Japanese
HAMMER EGG vol.4
Skream! マガジン 2016年11月号掲載
2016.09.30 @渋谷eggman
Writer 沖 さやこ
Skream!、TOWER RECORDS、Eggsがタッグを組んだ企画ライヴ"HAMMER EGG"。毎回好評を博す同イベントの第4弾はMAGIC OF LiFE、SHE'S、Shout it Outという世代を超えた3バンド+オープニング・アクトの計4組が集結した。
アマリリス
オープニング・アクトは2014年結成の平均年齢20歳、横浜発の雑食系バンドを自称するアマリリス。彼らの出演がアナウンスされたときにはチケットはすでにソールド・アウトしていたため、彼らにとっても大きな挑戦となっただろう。LAST DINOSAURSの「Honolulu」をSEに、メンバーが登場。二本柳 亮(Vo/Gt)の美しいファルセットとスウィートでビターなサウンドを届け、サビでは"手を高く上げて!"と促すなど、人懐っこくフロアにアピールしていく。"今まで俺らが出てきたライヴで一番人がたくさんいて、一番大きいライヴです"と話す二本柳は、"俺たちのことを、音楽が好きな周りの人たちに広めていってください"と積極的に訴える。"最後にみんなで一緒に踊りたい"と言い、フロアにステップやクラップなど曲のノり方を伝授すると、ラストはゆったりとしたダンス・ビートを取り入れた「Life is Beautiful」。自分たちのことを知らない観客ばかりの環境にひるむことない堂々とした姿勢に感心した。
Shout it Out
そして本編トップバッターのShout it Outが、転換DJ中にステージへ登場。9月頭にメンバーが山内彰馬(Vo/Gt)と細川千弘(Dr)の2名になってから、ライヴではサポート・ギターの廣瀬大地、サポート・ベースの川村祐輔を招いて活動している。1曲目「光の唄」で力強いヴォーカルを聴かせ、音に合わせてしなやかに身体を揺らす山内は、音楽と身体が前以上に馴染んでいる印象だ。細川もそんな彼の歌を鮮やかに瞬発力のあるドラミングで遠くへと飛ばしていく。19歳とは思えぬ強いエネルギーを放つこのドラムを背中で受ける山内は、相当のパワーをもらっているのではないだろうか。
"HAMMER EGGを主催しているSkream!、TOWER RECORDS、Eggsにはすごくお世話になっているので、今日はいいところを見せなきゃなと思って張り切っています"と語る山内。こういう言葉ひとつからも、彼らが1本1本のライヴに対して真摯に体当たりしていることがわかる。「逆光」ではひりついた牙を感じさせ、「列車」や「ハナウタ」は山内の歌から強い意志と激情が溢れ、その感傷性が涙腺をくすぐった。彼らの生き様そのものとも言える全力投球の演奏で魅せる、その硬派な姿勢にフロアのオーディエンスは目を離せない。
山内がメンバー2名の脱退について触れ、"止まらずに進み続けるという意志を込めた"と12月にリリースする新作に収録される新曲「DAYS」を披露。涙を拭いながら全速力で走り続ける彼らの熱量に触発されるようにフロアからも自然と手拍子が湧いた。"青春という言葉は10代だけに与えられた特権だと思っていたけど、二十歳になってそれは違うと気づいたんですよ。ここにいる全員で、年齢関係なく最後の5分、青春していこうと思うんですがみなさんいけますか!"と山内が言うと、ラストはメジャー・デビュー曲「青春のすべて」。まだまだ続いていく彼らの青春という終わらない夢に思いを馳せた。
SHE'S
2番手のSHE'Sは1曲目「Un-science」からライヴハウスの壁も天井もすべてぶち破るような壮大な音像を届ける。夏に様々なイベントやフェスへ出演した経験もあってか、ひと皮剥けてはつらつとした印象。スタイリッシュなサウンドスケープは肉体的に進化していた。井上竜馬(Key/Vo)は「Change」でハンドマイクで歌うシーンもあり、自然体でありつつもフロントマンとしての華を見せる。まさしく天性の王子か、はたまた騎士か。音楽性どおりの存在感を放っていた。
