Japanese
弾き語りイベント"小正月日和"、1/15 TSUTAYA O-EASTにて開催決定。バクホン山田、シネマ飯田、バンアパ荒井、ビーバー澁谷逆太郎、GOTR千野&伊丸岡、majiko出演
2018.11.18 15:20
アコースティック・ライヴ・イベント"小正月日和"が、1月15日にTSUTAYA O-EASTにて開催されることが決定した。
同イベントの出演アーティストは、以下のとおり。
荒井岳史(the band apart)
澁谷逆太郎(SUPER BEAVER)
山田将司(THE BACK HORN)
majiko
飯田瑞規(cinema staff)
千野隆尋&伊丸岡亮太(GOOD ON THE REEL)
また、チケットは本日11月18日より先行受付がスタートしている。ぜひチェックしてほしい。
▼イベント情報
"小正月日和"
1月15日(火)TSUTAYA O-EAST
開場 18:00 / 開演 18:30
出演:荒井岳史(the band apart) / 澁谷逆太郎(SUPER BEAVER) / 山田将司(THE BACK HORN) / majiko / 飯田瑞規(cinema staff) / 千野隆尋&伊丸岡亮太(GOOD ON THE REEL)
[チケット]
¥3,000(1D別)
O-EAST先行受付:~11月25日(日)
受付はこちら
一般発売:12月8日(土)~
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GOOD ON THE REEL
ふれてみたいと思った。
2年ぶり且つ3人体制初のアルバムは、ヴォーカルでソングライターの千野隆尋以外にギターの岡﨑広平、ベースの宇佐美友啓の楽曲も増え、前アルバムで聴かせた音楽的なチャレンジを、よりGOODのらしさとして定着させた印象。バンドとして前進していく意思を窺わせる「プロローグ」、何を諦めきれないのか? を切実且つストレートに綴る「HOPE」、大人になった友達同士の心の交流を描き、岡﨑の作詞センスも光る「余白」、3人の共作のポテンシャルの高さを実感させる「手袋」等、EP『新呼吸』収録曲と新たに書かれた5曲が、現在のGOODのサウンドやアレンジに対する意欲を表し、バンドの優しさや千野の説得力に溢れる歌の表現を更新する力作。(石角 友香)
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GOOD ON THE REEL
P.S. モノローグ
"P.S."(=追伸)、"モノローグ"(=独白)というタイトルが付けられた本作は、まさに心の内が綴られた手紙のようにメッセージ性の強い作品となった。日々生まれる気づきや悩みを投影した歌詞は、同じ時代を生きるひとりの人間の言葉としてリアルさをもって心に迫ってくる。一方サウンド面では、ロックからエレクトロ、シティ・ポップまで曲ごとにがらりと表情を変え、宇佐美友啓(Ba)が初めて作曲を手掛けた「ファンファーレ」や、アレンジ/ピアノ/ギターで杉本雄治(WEAVER/Pf/Vo)が参加した「同じ空の下で」など、新たなエッセンスも加わり、さらなる振り幅の広さを見せる。ここまでキャリアを重ねてもなお貪欲に進化を続ける姿勢を崩さず、バンド史上最もバラエティ豊かでチャレンジングなアルバムを完成させた。(中尾 佳奈)
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GOOD ON THE REEL
花歌標本
結成15周年を迎えたGOOD ON THE REELが待望の新作をリリース。やはり特筆すべきは、人気作家 住野よると千野隆尋(Vo)による想像上の男女の交換日記をもとに、歌詞を書き上げた「交換日記」だろう。当たり前のようにいる身近な人が大切であることをドラマチックに歌い上げており、ぜひ楽曲のもととなった交換日記を片手に聴いてほしい。さらに、失恋を経て新しい恋を見つけようとする女性をメロウなサウンドに乗せて描く「虹」や、ドラマ"俺たちはあぶなくない"OPテーマにもなった、戦わずして勝つ道を提示するアグレッシヴなギター・ロック・ナンバー「ノーゲーム」など、全10曲を収録。4年ぶりのアルバムは、"標本"のように形あるものとしてだけでなく、リスナーの心にも残り続ける作品になった。(伊藤 美咲)
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GOOD ON THE REEL
手と手
GOOD ON THE REELがここにきてキャリアの最進化系を堂々と叩きつける改作。5人の手足だけで出せる音へのこだわりから、そこにある熱量を大切にしながらサウンドのイメージを拡張し、より高い次元で"景色の見える"サウンドの実現に向かった近年の流れが見事に結実した。エモーショナルなメロディと力強いバンド・サウンドに、シンセによるホワイト・ノイズを薄く乗せ夢見心地なエッセンスを少し。絶妙なサジ加減で"東京"を描き、新たなオリジナリティに目覚めたと言えるタイトル曲「手と手」に始まり、人と人との繋がりの大切さを歌った1枚。そこには昭和レトロな場末の酒場あり、広大な大地あり、豊かでユーモラスなサウンドスケープを手に入れたことで、持ち前のメロディと言葉がさらに躍動している。(TAISHI IWAMI)
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GOOD ON THE REEL
GOOD ON THE REEL
今年4月に新しい環境でリスタートを切った5人が、キャリア初のセルフ・カバー・アルバムに挑戦。リレコーディングされた過去曲と、バンドの新境地的な新曲「YOU & I」、イントロダクションの全16曲を収録している。ライヴで育ててきたモードをそのまま封じ込めた楽曲も、ストリングスやピアノ、プログラミングなどを加え華やかにリアレンジを加えた楽曲も、どちらもバンドのタフなグルーヴを体感できるだけでなく、元来楽曲が持っているポテンシャルを大きく引き出した。メンバーが好きな曲やどうしてもリアレンジしたかった曲たちが集められたこともあり、5人が守り続けていたポップネスとパンクス魂、確固たるポリシーを現在のモードで届けている。どこを切り取っても高い作品性に唸るばかりだ。(沖 さやこ)
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GOOD ON THE REEL
グアナコの足
"どう足掻いても戻れない/後ろ向きのまま進んで行くか もしくは前を向くかだ"――決して巻き戻ることはない人生において、大前提となることを断言した幕開けの1曲、「砂漠」。それを踏まえ、このアルバムには様々な現状/過去を抱えたまま生きる主人公を据えた、あらゆるヒューマン・ドラマが時に郷愁的に、時に生々しく描かれている。物語を表現するソングライティング力も、アレンジ力も以前より格段にスケールアップ。通して聴けば、長旅を経たような大きな体験をくれる1枚。"グアナコの足"は、世界一乾燥した砂漠で雨が降ると一斉に咲き乱れる、奇跡のような花を指すという。ふと、彼らはその雨のような存在だと思った――とりわけライヴにおけるGOOD ON THE REELは、解放感と希望を携えていて、そんな奇跡すら起こすのではと期待させてくれるのだ。(松井 恵梨菜)
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GOOD ON THE REEL
七曜になれなかった王様
何だって真っ白に照らし出して未来を向くよう促してくるのだから、光はときに暴力的だ。なのに、ひとりひとりの生(せい)を全肯定するこの眩しさは何故そうではないのか。それはGOOD ON THE REELが"痛み"を唄い続けるバンドだから、である。本作の中心にあるのは喪失と悲しみ。どうしても拭えない"痛み"を拒絶せず存在否定もしない。そして"永遠なんてない"という事実を真っ直ぐ受け止めたうえで、祈りに似た希望を放っていくのだ。今年で結成10周年。7thミニ・アルバムに表れるのは、光も影も両手で抱きしめる懐の深さ。意志。覚悟。それは"生きたい""生きよう"と誠実に唄い続けてきた月日の賜物であり、バンドの意義がかつてなくたしかなものとなった証明でもある。(蜂須賀 ちなみ)
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GOOD ON THE REEL
6番線の箱舟
これまでリリースした作品すべてが各店舗で在庫切れを起こし、バンド・シーンの話題をさらってきたGOOD ON THE REEL。何故彼らの音楽はそこまで求められているのか? それは彼らの"声を涸らして伝えたい"という明確な意思がもたらした結果だ。痛みや、切なさ、情熱をすべて昇華して音として表現する千野 隆尋(Vo)の絶唱するかのような歌声にはドキっとするような儚さと生命力を感じる。儚さと生命力なんて正反対のものだが、きっとこれは紙一重なのだ。生きているから死ぬし、寒いから温もりを求める。だから千野の声には抗えない。そんな声で叫ばれたら耳を閉ざせないじゃないか。6枚目のミニ・アルバムとなる今作もきっと、伝わる。意固地になって硬く閉ざした人にも届くのはこの音だ。(齋藤 日穂)
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GOOD ON THE REEL
オルフェウスの五線譜
一見、哲学的なアルバム・タイトルや、ジャンルを特定できないアートワークには、バンドの"曲を聴いて判断してほしい"思いが継続して表れている。情報自体も過多で、バンド・サウンドもショート・チューンにいかに多くの情報を詰め込むか?音楽もある種のコスパ意識を持つ、それもいいと思う。しかしGOOD ON THE REELが伝えたいことは、究極、"無駄な命なんかない"ということに尽きるんじゃないだろうか。千野隆尋(Vo)の素直で時には和のブルースを感じさせるエモーショナルな声と4つの楽器が人間の身体のように無駄のない動きのアレンジで楽曲を構成すること自体が自然な生命活動のように思える。きちんと死生観に向き合うことはできても、ここまで平易で具体的な言葉で歌う勇気と切実さに意気を感じる。(石角 友香)
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GOOD ON THE REEL
