Japanese
"METROCK"、第2弾出演アーティストにオーラル、緑黄色社会、SHE'S、LONGMAN、ラッキリ、Kroi、オレンジスパイニクラブら決定。日割りも発表
2022.02.22 12:00
5月14日、15日に行われる"OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2022"、5月21日、22日に行われる"TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2022"の第2弾出演アーティストが発表された。
出演が決定したのは以下のラインナップ。
アイビーカラー(大阪のみ)
打首獄門同好会
THE ORAL CIGARETTES
Ochunism(東京のみ)
オレンジスパイニクラブ(大阪のみ)
Kroi(大阪のみ)
SHE'S
-真天地開闢集団-ジグザグ(東京のみ)
バックドロップシンデレラ(東京のみ)
ユアネス(東京のみ)
Lucky Kilimanjaro(東京のみ)
緑黄色社会
LONGMAN
また、日割りも発表されている。
▼イベント情報
"OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2022"
5月14日(土)、15日(日)METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)
OPEN 9:00 / START 11:00
■5月14日(土)出演アーティスト
アイビーカラー [NEW] / 雨のパレード / 打首獄門同好会 [NEW] / ジェニーハイ / 東京スカパラダイスオーケストラ / 04 Limited Sazabys / yama / LONGMAN [NEW]
■5月15日(日)出演アーティスト
THE ORAL CIGARETTES [NEW] / オレンジスパイニクラブ [NEW] / Creepy Nuts / Kroi [NEW] / Saucy Dog / SHE'S [NEW] / SHISHAMO / Novelbright / フレデリック / マカロニえんぴつ
"TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2022"
5月21日(土)、22日(日)新木場 若洲公園
OPEN 9:30 / START 11:30
■5月21日(土)出演アーティスト
雨のパレード / 打首獄門同好会 [NEW] / Saucy Dog / SHISHAMO / -真天地開闢集団-ジグザグ [NEW] / バックドロップシンデレラ [NEW] / 04 Limited Sazabys / マキシマム ザ ホルモン / yama
■5月22日(日)出演アーティスト
THE ORAL CIGARETTES [NEW] / Ochunism [NEW] / Creepy Nuts / SHE'S [NEW] / Novelbright / BiSH / フレデリック / ユアネス [NEW] / Lucky Kilimanjaro [NEW] / 緑黄色社会 [NEW]
https://metrock.jp/
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手つかずの、などの意味を持つ"Unspoiled"と冠した本作。今の生き生きとしたKroiが"自然のまま"収められた印象だ。オリエンタルな幕開けから、「Green Flash」、「Signal」でお得意のファンキーなKroiが顔を出したかと思えば、「GAS」はぶりぶりの轟音ロックで、驚きと同時にライヴでの盛り上がりを想像して楽しいし、その流れで突入する「Hyper」は怪しいムード全開で、ホーンまで携えてかなりかっこいい。さらに"ダイドーブレンド"のブランド・メッセージ"好きに、まっすぐ。"から着想を受けて書き下ろされたというまさに規格外の展開のタイアップ曲「Amber」に、ラストの「風来」~「明滅」は開放感もあり、野外で聴くと心地よさそう。歌唱も演奏も、こんなにもカメレオン的に乗りこなせることにただただ賛辞を贈りたい。(稲垣 遥)
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"MAGNET"というタイトルには人を惹きつける引力の意味が込められているとのことで、そんなコンセプトを持ったうえで制作に臨んだメジャー2nd EPは、初めて体験するような刺激的な音や展開がちりばめられた、型にはまらないKroiが堪能できる1枚に。だが聴き手を圧倒するだけでなく、相変わらず"おっ"と心躍らせるような心地よさがどの曲にもあるのがさすがで、何度も繰り返し聴き入ってしまう。そんな楽曲群の中でも、泣きのギターとレトロな鍵盤の音色でブルージーに聴かせるインスト「cranberry」では彼らのルーツを感じさせるし、ラスト・チューン「風来」はその名の通り風で吹き寄せられるような軽快で爽やかな仕上がりで、実験的でありながらも幅広いリスナーの心を掴めそうな技ありの作品だ。(稲垣 遥)
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TVドラマ、CM、番組テーマ曲のタイアップ、そしてファッション・ブランドとのコラボやKing & Princeへの楽曲提供など、さらに幅広く彼らの名を目にすることが増えたのを実感するなか、満を持してのアルバムが到着。だが、落ち着いたムードのメロと各楽器の音がドカンと押し寄せるサビとの緩急が凄まじい「Pixie」をはじめ、どれだけリスナー層を広げても、彼らの独創性は失われることがなく、予想を気持ち良く裏切るKroiサウンドを鳴らし続けている。また、ボサノヴァっぽいリズムやアコギの涼しげな音色が彼らにしては新鮮に感じる「Not Forever」、ゴキゲンなインスト「banana」、バカンス感満載の「熱海」など季節感のあるナンバーもあり、この夏のお供に自信を持っておすすめできる1枚に!(稲垣 遥)
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今年全国デビューを果たして以降勢いを加速中のKroiによる新EP。フル作含め今年3枚目のフィジカルというスピードにも驚きだが、さらに望外なのはそのクオリティの高さだ。本作も先行曲「Juden」から飛びっきりファンキーに腰から躍らせる。ぶりっぶりの関 将典のベース含めソロ・パートも盛り込むソウルフルな同曲だが、内田怜央のヴォーカルは繊細というのもユニーク。一方、全体としてはこれまでよりファンク以外の要素が強まり、新たなミクスチャー感を堪能できるように。益田英知(Dr)が作詞に参加したハイビートでスタイリッシュなロック・チューン「Rafflesia」や、ムーディに振り切った「WATAGUMO」など、新たな武器も携え、洗練された印象を与える。彼らを追ううえで重要作となりそうな1枚。(稲垣 遥)
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愛媛発のLONGMANが、メジャー1stアルバム『Just A Boy』をリリース。今作は、メロディック・サウンドと、哀愁感がほどよく混じってブライトさが際立ったメロディ・ライン、心をダイレクトに貫いていくひらい(Gt/Vo)とさわ(Vo/Ba)の男女ヴォーカルという、彼らの武器が惜しみなく発揮された。たくさんの曲からベストなものを選んだという選りすぐりの作品で、十八番的な曲を磨くだけでなくスウィングしたビートの曲や試みのあるリズムも導入し、LONGMANとして昇華。ひらいのヴォーカル・パートが増え、より男女の声のコントラストが強化され、またサビで極上のふたりのハーモニーを聴かせるなど、丹念に曲を磨いていることがわかる。"1st"アルバムに相応しい力作だ。(吉羽 さおり)
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現メンバーになって7年、LONGMANが初のシングルをメジャー・デビュー盤としてリリース。表題曲「Wish on」は、歌詞以外は活動休止中に作られており、2年の時を経てついに完成した楽曲。苦難を乗り越えメジャー・デビューを掴み取った彼らだからこそ、歌うことができる等身大の歌詞にも注目してほしい応援ソングとなっている。「No End」は、約1分と曲が短いながらも、これぞメロコア! という疾走感に満ち、ひらい(Gt/Vo)とさわ(Vo/Ba)の掛け合いもあり、LONGMANの良さがすべて詰まった楽曲だ。そしてラストを飾る「Journey」は、最初からスピード感のあるギター・リフと英詞、さわの歌声をメインとした日本語オンリーのサビが爽快のひと言に尽きる。(新地 駿平)
