Japanese
ゲスの極み乙女。
Skream! マガジン 2015年04月号掲載
2015.02.15 @新木場STUDIO COAST
Writer 沖 さやこ
昨年10月にリリースされたゲスの極み乙女。の1stフル・アルバム『魅力がすごいよ』の全国ワンマン・ツアー"ゲスな魅力?"の追加公演として開催された"ゲスでいこか vol.3"。11月から始まったロング・ツアーを締めくくるのは新木場STUDIO COASTでの2デイズ。その2日目である2月15日のツアー・ファイナルには、足を止めることなく猛スピードで進化し続けるバンドの姿があった。
この日の1曲目は、昨年さらにバンドの存在を広げたシングル曲「猟奇的なキスを私にして」。川谷絵音(Vo/Gt)の歌は音源よりもふくらみを帯び、遊び心が効いている。そして導入部を作り「デジタルモグラ」へ。気風の良いほな・いこか(Dr)のアタックが心地よく響き、ちゃんMARI(Key)の奏でる音色がそのビートの中を瞬く。メロディで魅了しつつもバンドを支える休日課長(Ba)のベースも抜群の安定感だ。曲終わりに川谷が静かに、だが力強く"ありがとう"と告げると、ドラム・カウント。同時に自然とフロアからクラップが起こる。このフロアとの空気もすべてリハーサル済のように完成されているところに、ゲスの極み乙女。がライヴ・バンドとして活躍していることを再確認する。川谷が"「パラレルスペック」のファンキー・バージョンをやりたいと思います"と言うと、切ないピアノの音色とジャジーなリズム、スラップ・ベースが効いたイントロを披露。サビのメロディも歌詞や間奏やアウトロも変わり、より各プレイヤーの表現の広がりを印象づける。これはもう別バージョンというよりは"パラレルスペック2"と言った方が正しいのではないだろうか。より大人の魅力の出た、落ち着いた雰囲気が会場を包む。すると滑らかに川谷がハンド・マイクで歌う「サカナの心」へ繋げ、その巧みな手腕に冒頭から驚きが止まらない。『魅力がすごいよ』のリリース・ツアーで楽曲を仕上げるどころか、楽曲に新たな色味と可能性を詰め込んでいる。衣装は全員黒を基調にシックにまとめ、そのサウンドからも異端なジャズ・バンドを観ているようだ。
そのドラマティックな展開はまだまだ止まらない。間髪入れず「星降る夜に花束を」に移り、ひりついたベースがサウンドを牽引。そこに色を加えるピアノの織りなす巧みなリフレインが、川谷のラップを引き立たせる。そのめくるめくサウンド・アプローチに圧倒されてばかりだった。ドラムのシンバルの音が場内に響き渡り、そこに効果音が重なるとギターがノイズを加え......と少しずつ厚みの増す音が放ったのは「ノーマルアタマ」。同曲も、そのあとに披露された「サリーマリー」もリアレンジを施し、4人はゲスの極み乙女。の現在形を見せつける。いつまでも近くで大事にしておきたい作品のようなライヴ、その芸術性に息を飲んだ。「ハツミ」も「ユレルカレル」も音のひとつひとつがさめざめと涙を流すように美しい。メジャー・デビュー以降、川谷絵音の音楽的センスはとどまることを知らないが、それが彼だけでなくバンドにも大きく作用している。そしてその3人の成長がまた川谷の音楽への好奇心を掻き立てるのだろう。
ロングMCを挟み、川谷の"「キラーボール」で踊りませんか!?"でライヴは後半戦へ。前半とは趣きを変え、ゲス流の踊れるキラー・チューンで畳み掛ける。続いて課長がいこかのドラムをバックに、フロアを"ドレスを""脱げ!"のコール&レスポンスで沸かせ、「ドレスを脱げ」。するとステージの下手に、スーツを纏い光る仮面をつけたダンサーが現れた。ちゃんMARIはキュートに激しく身体を動かし、抜けのいい音を鳴らし、川谷のギター・ソロも熱く響く。するとダンサーが今度はサングラスに白い全身タイツを着てステージに戻ってきたかと思うとまた袖に消えてしまった。演奏後、川谷が"あれ、さっきの人どこ行った(笑)?"とステージ袖に行き、ダンサーの手を引いてステージへと戻ってきた。ダンサーの正体はキュウソネコカミのヤマサキ セイヤ。急遽ゲスのメンバーが「DQNなりたい、40代で死にたい」の1セクションを演奏すると、セイヤは動揺しながらも熱唱し、フロアと"ヤンキーこわい"のコール&レスポンスが起こるなど、観客も彼の登場を大いに歓迎した。続いての「餅ガール」では終盤にセイヤが再び登場し、恒例の餅まきで狂乱の渦に。そしてバンドは途切れなく「song3」「ホワイトワルツ」へなだれ込み、川谷が滑らかで優雅なメロディで魅了する本編ラストの「スレッドダンス」は、ロック・バンドとしての衝動を内包しつつも、ロックという枠に留まらない極限まで美しい音を鳴らそうとする4人に魅入った。
アンコールでは4月22日にリリースするシングルの表題曲「私以外私じゃないの」を初披露。川谷のギターもこれまでのゲスにはない音色が施され、ほのかな懐かしさを持つメロディはコーラスで花を添える、じっくりと聴き入りたいゲス的プログレ要素のある楽曲だった。5月には初の日比谷野外大音楽堂ワンマンも決定しているゲスの極み乙女。、2015年も大いに楽しませてくれそうだ。
- 1
LIVE INFO
- 2025.04.30
-
とまとくらぶ
超☆社会的サンダル
桃色ドロシー
THE YELLOW MONKEY
- 2025.05.01
-
PEDRO
ラブリーサマーちゃん
Hump Back
ザ・クロマニヨンズ / Ken Yokoyama / マキシマム ザ ホルモン
詩羽×崎山蒼志
Rhythmic Toy World
Maki
- 2025.05.02
-
PEDRO
[Alexandros]
indigo la End
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
あいみょん
斉藤和義
ザ・クロマニヨンズ / Ken Yokoyama / マキシマム ザ ホルモン
四星球
KiSS KiSS
THE SPELLBOUND
fhána
緑黄色社会
Omoinotake
Shiggy Jr.
