Japanese
VIRGO × 岡峰光舟(THE BACK HORN)
2020年03月号掲載
音楽×芸術×ライフスタイルの融合をコンセプトにした、アパレル・ブランド"VIRGOwearworks"とSkream!による企画"VIRGO'S WARDROBE"。毎回ゲストにゆかりのあるアーティストを招き、"VIRGOwearworks"を通して、ファッション業界と音楽との繋がりを考える。第2回目は自身のライヴでもブランドのアイテムを着用しており、"VIRGOwearworks"にとって欠かせない存在であるというTHE BACK HORNの岡峰光舟氏を迎え、ディレクター YU氏との出会いをはじめ、様々な話を訊いた。
THE BACK HORN:岡峰 光舟(Ba)
VIRGOwearworks:YU(ディレクター)
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by 上坂和也
撮影場所:Flowers Loft
-おふたりは知り合ってどのくらいになるんですか。
岡峰:2007年くらいからだと思うので、もう10年以上になりますね。2007年にBRAHMANとthe band apartとTHE BACK HORNでBが付くバンドが3つ並ぶライヴを横浜のBAY HALLでやったんですけど(BRAHMAN主催イベント"tantrism vol.3")、その打ち上げで会ったのが最初だった気がする。
YU:あれ? それよりも前で、うちでじゃなかった(笑)?
岡峰:そっちが先でしたっけ。
YU:僕の記憶では、当時うちで友達と集まって宅飲み的なのをしていて、そこにご近所さんのBRAHMANのMAKOTO(Ba)も誘ったときに、"後輩連れて行っていい?"って連れてきたのが光舟で。それが最初だったと思う。
岡峰:当時よく、初台、幡ヶ谷あたりでMAKOTOさんと飲んでいたんですよ。スーパーで買い物していたらばったり会って、ついでに飲もうっていう流れもよくあって。それで"今日、俺の友達が家で飲んでるらしい"っていうところに連れて行ってもらったんですよね。
YU:マコちゃんが後輩連れて行くわ! みたいなのはあまりなかったので、珍しいなって思って、記憶にあります。
岡峰:行ったらちょうどORANGE RANGEのYOH(Ba)とかがゲームしてて、"ちゃーっす"みたいな感じで(笑)。YOHともそれが初対面でしたけど。
-そこから付き合いが濃くなっていくのは、何が大きかったんですか。趣味が近いなんて話も聞いているんですけど。
岡峰:趣味が近いっていうことでは、俺が最初に乗っていた車が小さい車だったんですよ。それを見て、"その身長でその車乗ってるのか"ってバカにしてきて。
YU:代々木公園で撮影をしてたらちょうど、光舟と当時付き合っていた今の奥さんが車に乗って来たんですけど。すげぇちっちぇ車から出てきて、"この車、ちっちゃ!"って思って。
岡峰:そうやってバカにされたんですけど、しばらく経ったら同じ車に乗ってるんですよ、この人(笑)。そういうことでは趣味が近いのかな。
YU:奇しくも僕が光舟を追いかけるような形になってしまっていて。家とかもそうなんですけど、引っ越し元から新居のエリアまで一緒という。なんなら光舟がうちに遊びに来たとき、"あ、この家、内見しました(失笑)" みたいな。
-図らずも同じようなものを選んでいるような。
岡峰:YUさんはベーシストとばっかりとつるんでる気がするんですよね。パーティー感がなくて楽でいいんです。アパレルの人たちとかヴォーカルの感じって、イエーイ! みたいなロック野郎のイメージがあるんですけど。そういうのがなくて楽でいい。ベースっぽい感じはあるかもしれない。
YU:そういうのはブランドにも反映されているかなと思いますね。
岡峰:そういう出会いから、BRAHMANとかと対バンしたときに打ち上げで会うようになり、VIRGOの展示会にも行くようになり、近所で飲んだりしつつ、という感じになっていきましたね。で、より深まったのは東日本大震災のときかな。震災後には一緒にいろんな場所に行きましたよね。
YU:石巻とかね。みんなでやっている幡ヶ谷再生大学っていうNPO団体があるんですけど。光舟は早い段階で、手伝いにきてくれて。あのときもベースばっかりが揃った日があったよね(笑)。難波(章浩/Hi-STANDARD/NAMBA69)君、光舟、YOH、MAKOTOみたいな感じで。
岡峰:ベース4人でユンボに乗って写真撮りましたもん。
-岡峰さんはファッションに関して、もともと興味はあったんですか。
岡峰:まぁキッズですからね。世代的にはAIR JAM世代で、YUさんは5つくらい上になるのでAIR JAMど真ん中の世代で。僕らはそういうバンドを見てた側というのもあって、当時の音楽シーンとアパレルとかは密なイメージだったので、バンドマンがデザインをやっていたりもするし、普通にお店でも働いていたりするのを見ていたんですよね。だからバンドやファッションがカルチャーを作っているのは自然で。ただ自分がバンドをやるようになったときには、あまりそういうことを想像してなかったんですけどね。
YU:そもそもVIRGO着る前ってどういうものを着てた?