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愛媛発のパンク・バンド。名前はLONGMANでもメイン・ヴォーカルは女性である。未来に向かってまっすぐに進むんだというバンドの想いを体現するように、疾走感溢れる7曲が並んだミニ・アルバム。このバンドの魅力はズバリ、シンプルなことをシンプルに鳴らしていることだ。男女ツイン・ヴォーカルの3ピースならばメンバーひとりが担う役割の数は多いはずなのに、難しさや複雑さといった印象を聴き手に一切与えない。カラッとしたテンションの中でキメのひとつひとつがスコーンと決まっていく様子が潔く、非常に爽快である。この夏は"MONSTER baSH2015"、"SUNBURST2015"といった四国のフェスに出演。こんな音楽を浴びながら汗をかけばさぞ気持ちいいことだろう。(蜂須賀 ちなみ)
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"君がシャイだって関係ない"の歌通り、灼熱の夏を問答無用で腰から踊らせるパワー・チューン「Dancers Friendly」で幕を開ける本作。ファンを公言するやす子出演MVも微笑ましい「かけおち」は、フルートとダンス・ビートの新鮮な掛け合わせに身体のみならず心も躍る。かと思えば感傷的な「Find you in the dark」で暗中模索のリスナーに寄り添う姿勢も明示。ラッキリの"何も考えずに踊ろう"というのは、纏わり付く思いが本当は0ではないのを知っているからこそのメッセージ。だから心を掴んで離さないのだ。フレーズのループや熊木幸丸(Vo)以外のメンバーの声も効果的に取り入れる等、持ち味も遺憾なく発揮し、幕張メッセへ向けギアを上げていく。(稲垣 遥)
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今年結成10周年を迎えるLucky Kilimanjaroから、"次の10年"を踊るためのニュー・シングルが到着した。表題曲の「実感」は、熊木幸丸(Vo)がバンドが活動10年目を迎えたことを受けて、バンドを継続させる情熱をテーマに書いた曲。メロディは憂いを、BPMは焦燥感をたたえている一方、"100年の愛を咲かせて"と悠久の時に想いを馳せている。常に"今"の音楽を書いてはリリースしてきたこのバンドの生きる速度、"永遠なんてない"という前提に対する解、半永久的に遺るものを作る音楽家のロマンが1曲に凝縮されているようで、シンプルながら深みのある曲だ。2曲目の「次の朝」は、問いが尽きないこの世界で生きる術としてダンス・ミュージックを提案してきたバンドの哲学のど真ん中を突くナンバー。(蜂須賀 ちなみ)
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"楽しい"ばかりがダンス・ミュージックではない。日々の生活から生まれる明るいだけではない感情と、どうにか手を取り合おうとすることが"踊る"ことだ。そう発信し続けてきたLucky Kilimanjaroらしい秋の配信シングル。表題曲「無限さ」は静かなところから始まり、じわじわと盛り上がってから、再び静かな場所に還るという山型の構成。孤独に寄り添い、イマジネーションの世界へ連れ出してくれる音楽は温かく、熊木幸丸(Vo)の"悲しみと並走する"という言葉も、まさにといった感じ。"狭い部屋だって宇宙になる"という歌詞に共感を覚えるリスナーも少なくないだろう。2曲目の「靄晴らす」は、モヤモヤした気持ちをひたすらに歌うことで踊るという、非常に人間的な楽曲。(蜂須賀 ちなみ)
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今年もLucky Kilimanjaroの夏がやってきた。そう思いながら、気づけばこの2曲をエンドレス・リピートしているリスナーも少なくないだろう。なんてったって今年のシングルも超踊れる。表題曲「後光」はどこか涼しげで、しかし聴けば聴くほど熱量が感じられるフィルター・ハウス。ファルセットがメインのヴォーカルは"歌う"というよりもサウンドと一体化していて、楽曲の雰囲気作りに貢献している。ダンス・ミュージックの主人公はこの音に揺れるあなた自身だと伝えるうえで、"後光"をモチーフとする歌詞もユニークだ。カップリングの「でんでん」は浮遊感のあるサウンドも、ニロ抜き音階のメロも、歌詞も、とにかく中毒性が高い。声だけで成立している箇所も意外と多く、実験的な楽曲だ。(蜂須賀 ちなみ)
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アルバム・リリースを重ねるたびに曲ごとのサウンドのテクスチャーが明確になってきた、その最新形がこのメジャー4thアルバム。ハウス/テクノ・ビートが多めだが、そこに乗る日本語の新たな用い方もユニークだ。"一筋差す"という感覚的なフレーズをリフのようにビルドしていく「一筋差す」に始まり、「Heat」も歌詞がビートになっている印象。"掃除の機運"というなんともユニークなタイトルを持つ曲では、ブラスのサンプリングがグルーヴを作り、「地獄の踊り場」はドラムンベースに現行の海外シーンも90年代UK感も漂う。そんなダンサブルなアルバムの中で、オーセンティックなリズム・アンド・ブルースのスウィートネスを現代にアップデートしたような「咲まう」や、シティ・ポップ寄りの「山粧う」が実に新鮮なフックに。(石角 友香)
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1曲目から隙間の多さとドゥーワップなのかハウスなのか? 不思議な気分にアゲてくれる「I'm NOT Dead」に驚かされる。曲の前半をあえてビートレスにする「ZUBUZUBULOVE」や「果てることないダンス」もユニーク且つ、現行の海外シーンと共振する音像だ。先行配信されていた「踊りの合図」ではグッと生感のあるボサノヴァ~サルサ・テイストが飛び出し、「無敵」のアフロ・リズムによって、さらに身体が反応する。ラッキリには珍しい一夜限りの経験を思わせる「足りない夜にまかせて」に漂う、深夜のフロア感もリアルだし、同時にまだ部屋でひとりモヤモヤを抱える今の心情に重ならなくもない。逡巡もありながら、リスナーを外へと解放する「人生踊れば丸儲け」などなど、アクションを促す痛快なアルバムだ。(石角 友香)(石角 友香)
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Lucky Kilimanjaroの夏がまたやってきた。タイトル・トラック「踊りの合図」はサンバのリズムを取り入れ、私たちの本能に訴え掛けて、制約だらけの日々に凝り固まり萎縮した心と身体を開放する。南米の情熱的な部分だけでなく、涼しいギターとシンセの音色、そこに時代劇"七人の侍"の登場人物や、"苦しいでござんす"なんて歌詞が出てくる彼らならではのミックス感が趣深く楽しい。そして、"わずらいは踊りの合図"という言葉には、今日を共に生きる人へ寄り添う想いも感じずにいられない。c/wの「あついきもち」はメロウなサウンドの中で、"愛とは?"を描くナンバーだが、恋人や家族の範囲に収まらない、スケールの大きな繋がりを篤実に歌うラヴ・ソングに目頭が熱くなる。(稲垣 遥)
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「太陽」や「夜とシンセサイザー」などの直近シングルや、先行公開された「MOONLIGHT」の時点で、そのサウンドの幅広さに再生するたび驚かされていたが、本作『DAILY BOP』はその音への探究心や、チャレンジの賜物と言えるアメイジングなアルバムとなった。新曲では、シンセ以上にギターが効いたトラックや、チルなムードを湛えた曲も新鮮でいいし、サウンドの多彩さ以外の面では、言葉遊びとメッセージが絶妙に入り交じる「ペペロンチーノ」が個人的にはお気に入り。とあるヒップホップ・ナンバーのフロウの引用にもときめいた。この意気軒昂な1枚のリリースから4日後に、自身最大キャパの有観客ワンマンとなる野音公演を開催すると思うと、鼓動はますます高まるばかりだ。(稲垣 遥)