マリヴロンの四季
3作のミニ・アルバムを経て、昨年、初のフル・アルバム『透明な傘の内側より』をリリースした5ピース・ロック・バンド、GOOD ON THE REEL。作品を重ねてなお性急で、1秒でも速く、1ミリでも傍で聴いてほしい気持ちと、メロディとがつんのめりながら耳に飛び込んでくるのは今作も変わらずで、むしろさらに増しているとも言える。傷ついても誰かを愛したり、くじけてもへこんでも何度もトライをしたり、痛みや喜びを積み重ねるたびに見えてくる景色や感じる気持ちが広がってくる、そんな瞬間を音に封じ込めたのが彼らの音楽。普段は照れ臭くて口にはしない日々の感動や、心の機微を大きな声で叫ぶ千野隆尋の存在感が増し、ヴォーカリストとして多くの耳を引き寄せて行くエモーションも確かになってきているのが頼もしい。(吉羽 さおり)
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SUPER BEAVER
Acoustic Album 1
結成20周年の節目に届ける、名曲揃いの初アコースティック・アルバム。真正面からぶつけるストレートなメッセージと圧倒的な熱量のロック・サウンドで魂を震わせてきた彼等だが、今作では説得力のある言葉たちとそこに宿る優しさが際立つ。繊細な響きと凝ったアレンジはまるで、熱を込めながら丁寧に形作られた透き通るガラス細工のようだ。アコギやピアノのみのシンプルな構成から、心を満たすストリングスたっぷりの贅沢な広がり、そして"アコースティック"の枠にとらわれない自由さ。彼等が伝え続けてきたまっすぐ生きることの美学が高純度で突き刺さる「人として」で始まり、この殺伐とした世を愛で満たすように「アイラヴユー」が響くラストまで、心揺さぶられっぱなしだ。(中尾 佳奈)
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SUPER BEAVER
片想い / 涙の正体
"お菓子の魔法"が心の痛みを癒していくドラマ"バニラな毎日"を彩るタイアップ・シングルが到着した。劇中歌「片想い」は、ドラマに登場する活動休止中のバンドマンの想いが重なるバラード。お菓子然り音楽然り、人によっては不必要でも誰かの日々に幸せなひとときをもたらす小さな希望の尊さ、その希望を届けるミュージシャンとしての信念が窺える。主題歌「涙の正体」は、"涙"というテーマにポジティヴなバンド・サウンドを重ね、プラスの方向に心を突き動かしてくれる名曲。堪えてもこみ上げてくる涙には、気付かないふりをした痛みや、抑えきれず高鳴る感情といった、紛れもない自分の本心が詰まっている。そんな"涙の正体"すなわち自分自身を愛していこうというメッセージが心を解きほぐす。(中尾 佳奈)
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SUPER BEAVER
ひたむき
自身最大規模のアリーナ公演も含むツアーを開催中のSUPER BEAVER。来年も全国を巡るホール・ツアーが決定しているなど、今年2022年2月に8thアルバム『東京』をリリースして以降ライヴ活動に力を注いでいる彼らが、待望の新曲を発表した。今回の表題曲「ひたむき」は、TVアニメ"僕のヒーローアカデミア"第6期オープニング・テーマにもなっており、物語ともリンクするような文字通り"ひたむき"な熱い歌詞が胸を打つロック・ナンバー。高揚感のあるメロディと曲展開がドラマチックな楽曲に仕上がっている。また、カップリングの「秘密 -Acoustic ver.-」は、原曲の繊細な部分が大切に切り出されたようなアコースティックver。収録2曲のバランスもいいシングルだ。(山本 真由)
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表題曲のひとつ「突破口」はTVアニメ"ハイキュー!! TO THE TOP"のOPテーマ。もうそれだけでアツいロックであることは間違いないのだが、そんな想像を軽々と超えるほどの熱量をもって迫ってくる音と歌に、思わず身体が動き出す。歌詞にある"正面突破"を物語るかのようなどストレートなサウンドと、大サビのシンガロングが唸ってしまうほど気持ちいい。一転、同じシンガロングでも、「自慢になりたい」のそれから感じられるのは真心を束ねた花束のような優しさだ。"僕は あなたの 自慢になりたい"というとんでもない殺し文句を、これほどまでに説得力のある響きで表現できるのは、まさに渋谷龍太の歌声の賜物。いずれにしてもSUPER BEAVERにしか成しえない温度を孕んだ両A面シングルだ。(五十嵐 文章)
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ハイライト / ひとりで生きていたならば
結成15周年にしてメジャー再契約という大きな節目を迎えたSUPER BEAVERの最新シングルは、その活動の中で培われた、バンド自身の生命力の結晶のような輝きに満ちている。中でも「ハイライト」の、哀しみや苦しみを抱えてもなお湧き上がる生への渇望を描いた柳沢亮太(Gt)による歌詞は、生命の尊さを改めて意識せざるを得なくなってしまった今、奇跡的なほど胸に響く。素朴なギターとストリングスが渋谷龍太の歌声を朗々と浮き立たせる、映画"水上のフライト"主題歌となった「ひとりで生きていたならば」、そして旧メジャー時の楽曲のセルフ・カバーとなる「まわる、まわる」と併せて、彼らが奏で続けたひたむきな生への想いを存分に感じられる、最上級の生命讃歌だ。(五十嵐 文章)
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SUPER BEAVER
愛する
あなたと僕はひとつになれないひとり同士なのだという、どうしようもない事実。当たり前を大切にできずに何度も後悔を繰り返す、人間のサガ。そういう情けない部分も救いようのない部分もひっくるめて"あなたと僕"、そして"今"を抱きしめるという意志。メッセージ・ソングを唄い続け、ヘッドホンの向こう側のかけがえのないひとりに音楽を手渡し続けてきたSUPER BEAVERが、ひとつの答えを手繰り寄せたのだということがよくわかるアルバムだ。よりシンプルになった歌詞はまっすぐ深く核心をつき、歌はますます強く、バンドのダイナミズムやアレンジもより確信的になった。紆余曲折を経て結成10周年、積み重ねた年月で得た確固たる説得力に胸が熱くなる。間違いなく過去最高傑作。おめでとう!(蜂須賀 ちなみ)
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SUPER BEAVER
らしさ / わたくしごと
YouTubeにアップされているトレーラーを見て、4人とも表情が柔らかくなったなあと感じた。前作『361°』とそれに伴うツアーを経て"1周回って、始まりに戻ってきた"SUPER BEAVERによる両A面シングル。Track.1「らしさ」の冒頭、"自分らしさってなんだ"という渋谷龍太(Vo)の真っ直ぐな歌とその直後のブレイク。聴き手をグッと引き込むオープニングに、これは紛れもなくイヤフォンの向こう側の"あなた"への歌だと気づかされる。だから"僕"の葛藤を描いた「らしさ」も、鋭いサウンドとともに現代人・社会を皮肉る「わたくしごと」も、"あなた"への赦しの言葉となり、温かな応援歌となりえる。それが飾らない状態でできる優しくて真摯なバンドなのだ、彼らは。(蜂須賀 ちなみ)
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SUPER BEAVER
SUPER BEAVER
BUMP OF CHICKENやTacicaを彷彿とさせる空気を含んだようなヴォーカルと、テンポよく馴染みやすいメロディ。そして、"僕"と"キミ"によって構成される日常の物語。青春群像とでも呼べるよな、焦燥感や繋がりを求めてるもどかしさを感じることが出来る。5分あまりの物語の中で、彼ら自身、悲しみや不安に声をあがながら、その悲しいという感情を原動力に進でいく。だからこそ、優しさやぬくもり、そして未来の自分たちの姿を見据えようともがく姿は、私たちに突き刺さるのだ。そして、暖かなぬくもりを見失い、身動きが取れず蹲ってしまった私たちに、手を差し伸べ背中を押してくれる。未来の自分自身に姿を捉えることができた今、SUPERBEAVER の進む道、そして歩んできた道は、確かな足取りに満ちている。(山田 美央)
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THE BACK HORN
親愛なるあなたへ
キャリアを重ねる程音楽的な自由度と貪欲さを増すバンドは稀有だ。結成25周年イヤーの先に"光と影"をテーマにした配信シングルを立て続けに出した彼等は、アルバムでもそのテーマのもとでさらに最新のTHE BACK HORNを放つ。ファンへの感謝を込めたバクホン節をブラッシュアップしたタイトル曲に始まり、身近な社会に存在するダーク・サイドを描いた曲が続くが、ロック・バンドがライフステージの変化を(物語だとしても)描く誠実さを感じる。そしてギリギリのところで救いと楽しさが同居する多ジャンル混交ナンバー「Mayday」を差し込み、脱力気味のスカ、R&Bテイストのミディアム・スロー等で光の面を表現。成熟に向かわないオリジナリティが圧巻だ。(石角 友香)
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THE BACK HORN
最後に残るもの
結成25周年シングルの表題である「最後に残るもの」は菅波栄純(Gt)作詞作曲。バンドマンとしてもおそらくひとりの人間としても危ういときに"この手を掴んでくれたあなた"はファンやリスナーだったことを思わせる歌詞に、このバンドの真心が滲む。ごくシンプルな8ビートだが、Bメロのリズムの妙や楽器の抜き差しに実直なバンドが磨いてきた効果的なアレンジ力の高さが見て取れる。カップリングの「フェイクドラマ」は松田晋二(Dr)によるリアルが見えにくい時代だからこそ自分の体感や衝動を信じようという歌詞が山田将司(Vo)によるモダン・ヘヴィ・ロックにファンク要素も加わった曲構成で際立つ。2曲ともすべての楽器が見えそうな削ぎ落とされた生々しくも乾いた音像がこれまでの曲ともまた違うタフなエネルギーを発している。(石角 友香)
