Japanese
ACIDMAN
Member:大木 伸夫(Vo/Gt)
Interviewer:山口 哲生
1月8日にニュー・シングル『sonet』をリリースするACIDMAN。タイトル曲は、WOWOW"連続ドラマW ゴールデンカムイー北海道刺青囚人争奪編ー"の最終話エンディング・テーマに起用されており、昨年リリースした「輝けるもの」に引き続き、同シリーズとのタッグはこれで2度目となる。「sonet」のテーマは、"バタフライ・エフェクト"(=ほんの些細な出来事や変化が、最終的に予想もしていなかったような大きな出来事に繋がる現象のこと)。柔らかくも力強いバンド・サウンドと、華やかで美しいストリングスやピアノの音色が絡み合って生まれる、スケール感のあるサウンドに、ACIDMANらしい壮大で優しさに満ちたメッセージが綴られた、ドラマチックなスロー・ナンバーに仕上がっている。そんな同作や、ACIDMANとしては初の試みも行う発売記念ライヴ、そして3月からスタートする恒例ライヴの全国ツアー[ACIDMAN LIVE TOUR "This is ACIDMAN 2025"]について、大木伸夫に話を訊いた。
思想で音楽をやっていることに気付いてもらうためにも、バラードが良かったんですよね
-「sonet」は、WOWOW"連続ドラマW ゴールデンカムイー北海道刺青囚人争奪編ー"の最終話エンディング・テーマに起用されていますが、今回のお話が来たのは、映画"ゴールデンカムイ"に書き下ろした「輝けるもの」(2024年1月リリースのシングル表題曲)の後だったのか、それともほぼ同じタイミングだったのか、どんな感じだったんです?
最初は映画の主題歌のみのオファーだったんですが、その後にドラマになるらしいという話は伺っていて、そっちの主題歌はどうなるかまだ分からないと。もしかしたら映画のものが使われるかもしれないし、違うアーティストになるかもしれないしみたいな、ふんわりとした感じだったんです。そのなかで「輝けるもの」の評判がありがたいことに非常に良くて。"ゴールデンカムイ"チームからも、これはACIDMANにもう1曲やってもらってもいいんじゃないかという空気になって、という感じでしたね。
-お話にもあった通り、「輝けるもの」の反響はすごく大きかったと思いますが、大木さんにとって改めてどんな曲になったと思いますか?
あの曲は"ゴールデンカムイ"のために作りましたし、あの映画がなかったら、あの曲は1音も鳴ってない。だから、作らせていただいたという感覚がすごく強いですね。もともと僕は"ゴールデンカムイ"の漫画を読んでいて大ファンだったので、エネルギーをすごく込めることができたし、ストーリーも俯瞰して見えていたのでやりやすかったですし。僕たちの中でも非常に大事な作品になったし、この年になっても、このキャリアになってもまだ名刺代わりの曲を出させていただけるというのは、非常にありがたくて。本当に感謝でした。
-「輝けるもの」をリリースした後、"ゴールデンカムイ"にちなんで"ゴールデンセットリスト"([ACIDMAN LIVE TOUR "ゴールデンセットリスト"])というツアーを開催されて。今回リリースされるCDにはそのときのライヴ音源が収録されていますが、ツアーを振り返ってみていかがでしょうか。
僕はもうあやかれるものなら全部あやかろうっていう思想なので(笑)、せっかくこんなありがたいことがあるなら、単発で終わるんじゃなくてツアーを回ってみようというのを、最初はうちのレコード会社のトップの人間と雑談レベルで話してたんです。ちょっとダジャレっぽい感じで、"大木君、「ゴールデンセットリスト」とかやっちゃえば?"みたいな。"冗談だけど"って言ってたけど、僕だけ"えっ、めちゃくちゃ良くないですか? ワードとしてもいいし、やりましょう!"って、すぐに動き出しました。
-始まりはそういう経緯だったんですね。
結果、やって良かったと思ったのが──あのツアーのセットリストは、"金"というワードが歌詞に入っている曲を選んでいたんですけど、僕の中で"金"という色をすごくキーワードとして象徴的に使っていたんだなと、俯瞰して見ることができました。例えば夕日の黄金色の光だとか、あとは死後の世界にもしかしたら桃源郷のようなものがあって、そこでは金色の光が粒子となって降り注いでいるイメージだとか。改めて自分自身が感覚的に使っていた言葉が非常に言語化されやすくなってきたというか、自分が好きなものがどんどん明確になっていきました。
-なるほど。
ツアーとしても、もしかしたらライヴで一生やらなかったかもしれない楽曲たちを、改めてやることができたし、それを俯瞰して聴いたときに──例えば、「ワンダーランド」という楽曲があるんですけど、すごくいい曲だなって我ながら思っていて。四の五のいらないというか。作っていた当初はアレンジや音や言葉、そういうものに耳が行きがちだったけど、無の状態で聴いて、いい曲はいいと言える。そんなタフな曲だったなと思って。そういう楽曲たちを改めてやることができましたし、めちゃくちゃ最高のツアーになったなと思います。
-ライヴ音源としては、お話に出ていた「ワンダーランド」と「輝けるもの」、あと「銀河の街」も収録されていますが、この曲を選ばれた理由というと?