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前作『太陽』と対照的な"夜"がテーマのナンバー。これまでも彼らが夜を描いた曲はあったが、この曲はいろいろ考え込んでしまう夜半、先が見えない漠然とした不安も孕んだ夜を鮮明に映し出す。そして、それを半ば強引に、願いにも近い形で励ますのがシンセサイザー=ラッキリ、ひいては音楽の存在。過去最高に強勢でビリビリくるサビのサウンドと、"あなたのかわりに泣けないけど"と甘すぎない正しい姿勢を貫きつつも、しっかり背中を押す熊木幸丸の歌に奮い立たされるパワーチューンだ。c/wはDISH//に熊木個人で提供した「SAUNA SONG」のセルフ・カバー。DISH//Ver.よりテンポを落とし、サウナのまったり感がありつつも、水風呂で締めるようなキリッとしたメリハリも感じられ、聴き比べるのも楽しい。(稲垣 遥)
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結成以来、一貫して"踊ろう"と打ち出してきた彼らだが、ダンスはダンスでもこう来たか! という「太陽」。南米の部族的なビートから始まりつつ、サビでは"さぁ踊らにゃ損!/踊れや!ほいやっさ!"と神輿の掛け声のような言葉を乗せる展開には驚きだ。注目を集め始めたバンドだが、都会的、洒脱なといった決まった枠には収まらないし、もっと根本的な部分で踊りたいという意志の表れなのかも。ヴォーカル 熊木幸丸以外のメンバーも参加した自由な掛け声も相まってなんとも愉快で、歌詞中の遊び心も粋だ。一方の「Deadline Dancer」は、実際に熊木がRECの締め切りに追われるなかで書いた曲ということで、夏休みの宿題を終わりのほうにバタバタとするタイプの人には、耳が痛いながらも楽しい曲のはず。(稲垣 遥)
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"エモめの夏"。真っ向から掲げたこのタイトルでまず興味を惹かれたラッキリの2曲入りシングル。表題曲は、イントロからクラップ音と清涼感のあるシンセがプールの水面のようなきらめきを感じさせる、まさにサマー・チューンだが、ベースも効いていて、サビで縦ノリにもなれるというのが彼らとしてはちょっと新鮮だ。そして、歌詞の面では、恋をして今までの自分ではいられない心もとなさも孕みつつ、"誰がなんと言おうと うるせぇで片がつく"と、自分本位になってしまうくらい舞い上がる気持ちが描かれている。もう一方の曲「新しい夏を駆けて」もまた夏を歌うナンバーだが、こちらは浮遊感たっぷり。熊木幸丸の歌声も含めて涼しげなのに、怒濤のサビが畳み掛けるラストは至極のメロディに胸が高鳴ってしまう。やられた。(稲垣 遥)
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"!magination"と冠された今作は"想像力を持った人が、力を発揮できるような世の中になれば"という本誌インタビューでの熊木幸丸(Vo)の言葉が形になったような作品だ。彼らの真骨頂であるシンセ・サウンドを改めてより鋭くした「Drawing!」、Bメロがない淡々としたスピード感が心地いい「RUN」などだけでなく、ゆったりした曲が続く部分があり、彼らとしては新鮮。曲調が多彩なぶん、様々な気持ちに寄り添ってくれる仕上がりに。また、缶を開ける音やため息など日常の音が随所に織り交ぜられており、遊び心と共に親しみやすさも感じられていい。5月のLIQUIDROOMワンマンは即完で追加公演が決定したラッキリ。ターゲットを絞らない彼らのメッセージは、今作でより広く染み渡っていく。(稲垣 遥)
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2019年6月から4ヶ月連続でリリースしたシングル表題曲4曲に新曲「FRESH」を加えた、メジャーからの2nd EP。これまでのイメージにあるハウス/ディスコに接近した「風になる」と「HOUSE」、UK発の2ステップと日本の風情を感じる歌が融合した「初恋」、トラップのプロダクションをルーツにしたポップの進化と共鳴する「Do Do Do」、その線上にありながら、コーラスの強いアタックが印象的な、"新しい物事との出会い"によって開かれる感性の大切さを歌った「FRESH」と、それぞれの色を持った4曲と共に、Lucky Kilimanjaroがこの1年で獲得したポップ・ミュージックとしての強度を、まとめて味わえる1枚だ。(TAISHI IWAMI)
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4作連続リリースの最終章は、"初恋"というタイトルから甘いメロウ・チューンか、爽やかでキラキラしたナンバーを想像したが、そんな予想を超えてきた、90年代後半~2000年前後に流行した2ステップを前面に押し出した、少し揚力のある曲。しかし、そこに淡々としつつも存在感のある熊木幸丸の声色が乗ることで、懐かしいというより、むしろ新鮮な空気を醸成するのが面白い。また、"初恋のような傷"という言葉に象徴されるように、恋の最中のときめきではなく、恋が終わった瞬間を丁寧に描いた詞のひとつひとつも多くの人に沁みるだろう。一方c/wでは、すべての人に平等に訪れる朝に対し、"君はどう迎えたい?"とリスナーの生活の底上げを図る、静かなるメッセージ・ソングを響かせている。(稲垣 遥)
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4ヶ月連続リリースの第3弾となるシングル『Do Do Do』。表題曲は、ゆるく肩の力が抜けた第2弾の「HOUSE」とはまた違い、自身を奮い立たせるような強いメッセージが込められたミドル・チューンとなっている。"今自分が何者かなんて自分自身で決めなよ"、"自分の意思を決めたら/それを信じるまでだ"など、そのひとつひとつのワードに背中を押されるリスナーも多いのではないだろうか。また、メロウで風通しのいいエレクトロ・サウンドも心地よく、場面ごとで変わるビートの音色も聴きどころだ。c/w「愛してる」は、タイトル通りストレートに愛を伝えるナンバーとなっているが、情熱的すぎるように思える"愛してる"という言葉も涼しく、穏やかでスッと胸に入ってくるところがいい。(三木 あゆみ)
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表題曲「HOUSE」は、BPMが125前後のハウス・ミュージックであり、家で自由に踊ろうと歌っているという意味でも"ハウス"ミュージックだ。清涼感溢れる「風になる」に続く4ヶ月連続リリース企画第2弾は、そんなスピード感と脱力感を持ち合わせるユニークな1曲となった。他人の目なんて考えずに好きなことをしようというメッセージを、"やろうぜ!"と強く促すのではなく、"家の中だったら何も気にしなくて大丈夫でしょ?"と優しく提案する感じが、なんともラッキリらしい。加えて、カップリングの「車のかげでキスを」では、海の中を漂うようなサウンドにピュアなフルートの音色を重ねて青い夏のひと幕を描き、バンドの多彩さも印象づける。(稲垣 遥)
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4ヶ月連続シングル第1弾は、ストリングスのピチカートのワンフレーズが、冒頭からラストまで3分間同じリズムで鳴りっぱなし。その中を変化していくメロディとシンセサイザーや効果音が楽しい曲だ。繰り返すコードはフラットな感覚ながらも、とびっきりの清涼感があるのは、楽器隊の音作りとクラップなどのアクセントがあるからだろう。熊木幸丸(Vo)のメッセージもより伝わりやすいまっすぐなものとなっており、"どこへでもゆける勇気をあげる"と歌うように、1日の始まりや、気分を切り替えたいとき、何か新しいことをするときなどに心と身体を軽くしてくれる。カップリングの「君が踊り出すのを待ってる」ではローを出しつつ、横揺れできるムーディなグルーヴ感が味わえて、ひたすら心地いい。(稲垣 遥)