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THE BACK HORN
REARRANGE THE BACK HORN
今年結成25周年を迎えたTHE BACK HORNのアニバーサリー作品は太文字のロック・バンドである彼らの魂はそのままに、ジャズやカントリー、R&Bなどにアプローチし、オリジナルをリアレンジしたもの。「冬のミルク」や「罠」、「美しい名前」など、ライヴで生き残ってきたナンバーもありつつ、インディーズ楽曲やシングルB面曲などレア選曲なのも面白い。「ガーデン」のラテン・ビートとアトモスフェリックな音像の不気味さ、「幻日」のアラビックなフレーズ、「羽根~夜空を越えて~」の淡々とした進行があぶり出す曲の純度や、音数が減ったことで歌詞の鋭さが際立つなど、このバンドのひと筋縄でいかない側面が目立っている。本作のタイミングで書き下ろした新曲「Days」での恐ろしくシンプルな歌詞が表現するファンへの感謝も深く沁みる。(石角 友香)
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THE BACK HORN
アントロギア
コロナ禍でライヴ活動が止まってしまった際、そのかけがえのなさを描いた「瑠璃色のキャンバス」からスタートした本作。次第にツアーも開催するなかで生まれた「希望を鳴らせ」や「ユートピア」といった新たなアンセムに加え、山田将司(Vo)がラテン音楽からインスピレーションを得て、松田晋二(Dr)がそこに妖しさや生々しさを言葉として書いた「深海魚」、4ビートのジャズのみならず、8にも16にもリズム・チェンジするスモーキーな「戯言」、素直なメロディと力強いボトムを持った岡峰光舟(Ba)の「夢路」、エレクトロ・サウンドやSEの使い方と黙示録的な歌詞が菅波栄純(Gt)らしい「ウロボロス」、神聖なムードや声のレイヤーに新鮮さを感じるラストの「JOY」まで、50分弱でこれほどまでに多様な世界観を体験させるこのバンドの柔軟性にも感動する。(石角 友香)
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ユートピア
13thアルバム『アントロギア』からの第2弾先行配信曲「ユートピア」は、THE BACK HORNの新たな代表曲になりそうな試行が投入された1曲。ヘヴィなベースのイントロから楽器の音が生々しく、そして輪郭が明快だ。ダンス・ミュージック的なグルーヴ感やエレクトロニックなSEが新鮮な聴感を残す。ブランニューなアレンジに乗る歌詞も突き抜けた前向きさを醸し、過去の彼らの作品名――"ヘッドフォンチルドレン"なども登場する包括的な視点が逞しい。不器用に誠実に生きてきたバンドとファンが、今こそその蓄積をこの不安な時代をサヴァイヴする糧とし、ディストピアから脱出し、自分たちなりの理想=ユートピアへ辿り着くための、嘘偽りのないユニークなアンセム誕生と言っていいだろう。(石角 友香)
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THE BACK HORN
希望を鳴らせ
いい意味で身も蓋もないほどストレートな8ビートが、すでにこの曲を知っていたかのような錯覚を覚えるが、取り戻せない日々や人々、未だ存在する絶望をしっかり背景として描いているからこそ、希望を鳴らせという鼓舞が真実味を持って響く。近い将来のライヴで絶対シンガロングしたいサビそのものが希望だ。c/wは摩訶不思議な菅波栄純(Gt)流ミクスチャーが顕在した「疾風怒濤」。ラテン、ジャズ、ヒップホップ、トラップ、レゲエにメタル......と要素は多彩だが、リスナーにとってのTHE BACK HORNをサンタクロースになぞらえるほど、強さとユーモアを持ち得たことも証明する。CD版に付帯する映像には、今年3月のライヴ"「KYO-MEIワンマンツアー」カルペ・ディエム~今を掴め~"を完全収録。この時期の記録としても貴重だ。(石角 友香)
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KYO-MEI MOVIE TOUR SPECIAL 2020
新型コロナの影響でライヴ活動を自粛せざるを得なかった2020年。配信公演の8月の"スタジオ編"と9月の"ライブハウス編"をまとめた映像作品は、皮肉なことに、コロナ禍2年目を迎えてしまった今、不安も焦燥の種類も変化してきたなか、根本的に自分はどう生きたいのかというシンプルな命題に向き合わせてくれる。ふたつのライヴで被りは新曲「瑠璃色のキャンバス」とお馴染み「コバルトブルー」、「シンフォニア」の3曲。8ヶ月ぶりのライヴとなった"スタジオ編"は音を鳴らした瞬間、バンドに血液が巡るような衝撃が画面越しでも伝わるし、ライヴハウスが無人でも、山田将司(Vo)は冒頭から汗だくだ。隣り合わせの生と死を実感し、成長しつつ無垢の魂を曝け出す、TBHにしか伝えられない希望が作品の中で生きている。(石角 友香)
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5曲入りEPという形態ではあるが、THE BACK HORNにとっての"この気持ちもいつか忘れる"という物語が5曲で紡がれている印象も。そのスタンスがいい意味でバランスを取りすぎることなく、各楽曲でひとつのテーマや、それが導くイメージを音像やアレンジに落とし込んでいるのが面白い。すでにライヴでも定番になった「ハナレバナレ」の中間部での宇宙的な展開、ラウドでヘヴィ且つタイトな聴感が新しい「突風」、木琴の音色やポップス的なメロディが愛らしい「君を隠してあげよう」、世武裕子が歌うことで主人公の他者との関係を示唆する「輪郭 ~interlude~」、そしてバンドの素を思わせるオルタナティヴな「輪郭」。この楽曲では作詞に住野よるが参加。コラボの濃度を高めているように思える。(石角 友香)
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カルペ・ディエム
フル・アルバムとしては『運命開花』以来、約4年ぶりとなる本作。結成20周年の期間にインディーズ作品の再録や、ミニ・アルバム『情景泥棒』の制作、ツアーをハードに巡ってきた経験が昇華された、完成度と濃さを持つ作品だ。「心臓が止まるまでは」のSF的なサウンドトラック感やEDMの消化、和のメロディと壮大さが彼ららしいリード曲「太陽の花」、20年経過したうえでのミクスチャー感が冴える「フューチャー・ワールド」、青春の瑞々しさと切なさが溢れる「ソーダ水の泡沫」、物語性と空気感においてTHE BACK HORNの唯一無二の側面を際立たせる「ペトリコール」、一歩踏み出す穏やかな勇気をくれる終盤の「果てなき冒険者」など、メンバー個別のデモから発展させただけあっていずれも純度の高い全11曲。(石角 友香)
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THE BACK HORN
ALL INDIES THE BACK HORN
すでにベスト・アルバムのリリースを機に再録されている「冬のミルク」や「無限の荒野」などはその音源だが、今回ついにインディーズ時代の2枚のアルバム『何処へ行く』、『甦る陽』、そしてシングル『風船』収録の全21曲が今の演奏とサウンドで蘇った。善良な人間と見せ掛けた内なる闇や獣性にシニカルな目線で切り込んでいく表現は、若さゆえの激烈さを孕んでいる。様々な試練も音楽をやる楽しさも経験してきた今のTHE BACK HORNの出自を改めて知るうえでも、またライヴで演奏され続けている曲が多いことからも、再度向き合いたい曲ばかりだ。近年のストリングスとのライヴで物語性が際立った「カラス」や、洋楽と並走していた日本のオルタナティヴ・ロックの貪欲さを思い起こさせる「新世界」など、全曲が濃厚。(石角 友香)
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情景泥棒
前作『運命開花』もTHE BACK HORNならではの音楽言語で人間の深淵に手を突っ込み核心を引きずり出されるアルバムだったが、今回はミニ・アルバム、トータル7曲なだけに集中した濃厚な世界観に圧倒される。ヘヴィ/ラウドロック的な聴感でありつつ定石から逸脱した「Running Away」。ストレートなTHE BACK HORN節のようでアレンジの細部がこれまで以上に詰められた「儚き獣たち」や「閃光」。痛烈に今を皮肉る歌詞とラガマフィン調がユニークな「がんじがらめ」。記憶や情景という人間らしい感性が取引されているようなSF的なストーリーが「情景泥棒」と「情景泥棒~時空オデッセイ~」の2曲で展開するくだりは本作の核心。悪夢からの帰還とも取れるラストの「光の螺旋」まで一気に聴きたい。 (石角 友香)
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BEST THE BACK HORN Ⅱ
DISC-1は『覚醒』以降の13のシングル曲とアルバム・リード曲、そして新曲「グローリア」を収録。自分を見つめることで世界は対立項ではないことを音楽的にも実感させる名曲「世界中に花束を」、ファンクやラップへのTBHならではのアプローチがユニークな「コワレモノ」、今の力量で原点を見つめた「悪人」や「その先へ」に至るまでのいい緊張感。そして、そうしたバンドの生き方を踏まえたうえで聴こえてくる「WithYou」や「あなたが待ってる」の優しい説得力は破格。ある種素朴な新曲「グローリア」も新鮮だ。DISC-2は2008年以前の曲からファン投票で選ばれた上位14曲に加え、インディーズ時代からの定番曲「無限の荒野」、ストリングス・アレンジの「泣いている人」の新録も。「扉」、「枝」など隠れた名曲の多さにも驚く。(石角 友香)
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思わず拳が上がる曲とはこういう曲をいうのではないだろうか。表題曲は、久々のTHE BACK HORN節100パーセントの骨太なアッパー8ビート・チューン。山田将司(Vo)自身が孤独の中で光を見いだしたロック・スターや、音楽に今のバンドとオーディエンスの姿を重ね合わせるように"今夜だけは俺たちのもの/行こう行こう 途切れぬように"と歌うヴァースは力強くも優しい。Track.2「導火線」は菅波栄純(Gt)らしいおどろおどろしいイントロからAメロでは一転、ファンキーなカッティングと四つ打ちに驚きを隠せない、ライヴでぜひ聴きたい弾けた1曲。松田晋二(Dr)作詞、山田作曲のTrack.3「夏の残像」は、岡峰光舟(Ba)のメロディアスなベースが導く、匂い立つような夏の別れの情景を描き出すマイナー・スロー・チューン。彼ららしい優しさが染みる。(石角 友香)
