Japanese
SHE'S
2017年01月号掲載
Member:井上 竜馬(Key/Gt/Vo) 服部 栞汰(Gt) 広瀬 臣吾(Ba) 木村 雅人(Dr)
Interviewer:沖 さやこ
SHE'S初のフル・アルバム『プルーストと花束』。"プルースト"という言葉はフランスの文学者であるマルセル・プルーストに由来するもの。彼の小説"失われた時を求めて"にある、マドレーヌの味によって幼少期の記憶が鮮明に蘇るというシーンから、とあるきっかけで無意識下の記憶が蘇ることを"プルースト効果"と呼ぶ。『プルーストと花束』はフロントマン 井上竜馬の記憶の旅。SHE'Sを結成してからの5年間で積み上げた表現力と拡張し続ける音楽性が過去の記憶を彩る、まさしくバンドの現在を象徴する作品となった。
-アルバム曲は、井上さんがメロディの断片や歌詞の一言に導かれながら、記憶の中に眠っていた光景を蘇らせてひとつの曲にする、という試みをテーマに完成させたそうですね。
井上:「プルースト」(Track.11)ができたときに、自分は何かがきっかけで過去に入り込むという曲の書き方が多いな......こういう現象を表した言葉はないんかな? と調べて辿り着いたのが"プルースト効果"という言葉やったんです。それでその曲のタイトルを"プルースト"にして、過去と向き合って曲にしていこうと思って。アルバム曲は「プルースト」のあとに作ったものがほとんどなので、それがアルバムのテーマになりました。いろいろな気持ちがあったんですけど、いまのタイミングで、いままで見てこなかった過去の自分や事象をちゃんと捉えていこう、いつもよりもっと深いところで過去の自分と対面していこうと。
-"いろいろな気持ち"というと?
井上:過去の自分とケリをつけたいという気持ちが大きくて。プルースト効果で昔のシーンが思い出されたとしても、それは忘れたかったことでもあるから、いまの自分にとってきれいなものでしかなくて。嫌なものばかりやと忘れられなくなるから、無意識的にその記憶を削除していたと思うし、意識的に思い返さないようにしていた部分もあると思うので、それはあかんなと。未だに想い続ける人や物事があるんやろなー......と思ったから、そこに決着をつけていきたかった。それ以外にも"あの出来事"や"あのときの言葉"をいまの自分はどう感じているんやろ? とも思うようになったんです。最近になって慎重に言葉を使いたいと思い始めたので、しっかり言葉の意味を捉えたくて。そういうものがたくさんあったので、アルバムのテーマにしてしまおう! と。
-では過去に立ち返るのではなく、現時点から過去を見つめて曲にしていく作業でしょうか。
井上:そうですね。過去の心境に戻るというものでは全然なかったです。想像以上に大変な作業でした。(プルースト効果を呼び起こす)引っ掛かりがあったからこそいろんな記憶が出てきたし、ひとつずつ受け入れていったり、何かを許したりするのは簡単な作業ではなかったし。いままで書き慣れてない言葉で作詞をするという意味ではすごく気を遣いました。疲れる作業でしたね。でもそのぶん答えを出すことができて、すっきりした感覚はあります。"醜いことも汚いこともあった"という過程がないと前に進めないと思った。そういう経緯があって、そばにいてくれる人たちや応援してくれる人たちに何を渡せるかを考えながら作詞をしていきました。だから自分の過去を綴るだけではなく、過去があってこそ"こういうものはどう?"という新しい提示ができたかなと思います。
-歌詞で言うと、今回は悲しみや苦しみを丁寧に綴ったものが多いと感じました。
井上:慎重にならざるを得なかった部分はあると思います。そこは丁寧に綴りたいと思ったし、それをずさんにしたらせっかく頑張って思い出したり遡ったりした意味がなくなっちゃうので。言葉はすごく選びましたね。お客さんがどう手に取るか、というのもすごく考えました。ちゃんと光の見えるものにしたいなとは思うんですけど――メジャー・デビューしてからのシングルは"未来"を、今回のアルバム曲は"過去"を見ているので、見ているものが違うというか。未来には絶望していないし、希望があるから光が強いものを書けたけど、過去をちゃんと見てみると華やかなことばかりではなかったから。今作で過去と向き合えた、というよりは過去と向き合おうとした、という言い方の方が正しいと思います。
-Track.2「海岸の煌めき」はそのタイトルどおりのサウンドスケープですが、歌詞には"頭の中に棲みついた膿"や"背負った想いで足が重くなってしまっても"などシビアな言葉が多いと思いました。Track.6「グッド・ウェディング」も失恋を綴りながらも、曲調はゆったりと明るく、サウンドと詞のギャップが効果的だなと。