井上はMCでSkream!に掲載されたHAMMER EGG出演バンド3組のフロントマン対談について触れ、自分だけSkypeでの参加だったことや、実際は35分という持ち時間を直前まで30分と勘違いしていたことをテンポ良くユーモアたっぷりに話す。このギャップも彼らが人を引きつける理由のひとつだろう。「Tonight」はつぶやくようなソフトなヴォーカルと、平熱感を持ちつつも静かな夜のムードを作る服部栞汰のギターが、少しずつ訪れる夜明けをリアルに表現していた。
おもむろに井上がピアノを弾き始め、それに合わせてeggmanでライヴをするのが2年ぶりだと話す。今日ライヴをしながらいろんなことを思い出したのか、その当時のことをとつとつと語り始めた。この2年で友達のバンドが解散や活動休止となり、バンドを続けている自分たちが亡霊のように感じたこともあったと言う。そして"だけど続けてきたから今日、みんなのいい顔がここで見られました。今日に辿り着けて良かったな、続けてきて良かったなと、久しぶりにこのステージに立って思いました"と優しく微笑み、自分を鼓舞するために作ったという「Night Owl」をエモーショナルに歌い上げる。途中"あんたらの声が聴きたい!"と叫んだ彼は、いつにも増して感情的で、様々な思いの中で戦ってきたことを窺わせた。
ラストの「Curtain Call」のイントロで"照明さん、この曲だけお客さんのこと照らしてもらってもいいですか?"と言った井上は、明るくなったフロアを隅々まで見渡して笑みを浮かべる。バンドも井上の言葉に寄り添うように優しく音を奏で、井上も"あなたに、あなたに歌います"という言葉のとおり、観客に語り掛けるように、ひとりひとりを抱きしめるように全身の力を振り絞り丁寧に歌を紡いだ。ステージとフロアの穏やかな笑顔と、愛に溢れたシンガロングが今も心に焼きついている。
MAGIC OF LiFE
トリを飾るのはMAGIC OF LiFE。「zero」、「弱虫な炎」と、初っ端から全速力で特攻していくようなエネルギーが迸る選曲でフロアを圧倒した。その目まぐるしい音像はとにかく猛スピードで旋回していく。こちらの脳髄まで掻き回すようだ。高津戸信幸(Vo/Gt)の弾き語りからゆったりと始まり徐々にスピードを上げていく「夜空のBGM」は、フロアからシンガロングも沸く。メンバー全員が笑顔を浮かべ、今この瞬間に音を鳴らすこと、自分たちの鳴らす音を少年のように存分に楽しんでいた。
演奏では骨太なパフォーマンスを繰り広げるが、MCでは一転、高津戸の語り口が柔らかく小気味のいいトークで観客に語り掛け、岡田翔太朗(Dr)をいじるなど、会場を笑いで包んでいった。甘酸っぱい空気がたちまちあたりに魔法をかけていく「スターチス」、燃え上がるようなサウンドスケープと泣き出しそうなヴォーカルが交錯する「DOUBLE」と、彼らは高津戸が発した"俺たちにしか出せない音と言葉が絶対ある"という言葉を立証していく。冒頭で"踏み出したその一歩で世界は変わる。何度だって始めよう!"と高津戸が告げた「はじまりの日々」は、耳を突き刺す爽やかな爆音でかっ飛ばした。
本編を「呼吸」で終えたメンバーは、アンコールで再びステージへ。だが同期音が鳴らないというトラブルが起こってしまい、4人は急遽MCで繋ぐ。止まることなく次から次へと言葉や音が飛び出すところに、これまで様々なトラブルを乗り越えてきたことを感じた。トラブルが解決しないためステージ上で選曲会議をし、その結果この日の締めに選ばれたのは最新アルバム『X-1A』から「青くて白い」。これまで全力で音を届けてきた彼らが最後の最後で自然体の音像を鳴らす、その優しい空気がこの日のエンドロールにとても相応しかった。
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