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THE BACK HORN
あなたが待ってる
前作「With You」に続くミディアム・バラードでありつつ、音像はグッと柔らかな今回の「あなたが待ってる」。少しのタメが効いたピアノが物語の道筋を描くように流れながら曲を牽引し、各楽器も必要最低限のフレージングとクリーンなトーンが美しい。どこか初期のNorah Jonesを思わせるジャジーなムードもある。そこに力まず、素直に歌う山田将司(Vo)の"あなたが待ってると思うだけで/もうそれだけであったかい"というフレーズが、聴く人の数だけ様々なイメージを喚起する。共同プロデュースとして参加した宇多田ヒカルの控えめなコーラスも一瞬、個性を光らせるところが強く胸を打つ。カップリングの「始まりの歌」は一転、一筆書き的な勢いのあるバンド・アレンジ。バンドの表現方法として、さらなる可能性が確認できるシングルだ。(石角 友香)
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THE BACK HORN
With You
THE BACK HORNの美しいスロー/ミディアム・ナンバーはこれまでもジャンルを超越したところで聴き手を闇から救ってくれた。だが今回はもはや対象をファンに特定することすら無意味なほどの普遍性を湛えている。ピアノやストリングスの音に一切の虚飾がないこと、そして何より山田将司の素朴で素直な声の特性が、大切な人への感謝や覚悟、そして不変の愛を伝える心情を高い純度で届ける。何度も聴くほどに内側からあたたかさが満ちてくると同時に何とも切ない。「言葉にできなくて」のティーンエイジャーの悩める恋心と軽快なスカのリズムも意外ではあるが、これもバンドの軸にあるものだろう。さらに「世界中に花束を」のストリングスを交えて2015年に渋谷公会堂にて行われたライヴの音源も収録。(石角 友香)
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THE BACK HORN
運命開花
人間の矛盾や邪悪な部分にあえて手を突っ込んで引きずり出す初期のニュアンスを"投げっぱなし"じゃなく聴かせる。そのことにバンド自身が自覚的且つ客観性を持った強いアルバムが完成した。ジャジーなスウィング感を持ったTrack.1「暗闇でダンスを」の意表を突く幕開け、素のギター・ロック感が彼らには珍しいTrack.4「tonight」、メタリック且つサタニックなギター・ソロが禍々しいTrack.7「胡散」などから、1曲の中で大きく展開するTrack.9「悪人」への流れが非常に早い。山田将司のイノセントなヴォーカルが秘めた狂気を感じさせるTrack.11「君を守る」、そしてアルバムの冒頭とは打って変わって、愚直なまでにファストなビートが爆走する機関車のようなラストの「カナリア」。曲の持つ素性が1回聴いただけで刻まれるアレンジ力の高さにも圧倒される。(石角 友香)
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THE BACK HORN
悪人/その先へ
THE BACK HORNが00年代半ばから彼らを追いかけ続けてきたリスナーに与えた影響とは、すなわち"世代感"だった。世代感とは、大義名分を掲げることではなく、むしろ、"何も言い切ることができない"という揺らぎと真摯に向き合うことでしか描けない。THE BACK HORNは、正義と悪――その両極の狭間にある不安定な人間の感情と常に真摯に向き合い続けてきた。「ジョーカー」や「ヘッドフォンチルドレン」といった大名曲を改めて聴けばわかるだろう。そこには揺らぎ続ける僕らの生があった。23枚目となる本シングルにおいて彼らは、そんな自らの表現の本質に再び目を向けている。収録された3曲が、その通底するメッセージにおいて緩やかに繋がっている。それは、人間誰もが内包する普遍的な魂の在り処としての"悪意"と、"愛"である。(天野 史彬)
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V.A.
Yes,We Love butchers〜Tribute to bloodthirsty butchers〜"The Last Match"
吉村秀樹が亡くなってから1年と1日目にリリースされるトリビュート盤第4弾。あがた森魚(ブッチャーズの射守矢や小松も参加)、the 原爆オナニーズらベテラン、ASIAN KUNG-FU GENERATIONやTHE BACK HORNといったシーンの中核を担う存在、+/−ら海外の盟友、それでも世界が続くならといった若手まで顔を揃えた今回は、シリーズの中でも最も吉村の影響の広範さを証明。ギター・サウンドとフィードバックだけで胸に熱いものがこみ上げるAKGやenvy、合成ボイスや読経のようなリズム感で再構築したASA-CHANG&巡礼や、ピアノをフィーチャーし、生死の狭間を行くようなサイケデリックな祈りの歌へ昇華したGREAT3など、バンド/アーティストがリスペクトの姿勢を究極まで研ぎ澄ましている。(石角 友香)
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THE BACK HORN
アサイラム
前アルバム『パルス』から約2年振りにリリースされた待望の8thフル・アルバムの今作は彼らの集大成と言っても過言ではない。山田将司が歌う全ての言葉がどこまでも真っ直ぐ聴く者の意識を貫き、ひとつひとつが限界以上の熱量を放つ強靭な音は"鋭さ" と"柔らかさ"、両極端の色を同時に打ち出す。人間業とは思えないほどの圧倒的な神聖さを感じさせる要因は、確固たる信念を持った4人の心がこれまで以上に強く深くひとつになっているからに他ならないだろう。11 年の歴史でとうとうアサイラム="聖域" を開拓したTHE BACK HORN。アルバムの最後に収録されている「パレード」で高らかに掲げられた"ここから新しい旅を始めよう" という言葉の示す、この先の彼らが創造する世界は如何に――?(沖 さやこ)
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THE BACK HORN
戦う君よ
2月に歌詞集とPV集を発表したばかりのTHE BACK HORNから新曲が届けられた。歌詞集にも限定CDとして収録されていた「コウロギのバイオリン」という新曲が届けられたばかりだが、集大成的な長尺ナンバーだった「コウロギのバイオリン」とは違い今作は即効性の高い攻撃的なロック・ナンバーだ。今年2月から行われている豪華な対バン・ツアー"KYO-MEI大会" では早くも定番になりつつあるという。バンド自体700日振りのニュー・シングルとなる今作からは新たなスタートを切る気合いと決意が感じられる。メンバー4人それぞれが歌詞を担当するという試みも各々の世界観が伝わってきて興味深い。初回限定盤にはライヴ音源も収録されている。(遠藤 孝行)
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THE BACK HORN
生と死と詞
THE BACK HORNの歌詞はとても素朴ながらも、体の芯を掴まれる様な感触がある。誰もが感じているけど言えなかった事をストレートに投げかけられる様な誠実さがそこにはある様な気がするのだ。キャリア初となる歌詞集をリリースするTHE BACK HORN。インディーズの頃から今日までの楽曲125曲をメンバー監修のもとに作られたこの歌詞集には新曲「コウロギのバイオリン」が収録されている。バンド史上最長の8分を超えるこの楽曲は、絶望的な気持ちを表現する序盤から徐々に光が射す後半へと1つのストーリーになっていて、まさに彼らの今の集大成と言えるような内容になっている。喉を震わせて「はぐれた心を取り戻しに行く」と歌われる後半はとても感動的で、今後の彼らの決意が見えるようだ。(遠藤 孝行)
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cinema staff
PLASTIC YOUTH
コロナ禍という暗闇の中から放たれた前アルバム『海底より愛をこめて』、そしてシネマらしさが凝縮されたEP『I SAY NO』を経て、その殻を破り恐れることなく清新たる新境地を切り開くニュー・アルバム。「バースデイズ・イヴ」以降シーケンスも取り入れたことで、バンドという形態にとらわれない自由な風が吹き込まれた。「プレキシ・ハイ」のようなエッジの効いたナンバーも、「岐路」を始めとした爽やかな楽曲たちも、どれもシネマらしさとして確立してきた彼等。これまで築き上げてきた確固たる地盤があるからこそ、その軸はブレずにシネマサウンドを拡張している。そんななか、ゲストも迎えたポエトリー・ラップはかなり実験的で革新的。ニュー・フェーズ突入を印象付ける意欲作だ。(中尾 佳奈)
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cinema staff
海底より愛をこめて
ライヴを主軸に音楽活動という名の航海を続けてきた彼らは、突如猛威を振るった新型コロナウイルスにより、その船から大海へと投げ出された。そんな彼らが"海底"から放つ、暗闇の中に光を見いだす本アルバム。先の見えない深海でもがく1曲目「海底」から始まり、"想像力で地上へ"というテーマのもと愛という明かりを頼りに進んでいく。荒波のように激しく緊張感漂うナンバーから穏やかに広がる大海原のように雄大な曲まで、様々に表情を変え展開する挑戦的な楽曲群。そして夜明け前の丘の上で始まりを歌う「はじまりの場所」にたどり着く。コロナ禍をともに彷徨い苦しみながらも乗り越えてきたすべての人々を、素直な感情を吐露した歌詞と深みを増したサウンドで抱きしめる、愛に満ちた12曲。(中尾 佳奈)
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cinema staff
白夜/極夜 E.P.
