Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

SHE'S

2021年02月号掲載

SHE'S

Member:井上 竜馬(Key/Vo) 服部 栞汰(Gt) 広瀬 臣吾(Ba) 木村 雅人(Dr)

Interviewer:秦 理絵

2021年、SHE'Sはバンド結成10周年、メジャー・デビュー5周年というアニバーサリー・イヤーを迎える。その第1弾としてリリースされる6thシングル『追い風』は、バンドとしては初となるゴールデンタイム枠のドラマ"青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-"の主題歌として書き下ろした楽曲だ。今やSHE'Sの音楽は多くのCMソングやテーマ・ソングとしても起用され、様々な場所で耳にする機会が増えている。そんな現状をメンバーはどんなふうに受け止め、自分たちの10年間を振り返るのか。メンバー全員に語ってもらった言葉からは、決して順風満帆ではなかった迷いや葛藤の時期を越えて、"音楽を楽しむ"という信念を貫き続けた10年間への誇りが滲んでいた。

-新曲「追い風」がドラマ"青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-"の主題歌としてオンエア中ということで、メンバーも観てるみたいですね。

一同:観てます!

井上:途中から自分たちが主題歌っていうのを忘れて観てたから、流れたときにビクンッてなりました(笑)。"あー、そやそやそや!"って。

服部:"ここでかかるのか!"ってなりますね。1話と2話だけでも、(曲が)流れる場所が違ったので。そういうところからもドラマを一緒に作ってるのを感じるんです。

広瀬:タイミング良くかけてくれてるのが嬉しいですよね。

井上:最終回が楽しみやもん。どんな感じでかかるのか。

服部:たしかに。

木村:改めてゴールデンで流れるっていう反響の大きさも実感してます。SHE'Sを知らなくても、ドラマを観て"いい曲や"って言ってくれる声が今までで一番大きい感覚はあるので。すごくありがたいですね。

-懐かしい話をすると、2016年に深夜帯のドラマ"拝啓、民泊様。"で、「Stars」(2016年リリースのメジャー2ndシングル『Tonight / Stars』収録曲)が初めてドラマ主題歌として起用されたじゃないですか。

広瀬:そっか、あれが初めてか。

-あの頃からいつかSHE'Sがゴールデンのドラマ主題歌になる日が来たらと思ってました。

井上:時間がかかりましたねぇ(笑)。

-自分たちの曲がドラマ主題歌になるというのは、憧れみたいなものはあったんですか?

井上:自分たちでもお茶の間でかかってもおかしくないバンドやと信じてたから、いろいろな人に気に入ってもらって、流してもらえるのはありがたいなと感じますね。

-最近ではCMへの起用も増えてますね。特に今年の初めに箱根駅伝のオリジナルCMソングとして、「Your Song」(2019年11月リリースのデジタル・シングル)が流れたのは印象的でした。

井上:あれは嬉しかったです。新曲を使ってくれるのもすごく嬉しいんですけど、リリースしてから時間が経ってる曲だったので。それを選んでくれるっていうのは。

広瀬:シンプルに曲の良さで選んでくれたのが嬉しかったんですよね。

井上:先方としては、書き下ろしなのか、「Your Song」にするのか悩んでたみたいなんですけど。"「Your Song」が合うと思います"って言ってくれたんです。

-もともと「Your Song」は何かに使われる意図があった曲ではないですもんね。

井上:そうです。ま、曲ができたときは、"進研ゼミ"とか"キットカット"(のCM起用のオファーは)いつや!? って、笑いながら言ってましたけど(笑)。

服部:ハマりそうやもんな。

-他にも、"メジャーセカンド"の主題歌「One」であったり、"センバツ MBS公式テーマソング"の「Higher」であったり(共に2020年7月リリースの4thアルバム『Tragicomedy』収録曲)、最近はスポーツ系のタイアップが多いですね。

服部:たしかに。気がついたら、そういうのが増えてましたね。

-SHE'Sの曲って、実はスポーツと相性がいいっていう自覚はあります?

井上:いや、俺は考えたことないですね。

服部:意識したことはないな。

井上:そこまで青春っぽいバンドじゃないし。でも、「Your Song」みたいな曲は、別にスポーツをしてなくても、何かにうまくいかなかったりとか、生きていくなかで自然と抱く感覚やと思うんです。俺らはそういうものを表現することが多いバンドやから、全然スポーツ系のタイアップは不思議ではないというか。いざこうやって使ってもらえると、"たしかにね"って納得できるのはありますね。

-ええ。一見、SHE'Sってオシャレとかクールって見られがちだけど、実は泥臭い人生観を歌ってたりする。それがスポーツとの相性の良さかなと思います。

広瀬:あと、コロナの影響もあるかもしれないですね。普段やったら、何かにがむしゃらな感じっていうのはスポーツ選手とかに抱きやすい感情だけど、今は誰もがそういう想いを抱えてたりもする。そういうのがハマってきたのかなとも思いますし。

木村:純粋にアスリートに聴いてもらえるのは嬉しいですよね。"試合前に聞いてました"とか、よくインタビューとかで話すじゃないですか。試合前かはわからないけど、(読売ジャイアンツの)菅野(智之)選手とかも、SHE'Sを聴いてくれてるらしくて。

広瀬:キックボクシングの那須川天心さんもそうですね。

井上:"オールナイトニッポン"で流してくれてたな。しかも、「Stand By Me」(2019年2月リリースの3rdアルバム『Now & Then』収録曲)やった。

木村:だいぶファンじゃないと流さない曲だよね(笑)。