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リスナーの心を躍らせることを目的とした6人組エレポップ・バンドが、メジャー1st EPを完成させた。一聴してまず耳に飛び込んでくるのは、2台のシンセサイザーが飛びっきり鮮やかに彩る洒脱なダンス・ミュージック。だがそこに乗るのは、熊木幸丸(Vo/Sampler)による、時には怒りも孕むほど強い意志を持った日本語のメッセージだ。そして"色あせたユニットバス"、"謎に高いカマンベール"など、なんとも生活感のある等身大のフレーズも盛り込まれており、この絶妙な融合が実にユニークだ。ステップを踏んで踊りたくなるような彼らの代名詞的な曲も存分に楽しめるが、約6分あるメロウでロマンチックなナンバー「Purple Dancer」では泣きのギターも聴かせ、軽やかな面以外も見せてくれる。(稲垣 遥)
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SHE'Sの新作は、朝日が差すようなイントロ「Dull Blue (intro)」ののち、積乱雲を意味するタイトルの通り清廉で美しいピアノ・ポップ「Cloud 9」で幕開けする。同曲が先行発表されたことから、彼等らしいストレートな魅力のある作品になったのかと思いきや、'80s洋楽ロック・テイストな音像の「I'm into You」、ロマンチックに踊れるミドル・ポップ「No Gravity」、ライヴで壮大さを増し強力なパワー・チューンになりそうな「Kick Out」と、幅広く楽しませてくれる。クワイアとブラスが温かく包み込む「Alright」、ラスト・ナンバー「Memories」まで聴き終えたとき、あなたのどんな"記憶"も人生の彩りとして受け止められているはず。ジャケットに書かれたSHE'Sっぽいメッセージにもほっこり。(稲垣 遥)
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SHE'Sが1年7ヶ月ぶり、6枚目のフル・アルバム『Shepherd』をリリース。本アルバムには、バンドにとって初のアニメーション映画への書き下ろしとなった楽曲「Blue Thermal」をはじめ、TBS系"王様のブランチ"テーマ・ソング(2022年4~9月)「Grow Old With Me」、軽快なカントリー調に仕上げたリード曲「Boat on a Lake」、打ち込みと生音が絡み合うアグレッシヴなピアノ・ロック「Raided」など、全11曲が収録される。また本作に収められた新曲は、全楽曲のソングライティングを担う井上竜馬(Vo/Key)がパウロ・コエーリョによる小説"アルケミスト 夢を旅した少年"から着想を得て制作されたようで、コンセプト・アルバムの趣もある意欲作になっている。(山田 いつき)
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'22年2月の日本武道館公演の模様を収めた、SHE'S初のライヴ映像作品。SHE'S 10年の軌跡と言うべき音楽的に豊かな楽曲群を表現する心のこもったバンドの演奏、そしてメンバーに"声を出してないはずやのに一緒に歌っているような感覚です。聞こえてくる。そんな感じがする"と言わしめた観客がともに作り上げたあの日の温かな空気が、純度高くパッケージングされている。メンバーが終始いい表情をしているのがたまらない。弦楽カルテット+ホーン隊含む11名編成で届けた22曲をMC含めノーカットで収録。結成10周年の集大成と呼ぶに相応しいライヴの模様をしっかりと記録したファン必携のアイテムだ。完全数量限定盤にはドキュメンタリー映像や全31曲のMVも収録。(蜂須賀 ちなみ)
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"ブルーサーマル"とは上昇気流の意味。航空部をテーマにしたアニメ映画"ブルーサーマル"の主題歌&挿入歌を収録した、2022年第1弾シングルだ。主題歌「Blue Thermal」は、まさに青く澄み切る大空が似合うブラス・バンドに乗せて、痛みを抱えながらも夢に向かう熱い想いが綴られる。"パーフェクトブルー"、"雲"、"気流"などアニメの世界観に寄り添ったワードを散りばめながら、そこにはバンド自身の在り方もくっきりと重なる。一方、挿入歌「Beautiful Bird」はホーリーなハーモニーで紡ぐ静謐なバラード。"君"の存在が"僕"を未来へと導くという歌詞は、これまでSHE'Sが多くの楽曲で歌ってきたテーマにも通じる。初の武道館ワンマンを経たSHE'Sの11周年の幕開けとなる1枚。(秦 理絵)
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4thアルバム『Tragicomedy』に引き続き、傑作アルバムの到着だ。バンドの10年が詰まった「追い風」を発端に彩り豊かに展開する構成は、未来への広がりを感じさせるもの。ジャンルレスでいたいという考えを持つバンドだけに幅広いアプローチには納得だが、加えて、どんな人も完璧じゃない、しかしそれこそが個性だと謳う「Imperfect」でゴスペルを取り入れるなど、音と言葉がさらに密接な関係を結ぶようになった。ひとりでいる人に語り掛けるようなピアノの独奏から始まり、誰しもが抱える欠落を肯定する今作のタイトルは、"Amulet"=お守り。海外インディー・ポップ・シーンと共鳴する軽やかな音像、真摯な目線から綴られた言葉は、日々の灯となってくれる。(蜂須賀 ちなみ)
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"生きていく者だけに吹く 追い風"。そんな力強いフレーズが、痛みを背負いながらも懸命に生きる私たちの背中を押すSHE'Sのニュー・シングル。寂寥感を孕んだエレクトロな音の粒が、やがて華やかに開放されていく美しいサウンド・アプローチは、今年結成10周年を迎えるバンドがこれまで積み重ねてきたものが凝縮された1曲になった。ドラマ"青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-"の主題歌の書き下ろしだが、"いかに生きるか"を主軸にしたテーマはバンドとの親和性も高い。カップリングの新機軸となった味わい深いバラード「Mirai」、ステイホーム期間にファンと共に完成させたカントリー・ソング「In Your Room」も含めて、先の見えない未来に優しく光を照らすような3曲。(秦 理絵)
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ソングライターの井上竜馬(Key/Gt/Vo)が"心"そのものと向き合うなかで生まれた楽曲を収録し、"悲喜劇"の意味を持つタイトルを冠した4thアルバム。井上が直感的に制作したという楽曲たちは、これまでバンドが続けてきたジャンルレスなサウンド・アプローチにおける挑戦がさらに磨き上げた精鋭揃いだ。バンドの生演奏にプログラミングとストリングスを巧みに取り入れた楽曲や、ブラック・ミュージックの匂いをブレンドさせた楽曲などの2020年代的ミクスチャー・サウンド、トラックメーカー的アプローチなど自由でユーモアに富んだ音楽たちは、4人の感情や人間性と深く密接な関係にある。キャリアを重ねたことで得た成熟と純粋さを兼ね揃えた作品。来年の10周年を目前に、バンドの未来を切り開く気概に溢れている。(沖 さやこ)
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3ヶ月連続リリースのデジタル・シングル3曲を含む全4曲収録のシングル。ヴァイオリン、ギター、リズムで作り出すラテン感のあるサウンドが特徴的な挑戦性の高い「Masquerade」、SHE'Sの真骨頂とも言うべきピアノ・ロックの中でもぬくもりと優しさに満ちた「Letter」、力強さと気品を持ち合わせたスケール感のあるエモーショナル・ナンバー「Your Song」と、SHE'Sがこれまで追求してきた大きな3つの特色を明確に示した楽曲が揃っている。3曲共通して生き方や人との向き合い方にフォーカスしたメッセージ性の強い言葉が並んだことで、より歌の力も増した。バンドの核心を感じられる組曲的作品に仕上がっている。(沖 さやこ)
