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LIVE REPORT

Japanese

Halo at 四畳半

Skream! マガジン 2018年11月号掲載

Halo at 四畳半

Official Site

2018.10.16 @千葉Sound Stream sakura 
2018.10.17 @渋谷WWW

Reported by 秦 理絵

10月17日にアルバム『swanflight』でメジャー・デビューを果たしたHalo at 四畳半がデビューの前日に、彼らの故郷である千葉県佐倉市のライヴハウス、Sound Stream sakuraでインディーズ最後となるワンマン・ライヴ[indies last one man live "swan : song"]を開催した。その翌日のメジャー・デビュー当日には、メジャー一発目のワンマン・ライヴ[major first one man live "first : flight"]も開催。バンドにとって大切な場所、大切な瞬間を、大切なお客さんと一緒に分かち合いたいという想いが込められた2日間のライヴは、まったく違うセットリストで行われ、これまでバンドが歩んできた6年間の道のりを誇り、新たに目の前に広がる長い道のりへと大きな夢を託す素晴らしいライヴだった。以下のテキストでは2日間のライヴの模様をレポートする。


[indies last one man live "swan : song"]

2018.10.16 @千葉Sound Stream sakura

京成本線の志津駅から徒歩5分ほどの場所にあるライヴハウス Sound Stream sakura、通称サンスト。会場に足を踏み入れると、フロアへと続く階段には過去のハロ(Halo at 四畳半)のサイン入りポスターがびっしりと貼り出されていた。キャパシティ200人ほどのフロアは満員だ。

ステージに照明の光が溢れ、SEとしてトクマルシューゴの「Rum Hee」が流れ出すと、白井將人(Ba)、片山 僚(Dr/Cho)、齋木孝平(Gt/Cho)、最後に少し間を空けて、渡井翔汰(Vo/Gt)がステージに現れた。"我々が歩んできた足跡を追体験できるライヴにしたいと思います"。そんな言葉を合図に「瓦礫の海に祈りを捧ぐ」からライヴはスタート。メンバーの個性がぶつかり合うような骨太なバンド・サウンド。その真ん中で熱い衝動を滾らせた渡井は、その瞬間ごとに自分自身の心と向き合い、丹念に織り込んだ言葉をメロディに乗せて投げ掛けていく。「天文薄明の街へ」や「アストレイ」など、インディーズ時代の楽曲の中でも、あまりライヴで披露されることのない楽曲たちを多く含んだセットリスト。そういう曲をあえて選んだのは、"どの曲もハロの歴史の中で大切な曲たちだ"という想いがあるからだ。MCでは、"インディーズ時代の思い出を話そうとすると、ライヴが終わっちゃう。明日のライヴが始まっちゃう(笑)"と嬉しそうに喋る渡井に、"なんかさぁ、今日渡井さん楽しそうだね"と白井。まるで自分たちの家のようだというバンドの生まれ育った場所に帰ってきたからこそ(※サンストの店長のことをメンバーは"パパ"と呼ぶらしい)、いつになくメンバーは素に近い、緩いトークで会場を和ませていく。

イントロが鳴った瞬間に悲鳴のような歓声が湧き、軽やかに弾むメロディに乗せてハンドクラップを巻き起こした「電波塔」や、決して忘れることのできない青春の日々の情熱をそのままパッケージしたような「春が終わる前に」へ。曲を重ねるたびにエモーショナルが加速していくライヴの終盤では、白井がメンバーとの出会いとこれまでの歩みを振り返る。"このメンバーでここまで来られたのは奇跡みたいな気持ちです"と言ったあと、メンバーに向かって"これからもよろしくお願いします"と伝えると、渡井が"えっ、ここで!?"と言いながら、照れたように"よろしく"と返す場面は微笑ましいワンシーンだった。

そして、クライマックスでは「ウユニの空へ」や「モールス」といった楽曲たちを、"この場所で鳴らす意味"を噛み締めながら畳み掛けると、渡井がギターをかき鳴らしながら語り始める。"遠くに行っちゃったと思わないでほしいの。メジャー・デビューって、華々しいことだし、輝かしいことだし、もっと高みに行きたいと思ってる。だけど、俺らはあんたと一緒に歩んでいきたいと思ってるから"と。そして、すべての過去を美しいと言うための、生きようと高らかに歌い上げるラスト・ナンバー「点描者たち」で本編を締めくくると、アンコールは「悲しみもいつかは」と「シャロン」の2曲で、バンドの大切な場所に新たな思い出を刻んでライヴは幕を閉じた。


[major first one man live "first : flight"]

2018.10.17 @渋谷WWW

いよいよ迎えたメジャー・デビュー日。ハロがメジャー1stワンマンの会場に選んだのは渋谷WWWだ。2016年に彼らが初めてワンマンを行った思い出のハコでもある渋谷WWWは、フロアに段差があり、ステージからすべてのお客さんを見わたせる。"初めてこのステージに立ったときは怖かったけど、今はみんなの顔が見られて嬉しいです"。白井が笑顔で語り掛けたとおり、「リバース・デイ」を皮切りに、この日は、メジャー・バンドとしての風格すら漂う堂々としたパフォーマンスを見せつけていく。"改めて報告したいのですが、我々は本日10月17日づけで無事メジャー・デビューをしました!"。最初のMCで律儀に挨拶をする渡井の言葉に会場から長い拍手が送られると、"クライマックスか(笑)"と笑いながらメンバーは嬉しそうに表情を綻ばせた。

