Japanese
鶴 / ONIGAWARA
Skream! マガジン 2025年11月号掲載
2025.09.11 @下北沢LIVEHOLIC
Writer : 西平 歩由 Photographer:小山田 祐介
"あの日の2マン再び"。イベント・タイトルにもある通り、5年前に下北沢LIVEHOLICで行われたツーマン([新春 鶴×ONIGAWARA 待望のツーマン "大新年会" supported by Skream!)が、同会場の10周年を記念して奇跡の復活を果たした。笑いあり、感動あり、特別なコラボもあり――ONIGAWARA結成前、竹内電気時代から縁を持ち、キャリア的にも近く、ほぼ同世代の2組がワイワイと楽しみ合い、祝祭のムードときらめきに満ちたひと時の模様をお届けする。
フロアを赤と青のペンライトが鮮やかに染め上げるなか、先陣を切って登場したのは"スーパーJ-POPユニット"ことONIGAWARAだ。"おっさんの実力見せてやるよ!"と斉藤伸也(Vo/GAYA/Prog)が煽り披露したのは「ポップミュージックは僕のもの」。バンドでもアイドルでもない独自のスタンスを歩んできた彼等だからこそ歌える、誰かを好きな気持ちに正直であることや自分らしく楽しむ大切さがまっすぐ胸に届く。続く「シャッターチャンス'93」では軽快な渋谷系サウンドに自然と身体が揺れる。キャッチーな振付やクラップで会場に一体感が広がるなか、"スーパーシャッターチャンスタイム"には特別ゲストとして鶴がサプライズ登場。この日限定の"鶴ポーズ"やハートポーズを5人で披露し、滅多に見られない光景にオーディエンスからは歓声が上がる。「ボーイフレンドになりたいっ!」では竹内サティフォ(Vo/Gt/Prog)のクールでファンキーなギター・ソロが炸裂。"僕は君の、君の、鶴のボーイフレンドになりたいんだよ"(竹内)と宣言するとフロアは黄色い声援に包まれ一段と熱を増す。
「目立ってます」でメイン・ヴォーカルを務めた斉藤がフロアにマイクを向け、鶴のメンバーよりも目立っているか問いかける。拳を突き上げ"目立ってます!"と大きな声でオーディエンスが応え、満面の笑みを浮かべる斉藤の姿に思わずこちらの口元もほころんだ。夏の終わりの切なさを描いた「夏フェスなんて大嫌い!!なんちゃって」では"こんばんは、鬼です"と鶴の自己紹介をオマージュし、ユーモアたっぷりに会場を沸かせる。MCでは2020年1月にも鶴とツーマンを行ったことを振り返り、"5年越しに再び対バンできるのはLIVEHOLICのおかげ。これからもONI鶴でやりたい"と喜びを語った。
「恋のメリーゴーランド」のアップテンポなリズムと竹内の甘い歌声が観客を一気に惹き込み、"目がめっちゃ死んでる"人特有のあるあるや、誤解されやすい悩みをコミカルに歌い上げる「MEGA☆DEATH」で場内はさらに盛り上がりを見せる。ラストを飾ったのは「タンクトップは似合わない」。斉藤の"次が最後の曲です!"という言葉に惜しむ声が響くなか、みんなで一緒に手を振り、人文字を作りながらクライマックスへ。笑いと感動が入り混じり、これぞ最高のエンターテイメントと思わせる濃密な1時間は、文字通りあっという間に幕を閉じた。
THE JACKSON 5「I Want You Back」が会場に鳴り響き、後攻でステージに姿を現したのは鶴。開幕を飾ったのは、優しさだけでは足りない、そんな思いをソウルフル且つ時にシニカルに響かせるナンバー「アイニードンデー」だ。秋野 温の渋みを帯びた声は、ヒリヒリとした情感と大人の余裕を同時に感じさせ、3ピースとは思えない迫力ある音圧が一瞬で観客の心を掴む。神田雄一朗が刻むグルーヴィなベース・ラインが会場を震わせ、"こんばんは鶴です"と軽妙に挨拶すると、"ONI/GAWA/RA"のコール&レスポンスへ。笑いと熱気が混在し平日の夜を忘れさせる解放感が広がっていく。
MCではONIGAWARAとのツーマンを"鶴GAWARA"と呼び、長年活動を続けてきたからこそ味わえる喜びや、古くからの仲間のような2組との関係性に触れ、感慨深そうに笑みを浮かべた。続いて演奏されたのはメジャー1stアルバムからの「リズム」。久しぶりに披露された一曲に、フロアからは感嘆の声が上がる。柔らかな旋律と笠井"どん"快樹(ドラム)のタイトなビートが心地よく響いた。「ミッドナイト」では、ミドル・テンポの落ち着いたサウンドが夜の深まりを連想させる。"おもいきり二人で夜更かしをしよう/僕たちの今日は続くよ"と歌い上げ、この夜が終わらないでほしいと思わせる幻想的な余韻を残した。
ステージにONIGAWARAを招いて「sexy sexy」(竹内電気カバー)をセッション。通常2人で担うギター・パートを秋野が1人で弾きこなす姿に観客は熱視線を送り、同時に秋野の誕生日を祝う場面では"sexy誕生日"というゆるさ全開の祝福で会場は温かな笑いに包まれた。決めるときは決め、肩の力を抜くときは抜く、そのバランス感覚こそが彼等らしい魅力だろう。
来年は"つるの年"。バンドとして5周目となる47都道府県ツアーを目前に"今夜をワイワイ乗り切って、一緒に夜を越えて行こうぜ!"と「夜を越えて」を披露すると、クラップや歓声で応えるフロアはさらに熱を帯びていく。「正解はないのだ」では、笠井の豪快なハイハットが鳴り響き、悩みや迷いを吹き飛ばすような勢いが背中を押して、観客を勇気づけた。本編ラストとなったのは「ソウルメイト今夜」。秋野の"ライヴハウスでまた会いましょう"という言葉と共に始まり、会場から大きな拍手が巻き起こる。躍動感のあるベース、正確無比なドラム、ファンキーなギターが絡み合うグルーヴに、観客も"トゥルトゥールー"とこの日一番の熱唱で応えた。
アンコールでは"せっかくONIGAWARAも一緒だから交ざってワイワイしようよ"と「踊れないtoフィーバー」で大団円。腕を高く掲げ、リズムに合わせて手拍子が響き渡り、会場全体がダンスホールさながらの盛り上がりに包まれる。同世代であり、竹内電気時代も含めると活動歴も近い2組だからこそ作り上げられるピースフルで熱い時間。多幸感に満ちた10周年を祝うに相応しい最高の一夜となった。
[Setlist]
■ONIGAWARA
1. ポップミュージックは僕のもの
2. シャッターチャンス'93
3. ボーイフレンドになりたいっ!
4. AIの言う通りそのままに僕の歌だけは作らせない
5. 目立ってます
6. ホップステップLOVE
7. ムーンライト
8. 夏フェスなんて大嫌い!!なんちゃって
9. 恋のメリーゴーランド
10. MEGA☆DEATH
11. Eじゃん
12. タンクトップは似合わない
■鶴
1. アイニードンデー
2. スライダー
3. リズム
4. ミッドナイト
5. 桜
6. sexy sexy(竹内電気カバー)
7. 夜を越えて
8. 正解はないのだ
9. ソウルメイト今夜
En1. 踊れないtoフィーバー
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