フラワーカンパニーズ
- 2025.05.03
-
PIGGS
ExWHYZ
[Alexandros]
サカナクション
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
奇妙礼太郎 × 君島大空
あいみょん
斉藤和義
ASP
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
アーバンギャルド
"JAPAN JAM 2025"
TOKYOてふてふ
"VIVA LA ROCK 2025"
- 2025.05.04
-
ACIDMAN
NakamuraEmi
サカナクション
清 竜人25
ASP
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
ザ・クロマニヨンズ / Ken Yokoyama / マキシマム ザ ホルモン
リュックと添い寝ごはん / クジラ夜の街 / ケプラ / ミーマイナー(O.A.)
"JAPAN JAM 2025"
INORAN
ぜんぶ君のせいだ。
"VIVA LA ROCK 2025"
RAY
"革命ロジック2025"
- 2025.05.05
-
ExWHYZ
渡會将士
Plastic Tree
Bye-Bye-Handの方程式
Redhair Rosy
斉藤和義
ヒトリエ
私立恵比寿中学
"JAPAN JAM 2025"
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
緑黄色社会
"VIVA LA ROCK 2025"
豆柴の大群
- 2025.05.06
-
ビレッジマンズストア
Lucky Kilimanjaro
斉藤和義
ヒトリエ
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
超☆社会的サンダル
LACCO TOWER
"VIVA LA ROCK 2025"
- 2025.05.08
-
オレンジスパイニクラブ
BLUE ENCOUNT
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
DeNeel
Maki
緑黄色社会
SUPER BEAVER
柄須賀皇司(the paddles)
ORCALAND
ヤングスキニー
WANIMA
- 2025.05.09
-
THE BACK HORN
Creepy Nuts
a flood of circle
BLUE ENCOUNT
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
WtB
DeNeel
SUPER BEAVER
Rhythmic Toy World
MAN WITH A MISSION
ねぐせ。
オレンジスパイニクラブ
大森靖子
Organic Call
GLASGOW
CNBLUE
- 2025.05.10
-
The Biscats × Ol'CATS
never young beach
The Ravens
ネクライトーキー
ずっと真夜中でいいのに。
コレサワ
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
HY
sumika
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
Keishi Tanaka
ポップしなないで
Mr.ふぉるて
Rhythmic Toy World
Plastic Tree
ヤバイTシャツ屋さん
indigo la End
ヒトリエ
緑黄色社会
Bimi
"GAPPA ROCKS ISHIKWA"
GANG PARADE
SCOOBIE DO
斉藤和義
東京スカパラダイスオーケストラ
あいみょん
"METROCK2025"
FINLANDS
fox capture plan
CNBLUE
a flood of circle
No Buses
- 2025.05.11
-
The Biscats × Ol'CATS
ネクライトーキー
THE BACK HORN
ずっと真夜中でいいのに。
The Ravens
HY
sumika
indigo la End
ORCALAND
Keishi Tanaka
ヤングスキニー
BLUE ENCOUNT
山内総一郎×斎藤宏介
渡會将士
古舘佑太郎 × 田村晴信(171)
US
Plastic Tree
ヤバイTシャツ屋さん
VOI SQUARE CAT
NakamuraEmi
Bimi
ADAM at
SCOOBIE DO
斉藤和義
Creepy Nuts
flumpool
ヒトリエ
fox capture plan
四星球
私立恵比寿中学
忘れらんねえよ / 超☆社会的サンダル / Conton Candy / KALMA ほか
Ayumu Imazu
フラワーカンパニーズ
DIALOGUE+
BIGMAMA
People In The Box
Bray me
MARiA(GARNiDELiA)
WtB
あいみょん
"METROCK2025"
清 竜人25
Mellow Youth
- 2025.05.12
-
US
- 2025.05.13
-
ヤングスキニー
WANIMA
ビレッジマンズストア
US
- 2025.05.14
-
yummy'g
VOI SQUARE CAT
大森靖子
WANIMA
緑黄色社会
Hello Hello
PEDRO
LiSA
清 竜人25
怒髪天
RELEASE INFO
- 2025.04.30
- 2025.05.02
- 2025.05.03
- 2025.05.07
- 2025.05.09
- 2025.05.10
- 2025.05.14
- 2025.05.16
- 2025.05.21
- 2025.05.23
- 2025.05.28
- 2025.05.30
- 2025.06.01
- 2025.06.04
- 2025.06.11
- 2025.06.13
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Bimi
Skream! 2025年04月号