これもライヴでのクオリティが良かったことと、僕のちょっとしたエゴイズムというか。「銀河の街」はシングルではないし、アルバムの1曲なんだけど、ライヴでたまに演奏するんです。それは自分が好きだからというか、でも、宇宙好きな人はみんな好きだろうなと。僕等は銀河を転々としていて、今はたまたま地球にいて......みたいなことを歌っているから、宇宙や生まれ変わりを信じている人、それこそ死後の世界とかが好きな人は好きだと思うけど、そうじゃない人からしたら"何を言ってんだろう......"じゃないですか。銀河の旅って何? 銀河に街があるってどういうこと? みたいな。
-唐突な感じに思われるというか。
そう。だから僕の趣味程度だったんですけど、"ゴールデンセットリスト"をきっかけにグッとやってみたら、今までやっていた「銀河の街」よりもすごくクオリティの高いものができて。それをミックスしたものを聴かせてもらったら、やっぱりすごく良かったんですよね。これはちょっと届けたい、ぜひ好きじゃない人にも好きになってもらいたいという思いから選びました。あとは手塚治虫さんの"火の鳥"を知らない人に知ってもらいたいというのもありますね。あの作品を伝える使命が僕にはあるので(笑)。
-先程"金というワードを象徴的に使っていた"というお話がありましたけど、なぜまた"金"が好きだったんですか?
いやぁ分からない。これは感覚でしかないと思うんですけど、感覚的に金というものは、人間本来が持っている何かをワクワクさせるものだと思うんですよね。そうじゃなかったら金色がここまで特別なものになっていなかっただろうし。そもそも金っていう物質もちょっと不思議なんですよ。とても柔らかいし、光り輝くものと言ったら他にもいろいろあるのに、金だけはすごく特別で。それは地球上にこれだけしかないという上限があるからかもしれないし、その昔、人はなんとか金を錬成しようとして錬金術を追い求めた。理由は分からない不思議な魅力を、僕たちは金に感じているんでしょうね。
-「sonet」に関してですが、「輝けるもの」はアグレッシヴなアップテンポ・ナンバーだったところに対して、今回は壮大でスケール感のあるスロー・ナンバーになっています。これは"ゴールデンカムイ"チームからオーダーみたいなものがあったんでしょうか。
「輝けるもの」に関しては、こんな感じの曲というオーダーがあって、それが僕のイメージしていたものとビタッとハマっていたんですけど、「sonet」に関してはこちらから提案させてもらいました。僕の中ではなんとなくバラードがいいなと思っていて。それは、ここまで映画、ドラマと来て次の映画も告知されていますけど、そこから先はまた別の世界観になると思うんですよね。だからここまでの流れを第1章とすると、やっぱり最後は壮大に終わりたかった。それともう1つ、「輝けるもの」で僕等のことを知ってくれた人からすると、"ACIDMANは激しいバンドなんだ"と思うかもしれないけれど、こんな曲をやることで、この人たちはジャンルがどうとか静かだとか激しいとか、そういうことじゃないんだな、思想で音楽をやっているんだなと気付いてもらうためにも、バラードが良くて。その2つの意味で提案させてもらったら気に入っていただけて、"バッチリです"と。それでこの曲になりました。
-かなり具体的なイメージがあるなかで進めていかれたんですね。
曲としてはもともと僕がストックとして保存していて、次のアルバムに入れたいと思っていたNo.1、No.2ぐらいの曲だったんですけど、ちょうどこのお話をいただいて。これどうですか? と提案したらいい感じだったので、それを"ゴールデンカムイ"に寄せた言葉に変えて作り直しました。
-すごくいいタイミングだったんですね。もともとの曲はいつ頃作られたんです?
これがさっぱり覚えていなくて。数年前の可能性もあるし、10年前の可能性もあるし(笑)。
-(笑)前アルバムの『INNOCENCE』(2021年リリース)以降に作ったとか、そういうわけでもなく。
可能性はありますね。『INNOCENCE』以降な気もするし、もっと昔な気もする(笑)。そこはちょっと覚えていなくて申し訳ないんですけど、ただ、コード進行から作ったことははっきり覚えてますね。最近このコード進行使ってないなと思いながらギターを弾いて、歌い出して、ボイスメモに録りました。
-今回の楽曲は"バタフライ・エフェクト"をテーマにされたそうですが、それは最初に曲を作っていた段階からそういったものにしようと思っていたのか、"ゴールデンカムイ"に寄せていったのか、どちらだったんです?
そこは最初からですね。サビの歌詞だけ少しできていて、この言葉をなんとか届けたいなと思っていたんですけど、これは何を歌っているのかというと、分かりやすく言ったらバタフライ・エフェクトだなと思って。こういう描写はよく使うんですけど、それをもっと分かりやすくしました。
-なぜこの言葉を届けたい、歌いたいと思ったんでしょうか。
この言葉を歌いたいというよりは、これが自分の価値観みたいなものなんです。僕は、人間とは、地球とは、宇宙とは......ってどんどん辿っていくのが好きで。本質をディグっていくというか。そうしていったときに辿り着くのは、結局宇宙の始まりになってくる。宇宙の始まりが起きなかったら、あらゆる物質がないわけで、そこにはとてつもない時の流れと、とてつもない奇跡が繰り返されて、この全ての物質が成り立っているというところに僕は感動しているんです。だから、全てはバタフライ・エフェクトなんですよね。例えば宇宙の始まりって、プラスの物質とマイナスの物質──物質と反物質というものがあるんですけど、プラスの物質がたった1個だけ、ほんの少しだけ多かったから反物質(マイナスの物質)がなくなってしまい、もしその1個がなかったら対消滅(※物質がペアとなる反物質に触れると消えてしまう現象)して、宇宙は存在していなかったと言われていて。たった1個だけでそんなことになってしまうんだ! とか。
-そのたった1個も目に見えない領域の話であって。
素粒子ですからね。そういうことが大好きなんですよ。それが僕の哲学として、アイデンティティとしてあるから、どの曲にも常にある。たった1つの考え方で世界が変わるというのを分かりやすく言うと、君の流した涙は雨となって、やがて花を咲かせる水分になるんだと。だからその涙にも必ず意味がある。
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