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2枚のシングルを経て完成させた"Now(=今)"と"Then(=あの時)"がテーマの3rdフル・アルバム。本作では、これまで彼らがチャレンジしてきたバラエティ豊かなピアノ・ロックに加え、「歓びの陽」とは異なる解釈でプログラミングやエレクトロ・テイストを取り入れた楽曲、アコギのリフを効果的に生かしたソウル・ナンバー、アルバム・アレンジが施された「月は美しく」など、様々なジャンルが持つポップネスを十二分に生かしている。インディーズ時代からスケールの大きな音作りを続け、メジャー・デビュー以降は様々な音楽性を積極的に取り入れながら、自分たちの音楽の可能性を広げ続けてきたSHE'Sの、ひとつの金字塔的作品と言っていい。より高みを目指す4人の健やかな音色を体感できる。(沖 さやこ)
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約3ヶ月ぶりにリリースされるシングルは、挑戦的な楽曲が多かった前作と打って変わり、バンドの原点をパワーアップさせた3曲が揃った。表題曲はバンドの特色のひとつであるピアノとストリングスが描く華やかさと、バンドの力強さを掛け合わせた、ピアノ・ロックの進化版。サビのメッセージや湧き上がる想いを丁寧にサウンドにも落とし込んでいる。c/wの「Come Back」はソングライター、井上竜馬(Key/Gt/Vo)の憧れの存在であるELLEGARDENへのリスペクトを込めた楽曲で、「月は美しく」はジャズ・テイストのアプローチが新しい。3曲に共通しているのは堂々としつつもどこか肩の力が抜けたような軽やかさがあること。聴いたあとに残る幸福感もまた、「The Everglow」が歌う"永遠の輝き"なのかもしれない。(沖 さやこ)
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昨年、フル・アルバム2枚とミニ・アルバム1枚という脅威のペースでリリースを続けてきたSHE'Sが、約2年ぶりとなるシングルを完成。agehaspringsの百田留衣がプロデュースしたTrack.1は、打ち込みのトラックを大胆に取り入れ、"哀しみも傷跡もそのままでいい、無駄じゃない"と過去を肯定したうえで寄り添ってくれる、大きな温もりが感じられる1曲だ。Track.2はTVアニメ"アンゴルモア元寇合戦記"のEDテーマ。闘志を奮い立たせるような力強いビートとドラマチックなストリングスから幕を開け、サビでパッと開けるような明るいコード感が気持ちいい。Track.3は井上竜馬の歌唱とピアノ、そしてコーラスのみというシンプルな構成。優しくしなやかでのびのびとした歌声が、心地いい余韻を残してくれる。(大木 優美)
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今年2作目となるメジャー2ndフル・アルバムは、初の外部プロデューサーとして片寄明人(GREAT3/Vo/Gt)を、ゲスト・ミュージシャンとしてストリングス隊とホーン隊を招くだけでなく、マスタリングはBob DylanやBon Iverなどを手掛け、グラミー賞ノミネート経験もあるエンジニア Greg Calbiが担当という、ロック且つスタイリッシュな音像を作るには完璧と言っていいほどの布陣で制作された。もともと大きなスケールを持つ楽曲を作ることに長けているバンドだが、今回は勢いで突き抜けると言うよりはどっしりと構えたうえでパワーを発揮するサウンドスケープが際立つ。歌詞世界も過去2作と比較しても格段に視野が広がった。特に最後を飾る「Home」は、追い風が吹く彼らに最適な華やかさだ。(沖 さやこ)
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1stフル・アルバム『プルーストと花束』から5ヶ月という驚異のスピードでリリースされる7曲入りミニ・アルバム。初夏を意識して作ったという楽曲はどれも軽快なニュアンスが強く、太陽の光が似合うものが多い。エモーショナルな音像に横ノリのリズムを入れた楽曲や、軽やかなミディアム・ナンバーなどからもバンドも新しい季節を迎えていることがわかる。歌詞もTrack.2を筆頭に強い決意に加え大いなる自信が刻まれ、もっと前に進んでいくという意志がこれまで以上に強く表れたものになった。今回は珍しくコンセプトありきでの制作ではなかったらしいが、だからこそワンマン・ツアーで確かな手応えを感じ、上京し環境が変化したというリアルタイムのSHE'Sが太い軸になったアルバムを作ることができたのだろう。(沖 さやこ)
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バンド史上初のフル・アルバム。タイトルにある"プルースト"とは"プルースト効果"のことで、とあるきっかけで無意識下の記憶が蘇ることを言う。コンセプチュアルな制作を得意とするソングライター/フロントマンの井上竜馬(Key/Gt/Vo)だが、今作はメロディの断片や歌詞の中の一言に導かれながら、記憶の中に眠っていた光景を蘇らせてひとつの曲にする、という試みの制作だったそうだ。シンセ、ホーンなどを入れた楽曲も見られ、ポップ・パンク×ピアノ・ロックという音楽性はさらに拡張。もちろん元来の音楽性を追求した楽曲もあり、Track.8はポジティヴなメッセージを堂々とまっすぐ届け、Track.10は美しく雄大な音像が眩しい。すべての曲にもっと大きく羽ばたこうとする意志を感じさせる。(沖 さやこ)
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6月にメジャー・デビューした大阪の4人組ピアノ・ロック・バンドが早くも2ndシングルをリリース。Track.1は"どれだけつらい過去も悲しい現実も、生きていないとそれを癒す歓びは待っていない。小さくなってしまったロウソクの灯りをどうか今夜も灯したままでいてほしい"という願いが宿る、静かでありながら確かな強さやポジティヴィティを感じさせるミディアム・ナンバー。煌びやかなピアノも夜空を彷彿とさせる。Track.2は初の書き下ろしドラマ主題歌。メジャー・デビューをしてさらなる高みを果敢に目指すバンドの姿が重なる、まさしくピアノ・ロック・バンドを体現する楽曲だ。ハードな側面を見せるTrack.3もピアノだけでなくオルガンを用いるなど、音色豊かで力強い。(沖 さやこ)
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メンバー全員1992年生まれの次世代ピアノ・ロック・バンド、SHE'Sのメジャー・デビュー・シングル。コンセプトは"過去、現在、未来"で、実体験をもとに綴られている。彼らのピアノ・ロックはポップ・パンクの音像とキャッチーなメロディと、クラシック・ピアノの融合。Track.1はそこに優雅なストリングスが入り、雄大な日の出のイメージを豊かに描いている。詞世界に重きを置いた音作りゆえに、すべての曲に情景が浮かび、ドラマ性も高い。海外のボーイズ・グループを彷彿とさせるTrack.2は都会的なポップスで、未来へ向かって飛び込んでいくという気持ちを歌ったTrack.3はライヴ映えすること間違いなしのパンク・ナンバー。これまでのリスナーも新しいリスナーも虜にする新章のプロローグだ。(沖 さやこ)
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井上竜馬(Key/Vo)をセンターに据えた大阪出身のピアノ・ロック・バンド、SHE'Sの3rdミニ・アルバム。エッジの効いたロック・サウンドとピアノの繊細且つ煌びやかな音色、そしてそれぞれの高い演奏力と表現力が相まって、壮大なファンタジーの幕開けのようなワクワク感を与えてくれる今作。Track.1の重厚なストリングスとメロディのキャッチ―さや、Track.3の増幅していくバンドのグルーヴ感、Track.6の突き抜けるサビの痛快さなど、サウンド面だけでも伝えたいことは山ほどあるが、何といってもTrack.7に込められた強い想いを感じで欲しい。彼らがここまで辿り着いた理由、そして彼らがこれからも奏でる理由。ひと言ひと言を大切に歌う井上の真っ直ぐな思いは、届かないわけがない。間違いなく次世代のシーンを担う彼らの渾身の1枚は、一聴の価値あり。(増田 思織)
