Japanese
"Don't Stop Music Fes.TOCHIGI 2019"座談会
2019年03月号掲載
MAGIC OF LiFEの主催フェス"Don't Stop Music Fes.TOCHIGI 2019(通称:栃フェス)"が4月13日、14日の2日間にわたり彼らの地元の栃木市栃木文化会館で開催される。Skream!に掲載する出演バンドによる直前座談会も恒例になってきたが、今年は"栃フェス"皆勤賞のRhythmic Toy World内田直孝をはじめ、3回目の出演となるグッドモーニングアメリカ渡邊幸一と、2回目となるHalo at 四畳半の白井將人というマジック(MAGIC OF LiFE)に縁の深いメンツに集まってもらい、"栃フェス"の魅力を語り合った。マジックからは高津戸信幸と岡田翔太朗が参加。人との繋がりや絆を大切にする熱いバンドマンが集まったことで、例年以上に当日に向けての士気が高まる座談会になった。
MAGIC OF LiFE:高津戸 信幸(Vo/Gt) 岡田 翔太朗(Dr)
グッドモーニングアメリカ:渡邊 幸一(Gt/Cho)
Halo at 四畳半:白井 將人(Ba)
Rhythmic Toy World:内田 直孝(Vo/Gt)
インタビュアー:秦 理絵 Photo by 大木 優美
-すでに仲のいいメンツですけど、改めて出会ったきっかけを教えてください。
高津戸:四畳半(Halo at 四畳半)は......。
白井:えっ? 今日は四畳半って呼んでくれるんですね(笑)。
内田:いるかなぁ? そんな呼び方をする人。
白井:俺は初めてマジック(MAGIC OF LiFE)を観た日のことはよく覚えていて、2013年の"ムロフェス(MURO FESTIVAL)"の後夜祭だったんですよ。リズミック(Rhythmic Toy World)も一緒に出てたんですけど。
内田:あぁ、そうだね。
白井:めちゃくちゃ怖くなかったですか?
内田:怖かった。
高津戸:嘘つけ(笑)!
渡邊:あはははは(笑)、天狗になってたの?
高津戸:全然ですよ。先入観でしょ?
白井:マジックはゲストだったんですよ。俺らも含めてまだ"ムロフェス"に出られないバンドが10組ぐらい出たあと、最後がマジックで。そのころは(改名前の)DIRTY OLD MENだったと思うんですけど。
高津戸:うん、ダーティ(DIRTY OLD MEN)だったね。
内田:こっちは"ムロフェス"に出ることが到達点みたいな気持ちもあったから、本編に出てるマジックが来るんだってなったときに、"どうされるんだろう?"みたいなことを思いました。"ちゃんと観ろよ。これが差だぞ"って遠回しにケツを叩かれてる感じがしたんですよね。
高津戸:そうだったんだ。俺らは俺らで当時バンドがうまくいってないときだったから緊張してたんだよね。メジャーが終わってメンバーも変わったばっかりの新体制でゲストが務まるのか? みたいなところがあって。今思うとみんなクレスト(渋谷TSUTAYA O-Crest)で出会ってるよね。
渡邊:たしかに俺らもだ。俺らはダーティのオープニング・アクトだった(2010年8月24日に開催の"臥竜と鳳雛")。
内田:えー!?
渡邊:怖かった(笑)。
一同:あはははは!
内田:もうグドモ(グッドモーニングアメリカ)のときですか?
渡邊:グドモのとき。
岡田:まだ俺はいなかったですね。
渡邊:そう。アルカラとJeeptaの3バンドのオープニング・アクトで出させてもらって、そのあとにツアー("Dirty Old Men 2010 somewhere Tour")の横浜BAYSISに呼んでもらった。それが2010年ぐらいかな。
高津戸:(前身バンドの)for better, for worseのときからの縁ですよね。
渡邊:俺らも改名してクレストで動き始めて、まだ誰もお客さんがいない状況のときに呼んでもらったからすごく感謝してます。
高津戸:本当に長い付き合いですね。
-白井君は、マジックが怖かったイメージはいつごろ払拭されたんですか?
