Japanese
Halo at 四畳半
Skream! マガジン 2018年01月号掲載
2017.12.02 @渋谷TSUTAYA O-EAST
Writer 秦 理絵
"今日は間違いなく、みなさんの力を借りながら、僕らの手で掴んだEAST(渋谷TSUTAYA O-EAST)ワンマンです! ......ここまでバンドを続けてきて良かった"と、白井將人(Ba)が感極まって涙を流すと、渡井翔汰(Vo/Gt)は"(涙を)拭け!"と言って、相棒の傍らで笑みを漏らした。そのやりとりを見て、なぜ彼らがHalo at 四畳半としてひとつになったのか、その意味がわかった気がした。不器用なほどまっすぐに音楽を生み出す渡井、その"発明家"の右腕としてバンドのスポークスマン的な役割を果たす白井を軸に、渡井の歌に全力で寄り添う齋木孝平(Gt/Cho)と片山 僚(Dr/Cho)。強い絆で結ばれた4人が心をひとつにした初のO-EASTワンマン。それは間違いなくバンドの過去最高を更新するものだった。9月にリリースしたミニ・アルバム『Animaplot』を引っ提げた全国ツアー"ぼくらの設計図の描き方"のファイナルは、始まった瞬間から特別な日になることが約束されていた。
おそらく設定は人間の心が完全に失われた遠い未来。"「心」とはいったいなんであったのか。しばし、想像してみるとしよう"という意味深なナレーションからライヴは幕を開けた。「ステラ・ノヴァ」の歌い出しはCD音源とは異なる歌詞を乗せたフレーズだ。"共に心を探しにいこう!"。渡井の言葉を合図に鳴り出した強靭なバンド・サウンドが、"心探しの旅"の始まりを高らかに告げる。そして、片山が叩き出す生命力溢れるタム・ドラムに瑞々しいギターのフレーズが駆け抜けて、忘れられない夏の景色を瑞々しく描き出した「アメイジア」へ。メンバーがしっかり目と目を合わせながら、ハロは1+1+1+1を4にするのではなく、それ以上のエネルギーに変えることで、その場所にかけがえのない瞬間を作り出していた。
息苦しい水槽の中から空を仰ぐように悲しみに満ちた人生を歌うロック・バラード「水槽」、その悲しみを振り払うような希望のメロディを暖色の光に包まれて届けた「硝子の魔法」。激情を叩きつけるようなエモーショナルなバンド・サウンドでありながら、ハロ(Halo at 四畳半)のライヴではまるで短編小説を読むように、その一語一句を逃さずに拾い集めたくなるのは、文学的な歌詞の力が大きい。アコースティック・ギターのリズムに揺れながら、"トロイカ トロイカ"を口ずさんだ「トロイカの箱」のあと、渡井が5年半のバンドの歩みを振り返って届けたのは「発明家として」。自分の衝動のために音楽を生むだけではなく、聴いてくれる誰かの存在によって、生み出す音楽の"向かうべき先"が変わったソングライターとしての変化を書いたその優しい歌は、目の前にいる聴き手の存在がハロというバンドを強くしているという証の歌でもある。
ライヴ終盤のハイライトになったのは、渡井が"年をとるごとに、かつては簡単だったことが難しくなっていく。あのころはあんなに簡単に自分自身の夢を大きな声で伝えることができたのに。そんな人が大勢いるなら、俺自身の音楽で背中を押してやれるんじゃないかと思う"と語り掛けてから届けた「ユーフォリア」、そして「リバース・デイ」だった。壮大なサウンドスケープの中で渡井の力強いヴォーカルが、失ってはいけない人間の心と、希望とを丹念に歌い上げる。それは、果たして私たちは自分の心に正直に未来を選択できているのだろうかと、そっと心に問い掛けずにはいられない瞬間だった。
そして、白井の涙のMCのあと、それを引き継いだ渡井が"俺は今日という日はきっと忘れない"と言うと、いよいよ「春が終わる前に」からライヴはクライマックスに向けて熱量を最大限にして駆け抜けていった。"心はいったいどこにある?"と挑発するように訴えて反撃の狼煙を上げる「クレイマンズ・ロア」に続けて、ハロが誰かのSOSに応えるための決意を込めた「モールス」では、大きなシンガロングが会場に巻き起こる。ラストは「点描者たち」。いつか人生の終わりに完成させる1枚の絵のために、私たちは生きるのだと歌い上げた生命讃歌で、渡井は"いつかその絵を持って俺たちに会いに来てくれ。お互いの日々の答え合わせをしよう!"と言った。こんなことは決して上辺だけの演技ではできない。心の底から湧き上がる想いを真摯に伝える、ハロだからこその嘘偽りのないライヴだった。
アンコールでは全国8ヶ所を回ったツアーを振り返ると、"少しでも俺たちの気持ちが伝わって、みんなの糧になりますように"と言ってから、新曲「惑星のすべて」を届けた。"心とは何か"を探す今回のツアーのあとがきのように、"身体はひとつでも ひとりの夢ではなかった"と歌い上げる、これからのハロの新たな始まりの曲だ。さらに「怪獣とまぼろしの国」のあと、鳴り止まない歓声に応えて、ダブル・アンコールの「シャロン」で、ひたすら心と向き合うための2時間のライヴを締めくくったHalo at 四畳半。最後の1音が鳴り終わるまで本気で心を曝け出したステージは、あまりにも美しく気高かった。
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