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メジャーとアンダーグラウンドを繋ぐオーラルが、次々に新たな姿を見せつける攻めの1枚。シンフォニック・メタルのような荘重なオープニング「Bitch!!」から、ラウド・シーンを牽引するMasato(coldrain/Vo)を迎えた「DUNK」、ラッパー Kamuiがかますゴリゴリのヒップホップと融合した「ENEMY」と、ディープなミクスチャー・ロックの深層に引きずり込んでいく。かと思えば、今っぽいアンニュイな歌唱とスケール感のある清涼なサウンドを合わせた「SODA」や、洋楽フレーバーのポップ・ロック・アンセム「See You Again」等、大衆性を押し広げる意外な楽曲も。そんな極彩色の中で淀みなく響くメッセージ・ソング「愁」では、彼等の強い想いを噛みしめてほしい。(中尾 佳奈)
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今年6月には日本武道館公演を成功させ、全国の夏フェスに多数出演した4人組の、約3ヶ月ぶりのシングル。表題曲は映画"亜人"主題歌のための書き下ろしで、監督とアイディアを出しながら制作された。どんな状況でももがきながら戦い続ける姿勢を綴った歌詞を、ダーク&キャッチーなサウンドに落とし込んだ楽曲は、クールで洗練された印象を与える。Track.2は耽美なメロディとヴォーカルが伸びやかなミディアム・ナンバー。ソングライター 山中拓也(Vo/Gt)のバックグラウンドも強く反映された、ピュアな楽曲になっている。ヴォーカルの声色使いに惹きつけられるTrack.3は、華やかなリズム・アプローチにも注目。全曲にサウンド・メイクやアレンジをアップデートしようとするバンドの気概を感じる。(沖 さやこ)
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ここ最近は"苦悩を越えて"とか"葛藤の末に"という苦しい経緯で新曲を生み出していたオーラルが、ついに吹っ切れた。ソングライティングを手掛ける山中拓也(Vo/Gt)が自身の弱さを曝け出すことで、メンバーのポテンシャルが全開放された最強のフル・アルバム『UNOFFICIAL』。オーラル節が炸裂した怪しげでダークな「悪戯ショータイム」や、ストレートなロック・ナンバー「5150」、90年代のヒップホップが持つデンジャラスなムードを取り入れた「DIP-BAP」など、ライヴ・アンセムの強さは圧巻だが、アルバムに大きな意味を与えたのが多幸感溢れるラスト・ナンバー「LOVE」。何度も"一人で笑う事は出来ない"と繰り返すこの曲は6月に初めて武道館に立つバンドが、その先へと進む布石になりそうだ。(秦 理絵)
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タイトルに掲げられたのは、アメリカ警察の無線信号で"犯罪を起こしそうなクレイジーな奴"を意味する数字――それだけでもう、ただならぬ香りを漂わせているこの6thシングル。各々のテクニックをアピールするような混沌としたアンサンブルでもって、一触即発の不穏な空気をそこかしこで醸し出し、且つ今までにない妖艶さも見え隠れする今作は、バンドがネクスト・ステージへの扉を完全に蹴破ったことを布告する仕上がりだ。前作『DIP-BAP』で打ち出した挑戦が自分たちの可能性を広げたぶん、"期待を超える"というプレッシャーに見舞われた山中拓也(Vo/Gt)の不安、葛藤、そしてその先に生まれた覚悟がリアルに綴られた表題曲。弱さをも力に変え、壁を乗り越えた人間のパワーがどれほどのものかを見せつけるような、ものすごい強度を持っている。(松井 恵梨菜)
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3枚のシングルと山中拓也(Vo/Gt)の声帯ポリープ摘出手術による2ヶ月半のライヴ活動休止を経てリリースされる2ndフル・アルバム。前作『The BKW Show!!』は楽曲のカラーや各プレイヤーのテクニックの振れ幅を印象づけたが、今作は彼らの最大の魅力でもある日本的な哀愁メロディを活かしつつ全曲がアグレッシヴなサウンドで統一されたアルバムだ。切ないバラード曲をダンサブルに仕上げたTrack.7、ヘヴィで太い音に早口でまくしたてるヴォーカルでありながらも色気のあるメロディが余韻を残すTrack.8、ライヴでのシンガロングも想像できるTrack.9、分厚いギターのインパクトが大きく多幸感のあるTrack.10など、挑戦的な楽曲が並ぶ。10曲すべてがこれからのライヴで育つのでは。(沖 さやこ)
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彼らには"てっぺんを取る"という確固たる野心がある。その第1歩として、自分たちの持つ色を、戦うための武器へと昇華した。そんな勝負作でもあるメジャー1stフル・アルバムはBKW=番狂わせに相応しい、攻めに攻めた作品だ。日本で生まれ育ったからこそ生み出せる歌謡曲的な色香が漂うメロディと、物語調に彩った歌詞世界はより深みや余韻を増し、豊満なヴォーカルもそれを最上の状態で届ける。各楽器の音もアンサンブルもテクニカルで洗練されているのにひたすら感情的。隅々から貪欲にもっともっとと食らいつく気概が伝わってくる。彼らの"満足しない心"が常にこのバンドを更新させるのだ。ひりついた高速ロックから情感たっぷりのバラード、ミディアム・ナンバーなどなど、楽しいの向こう側にある鮮やかな景色を見せる。(沖 さやこ)
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ロック・オーディション"MASH A&R"の初代グランプリでも知られる奈良発の4ピースが満を持してメジャー・デビュー。"逆襲""革命"がテーマだという表題曲は、現在進行形でバンドが強く突き進んでいることをまざまざと見せつける。テクニカルで躍動感のあるサウンドは、どっしりと構えながらも前のめりで、彼らがひたむきに場数を重ねたことの賜物とも言える頼もしさだ。そして山中拓也の艶めいた歌声は更にスケール・アップ。彼の作り出す歌謡曲の匂いの漂うメロディに寄り添うヴォーカルは、滑らかで美しい。効果的な緩急が楽曲をロマンティックかつ情熱的に彩る――彼らの音楽は色で例えるなら間違いなく"赤"だ。インディーズ時代の再録Track.2、新曲のTrack.3と4、全曲にエネルギーが漲る。(沖 さやこ)
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オール新曲で挑むメジャー1stフル・アルバム『アンメジャラブル』。温かく素朴なサウンドの1曲目「ガマズミ」から、エッジの効いたUKロック調の2曲目「退屈かも知れない」と早速そのギャップに驚かされる。スズキユウスケ(Vo/Gt)、スズキナオト(Gt/Cho)兄弟が曲ごとに作詞作曲を担当し、アルバムを通しても12曲それぞれが異なる表情を見せているが、同時にどの曲もオレスパ色に染まっている。そこに一貫性を持たせているのは、日常を映す歌詞と哀愁漂うメロディ、そして曲全体を包み込む柔らかな歌声だろう。時折見せるパンク・ロックな一面もまた彼ららしい。まさに"計り知れない"(=アンメジャラブル)音楽性の幅広さを示すとともに、"オレスパらしさ"を確立させるアルバムとなった。(中尾 佳奈)
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公開中の"映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝"にリョクシャカが書き下ろした「陽はまた昇るから」は、時に感じる悲しさや寂しさなどを"それはイイことなんだよ"と、フレンドリーな目線に立ちそっと気づかせるように優しく包み込む1曲。"家族の明日"を守るために奮闘する映画のストーリーにも寄り添いつつ、作品にちなんだフレーズも盛り込まれている。そして、明るくポップに振り切った軽やかな表題曲に対し、カップリング「時のいたずら」は、鍵盤を押し出し、歌を聴かせるバンド・サウンドのミドル・チューンで、"歌うこと"をテーマに長屋晴子(Vo/Gt)が作詞作曲した1曲。大人になっていくことと物事には終わりがあることを描く、時間を強く意識した2曲で、かけがえのない"今"を輝かせる。(稲垣 遥)