岡峰:montageとか着てましたね。ただ、ファッションの話なのに申し訳ないんですけど、服を買うときの基準が"流行り廃りのない来年も着れるもの"を掲げていたので。VIRGOは、そういうところでもハマったんですよね。ずっと着てますからね。
-スタンダードと呼べるもの、普遍性というのはありますね。
岡峰:もちろんシーズンものでかっこいいものはあるんですけど、何年前のものでも普通に着れるというか。オーセンティックなものっていうか──って今、無理して使いましたけど(笑)。
YU:オーセンティック・ウェアですからね、うちは(笑)。でも本当に、モデルとしてもいろいろ着てくれたりもしたよね。
-Samurai magazineでのVIRGO企画ページでモデルにもなってますね。そのときはなんでモデルに岡峰さんを選んだんですか。
YU:単純にうちの服が似合っててかっこ良かったからですね。その前がTOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU)とかYOHにも出てもらったのかな。
岡峰:そのあとにKOHKI(BRAHMAN/Gt)さんとやったんですよね。
YU:KOHKIと光舟に出てもらったんですけど、ふたりともロン毛で、世界観があってかっこ良くて。うちの服も今よりももうちょっとディープで毒っぽい感じでもあったので、それがいい感じにハマって、かっこ良く撮らせてもらった感じでしたね。
岡峰:モデル経験なんてないから、どうしていいものかというのはありましたけど。
-岡峰さんはライヴでもVIRGOを着用してますね。
岡峰:出会って、結構早い段階からだったと思いますね。それも、年を追うごとにバージョンアップしてて。同じようなスタイルのパンツでも、改良が重ねられてより動きやすくなっていたりするんですよ。そうなるとライヴでも細身のパンツでいけるようになるので。常にアップデートされているなと思いますね。
-こういうのが欲しいんだっていう話もするんですか。
岡峰:しますね。ただ俺の場合、1年くらい着たあとに、やっぱこれがいいなとかこれが好きだなっていうのを言うので。YUさんはどうしても作り手だから次のこと、次のことって考えているから、たまに忘れていたりするんですけどね。それ、なんのやつや? って(笑)。
YU:細かいんですよ。タグのことでも怒られたりしますし。"ここに、このタグはいらないんじゃないですか"とか。めちゃめちゃ余計なお世話だなって思って聞いてますけどね(笑)。飲んでて、朝5時以降になるとだいたい岡峰さんそういうモードに入ってくるので。
岡峰:そのくらいの時間になるとなんの話をしたかあまり覚えてないんですけどね(笑)。でも、言えば微調整してくれたりするし。そういうのをやっていくうちに、THE BACK HORNでVIRGOとツアーのTシャツのコラボをしようとか、そういう話がだんだんと出てくるようになってきて。
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