"極夜"とは太陽が昇ることのない状態。逆に"白夜"は太陽が沈んでも暗くならない状態を指す。真逆の現象をタイトルに冠し、陰と陽の心境をメタファーで表現したcinema staffの2021年初となるスタジオ音源。緩急を行き来する緻密なアレンジで激しくも悲しいワルツを描く「極夜」と、新しい一歩を踏み出す意志をエネルギッシュな歌に託した「白夜」は、サウンド面でもバンドの魅力を両軸から浮き彫りにする。バンド初期に演奏していた「DAWN」をソリッドにリアレンジした「NEWDAWN」も含めて、太陽をテーマにしたような統一感のある収録曲が印象的だ。さらに、CD盤には学生時代に、飯田瑞規(Vo/Gt)が作曲を手掛けた初々しい楽曲を収録。バンドの過去と現在が詰まった1枚。(秦 理絵)
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cinema staff
BEST OF THE SUPER CINEMA 2008-2011/2012-2019
2008年全国デビュー、2012年メジャー・デビューという経歴の中での初のオール・タイム・ベスト。収録されている新曲「新世界」は伸びやかなメロディとソフトなヴォーカルの相性を最大限に生かしつつ、バンドの地に足のついた音像を聴かせる晴れやかな楽曲。冷静に未来を見据え邁進する4人のモードを実感できる。もう一方の新曲「斜陽」は盟友、高橋國光(ex-the cabs/österreich)との共同制作。両者の尊厳と個性が美しく混ざり合った、繊細で慈愛と情熱に満ちた楽曲が生まれた。彼らの音楽人生を描いたであろう高橋の綴る歌詞も、ひとつひとつがパンチラインとして響く。様々な痛みと喜びと迷いに翻弄されながらも、自分の音楽を磨き続けることをやめなかった人間たちの、情操の結晶だ。(沖 さやこ)
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cinema staff
Name of Love
「great escape」以来約6年ぶりにTVアニメ"進撃の巨人"のEDテーマを手掛けるcinema staff。嵐のようなギター・リフが生むカオスの中で、手探りで道を見つけていくような前回のダークなサウンドに対して、「Name of Love」は静謐なピアノと歌で始まる。今回描いたのは"絆"。強くも脆くもある目に見えないものを手にして進んでいく、美しくドラマチックな曲だ。構築的に細部を積み上げながらスケールの大きな曲を描いていく4人の手腕が生きた曲で、アニメの世界観や根底に流れるものを掬い取った内容となった。今作では「great escape」のニュー・ミックスの他、「OCEAN」、「さらば楽園よ」とアニメを思わせる曲を収録。重厚で充実感のあるシングルだ。(吉羽 さおり)
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cinema staff×アルカラ
undivided E.P.
長く親交を温めてきた cinema staffとアルカラによるスプリットEP。書き下ろしの新曲、それぞれのカバー、コラボ曲の全5曲が収録された。cinema staff新曲「first song(at the terminal)」は、ソリッドで高いテンションのドラミングと多展開のドラマチックなサウンドを、伸びやかな歌が包み込む。キャッチーで温かいメロディにただ行儀よく収まらない、アンサンブルのパッションが惹きつける。アルカラの新曲「サースティサースティサースティガール」は、爆発的なオープニングからサビでファンクに急展開するトランスフォームっぷり、先の読めなさ、オチのつけ方で唸らせる。この2バンドが互いをカバーし、コラボする曲は、もちろん技もネタも巧妙に仕掛けられていて、味わい、楽しみが尽きない。(吉羽 さおり)
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cinema staff
熱源
前作『eve』は初めてプロデューサーを立て、cinema staffの武器である歌、鋭さ、キャッチーさを洗練させた作品を生んだ。今回の6thフル・アルバムは再び自分たちの手で完結した作品だが、そこではこれまでの経験値を駆使したより鋭利な曲と、馬力のあるサウンド、構築的で変化に富んだアンサンブルへの知性が光る。グッド・メロディと幾何学的なサウンドが、ギリギリのところで接着している初期のスリルに引き込まれた人も、歌心や寓話的な物語性の高さに心揺さぶられた人も、爆発的なロック・バンドとしてのスケール感にやれらた人も、満足する作品。その、それぞれのポイントの高いハードルを超えたアルバムだ。"熱源"という果てることのない、マグマのように煮え立ったバンドのクリエイティヴィティを見せつける。(吉羽 さおり)
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cinema staff
Vektor E.P.
「エゴ」、「返して」、「ビハインド」の3曲からなる最新EPは、cinema staffのアンサンブルの妙味と歌とのハーモニーをより洗練し、大きく響かせたアルバム『eve』とはまた違った4人の味を引き出している。勢いの面では、初期のころの、互いに一歩も引かずに音のバトルを繰り広げ、せめぎ合う音が刹那な火花を散らすエネルギーがある。それが沸々としたカオス的な暴発感でなく、メロディを際立たせ、微妙な言葉の温度感を伝える繊細な火力を持ったサウンドとなっているのがとても美しい。「エゴ」ではサビのメロディ、肝のフレーズが猛烈な切迫感で耳に飛び込み、「返して」ではもう二度とないかもしれない甘い景色を、その音で痛切に心に刻み込む。叙情的な風景が、閃きのように脳内に広がる1枚だ。(吉羽 さおり)
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cinema staff
eve
前身バンドから数えれば、10数年に渡る年月をこのバンドで過ごし、ミニ・アルバムは5作、フル・アルバムとしても4作リリースしてきたcinema staff。5枚目のアルバムは、彼らのキャリアの中でも、より意識的に変化を求め、実践していった作品だ。それぞれが主張の強いフレーズをぶつけ合うアンサンブルと、展開の多い曲構成、泣きの要素で心を掴む叙情的なメロディ、これを絶妙の絡みで聴かせるのがシネマ節。アルバムに繋がるEP『WAYPOINT E.P.』収録の「YOUR SONG」では、シネマ節を超王道のバラードへ昇華した。その過程で培った曲を洗練させる手法が、アルバムの端々に活きている。各曲のチャーム・ポイントたる場所を、最大限引き出して響かせていくアレンジが、バンドのポップ性とヒリヒリとした尖りを露わにした。(吉羽 さおり)
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cinema staff
SOLUTION E.P.
リード曲「YOUR SONG」が大きな反響を得た前作『WAYPOINT E.P.』と対をなす今作。彼らのメロウな歌心を最大限強く、且つシンプルに引き出した前作、そして今作のバンド・アンサンブルの妙が織りなす"動"のドラマ、この両極がcinema staffの面白さだ。今作のリード曲「切り札」では、飯田瑞規(Vo/Gt)の上昇していく鮮やかなメロディ・ラインと並走し、デッドヒートを繰り広げる辻友貴(Gt)のメロディアスなギター・フレーズが肝。メロディの両輪がサウンドのスピードを上げ、風を生んでいく爽快さがある。サウンドはラウドでアグレッシヴだけれど、ビートもフレーズもデコラティヴになりすぎず、鋭く磨き洗練されている。プロデューサーを迎え、1曲を徹底してブラッシュアップし、4人の個の音を明快に編み上げたアンサンブルとなっている。(吉羽 さおり)
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cinema staff
WAYPOINT E.P.
自分たちの表現を護り、育み、磨き続けてきたcinema staffが、大きな一歩を踏み出した。アレンジをプロデューサーの江口亮へ一任し、それを自分たちなりに消化して作り上げた表題曲「YOUR SONG」。NHK岐阜放送局開局75周年を記念して制作されたドラマ"ガッタン ガッタン それでもゴー"のために書き下ろした主題歌だ。ドラマの世界観に自身の現況や心情を重ねたミディアム・テンポのバラードは、彼らが持っている誠実さ真摯な姿勢を混じり気なくこちらに届けてくれる。様々な人の力を借りて手に入れた方法論を、彼らは今後自分たちのものにするだろう。そのとき彼らはどんな音を鳴らすのか――。それは今はまだ曖昧なヴィジョンかもしれないが、未来は見えないからこそ面白く、自らの手で開拓してこそ喜びがあるのだ。(沖 さやこ)
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cinema staff
blueprint
過去最高に歪んだギター、より地に足の着いたベースとドラム、そしてその4つの音の上で強く響くヴォーカル。"自分たちにしか鳴らせない音楽"を大事にしてきた4人の、活動と年齢を重ねたうえでの変化の結晶がこの『blueprint』、彼らの"未来予想図"である。"今の自分たちが何をするべきなのか"という冷静な視点と、"大好きな音楽/バンドを長く続けていきたい"という純粋な気持ちが作り上げた音と言葉は、ひとつひとつに高い熱量が宿り、4人の気迫が絶え間なく突き刺さる。しっかりと未来を見据えることができた、現在のcinema staffのモードがそのまま結実したアルバムだ。実に清々しく、実に夢とロマンに溢れたダイナミックなリアリズム。そんな勇敢な音色に、心が突き動かされるのは必然なのだ。(沖 さやこ)
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V.A.