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陽性のエネルギーに溢れた賑やかな演奏に"産み出された、ただそれだけで意味があるから"と聴き手の命そのものを肯定するような歌詞を乗せた「キャラクター」が、今回のアルバム『Actor』のテーマをくっきりと描き出していた。緑黄色社会が、前作『SINGALONG』の配信から約1年9ヶ月ぶりにリリースする3枚目のフル・アルバムだ。収録曲は「結証」、「ずっとずっとずっと」、「これからのこと、それからのこと」、「LITMUS」など2021年を通じてドラマやCMソングに書き下された楽曲が、半分以上を占める今作。貪欲に様々なアプローチの楽曲にチャレンジした時期だったからこそ、その音楽性はこれまで以上に雑多でありながら、すべてをリョクシャカたらしめる長屋晴子の歌は圧巻だ。(秦 理絵)
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表題曲「LITMUS」は、ドラマ"緊急取調室"に書き下ろされた。小林壱誓(Gt)が作詞、作曲は小林と穴見真吾(Ba)という組み合わせが新鮮な曲であり、誰しもが持つような"秘密"をテーマに書かれたバラード。相手を大事に思うからこそ、すべてを詳らかにすることが真なのか、あるいはそれは単なる自己満足に過ぎないのか。明確な答えのない感情の澱のようなものと、純度の高い"想い"を、繊細なpeppeのピアノや長屋晴子の表情豊かなヴォーカルがじっくりと描く。それがシリアスでヘヴィなベクトルだけにならないのは、それぞれが曲を書く4人だからこその、各自の視点が反映されるからか。その息づかいが、聴き手に委ねる余白となって曲のスケールを大きくする。c/w含め、バンドの豊かな時間を思わせるシングル。(吉羽 さおり)
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2021年、第1弾シングル。表題曲「結証」はアニメ"半妖の夜叉姫"のエンディング・テーマであり、強さの中に憂いや感情の機微を湛えている長屋晴子の歌と、ドラマチックに高揚していくサウンドに心掴まれる曲だ。全体に瀟洒なストリングス・アレンジが施されているが、ピアノ、ギター、ベースは、アクセントのあるフレーズや音作りを生かした構築的なバンド・サウンドとなっていて、曲をタフにしている。重厚なだけでなく、洗練されたアンサンブル感が気持ちいい。カップリング「LADYBUG」はエキゾチックな異国感のあるアレンジで、また「Copy」はメロディやサウンドは共に美しくクラシカルだが、そこに心を引く音色や音響が散りばめられ胸をざわつかせる。リョクシャカのさりげない音のマジックが効いている。(吉羽 さおり)
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映画やドラマ、アニメを彩った「想い人」、「sabotage」、「Shout Baby」収録のメジャー1stアルバム。ミドル・バラードや、ドラマチックにボリュームを上げていく極上のポップスの印象も強いが、アルバムではそれが彼らの一面にしか過ぎないことがわかる。ファンキーに身体を揺らして高鳴るホーンと共に歌う、幸福感溢れる曲から、低温の波にたゆたい、さまようエレクトロ・チューン、疾走感のあるギター・ロック、美しいアンビエント曲や、レコーディングの遊びが冴える曲など、溢れんばかりの音楽愛を炸裂させている。そして、すべてに共通するのは長屋晴子のエモーショナルな歌であり、それを最大限輝かせる3人のエネルギーだ。その激しくも楽しいぶつかり合いが"SINGALONG"を生む。(吉羽 さおり)
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大人気アニメ"僕のヒーローアカデミア"第4期第2クールのエンディング・テーマに抜擢されている、緑黄色社会のニュー・シングル。長屋晴子(Vo/Gt)がすうっと息を吸うところからはじまり、"変わりたい"という宣言でサッと終演――そんなオープニングとエンディングの印象深いアレンジに、まずは意志を感じずにはいられない。さらには全編にわたって、力強い歌声と確信的なポップスが響き渡っている。戸惑い願い問い掛ける想いを歌い上げているのに、そう聴こえるのは、彼らの漲る現状が演奏そのものに映し出されているからだろう。カップリングでは、amazarashiの名曲「空に歌えば」を、鋭利なヒリつきはリスペクトとして残すように、スケール感たっぷりにカバー。リョクシャカのコアが見える。(高橋 美穂)
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表題曲「sabotage」は、主演は波瑠、原作はいくえみ綾、しかもヴァイオリン教室が舞台という音楽が絡んだドラマ"G線上のあなたと私"の主題歌。どう考えてもプレッシャーになりそうな要素が満載だが......それを悠々と乗り越え、ドラマの立ち位置や物語も、自分たちの進化も、すべて詰め込んだ楽曲になっている。聴かれる機会が増えるというだけではなく、バンドの才能やキャラクターが色濃く見えるという意味でも、"緑黄色社会って何者!? すごいバンドなんじゃない!?"という声が、これから続々と聞こえてきそうだ。2曲目の「Alright!!」も、表題曲にしてもいいと思うくらい、オープンでブライトでパワフルな一撃を食らわせてくれる。なんとも贅沢な1枚。(高橋 美穂)
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3rdミニ・アルバム『溢れた水の行方』に続くEPは、共に同じ速度で人生を歩んでいく愛おしい時間を紡いだ温かなバラード曲「幸せ」に始まる。てらいなく王道を極めた「幸せ」に対して、長屋晴子(Vo/Gt)のパワフルでパーカッシヴな声をさらに盛り上げる、バンドの多彩なアレンジ力を聴かせる「逆転」や、穴見真吾(Ba/Cho)作詞曲による、心地いいスウィング感に身を任せて宙ぶらりな思いを嘆く「ひとりごと」、休日という刹那を存分に味わいたい(何もしたくない)という歌に共感度マックスの「にちようび」と、喜怒哀楽や日々の心の機微が軽やかな音楽となった曲たちを収録。共通するのは、気分を彩ってくれる華やかさがあることだろう。緑黄色社会が音楽に託す思いというのも伝わってくる1枚だ。(吉羽 さおり)
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今年3月にリリースした、初のフル・アルバムにしてセルフ・タイトル『緑黄色社会』で、結成からの集大成となる色鮮やかな1枚を作り上げた緑黄色社会が、バンドの現在地を更新するミニ・アルバム『溢れた水の行方』を完成させた。キラキラとした音色に乗せて、エモーショナルな感情を綴ったリード曲「あのころ見た光」に始まり、カオティックな音像がスリリングに躍動する「Never Come Back」、生々しい切なさを繊細なピアノに乗せた「視線」など、それぞれに違う景色を描く全6曲。ロック・バンドという枠にとらわれない彼女たちだからこそリーチできる、伸びやかで自由なポップ・ミュージックに限界などない。バンド初期から大切に歌い続けてきた「Bitter」を再収録した自信作。(秦 理絵)
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2017年、そのインパクト抜群のバンド名をライヴハウス・シーンに広く知らしめた緑黄色社会が、満を持して初のフル・アルバム『緑黄色社会』をリリース。堂々とセルフ・タイトルを掲げた今作には「恋って」や「またね」など、過去のミニ・アルバム収録曲のほか、これまでの流通盤では未収録になっていたライヴの人気曲「Alice」も収録。リョクシャカの持ち味であるカラフルで切ない極上のポップ・ミュージックがギュッと凝縮された1枚になった。同時に、アルバムのオープニングを静謐なサウンド・アプローチで告げる「Re」をはじめ、これまでバンドが見せてこなかった、"キラキラだけじゃない"リョクシャカにも触れられる今作。彼女たちが隠し持つ計り知れない可能性に、胸が踊る快作だ。(秦 理絵)
