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INTERVIEW

Japanese

cinema staff

2019年09月号掲載

cinema staff

メンバー:飯田 瑞規(Vo/Gt) 辻 友貴(Gt) 三島 想平(Ba) 久野 洋平(Dr) 高橋 國光

インタビュアー:沖 さやこ

cinema staffがキャリア初のオール・タイム・ベスト・アルバムに新曲2曲を収録。その内1曲はösterreich/ex-the cabs高橋國光との共同制作曲である。インタビューに彼も同席してくれるとのことなので、制作工程やお互いへの想いなど、とにかく徹底的に訊いてみることにした。どうやら高橋にösterreichでの初ライヴ(10月3日に新木場STUDIO COASTにて開催予定のTK from 凛として時雨 Bi-Phase Brain "L side"」)の話が舞い込んだのは、cinema staffのツアーに同行することが決まって、ほどなくしてからだという。いろいろな巡り合わせで再び回り出した高橋の音楽人生と、これからも続いていくcinema staffのバンド人生。彼らの新たな夜明けを感じさせるインタビューをお楽しみください。

-この秋で全国デビュー11周年を迎えるcinema staffが、キャリア初のオール・タイム・ベスト・アルバムをリリース。いいタイミングだと思います。

久野:"次どういう方法で動こうか?"という話し合いの中で"ベスト・アルバムという方法もあるよ"という意見を貰って。でもバンドにとっては、常に新曲を世に出すことに意味があるじゃないですか。だからベスト・アルバムとして出しておいてなんなんですけど......僕らにとってこの作品の最大の目的は、新曲2曲を届けることなんですよね。でも、これまでリリースしたバンドにとっての名曲と、遜色ない新曲を入れないと意味がないなとは思っていて。

飯田:"ベスト・アルバムにどういう意味を持たせよう?"とミーティングをしたときに久野が國光との共同制作を提案してくれたんです。

-昨年リリースされたösterreichの楽曲「楽園の君」に、飯田さんがゲスト・ヴォーカルとして参加なさったのも嬉しい出来事でしたが、まさかその続きがあるとは予想だにしませんでした。

飯田:僕ら4人はthe cabsが解散してから國光とは全然会ってなかったんですけど、『楽園の君』のレコーディング当日に5年以上ぶりに会って......お互いにいろんな気持ちを抱えながら過ごしてきたことは感じ取っていて、一緒にいいものを作ろう! という意識で臨めましたね。そのあと「楽園の君」のアコースティック・バージョンもレコーディングして、そのとき國光が"「楽園の君」をcinema staffで演奏してみてもいいんじゃない?"と言ってくれて。

-「楽園の君」の情報が世に出たときに、國光さん、ブログに書いてらっしゃいましたよね。"cinema staffで演奏してほしい"って。

飯田:おまけに國光は、"「楽園の君」をライヴで演奏するならそこでギターを弾いてもいい"って言ってくれて。

久野:それを聞いて"あ、國光ライヴとかやる気あるんだ"とすごく嬉しくて。でも飯田だけ参加した曲をcinema staffでやるとなると、どのタイミングでも唐突になりそうだからこのままだと実行には移らないだろうなー......と思いながら時は過ぎていたんです。

-そうこうしているなかでベスト・アルバムの話が出てくるんですね。

久野:今までの曲を振り返るタイミングでもあったから、國光の話も思い出して。このタイミングで國光と俺ら全員で一緒に作った曲があれば、それを披露するために國光が俺らのツアーに来て、「楽園の君」を演奏することも納得いく。そしたらステージに國光が戻ってくるんじゃないか。ベスト・アルバムの新曲はまったくお題なしの新曲だし、やるなら今しかないかも――と自分の中でいろんなことがバーッと繋がっていって、唐突にミーティングのときに"國光と一緒に作ったらどうかな?"と言い出したんです。そしたら飯田がその場で電話してくれました。

-6月の中旬に飯田さんから電話があったと國光さんのnoteにも書いてありました。それがそのタイミングだったということですね。

飯田:國光ずっと携帯持ってなくて連絡取れなかったんですけど、(鎌野)愛ちゃんから國光が携帯持ってることを聞いたので、その場で電話しました。そのあと愛ちゃんから"國光君すっごく喜んでたよ"というメールが届きまして(笑)。

高橋:おい(笑)! 鎌野 愛!

飯田:"すごく喜んでるメールが私に届いたんだけど、何があったの?"、"でも、國光君にはこれ言ったの内緒ね"と愛ちゃんからは言われてたんだけど――

高橋:全然言ってるし! めっちゃ恥ずかしい!

久野:それをインタビューの場で初めて明かすって(笑)。

飯田:これ、絶対書いておいてください(笑)。國光ほんとに喜んでくれたんだっていうのが知れて、俺はすごく嬉しくて。頼んでおいてアレだけど......対バンしたりよく飲んだりはしてたけど、共作なんてしたことがないし、納期もタイトだから、それが実際できるのかもわからなかったし。

久野:ほんとに僕が"これが面白いと思う!"と無責任に発言したので、どう転ぶかはわからなかったから。

飯田:でも、電話の時点で國光の"あぁ、面白そうだな"という感覚はすごく伝わってきたから。ただ國光は納期をすごく気にしてました(笑)。

-そうですよね。ベスト・アルバムをリリースするのが決まったのが6月の半ばだったことも含めて驚きです。その電話で國光さんは飯田さんから"三島にすぐ連絡させる"と言われたんですよね。

高橋:瑞規君からの電話があったタイミングでは、まだ納期に余裕があったんです。でも、1週間くらい音沙汰がなくて――俺は"あ、この話消えたな"と思った(笑)。

久野:思いつきですぐ行動しちゃったから、契約上の確認をしたのがそのあとで、それに時間がかかっちゃって(笑)。

飯田:國光はその1週間気が気じゃなかったよね。愛ちゃんに喜びメール送るくらいテンション上がってたんだから(笑)。

高橋:僕もcinema staffがいろんな人が関わっていて、いろんな人が期待しているバンドであることはわかっているから、自分が制作に参加することに制約があることは理解していて。待っている間も"まぁ、なくなっても仕方がないな"という気持ちはずっとあったんです。だから、気にしないようにしました。とはいっても、瑞規君から連絡があった段階で喜び勇んで曲を作り始めて、立ち消えになったら立ち直れないなと(笑)。だから、ちゃんと正式決定してからにしようと思ってました。