残響record Compilation vol.4
全15バンドが新曲を録りおろした残響recordレーベル10周年記念コンピレーション。好きなバンドだけ聴ければいい、なんて思ってるかたはその考えを改めることをお勧めする。なぜなら、もしこの15バンドにあなたが好きなアーティストがいるならば、間違いなくそれ以外の楽曲もあなたのアンテナに触れるはずだから。それこそが残響recordが10年間でリスナー、そしてアーティストと積み上げた"信頼"だ。ポスト・ロックやエレクトロニカの音楽性を持ち、どこか人を寄せ付けない孤高の輝きを放つ危険性、神聖さを持つアーティストが集うという、事件とも言うべきロマンチシズム。残響recordの看板でもあるcinema staff、People In The Boxをはじめ、全アーティストが独自の色を研ぎ澄ました攻めの新曲を投下している。(沖 さやこ)
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cinema staff
Drums,Bass,2(to) Guitars
バンドが始動して10年の歳月が流れた。その間には数々の喜怒哀楽があり、挫けることも少なくなかったかもしれない。だが彼らはどんな時代でも自分たちに嘘をつかず、抱いている想いをそのまま音と歌にし、そのときの最高水準の音源を作り続けてきた。前作『望郷』はそのモニュメント的作品とも言える。そんな大作を作り上げたバンドが手に入れたのは確固たる自信。今作『Drums,Bass,2(to) Guitars』にはそれが満ち満ちた音しか鳴っていないのだ。美しく高らかに鳴り響く4人の音色と、情感豊かな飯田瑞規のヴォーカルは、聴き手を大きく巻き込むポジティヴで晴れやかなパワーがある。サンバ風のリズムや、エレクトリック・シタールを用いたりなど、随所に挟まれる人懐こい遊び心も痛快。大きなバンドになった。本当に。(沖 さやこ)
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cinema staff
borka
4月2日にリリースされるメジャー2ndフル・アルバム『Drums,Bass,2(to) Guitars』に先駆けて、リード曲を先行配信。同曲は「great escape」をプロデュースした亀田誠治と再びタッグを組んで制作された。ものすごい手数で果敢に攻め込むダイナミックなドラミングに、瑞々しく響く2本のギター、ソフトなコーラスが一足早い春の訪れを告げるようだ。亀田誠治のプロデュースにより、いままでcinema staffが積み上げてきたものを更に大きくこじ開ける、洗練された音色になった。いつ帰ってくるかわからない"あなた"を待ち続ける主人公のボルカ。だが4人の音と飯田瑞規の包容力と説得力のある歌声は、そんな悲しみや不安を吹き飛ばすように鳴り響く。ここに存在するのは笑顔と強い希望だけだ。(沖 さやこ)
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cinema staff
great escape
バンド初の書き下ろしタイアップ曲であり、初のプロデューサー起用曲はテレビアニメ版"進撃の巨人"の後期エンディング・テーマ。インタビューで三島想平(Ba)が"ヒーローがたくさんいるような曲にしたかった"と語ってくれたように、速く鋭く感情的に突き進むギター、メロディアスなベース、音全体を引き締めるドラム――全てが各々の輝きを発っており、攻勢的でハードでありつつも非常に開けた楽曲になっている。主人公エレン・イェーガーの心情や物語の持つ勢いや団結力を反映させつつ、実にcinema staffらしいサウンド・メイクだ。上京してからの2年間で感じた思い全てを込めたフル・アルバム『望郷』という、ひとつの到達点を迎えた今だからこそ作り上げることが出来た、実験的かつ挑戦的なナンバー。(沖 さやこ)
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cinema staff
望郷
楽曲の中核を担う三島想平(Ba)は、ライヴで観客に向かい"岐阜県からやってきましたcinema staffです"と挨拶をする。それは彼らが上京してからも変わらない。『望郷』に収録されている楽曲は全てバンドが上京後に考えたこと、作り出したもので構成されているとのことだ。この作品はcinema staff史上、最も不安定な音像かもしれない。だが最も4人の生々しい心情が音と言葉に溢れた、非常にダイナミックな作品である。故郷への特別な想い、故郷を離れてでも追いたい理想、そして葛藤――。ここには環境と心境の変化がもたらした"進化"が現在形で集約されている。何より、感情的な4人の音色がとにかく包み込むようにあたたかいのだ。泣きながら人の涙を拭うような不器用な優しさに、何度も涙腺が緩んだ。(沖 さやこ)
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cinema staff
西南西の虹
cinema staffのダブル・シングルのうちの1枚である『西南西の虹』は4曲入り。タイトル・トラックは昨年からライヴでも演奏されているが、音源で聴くと鋭利な部分だけではなくそこから生まれる優美さがより浮き彫りに。両極端なものが自然と地続きになるのも彼らの魅力のひとつだ。特にリード・ギターの切れ味と速度は目を見張るものがあり、何度も突き刺されるような感覚。スケールのあるメロディも楽曲の持つ力強さを引き出している。つんのめるような疾走感が光るシネマ節とも言える「A.R.D」、ギターの弦を押さえる指の音も優しく響くアコースティック・ナンバー「発端」、バンドの新章を予感させる言葉が耳に残る「いらないもの」。着実に歩んできた彼らの現在位置を示すシングルと言えよう。 (沖 さやこ)
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cinema staff
小さな食卓
cinema staffがシングルを2枚を2222枚完全限定で2月20日に同時リリース。そのうちの1枚である『小さな食卓』はCDに同曲を収録。タイトルとLOSTAGEの五味岳久が描くジャケットにもあるように、"食卓"をテーマに歌った同曲。何度もリフレインするギターは流線型を描くように広がり、躍動感のあるドラムはダイナミックに炸裂。緩急のあるベースは包容力を生み出す。4人の阿吽の呼吸が生み出す絶妙なアンサンブルは、家族の風景そのものにも思える。飯田瑞規のヴォーカルも、よくある日常風景をあたたかく優しく、何より明るく響く。身近にいる掛け替えのない人々への愛情と感謝の気持ちに満ちた曲。(沖 さやこ)
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cinema staff
SALVAGE YOU
メジャー・デビュー作である前作『into the green』から3ヶ月弱で届けられたミニ・アルバムは"救い"がテーマ。聴き手を意識するようになった4人の音はより柔らかく、ダイナミックなスケール感を帯びており、バンドがネクスト・ステージに上がったことを如実に表している。明確な意思を発するポップな「奇跡」から、鋭さと激しさとミステリアスが交錯する「her method」、フィクションとノンフィクションの狭間を描く抽象画のような「warszawa」「小説家」へと、どんどん心の奥底へと4人の音が浸透していく。その鮮やかでドラマティックなストーリー展開は、夢なのか現実なのか分からなくなるほどに我々を音の中へと取り込んでしまうのだ。更に振り幅を増し成熟してゆくcinema staffの音像に息を呑む。(沖 さやこ)
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cinema staff
into the green
新曲2曲と過去の代表曲4曲によって構成されたメジャー・デビュー作にして、音楽的にもcinema staffに新たな季節が到来したことを告げるEP。表題曲「into the green」はまさに、ここ数年の彼らが緩やかに、しかし確実に描いてきた音楽的な進化が昇華された改心の1曲だ。バンド最大の特徴であった飯田の透明感のあるヴォーカルに導かれるように流麗な旋律を描くギターは、時にシューゲイザーのような感傷的なサイケデリアを宿しながら、じわじわと聴き手を包み込む。怒りとも悲しみとも喜びともつかない、この独特なエモーションを表現するサウンドは、彼らがスピッツやsyrup 16gに連なる、この国の偉大なるオルタナティヴ・ロックの系譜にあるバンドであることを告げている。(天野 史彬)
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cinema staff
cinema staff
03年結成の4ピースバンドcinema staffの1stフル・アルバム。セルフ・タイトルを冠した本作は、まさにデビュー作というに相応しく、"海"という生命の源、始まりの場所を目指す希望に満ちた旅を描いている。そのジャケットの通り、冒頭曲「白い砂漠のマーチ」で夜の砂漠から旅は始まり、目指す"始まりの場所"は"海"。そう――これは、始まりへの旅路なのだ。未だ見ぬ生命の源、船出の場所へと近付くにつれて、光と潤いの色が徐々に加わっていく本作の流れ。と同時に、曲が進むにつれ、その足どりがより強くなっていくかのように、より強く、凛と響いていくヴォーカルもじつに勇ましい。そして、ラスト・ナンバー「海について」で約7分にわたり描かれる希望と歓びは、これ以上ない最高の"始まり"を描いている。(島根 希実)
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cinema staff
水平線は夜動く
ここ2年間の彼らの活躍には目を見張るものがある。リリースを重ねるごとに、音が一回りも二回りも膨らみを増し、洗練されていくのだ。前作から半年振りのリリースになる今作は"線"をテーマにした4曲入りのコンセプト・シングル。彼らが切り取る4つの情景はどれも一貫として、張り詰めた早朝の真冬の空気に零れる吐息のように柔らかであたたかく、闇の中で深々と降り注ぐ粉雪のように繊細で凛としている。白と黒のコントラストを感じさせる静寂と轟音で彩られた彼らの音は独特なリズムを刻み、どこまでも切なく、どこまでも美しく響き渡る。慢性的な不満を抱えた現実世界に"夢"という魔法を掛けるようなドラマティックな空気感に、完全に飲み込まれ抜け出せなくなった。目を閉じて聴き入りたい、そんな音。(沖 さやこ)
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cinema staff
