Japanese
cinema staff
2014年03月号掲載
Member:辻 友貴 (Gt) 飯田 瑞規 (Vo/Gt) 三島 想平 (Ba) 久野 洋平 (Dr)
Interviewer:沖 さやこ
メジャー1stフル・アルバム『望郷』から1年弱でメジャー2ndフル・アルバム『Drums,Bass,2(to) Guitars』をリリースするcinema staff。シングル『great escape』がTVアニメ版"進撃の巨人"の後期エンディング・テーマに起用されたことでより勢いをつけたバンドは、アルバムに先駆け1月から3ヶ月連続で配信リリースを敢行。1月にはカプコン「モンハン 大狩猟クエスト」のテーマ・ソングに起用された『dawnrider』、2月はbloodthirsty butchersのカヴァー『2月/february・僕達の疾走』、そして3月にリリースされる『borka』はアルバムのリード曲でもあり、再び亀田誠治とタッグを組んだ。今回のインタビューでは、『great escape』以降のバンド活動と、その配信シングルについて話を伺った。
-まず『great escape』以降のバンド活動から追っていこうと思います。2013年の秋に開催された、辻さんが主宰するレーベル"like a fool records"の企画イベント、地元岐阜での自主企画イベント"OOPARTS 2013"はそれぞれいかがでしたか?
辻:like a fool recordsの企画は、僕がいちばん楽しかったんじゃないかと思うくらい、ずっとライヴを観てました。9バンド呼んだんですけど、お客さんもいろんなバンドを観てくれてたし、感触的にはすごく僕等っぽい面子を集められたし、いい企画ができたと思います。
三島:OOPARTSもそうですね。like a foolのイベントとは毛色が違うというか、呼んでるバンドやイベントの空気とは違うんですけど......あれは(地元の音楽シーンを活性化させるという)僕個人がやりたいことがかなり含まれているのもあるし。フェスまで行くか、現段階では断言はできないですけど、その足がかりはできたんじゃないかと思います。好きなバンドを呼びつつ地元のバンドもフックアップする――それを今この規模で、岐阜でできるのは僕らしかいない、という自信はちょっとついたかな。やって良かったと素直に思いますね。
-ソールド・アウトでしたものね。OOPARTSのブログでは三島さんが地元のお店を紹介なさっていたりして、地元の活性化にも繋がっていたと思います。
飯田:OOPARTSに向けてインタビューやラジオでもお店の話をしたら、岐阜県外の人が岐阜に来たときに僕らが紹介したお店にたくさん行ってくれていたみたいなんです。お店の人も喜んでくれてたから、そういった点でもやった意味はあるかなと思ってます。
三島:まだそんなに多くのものを巻き込めているとは思えないんですけど、一部でも貢献できたなとは思えたし。岐阜で面白いことをやっていくぞ!という空気は多少出せたんじゃないかと思いますね。勿論今年も考えています。
-11月に「dawnrider」がカプコン「モンハン 大狩猟クエスト」のテーマ・ソングになった旨がアナウンスされて、その頃に三島さんがTwitterで4月にリリースされるアルバム『Drums,Bass,2(to) Guitars』の青写真ができたとつぶやいてらっしゃいましたね。
三島:ああ、あれは酔っぱらって書いたんであんまり記憶にないですね(笑)。
-(笑)そのときのツイートにあった"憎しみ悲しみ苦しみ妬み嫉みをぶった切るような、突っ走るようなものにしたいと考えている"という言葉は、「borka」の"悲しみ 妬み 憤り 喜び 愛しみ 全てひとつになる"という歌詞に通ずるものがある気がしたので、この曲ができたことで青写真が見えたのかな、なんて思ったんですが。
三島:あ、実は「borka」とそれは関係ないんです。「theme of us」が書けたときに書いたつぶやきですね、きっと。それまではOOPARTSや『great escape』の流れがあったので"よし、アルバムを作るぞ!"という空気にはあまりなってなかったところはあって。「borka」と「dawnrider」は、もうちょっと早くできていたんで、この2曲の録音は実は9月ぐらいなんですよね。
-ああ、そうだったんですね。
だから「great escape」「borka」「dawnrider」は単品単品単品というイメージがあったんです。アルバムに入れるつもりではいたんですけど、取り敢えず他にアルバムの軸になる曲が欲しいなと思っていて。で、11月に「theme of us」が自然な流れでできて、歌詞もバッと書いて、一気に見えてきた感じはしますね。
飯田:『望郷』という自分たちが納得できるアルバムが作れて"次どうしようか?"というのはいつも話していたんですけど......ライヴを見据えて、お客さんに向けて、勢いのある、もっと振り切ったものを作りたいなとは漠然とありました。だから最初から"勢いのあるものにしていこう"という話をして、そういうアルバムにしていったんですよね。
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