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愛知県在住、平均年齢20歳の男女混成4人組バンド、緑黄色社会が初めてリリースする全国流通盤。サウンド・プロデューサーに江口 亮を迎えた今作は、より幅広い世代に届けることを意識して完成させた。ソングライティングの中心を担う長屋晴子(Vo/Gt)がパーソナルな部分を大切にしながら綴る歌詞は、強い個性を感じさせる。恋人への想いを断ち切るように綴るリード曲「またね」は、多彩に変化する疾走感のあるサウンドに乗せて、心の中で下すひとつの決断を丁寧に描いたナンバー。幼少期からピアノを学んできたpeppe(Key/Cho)が弾くシンセサイザーの多彩なフレーズ、打ち込みのビートに乗せた「regret」や、軽快なダンス・ナンバー「Bitter」など、ジャンルの垣根を越えたチャレンジ精神が新世代らしい。(秦 理絵)
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yama
WHISPER OUT LOUD
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
詩羽 × CENT
KANA-BOON
- 2025.04.10
-
Maki
a flood of circle
Saucy Dog
yama
SIX LOUNGE
シド
- 2025.04.11
-
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Omoinotake
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
THE BACK HORN
Maki
セックスマシーン!! × KiNGONS
FINLANDS
Hump Back
GLASGOW
FUNKIST
moon drop
緑黄色社会
ビレッジマンズストア
LOSTAGE / EASTOKLAB / peelingwards ほか
藤巻亮太
"SYNCHRONICITY'25 Pre-Party"
ネクライトーキー × Wienners
Cö shu Nie
Awesome City Club
WANIMA
Plastic Tree
- 2025.04.12
-
片平里菜
PIGGS
moon drop
yutori
indigo la End
SUPER BEAVER
yama
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Omoinotake
go!go!vanillas
a flood of circle
古墳シスターズ
GOOD ON THE REEL / ポップしなないで / 渡會将士 / 藤森元生(SAKANAMON)ほか
セックスマシーン!! × KiNGONS
サカナクション
SCOOBIE DO
フラワーカンパニーズ
GLASGOW
DYGL / トクマルシューゴ / YOGEE NEW WAVES ほか
MAN WITH A MISSION
THE BAWDIES
Panorama Panama Town
CNBLUE
緑黄色社会
超能力戦士ドリアン
Novelbright
chef's
The Ravens
INORAN
ねぐせ。
Ayumu Imazu
怒髪天
cinema staff / ヒトリエ / UNISON SQUARE GARDEN / ONIGAWARA ほか
Ochunism
"SYNCHRONICITY'25"
"下北沢こがでらロックフェスティバル2025"
にしな
マルシィ
THE ORAL CIGARETTES
- 2025.04.13
-
片平里菜
PIGGS
Maki
THE BACK HORN
SUPER BEAVER ※振替公演
go!go!vanillas
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
ACIDMAN
藤巻亮太
a flood of circle
古墳シスターズ
The Ravens
セックスマシーン!! × KiNGONS
FINLANDS
サカナクション
THE YELLOW MONKEY
超☆社会的サンダル
SCOOBIE DO
LOVE PSYCHEDELICO / The fin. / 荒谷翔大 / 幽体コミュニケーションズ
MAN WITH A MISSION
THE BAWDIES
Cö shu Nie
DENIMS
岸田教団&THE明星ロケッツ
CNBLUE
Novelbright
Ado
Mega Shinnosuke / Conton Candy / トンボコープ / TOOBOE / Aooo ほか
ヒトリエ
Panorama Panama Town
四星球
怒髪天
cinema staff / 9mm Parabellum Bullet / アルカラ / ストレイテナー ほか
Tempalay
ハク。
原因は自分にある。
パスピエ
"SYNCHRONICITY'25"
THE ORAL CIGARETTES
- 2025.04.14
-
YONA YONA WEEKENDERS
ELLEGARDEN × FEEDER
- 2025.04.17
-
柄須賀皇司(the paddles)
XIIX
yama
KANA-BOON
ELLEGARDEN × FEEDER
SUPER BEAVER
The Ravens
君島大空
KIRINJI
Mirror,Mirror
androp
東京初期衝動
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
- 2025.04.18
-
超☆社会的サンダル
THE KEBABS
藤巻亮太
Maki
Omoinotake
THE LAST DINNER PARTY
緑黄色社会
THE ORAL CIGARETTES
yama
never young beach
曽我部恵一
FUNKIST
androp
indigo la End
"I ROCKS 2025 stand by LACCO TOWER"
あっこゴリラ
THE BACK HORN
- 2025.04.19
-
"ジゴロック2025"
MAN WITH A MISSION
フラワーカンパニーズ
GANG PARADE
ねぐせ。
サカナクション
"IMPACT! XXII"
WANIMA
眉村ちあき
ヤバイTシャツ屋さん / SUPER BEAVER / ストレイテナー / アルカラ ほか
THE YELLOW MONKEY / UVERworld / シンガーズハイ / yutori ほか
never young beach
原因は自分にある。
THE ORAL CIGARETTES
古墳シスターズ
THE BAWDIES
FINLANDS
sumika
ずっと真夜中でいいのに。
太田家
Base Ball Bear × ART-SCHOOL
FUNKIST
HY
PIGGS
BRADIO
須田景凪
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
"I ROCKS 2025 stand by LACCO TOWER"
- 2025.04.20
-
片平里菜
"ジゴロック2025"
chef's
眉村ちあき
緑黄色社会
サカナクション
ビレッジマンズストア
fox capture plan
This is LAST
NOT WONK
古墳シスターズ
10-FEET / フラワーカンパニーズ / 四星球 / くるり / Hakubi ほか
UVERworld / Novelbright / TOOBOE ほか
原因は自分にある。
藤巻亮太
go!go!vanillas
NakamuraEmi
HY
sumika
indigo la End
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
THE BACK HORN
ずっと真夜中でいいのに。
THE LAST DINNER PARTY
SCOOBIE DO
BRADIO
吉澤嘉代子
"I ROCKS 2025 stand by LACCO TOWER"
moon drop
- 2025.04.21
-
THE KEBABS
クジラ夜の街×ルサンチマン
SANDAL TELEPHONE
RELEASE INFO
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