Blue,under the imagination
社会へと足を踏み出したcinema staffの溢れる衝動は、ひどい熱量を放ちつつも冷静さを内包している。彼らがいわゆる"激情系"を逸脱したのは、その凄然とした冷静さ故だと思う。『Blue, under the imagination』では、深層心理をを丸裸にし、非常に叙情的で完結された形で世界を切り取っている。3枚目にして、触れれば血が噴出しそうな鋭利さは磨きがかかり、より一層の純度が増した。内でうねる心の震えが激情へと高ぶりを見せ、石を投げ込まれた水面の波紋のように破壊力が広がりを見せるのだ。そこには衝動だけで語ることのできない、彼らのドラスティックなまでの確かな意思がある。彼らは知っているのだ。「想像力」こそが、未来へ向かう原動力であり、現実を作りだしていることを。そして、現実に対峙する唯一の手段であることを。"想像力"はやがて"創造力"へと変貌を遂げる。世界はまだ始まったばかりだ。(山田 美央)
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majiko
愛編む
その歌声とピュアでいて遊びも毒も含んだ世界観で、アジアで高い人気を得ているmajikoの新作。1曲目は「Princess」。majikoの脳内のディープな部分に踏み込んだような、美しくもカオスな音楽世界に彷徨う曲だ。恍惚的でメルヘンな音とゴシックなインダストリアル・サウンドとが表裏一体になり、究極的な愛と狂気が強いコントラストで描かれ、一気にアルバムの世界に引き込んでいく。中華風な「TENGIC」、和的チル・ポップ「いろはにほへと」など音を通じて旅する感覚を味わい、いつかの記憶に触れる爽やかな歌心や感情のジェットコースターに乗り続けるような、時を超える体感にも酔う。"愛"や"救い"に出会えればと語る今作。終曲の「アイアム」を迎えたときの気持ち、一曲一曲の感触も堪能してほしい。(吉羽 さおり)
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majiko
世界一幸せなひとりぼっち
"別れ"をテーマとした1年半ぶりのフル・アルバム。今作はmajiko本人が、全曲の作詞作曲を手掛けている。亀田誠治をプロデューサーに迎えた表題曲は、別れは悲しいけれど、"愛を知った"ことを幸せだと歌うナンバーで、切ないほどに優しく響く彼女の歌声が心に染みる。MVの"大爆発"も必見だ。また、世界が終わる(かもしれない)日の最後の1分を描く「23:59」、冒頭でベース・スラップが炸裂するクールな「Once Upon A Time In TOKYO」、気だるげな色気のあるジャジーな「勝手にしやがれ」、"他人の幸せも喜べなくちゃ/それをみんなは人間だっていうのか"と問い掛ける「一応私も泣いた」など全11曲。それぞれのストーリーを声の表情で表現する、majiko渾身の1枚だ。(三木 あゆみ)
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majiko
MAJIGEN
モヒカン姿を披露したアートワークが衝撃的な、通算2枚目のEP。majikoいわく"かっこいいと思うもの、今までやったことがないことを詰めた作品"とのことで、ヴィジュアル含め、これまでにない彼女の姿を見ることができる1枚となっている。収録曲のほとんどを本人が手掛け、ソングライターとしての手腕もこれまで以上に発揮。幻想的なストリングスがおとぎの世界へと誘うピアノ・ロック「グリム」、モヒカン姿でネゴシエーター役に挑戦したMVにも注目のグルーヴィなナンバー「エスカルゴ」、過激な歌詞に痺れる問題作(!?)「トロイの馬」など、色とりどりな5曲には驚きと新鮮さがあるが、どれも彼女にしか出せない空気を纏っている。majikoの新次元="MAJIGEN"を体現した傑作。(三木 あゆみ)
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majiko
寂しい人が一番偉いんだ
レーベル移籍後初となるフル・アルバム。オープニングを飾る「エミリーと15の約束」(新世代ボカロP、カンザキイオリの書き下ろし楽曲)を聴いた瞬間、majikoが生み出した新たな名曲の誕生にハッとした。母から子へと諭すように"生きるうえで大切なこと"を優しく語り掛ける。伝えるべき"言葉"にこそ大きな比重を置いたナンバーは、これまで様々なタイプの歌に自分自身の心を投影してきたmajikoにとって、新機軸となる1曲だ。そして、アルバム全体に漂うのは、言いようのない孤独。縁あるミュージシャンと共に作り上げた豊潤なアルバムの中でも、敬愛するharuka nakamuraが作詞作曲を手掛けた「グラマー」では、かつての「声」の続編とでも言えるようなヒリヒリとした衝動に痺れた。(秦 理絵)
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majiko
COLOR
majikoの2019年第1弾となるEP。圧倒的な歌唱力と表現力は周知のとおりだが、ロックやヒップホップ、ジャズなど、どんなジャンルにもマッチする才能に改めて驚かされた。Michael Kanekoが手掛けた「狂おしいほど僕には美しい」は、本作の中で最も彼女らしいオルタナ・テイストの強いロック・ナンバー。引き裂かれるような痛みをその鮮やかな歌声に映し出し、心に潜む闇とのコントラストが強調された1曲。majiko自身が作詞作曲した「ミミズ」は、不安定で弱い自分を肯定するような歌詞が印象的だ。そのほか、GAGLEをフィーチャーした「Scratch the world」や2曲のカバー曲も聴き応え十分だ。ぜひ本作で彼女の色彩やかな世界観を感じてほしい。(三木 あゆみ)
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Chiho feat. majiko
エガオノカナタ
タツノコプロの創立55周年企画となるアニメ"エガオノダイカ"のオープニング主題歌として、愛知を拠点に活動するコンポーザー&クリエイター集団、H△Gのヴォーカリスト Chihoと、シンガー・ソングライター majikoのスペシャル・ユニットで放つシングル。作曲/編曲に宮田"レフティ"リョウ、作詞に小説家の牧野圭祐を迎えた表題曲「エガオノカナタ」は、アニメに登場するふたりの主人公"ユウキ"と"ステラ"が持つ光と闇のコントラストを、Chihoとmajikoというキャラクターの違うツイン・ヴォーカルで見事に表現した。カップリングにはふたりがクラシカルでホーリーな歌に挑戦した「星巡讃歌」を収録。このコラボでなければ決して生み出すことのできない唯一無二の世界観を作り上げている。(秦 理絵)
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majiko
ひび割れた世界
天性の歌声と作曲センスで魅了する女性シンガー、majikoのニュー・シングル。表題曲「ひび割れた世界」はオトナの土ドラ"限界団地"の主題歌に起用されており、狂気とも取れる"君"への愛をmajikoが情感たっぷりに歌い上げている。表現の世界では普遍的なテーマとも言える"愛と狂気"は、彼女の美しくも切ない歌声で独自の世界観を構築。聴いているうちに引き込まれ、耳から離れない1曲に仕上がっている。"妄想症"を意味するカップリング「パラノイア」はジャジーなサウンドが心地よく、ソングライターとしての実力も遺憾なく発揮。そして「エスケイパー」ではファズ・サウンドと相性抜群のハスキー・ヴォイスを披露しており、曲によって歌声を使い分けられる彼女の武器を今作でも見せてくれている。(宮﨑 大樹)
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majiko
AUBE
昨年2月にリリースした『CLOUD 7』に続き、約1年ぶりにリリースされるmajikoの新作ミニ・アルバム。"夜明け"を意味する"AUBE"と名付けた今作は、これまで暗闇の中でもがき続けたmajikoが、希望に満ちた光に向かい、産声を上げるような1枚だ。中でも、majiko自身が敬愛する音楽家 haruka nakamuraが詞曲を手掛けたリード曲「声」は、チェンバー・ポップ的な賑やかな音像のなかで、悲しみから決別するように高らかに歌い上げるmajikoのヴォーカルが深い感動を呼ぶ。もちろん今作もホリエアツシ(ストレイテナー)や荒井岳史(the band apart)ら、majiko作品にはお馴染みの面々も参加。楽曲に寄り添い、変幻自在に声色を変えるmajikoのヴォーカリストとしての才気に感服した。(秦 理絵)
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majiko
CLOUD 7
ヴォーカリストとしての才を持つだけでなく、作詞作曲、編曲、イラストまでもひとりで手掛けるマルチ・アーティストが再メジャー・デビュー。過去作で楽曲提供を行っているストレイテナーのホリエアツシがプロデューサーとして彼女の世界観をアシストしている。この作品で彼女が描くのは夜明け前。朝が来る前、落ちた暗闇でないと気づけない灯や希望を掴む前までの、センチメンタルとエモーションを音と言葉で繋いでいる。とめどなく湧き上がる赤裸々な感情の泉は、ロックだけでなくジャズ、エレクトロニカ、民族音楽などを取り入れた音像に姿を変え、聴き手に寄り添いながらその世界へと溺れさせていくようだ。遊び心のある言葉の使い方や音の作り方も魅力のひとつ。彼女の感性の海に身を委ねてみては。(沖 さやこ)
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the band apart
POOL e.p.
□□□ feat. the band apartでの『前へ』では4人各々ヴォーカルをとるという荒技に出たが、今回は4人の個性が窺える4曲入り。川崎亘一(Gt)のテクニカルなリフが新鮮だが、歌メロはポップですらある「ディア・ワンダラー」、夏の終わりのチルなAORをぐっと生なグルーヴで聴かせ、ゲリラ豪雨のごとき展開を一瞬見せ、どちらのタームが現なのか? とギョッとする「夢の中だけで」、わざと緩いチューニングにしてあるようなエフェクティヴなリフがユニークで、社会に出る前の少年の一人称を使っていることも聴きどころの「DEKU NO BOY」、オルタナティヴR&B的な浮遊する音像の平歌部分に驚く「SCHOOL」。各楽器とアンサンブルの可能性をどこまで発見し続けるんだ? とニヤつくこと必至。(石角 友香)
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the band apart (naked)
Foresight e.p.
