、ちゃんとした歌を歌えばいいってことではないんだなって思ったというか。体調は最悪だけど、気持ちはちゃんと届けようとしたというか、ふだん気を遣わないようなところも気を遣うようにしたんですけど、そういうところに意識を向けることが、いいライヴをするってことなのかってその時、思いましたね。全然、うまく歌おうとか、ギターを間違えずにしっかり弾こうとかそういうことじゃないんだなって思ったんですよ。もちろん、それも大切なんですけど、それプラス、言葉では表現できない......今まで気にしてなかったところを気にするようになって、それが気持ち的な部分だったのかな。そこをしっかり表現に繋げるってことがいいライヴをやるってことかなと思った、その気持ちを音源にも反映させることができた。今までレコーディングは、うまく歌おうとかそういうことを気にしてたけど、気持ちっていうものをこれまでよりも突き詰めて、表現してみようとか、ギターの一音、ドラムの一打にこめてみようと改めて思ったんですよ。だから、今回、ものすごくリアルな音が入っている。その分、荒いのかもしれないけど、逆にそこがいいと言えるようになった。