井上:「海岸の煌めき」は機材車で海沿いの高速道路を走っているときに見た景色がきっかけになった曲で。陽に当たってきらきらした海を描きたいと思ったんですよね。でも海には暗さや刹那的ゆえの美しさもあるので、歌詞には寂しい部分もあるんですけど。「グッド・ウェディング」はバラードで歌い上げるような内容の曲でもないし(笑)、痛快にしたかったんですよね。逆に開き直って歌った方が、情けない男感が反映できるかなぁと。
-情けないところも曝け出すと。
井上:はい。それが過去をちゃんと受け入れるということなので。
-それを人目に晒すのは、すごく勇気がいることですよね。
井上:そうですね。1stミニ・アルバムの『WHO IS SHE?』(2014年リリース)は内省的なアルバムやったけど、2nd(2015年リリースのミニ・アルバム『WHERE IS SHE?』)、3rd(2016年2月リリースの『She'll be fine』)、メジャー・デビュー作(2016年6月リリースのメジャー・デビュー・シングル『Morning Glow』)と開けていって。ここまでパーソナルな部分を曝け出して歌うことは最近なかったので、ここでもう1回自分の中に入って外に出してみる......というのは久しぶりの感覚でした。
-開けたことを経たうえで過去の内面と向き合うというのは、1stのときの内省性とはまた異なるものですよね。Track.4「Say No」はサビでシンガロングができそうですが、その歌詞が"No"という言葉なのも、『プルーストと花束』という作品だからこそなのかなと思いました。
井上:"No"と歌いつつも、負のメッセージでもないというか。"No"や"拒否する"というのは言いたい言葉ややりたいことのひとつやと思うんですよね。ライヴならばそれを言えるとも思うし。
LIVE INFO
- 2025.10.08
-
THE ORAL CIGARETTES
TOKYOてふてふ
FOO FIGHTERS
Re:name × Enfants
JON SPENCER
MONO NO AWARE
ORCALAND × Gum-9
- 2025.10.09
-
キュウソネコカミ
Rei
OKAMOTO'S
終活クラブ
JON SPENCER
DOES
アイナ・ジ・エンド
感覚ピエロ
Hedigan's
Plastic Tree
羊文学
Kroi
- 2025.10.10
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
暴動クラブ × 大江慎也
Rei
SUPER BEAVER
ザ・シスターズハイ
KING BROTHERS
PEDRO
YOASOBI
moon drop
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
the cabs
WHISPER OUT LOUD
FRONTIER BACKYARD
LEGO BIG MORL
JON SPENCER
NOMELON NOLEMON
a flood of circle
DOES
水曜日のカンパネラ
FOO FIGHTERS
キタニタツヤ
たかはしほのか(リーガルリリー)
ExWHYZ
MONOEYES
藤森元生(SAKANAMON)
大塚紗英
感覚ピエロ
ZAZEN BOYS×サニーデイ・サービス
East Of Eden
アーバンギャルド
JYOCHO
羊文学
小林私
THE SPELLBOUND
- 2025.10.11
-
終活クラブ
キュウソネコカミ
トンボコープ
Appare!
cinema staff
秋山黄色
YOASOBI
moon drop
コレサワ
OKAMOTO'S
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
KNOCK OUT MONKEY
INORAN
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
KANA-BOON
ExWHYZ
FRONTIER BACKYARD
androp
カミナリグモ
brainchild's
フレデリック
envy × world's end girlfriend × bacho
"JUNE ROCK FESTIVAL 2025"
East Of Eden
Official髭男dism
藤沢アユミ
豆柴の大群
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.12
-
a flood of circle
キュウソネコカミ
SUPER BEAVER
WtB
キタニタツヤ
セックスマシーン!!