インディーズ時代のレア曲が中心だった昨日とは一転して、この日は"ヒーローへの憧れ"をシンプルなロック・サウンドに乗せて綴る「ヒーロー」や、ファンタジーと現実の世界を行き来する「アンドロイドと青い星の街」といったメジャー・デビュー・アルバムの楽曲たちが多く盛り込まれている。中でもハロが昔から歌い続けてきた、"悲しみ"や"生きるとは何か"というテーマに改めて真摯に向き合った「ヒューズ」は素晴らしかった。ヴォーカルの渡井だけでなく、楽器隊もマイクを通さずに全力で歌う。

そんなふうに4人が一体となって駆け抜けたライヴがクライマックスへと向かうと、「箒星について」の曲中で、渡井は"進んでいくのもさ、4人だけじゃ心細いんだ。あなたたちの力を貸してくれるかな?"と叫んだ。続けて、「飛行船」、「モールス」を披露。それらは過去の瞬間ごとに、現状を打破するために未来への想いを託した楽曲だが、バンド人生で一度きりのメジャー・デビュー日に披露されるからこそ、より熱い意味を帯びて伝わってくるものがある。"活動をしているなかでメジャー・デビューというものが微かに見えたとき、正直少し怖かった。そこに俺ら自身が覚悟を決めたと言うよりも、こうやってライヴを観に来てくれる、いろいろな人の力で覚悟を決められたんだと思います"。最後のMCでは、どこまでも実直で、誠実な、渡井らしい言葉で感謝を伝えると、届けたのはメジャー・デビュー・アルバムのリード曲「悲しみもいつかは」だった。生きていれば悲しい出来事から逃げることはできない。だが、それを抱えたまま生き続けることこそ尊くて美しいのではないかと、そんな想いを歌い上げるハロらしい人生賛歌は、眩しいほど感動的なフィナーレを作り上げた。さらに、アンコールは「怪獣とまぼろしの国」と「シャロン」で終演。"これからもよろしくね。どこまでも行こう!"。この場所からバンドが切り拓く未来に向かって、清々しい表情で約束を交わすハロに送られた拍手は、長いこと鳴り止まなかった。

メジャー・デビューを発表してからのハロは"変わらないまま、変わってゆく"ということをよく口にする。矛盾するような言葉だが、それは、これまでハロが大切にしてきたこと――心が震えるようなかっこいい音を鳴らし続けること、嘘のない歌を届けること、人との絆を大切にすることは決して"変わらない"が、次第に成熟してゆく音楽性のなかで進化はやめないという意味で、"変わってゆく"ということなのだと思う。これからのHalo at 四畳半がそんなふうに進んでゆくならば、その背中をずっと追い続けていきたい。



[Setlist]
[indies last one man live "swan : song"]
2018.10.16 @千葉Sound Stream sakura
1. 瓦礫の海に祈りを捧ぐ
2. アメイジア
3. 天文薄明の街へ
4. アストレイ
5. トロイメライ
6. アンドロイドと青い星の街
7. ヒューズ
8. 水槽
9. 電波塔
10. カイライ旅団と海辺の街
11. ステラ・ノヴァ
12. 春が終わる前に
13. ウユニの空へ
14. リバース・デイ
15. ユーフォリア
16. モールス
17. 点描者たち
En1. 悲しみもいつかは
En2. シャロン

[major first one man live "first : flight"]
2018.10.17 @渋谷WWW
1. リバース・デイ
2. カイライ旅団と海辺の街
3. ステラ・ノヴァ
4. ヒーロー
5. アメイジア
6. メル・ユース
7. ペイパームーン
8. アンドロイドと青い星の街
9. 春が終わる前に
10. ヒューズ
11. ユリーカの花
12. アルストロメリア
13. ユーフォリア
14. 箒星について
15. 飛行船
16. モールス
17. 悲しみもいつかは
En1. 怪獣とまぼろしの国
En2. シャロン


TOUR INFORMATION


[Halo at 四畳半 ワンマンツアー2018‐2019 "悲しみの朝の愛し方"]
[2018年]
12月2日(日)新潟 CLUB RIVERST
12月9日(日)仙台 MACANA
12月15日(土)札幌 BESSIE HALL
[2019年]
1月12日(土)高松 DIME
1月19日(土)広島 SECOND CRUTCH
1月20日(日)福岡 Queblick
1月26日(土)梅田CLUB QUATTRO
1月27日(日)名古屋CLUB QUATTRO
2月9日(土)マイナビBLITZ赤坂

[チケット]
前売 ¥3,000 / 当日 ¥3,500(+1D)
■最終プレオーダー受付中
受付期間:~10月21日(日)23:59
http://eplus.jp/haloat4/
■一般発売:10月28日(日)~