"(naked)"名義では2作目となるシングルが完成した。タイトル・チューンを訳すと"先見の明"。得られる印象は車でもランニングでもいいのだが、ある程度スピードが出ているなかで感じる"見晴らしの良さ"だ。川崎亘一のクリーンなギターが繰り出す映像が移り変わる感覚、隙間の多いアンサンブルの心地よさ、歌メロの新鮮さなど、定番曲になりそうな要素も満載。c/wの「消える前に2」はアルバム『謎のオープンワールド』収録の「消える前に」をぐっとシンプルにセルフ・カバーしたテイクだ。イントロでの木暮栄一(Dr)のラップのリフレイン、パーカッション使いなど、圧がないぶん、より明瞭にリズム・パターンが聴き取れるのもツボ押しの如く気持ちがいい。流しても聴き込んでも楽しめる懐の深い作品。(石角 友香)
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V.A. (the band apart)
tribute to the band apart
"AIR JAM"世代の先輩バンドから、20年選手の盟友、20代の目下のロック・シーンを牽引する後輩から、作品提供などで縁のある坂本真綾ら、実に幅広い顔ぶれが揃ったトリビュート・アルバム。全曲聴きどころだが、本誌でもおなじみのcinema staffやKEYTALK、ゲスの極み乙女。が、それぞれのバンド・カラーを出しつつ、the band apartへの尊敬の念を込めた解釈を行っているところは、現行のバンド・シーン好きはぜひチェックを。また、完コピでありつつサウンドが彼らでしかない八十八ヶ所巡礼による「ピルグリム」や、不穏なムードを醸す上モノなど独特なセンスを聴かせる吉田一郎不可触世界の「禁断の宮殿」のハマり具合も突出。歌心が映えるHUSKING BEEによる「月と暁」のラストまで、全12曲に引き込まれる。(石角 友香)
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the band apart
20 years
結成20周年を機にリリースする初の2枚組ベスト。DISC 1はたびたび再録してきた「Eric.W」など、1stから5thアルバムまでの楽曲を今、ライヴで表現しているスタイルに近い形で再録。肩の力は抜けているものの、スキルや荒ぶる魂、スリリングな展開のダイナミズムは強度を増強。音源を聴いているだけで、4人の演奏が眼前に浮かぶようだ。DISC 2は2010年以降のMV曲やライヴ定番曲を収録。「ノード」、「禁断の宮殿」など、強力なアンサンブルとユーモアに、このバンドの唯一無二の存在感を確信する選曲だ。ソリッドな歌詞とユニークなリズム構成の「茶番」、バンアパらしい大人像が窺え、変化と不変が表現された新曲「君が大人になっても」も収録。ハード・ボイルドなのにどこか明るい、そんな美学が貫かれている。(石角 友香)
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the band apart
Falling in Love
特典がなければなかなかフィジカルのCDが売れないこのご時世、なんとシングルを買うとアルバムが付いてくる! という大胆な方策に出たのは、さすがにバンドのアンダー・コントロールが効いているから。とはいえ、やはり肝心なのはシングル曲の 「Falling in Love」。スウィート・ソウルとクセになるリズム・チェンジ、風通しのいい疾走感が持ち味。だが、ミックスがユニークでヴォーカルの聴こえ方や楽器の位置が不思議な浮遊感を生んでいる。そして"特典"アルバムにはこれまで会場限定盤と して販売してきた10曲が"A LOG"と題して付随。ライヴでおなじみの「クレメンタイ ン」やAORテイストが洒脱な「Snow Lady」、eastern youth主宰のコンピ『極東 最前線3』に提供した「極東温度」など、持っておきたい充実の内容だ。(石角 友香)
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the band apart (naked)
2
アコースティック編成名義のthe band apart (naked)。既発曲にアレンジを加えより風通しよく、今のセンスとスキルで必要だと思う音ひとつひとつを厳選している。リラックスしているサウンドのようだが、時折唸るような瞬間が到来する。特に興味深いのはコーラス・ワークの面白さ。クリスマス・ソング的な金物が鳴るなか、終盤にインスト/ジャム・バンドもかくやとばかりに怒濤のアンサンブルで迫る「stereo 2」、バック・ビートのギター・カッティングがわざともたるようなレゲエ・アレンジの「12月の (Cavity Dub)」、「DOWN TOWN(シュガーベイブ カバー)」は彼らの原点に近いことを発見させるし、新曲「Paper Planes」のクリーン・トーンのギターとジャズ寄りのアレンジも(naked)ならでは。(石角 友香)
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the band apart
Memories to Go
数々の名曲の骨格を残しながら、2017年のバンアパとしてアップデートされた屈強な11曲(うちTrack.1はイントロダクション)が並んだ。図太いのに洗練されたグルーヴで新たなライヴ鉄板曲になりそうなTrack.2「ZION TOWN」、川崎亘一(Gt)のシンセ・サウンドを思わせるギターが新鮮なTrack.4「Castaway」の人力で駆動するスペイシーな体感、これまた彼らの十八番中の十八番な、"野郎のAOR"とも呼ぶべきTrack.6「雨上がりのミラージュ」、死生観も漂うハードボイルドでドライなTrack.9「Super High」、巻き戻せない時間とどうしても変わらない自分のある側面を構成でも表現するTrack.11「38月62日」。20年近い歳月の中で純化と強化を果たしたthe band apartらしさの現在地。(石角 友香)
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the band apart (naked)
1
バンド名を"the band apart (naked)"としているように、本格的なアコースティック・バンド・セットでの初音源はエレクトリック・サウンド以上に"剥き身"だ。ひと口にアコースティックと言えど、コンセプトはふたつ。アレンジはほぼオリジナルに沿いながらアコースティック録音した「Eric.W」や「夜の向こうへ」などは"Acoustic"と表記がなされており、アコギのアンサンブルやスキルの凄まじさを顕在化させている。その一方では、大幅にアレンジを加え、例えばドラムを使用しないなど新しいアプローチでオリジナルを解釈し再構築したもので、「higher」や「クレメンタイン」などは、ジャズや民族音楽的な新たな顔を見せ"2"と付け加えられた表記だ。いずれも曲の良さと身体性の高さにため息が出るような完成度。(石角 友香)
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□□□ feat. the band apart
前へ
名義だけ見ると音楽性が想像できないが、聴くと驚きや衝撃とともに不思議と腹落ち感のある楽曲が並ぶこのミニ・アルバム。the band apartのメンバーをひとりずつヴォーカルとしてフィーチャリングした今作は、サルサやメントのゆるいラテン・ムードで"俺は板橋のジョン・メイヤー"と荒井岳史が歌えば、木暮栄一は本気度満載のラップを聴かせるし、川崎亘一はなんとエレキ弾き語りで彼らしい佇まいを感じさせる歌を歌う。そして最も□□□のパブリック・イメージに近いサンプリングが時空と位相を切り刻みつつ、極上のポップでもあるトラックに乗せて原昌和が美声を聴かせるという具合。さらに、「Eric.W」の再演に乗せて、いとうせいこうが強烈にオリジナリティ溢れるラップを放つ「お前次第ってことさ」。バラバラなようで、この2組のダンディズムと遊び心が言わずもがなのセンスで接地していることがわかる痛快な作品だ。(石角 友香)
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the band apart
謎のオープンワールド
駅のホームのフィールド・レコーディング音からSF的なフレーズに移行するオープニングですでに違う時空の捻じれに入り込んでしまう。音こそ涼やかだがパンク的ですらある「笑うDJ」がSF的に聴こえてしまうのだから。結構単語としてはエグいものも出てくるのに不思議なドライさが漂う「廃棄CITY」や「殺し屋がいっぱい」。エディットでループが組まれた無機的なビートが、アコギの郷愁感たっぷりなフレージングを普通に聴かせない「遊覧船」の不穏さは、ゲームっぽさとは最も遠いのに謎感は最も濃い。ラストのアーバン+フュージョン・テイストの「最終列車」から、チープな8bitサウンドが"GAME OVER"を告げるエンディングまでトータルで体感したい1枚。(石角 友香)
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荒井岳史(the band apart)
beside
ミニ・アルバムを経ての1stフルには□□□の村田シゲがベースで、ASPARAGUS/the HIATUSの一瀬正和がドラムで参加。荒井のどこまでも伸びやかなメロディとほんの少し影のあるヴォーカルが好きな人はもれなく聴くといい。しかし本作のユニークなところはthe band apartというあらゆるジャンルを解体、再構築して新しいサウンドを作ってきた荒井ならではのSSW的なアプローチだろう。異なるアレンジャーを招いている中でも、いきものがかりなどでおなじみの江口亮が手がけた「メビウスループ」のJ-POP的なプロダクション、対照的に□□□の三浦康嗣が手がけた「マボロシ」の生音とエレクトロニクスのコラージュ感は本作の中でも最も距離がある。さりげなく挑戦作。実に荒井岳史らしいアルバムだ。(石角 友香)
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the band apart
510×283
アルバム『街の14景』のリリース・ツアー、そのファイナルである2013年11月8日、新木場STUDIO COASTのライヴを軸に編集。日本語詞に舵を切った6thアルバムを軸にした選曲でありつつ、過去曲かつライヴでの披露がレアな「Moonlight Stepper」などのアコースティックver.のブロック辺りから、このツアーに対する意思がしみ始まる。全国各地のライヴの模様の中には機材トラブルがあった日の映像もあるし、ファンの発言までも編まれている。荒井が"聴く人の青春に食い込んで行きたい"とMCし、その発言を補完する映像に続くラストの「夜の向こうへ」では期せずして落涙。バンドを続けていくことの、ただ圧倒的な事実を作品化した稀有な映像。さらに同発の『BONGO e.p.』で前進する今を体感できるだろう。(石角 友香)
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荒井岳史(the band apart)
sparklers
the band apartの荒井岳史(Vo/Gt)のソロのパイロット版的なミニ・アルバム。オリジナルはもちろん、バンアパ・ナンバーの日本語によるセルフ・カヴァーも大いに聴きどころ。元来、自然にキャッチーなメロディを書く彼の資質を引き出す、シンプルなアンサンブルの「駆け抜ける蒼」、アコギにリアレンジされたことと日常の心の動きをビビッドに捉えた歌詞がいいセルフ・カヴァー「写真」、サザン・ロックを想起させるシンプルなインタールードを挟んで、明度がぱっと上がる「ループ&サマー」、フォルムこそ違えど曲そのものの良さは不変であることを示唆する「Kと彼の自転車」、素朴な味わいのピアノが美しいラストの「虹」。いい意味で秦基博や大橋トリオ好きのリスナーにも響きそうな強度を備えている。(石角 友香)
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the band apart
BONGO e.p.
『街の14景』に続くリリ-スは、メンバー各人が1曲ずつコンポーズ(歌詞も)した4曲入り。アフロ・ファンクとレア・グルーヴ感が融合した洒脱といなたさが同居した「誰も知らないカ-ニバル」は、ユ-モアさえ感じる歌詞を涼し気な荒井の声で聴けるのも楽しい。続く「The Base」は久々のファストなビ-トで緊張感溢れるリフが炸裂するロック・チューン。そして一転、ユルいダンス・ビートのテンポで最もコンガがフィーチャーされた「来世BOX」。日常の中に漂う生き死にを含む別れについて、さりげなく温かみのあるメロディで歌われる絶妙なバランス感。太いベース・ラインに導かれタイトなアンサンブルが駆動するラストの「環状の赤」。日々の中に潜む激情や諦観を少したしなめながら、でも愛するような美しい作品だ。(石角 友香)
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