白井:翔ちゃん(岡田)の当時の別バンドのT.S.R.T.Sと対バンをして、その打ち上げで、翔ちゃんとTS(T.S.R.T.S)のヴォーカルのとしちゃん(鴇崎さとし)が"すべらない話"を4時間ぐらいしてたんですよ。本当に始発まで。それがきっかけで仲良くなりました。
内田:"この人面白いんだ"みたいな。
高津戸:その翔ちゃんがきっかけで対バンに呼ぶことになった気がする。"すごくかっこいいから呼ぼうよ"って言ってて、ツアー("MAGIC OF LiFE2017全国ライブツアー MAYからはじまるランデブー")の仙台に呼んだんですよ。
白井:それが一昨年ですね。そこからバンド同士でギュッとなれたんです。僕らの方がめちゃくちゃ後輩なんで優しいお兄さんみたいな感じです。
-ハロ(Halo at 四畳半)は去年初参戦、グドモは2016年と2018年に出演してますけど、実際に"栃フェス"に出演してみてどんな印象を抱きましたか?
白井:会場がすごくきれいなホールなんですよ。2階まである、由緒正しきホールみたいな。あんなきれいな場所でやらせてもらう機会がなかったので、それがすごく気持ち良かったのを覚えてます。デカいハコに似合いそうな曲をやりましたね。
高津戸:うん、ちゃんとデカい会場が似合ってたよ。
渡邊:俺は打ち上げがめちゃくちゃ面白かった覚えがあって。昔は会場がヴィンテージな雰囲気の体育館だったんだよね。今の会場と違う話をしてもしょうがないんだけど、そのときの手作り感も俺は好きでしたね。
-内田さんは皆勤賞なのでこれまでの"栃フェス"の成長をすべて目撃してる立場ですが。
内田:出るだけじゃなくて、僕はノブ君(高津戸)とプライベートでも会うので、準備をしてる様子とかの話も聞くわけじゃないですか。そうすると年々話してる内容が明確になってきてるのは感じてますね。1年目は何をしていいかわからないとかそういう不安が多かったけど、年を重ねていくごとに強い意志を持って向かっているのは感じる。回数を重ねることによってしか出せないパワーが出てると思います。
高津戸:それは自分らも感じますね。もっともっと栃木に根づいていきたいです。
-主催フェスの話で言うとグドモも八王子で企画を続けてますよね。
渡邊:続けるのは難しいなと思いますね。僕らも2年続けて大きいところを使わせてもらって"八王子天狗祭"をやってたんですけど、去年はどうしてもできなくて。一時はやめようかっていう話も出たんです。でも、去年サーキット("HACHIDORI天狗祭CIRCUIT")に形を変えて八王子のライヴハウスでやらせてもらえて。"毎年楽しみにしてくれる人が少しでもいるんだったら続けた方がいいんじゃないか"って八王子市とか出てくれる仲間の協力もあって実現することができたんですよ。だから5年も続いてるのは本当にすごいと思います。"Don't Stop Music Fes.TOCHIGI"っていう看板を掲げる意地がありますよね。
高津戸:"八王子天狗祭"は規模感が違いますからね。いつかはああなりたいなぁ。
内田:全国大会みたいですよね。
渡邊:今はアーティストが主催するフェスが増えてるけど、逆に俺らが気づかないうちに終わってるのもあると思うんですよ。だから続けていくのは素晴らしいですよね。
-今アーティスト主催のフェスが増えてるのはどうしてでしょうね。
渡邊:単純にフェスが流行ってるっていうのはありますよね。
内田:かっこいいしね。
白井:たぶん地元に還元したいアーティストが増えたんだと思います。グドモは八王子、マジックは栃木で、僕らは千葉ですけど。地元のライヴハウスの店長と話してるときに千葉に返したいって思うんですよ。そのためのわかりやすい方法が、地元でフェスをやってたくさん人を呼ぶっていうことに繋がるんですよね。町おこしじゃないですけど、それが美しい還元の仕方だと思うんです。
高津戸:本当にそうですね。俺らが"栃フェス"をやることによって駅が若者で埋まったりすると、市役所の方々が喜んでくれるんですよ。
岡田:特に2日間になったら宿泊もしてくれるからね。スーツケースを持って、わざわざ栃木に泊まってまで来てくれるんだって思うみたいなんです。
内田:それ、感動するかも。
高津戸:今は市役所の方々も一緒に夢を語ってくれるんですよ。"いつか「栃フェス」を野外でやろうね"とか。そうやって言われると"続けて良かったな"、"返せてるんだな"って感じますね。
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