Japanese
THE ORAL CIGARETTES
Skream! マガジン 2014年08月号掲載
2014.07.18 @渋谷CLUB QUATTRO
Writer 石角 友香
THE ORAL CIGARETTESは好き嫌いはともかく1度ライヴを観たら、何をやりたいバンドか120%分かるバンドだ。歌謡的なキャッチーさを持つメロディと、一見相反しそうな展開の多いスリリングなアレンジを同居させ......というと昨今、履いて捨てるほどいるバンド何が違うの?と言われそうだが、彼ら、特にフロントマンの山中拓也(Vo/Gt)の好戦的なまでの"おまえらの内臓ひっくり返るぐらい楽しませてやる、それで一緒に天辺とったろうやないか"という(ガラが悪くてすみません)意気込みが、限界突破を目指す音楽性とがっぷり四つ、な飢餓感がちょっと他のバンドにはない。明言する。
さて、そんな彼らはMASH A&Rでグランプリをとってからもデビューを急ぐことなく、地元関西で足場を固め、仲間のバンドが続々、リリースや大型フェスに出演するのを横目で見てきた1年間の思いをブチ込んだメジャー・デビュー・シングル『起死回生STORY』リリースから2日経過した日に行われたワンマン・ツアーの初日。見事、フルハウスを達成したクアトロの熱気は開演前から尋常じゃない。
オープナーはニュー・シングル収録曲の中でもオーラル節がビートにも艶っぽいストーリーにも色濃い「出会い街」。ほんの1週間前まで肺炎を患っていた拓也の調子が完全とはいえないものの、気合いが現実を凌駕してる。高速BPMと鈴木重伸(Gt)の幾何学的な高速フレーズがループする「机上の空論に意味を為す」など、アルバム『オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証』の、どこを切ってもキャッチーで飛び道具満載のレパートリーを連発。演奏の途中でも何度も"おまえらすげえな!かかってこんかい!"といつものツンデレぶりを更に増して楽しさを爆発させる拓也の姿が印象的だ。
今回はワンマン・ツアーということもあり、インディーズ時代のナンバーも多めに盛り込むことを拓也が告げると、湯気が上がりそうなフロアからは大きな歓声。最近好きになったファンも登場時からのファンも、皆がオーラルの全レパートリーを熟知していることがイントロへの反応の大きさで手に取るように分かるのだ。それも分かるというか、単にBPMが速くて踊れるロックも、切なくも共感できる聴かせる曲を持つバンドも多いけれど、オーラルのある種大仰なほどドラマティックな歌メロを、カジュアルなバンド・シーンの中でアリにしているのは、ドラマティックなメロのカタルシスに対して素直になれる、さらに大容量の素直さをバンドのキャラクターが持っているからなんだと思う。もちろん、二の線で歌い終えた後にすぐ、お笑い芸人も真っ青な資質を拓也のみならず、フロントのもう1人の芸達者、あきらかにあきら(Ba)が持ちあわせていることも大きい。ライヴが進行していくうちに、大笑いしながら凝縮されたオーラルの世界に加担している自分に気づく。
中盤では前作収録曲の「30歳童顔」を「31歳童顔」に変更する儀式として、ドラムの中西雅哉(Dr)のソロ・プレイが披露されるという周到ぶり。中西は切れ味鋭いソロで感謝を示す。また、ニュー・シングルが出たばかりだが、裏拍の変拍子や展開の多さで一度聴いただけでは掴み切れない新曲が早くも披露された。
このワンマンに賭ける気合いは拓也のMCにも。バンドが認知度を上げると同時に聞きたくないことも耳に入るが、今目の前にいるお客さんを見ていたら、そんなことどうでも良くなった、と感動している彼に"泣いていいよー!"と温かいような泣かせたいような声援も飛び、"泣かへんわ!俺、泣くん(映画の)グリーン・マイルぐらいや!"。そんなやりとりもオーラルのライヴならではというか山中拓也の人たらしたる所以だろう。その流れをぶった切るように大人っぽいファンクネスが溢れる新曲「See the lights」がフロアを踊らせる。
ドSな指示と感謝の言葉というウルトラ・ツンデレな態度を通してきた拓也が、ラスト・スパートの前に言った"ダンス・ロックという言葉が嫌い。踊れる曲でいいじゃないか"という意志のこもった言葉。その思いもサウンドも積載量オーバーなぐらい積み込んだ「起死回生STORY」は、早くもこれまでのライヴのキラー・チューンを凌ぐブチ上がりっぷりで、バンドが抱えてきた焦燥もここから駆け上がる予感も、オーディエンスと呼応しあって、爆発的なスパートを見せる。汗でドロッドロの楽器隊が、それでもフュージョン・バンドの如き高度なテクニックを崩さないのも脅威的だった。尽きることのない野望と欲望をむき出しにした2時間。素直に勝負を賭けることの気持ちよさを教えてくれたオーラルに感謝したい。こいつらと勝ちにいきたい、そんな気持ちにさせるバンド、なかなかいない。
- 1
LIVE INFO
- 2025.07.02
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
SHE'S
Saucy Dog
Hump Back
Laura day romance × Billyrrom
Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)/ 寺中友将(KEYTALK)/ 谷口 鮪(KANA-BOON)/ アユニ・D(PEDRO)
ドミコ
岡崎体育
- 2025.07.03
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
斉藤和義
go!go!vanillas
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
PK shampoo
TenTwenty
Saucy Dog
ビレッジマンズストア
クジラ夜の街
KALMA
the dadadadys
神聖かまってちゃん
サカナクション
フィロソフィーのダンス×清 竜人25
岡崎体育
- 2025.07.04
-
Nothing's Carved In Stone
MAN WITH A MISSION
斉藤和義
ExWHYZ
GRAPEVINE
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
the shes gone
ビレッジマンズストア
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
女王蜂
ザ・シスターズハイ
のうじょうりえ
DOLL PARTS
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
GANG PARADE
佐々木亮介(a flood of circle)
大原櫻子
緑黄色社会
ポルカドットスティングレイ
リーガルリリー
浅井健一
サカナクション
Mom
- 2025.07.05
-
Nothing's Carved In Stone
SAKANAMON
鶴
THE ORAL CIGARETTES / ヤングスキニー / 水曜日のカンパネラ ほか
reGretGirl
GLIM SPANKY
チリヌルヲワカ
キュウソネコカミ
ART-SCHOOL
コレサワ
[Alexandros]
フラワーカンパニーズ
shallm
go!go!vanillas
アーバンギャルド
ExWHYZ
FINLANDS
"見放題大阪2025"
GRAPEVINE
片平里菜
HY
SCOOBIE DO
the shes gone
怒髪天
荒谷翔大
the dadadadys
envy
サイダーガール
緑黄色社会
め組
Helsinki Lambda Club
androp
WtB
ASP
Conton Candy
The Slumbers
有村竜太朗
- 2025.07.06
-
PEDRO
Creepy Nuts
UVERworld
鶴
ビッケブランカ
sumika / Novelbright / Omoinotake ほか
荒谷翔大
reGretGirl
[Alexandros]
竹内アンナ
go!go!vanillas
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
DYGL × Newspeak × ANORAK!