WESSION FESTIVAL 2025
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
INORAN
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
Omoinotake
Bimi
ART-SCHOOL
Official髭男dism
eastern youth
なきごと
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.13
-
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
Awesome City Club
ExWHYZ
Appare!
The Biscats
brainchild's
Rei
OKAMOTO'S
秋山黄色
Age Factory
トンボコープ
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
"WESSION FESTIVAL 2025"
岡崎体育
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
シド
SCANDAL
cinema staff
Cody・Lee(李)
コレサワ
ネクライトーキー×ポップしなないで
リュックと添い寝ごはん
eastern youth
hockrockb
Omoinotake
Kroi
PIGGS
清 竜人25
Plastic Tree
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.14
-
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
ドミコ
THE ORAL CIGARETTES
Hump Back
Survive Said The Prophet × NEE
MONOEYES
ぜんぶ君のせいだ。
超☆社会的サンダル
go!go!vanillas
武瑠 × MAQIA
- 2025.10.15
-
ドミコ
LONGMAN
PEDRO
キュウソネコカミ
MONOEYES
打首獄門同好会
アカシック
HY × マカロニえんぴつ
ポルカドットスティングレイ
藤巻亮太
- 2025.10.16
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
YOASOBI
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
"Shimokitazawa SOUND CRUISING presents. サウクルラボ vol.1"
SCANDAL
SIX LOUNGE
brainchild's
- 2025.10.17
-
挫・人間
キュウソネコカミ
打首獄門同好会
アイナ・ジ・エンド
YOASOBI
a flood of circle
ズーカラデル
LONGMAN
chilldspot
otsumami feat.mikan
リュックと添い寝ごはん
コレサワ
神聖かまってちゃん
終活クラブ
NOMELON NOLEMON
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
フラワーカンパニーズ
SUPER BEAVER
東京スカパラダイスオーケストラ
BIGMAMA
Bimi
- 2025.10.18
-
TOKYOてふてふ
伊東歌詞太郎
挫・人間
シド
OKAMOTO'S
YONA YONA WEEKENDERS
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
アイナ・ジ・エンド
moon drop
RADWIMPS
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
bokula.
the cabs
SWANKY DOGS
amazarashi
INORAN
WtB
osage
"LIVE AZUMA 2025"
カミナリグモ
Cody・Lee(李)
阿部真央
Newspeak
センチミリメンタル
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka × 村松 拓
"ASAGIRI JAM'25"
ズーカラデル
I Don't Like Mondays.
Victoria(MÅNESKIN) ※振替公演
ロザリーナ
the paddles
神聖かまってちゃん
LACCO TOWER
星野源
- 2025.10.19
-
DYGL
リュックと添い寝ごはん
OKAMOTO'S
Age Factory
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。
moon drop
コレサワ
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
SIX LOUNGE
リリカル / みじんこらっく / とにもかくにも / ティプシーズ / 台所きっちん
SUPER BEAVER
Laura day romance
WtB
Omoinotake
"LIVE AZUMA 2025"
Cody・Lee(李)
ビレッジマンズストア
SPRISE
伊東歌詞太郎
浪漫革命
LUCKY TAPES
ハンブレッダーズ / KANA-BOON / キュウソネコカミ / マカロニえんぴつ ほか
ネクライトーキー×ポップしなないで
Keishi Tanaka × 村松 拓
ナナヲアカリ
"ASAGIRI JAM'25"
高岩 遼
Sou
森 翼
SCANDAL
パピプペポは難しい
osage
星野源
PIGGS
- 2025.10.20
-
打首獄門同好会
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
TOKYOてふてふ
TenTwenty
- 2025.10.21
-
The fin.
神聖かまってちゃん
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
RELEASE INFO
- 2025.10.08
- 2025.10.09
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.17
- 2025.10.19
- 2025.10.22
- 2025.10.24
- 2025.10.26
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
OASIS
Skream! 2025年09月号