片平里菜
PK shampoo
GLIM SPANKY
"見放題名古屋2025"
女王蜂
SCOOBIE DO
怒髪天
チリヌルヲワカ
ART-SCHOOL
Bimi
jizue
クレナズム
halca
HY
SIX LOUNGE
ドレスコーズ
LEGO BIG MORL
有村竜太朗
フラワーカンパニーズ
- 2025.07.07
-
ビレッジマンズストア
ナナヲアカリ
NakamuraEmi
浅井健一
- 2025.07.08
-
TENDOUJI
Hump Back
go!go!vanillas
ビレッジマンズストア
the dadadadys
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
銀杏BOYZ
- 2025.07.09
-
SHE'S
いきものがかり
Maki
山内総一郎(フジファブリック)
- 2025.07.10
-
TENDOUJI
Saucy Dog
礼賛
いきものがかり
浅井健一
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
BBHF
the dadadadys
Hello Hello
GRAPEVINE
ザ・シスターズハイ
Organic Call
downy
四星球
- 2025.07.11
-
TenTwenty
女王蜂
TENDOUJI
なきごと
the shes gone
フレンズ
Saucy Dog
Laughing Hick
浅井健一
WtB
yutori
ビレッジマンズストア
古墳シスターズ
東京スカパラダイスオーケストラ
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
のうじょうりえ
賽
ヤバイTシャツ屋さん × Perfume
wacci
KALMA
LITE / DO MAKE SAY THINK / HOTEL NEW TOKYO
GLIM SPANKY
Mirror,Mirror
reGretGirl
四星球
Rei
- 2025.07.12
-
大原櫻子
星野源
藤沢アユミ
FIVE NEW OLD
ASP
コレサワ
あれくん
ART-SCHOOL
SAKANAMON
女王蜂
LOCAL CONNECT
BLUE ENCOUNT
竹内アンナ
いゔどっと
PK shampoo
荒谷翔大
ACIDMAN
ズーカラデル
夜の本気ダンス × BRADIO × 8otto
チリヌルヲワカ
Homecomings
ブランデー戦記
[Alexandros]
鶴
SVEN(fox capture plan)
YUTORI-SEDAI
ビレッジマンズストア
GRAPEVINE
Nothing's Carved In Stone
ADAM at
WtB
Eve
有村竜太朗
Bimi
MAPA
安藤裕子
蒼山幸子
古墳シスターズ
斉藤和義
原因は自分にある。
怒髪天
渡會将士
マオ(シド)
- 2025.07.13
-
星野源
あれくん
SVEN(fox capture plan)
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
TenTwenty
板歯目
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
FIVE NEW OLD
ASP
YOASOBI
BLUE ENCOUNT
コレサワ
鶴
"HELLO INDIE 2025"
なきごと
ズーカラデル
UNCHAIN
ART-SCHOOL
有村竜太朗
アルコサイト
[Alexandros]
寺口宣明(Ivy to Fraudulent Game)
チリヌルヲワカ
GRAPEVINE
Nothing's Carved In Stone
Homecomings
ADAM at
ブランデー戦記
Eve
神はサイコロを振らない
荒谷翔大
カミナリグモ
FUNNY THINK
ぜんぶ君のせいだ。
VOI SQUARE CAT
安藤裕子
古墳シスターズ
東京スカパラダイスオーケストラ
reGretGirl
斉藤和義
原因は自分にある。
トラケミスト
- 2025.07.14
-
Mirror,Mirror
- 2025.07.15
-
有村竜太朗
板歯目
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
[Alexandros]
Mirror,Mirror
TENDOUJI × 浪漫革命
SCOOBIE DO
キミノオルフェ
羊文学
Saucy Dog
Ivy to Fraudulent Game
RELEASE INFO
- 2025.07.02
- 2025.07.03
- 2025.07.04
- 2025.07.05
- 2025.07.06
- 2025.07.07
- 2025.07.08
- 2025.07.09
- 2025.07.10
- 2025.07.11
- 2025.07.13
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.18
- 2025.07.19
- 2025.07.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
音ノ乃のの
Skream! 2025年06月号