Japanese
MAGIC OF LiFE
2019年03月号掲載
Member:高津戸 信幸(Vo/Gt) 山下 拓実(Gt) 渡辺 雄司(Ba) 岡田 翔太朗(Dr)
Interviewer:秦 理絵
バンド単独による主催から栃木市との共催へ、体育館からホール会場へ、1デイから2デイズへ――年を重ねるたびに新しいチャレンジを重ねながら進化しているMAGIC OF LiFE主催フェスティバル"Don't Stop Music Fes.TOCHIGI(通称:栃フェス)"が、今年も栃木市栃木文化会館にて4月13日、14日の2日間で開催される。5回目を迎える今年は、惜しくもソールド・アウトにならなかった昨年の悔しさを晴らすべく、MAGIC OF LiFEの4人は"より精力的に「栃フェス」を広めていきたい"と熱い想いを語ってくれた。出演者には、皆勤賞のRhythmic Toy Worldのほか、盟友 ircleやグッドモーニングアメリカ、初出場枠にWOMCADOLE、FOMAREなどフレッシュな顔ぶれが並ぶ。2019年の"栃フェス"の見どころとは?
"ありがとう"の数が増えるのが嬉しいんですよ大変なことが1.2倍だったら、嬉しさは1.7倍みたいな
-ついに"栃フェス"も5回目ですね。こんなに続くと思ってましたか?
高津戸:思ってなかったですね。1年目は"なんとか終わって良かった"っていう感じだったから。市役所とか栃木市の方々が協力してくださるようになって、"これは続けないとな"っていう意志が芽生えたのは3年目ぐらいからですかね。
岡田:逆に僕は1年目をやったときから、"絶対に5年、10年続くんだろうな"みたいな気持ちでいたんですけど、あっという間の5年目ですね。
山下:昔のこととか忘れてるもんね(笑)。
岡田:忘れるぐらい気持ちが前にいってるんですよ。
山下:でも、1回目だけは覚えてるよ。
渡辺:無駄にバタバタしてたっていうね。
岡田:何もわからないから。スマホをトランシーバーみたいな感じにして、"どこどこに誰が着いたから、じゃあ、俺が迎えに行く"、"いや、俺が近くにいるから行く!"みたいなやりとりをしてましたね。
渡辺:懐かしいなぁ。
-やっぱり感慨深いですか?
高津戸:そうですね。今年の1月にメンバー4人で新年会をしたんですけど、そのときに話してたんですよ。"もう5年目だね"みたいな。それこそ1年目は会場すら見つからず、"バンドマンのイベントなんて......"みたいな感じで誰も協力してくれなかったなか、快く体育館を貸してくれたよね、みたいな。今は市内にポスターを貼ってくれたりして、毎年楽しみにしてくれてるから、そこに感極まるよね、みたいなことを隣にいた翔ちゃん(岡田)とふたりで話してましたね。
山下:振り返ると、ずっと変化していってるから、常に1回目みたいな感覚ですよね。
渡辺:なんとか前回の反省を生かそう、みたいな感じでね。
-去年は初めて2日間やりましたけど、その大変さはありました?
高津戸:僕は全部のバンドを観たかったんですけど、ライヴを観るだけで耳が疲れて喉を消費してしまうので、そこは気を遣ってましたね。自分のイベントに、好きなバンドが来てくれるから、みんなと話したいし、楽しんでいってもらいたいっていう気持ちがあって、どうしてもテンションが上がっちゃうんですけど。だから、2日間終わるまで気を緩めなかったです。
-そのぶん達成感も大きかった?
高津戸:終わったあとの達成感は1日のときよりも大きいですね。
岡田:喜びが増えたのは嬉しいよね。やりとりをするバンドが倍近くに増えたから大変なんですけど、実際に始まってみると、感謝の方が大きいっていうか。12バンドから19バンドに増えたことで、"ありがとう"の数が増えるのが嬉しいんですよ。大変なことが1.2倍だったら、嬉しさは1.7倍みたいな。
高津戸:ただ......やっぱり2日間集客する難しさも感じました。お客さんも割れてしまうし、そこでどう集めればいいんだっていう課題はあったと思います。両日通し券を買ってくれた人もいたんですけど、やっぱり1日の方が見たいアーティストが割れないから喜んでもらえたのかな、とか考えたりはしましたね。せっかく出てくれるアーティストには、いっぱいお客さんが入ってる景色を見せたいですし。
-それでも、今年も2日間やりたいと思ったのはどうしてですか?
高津戸:やっぱり出てほしいアーティストはたくさんいますからね。あとは常にチャレンジをしていかないといけないと思うので。
-"難しかったね。じゃあ、やめようか"は違うんじゃないかっていうことですよね。
高津戸:うん。次はもっと埋められるように工夫しようと思って、今年は学割とか、もっともっと地元に密着した動きをしていこうっていう感じですね。
山下:学割では1,000円キャッシュバックされるんですよ。その1,000円でご飯が食べられるから、結構デカいですね。
-去年は初めてのホール会場でしたけど、そのあたりの手応えは?
山下:音楽を聴くっていう環境は良くなりましたね。
高津戸:あと、楽屋とステージが近いから体力的には削られなかった。
岡田:体育館時代はあっちからあっちまでダッシュ! みたいな感じだったから(笑)。
高津戸:変わらずにホールをライヴハウスに変えるようなバンドもいれば、いつもと違うホールならではのかたちにするバンドもいたのが面白かったですね。特にSIX LOUNGEは、ライヴハウスでは一緒にやったことがあったんですけど、ホールで聴く歌声が凄まじかった。ステージ上ではあんなにたくましい声で歌うのに、普段は雰囲気が全然違ってて、すごくいい子なので。そのギャップに萌えましたね。
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悲しいときにはその涙を拭うための優しい歌を、苦しいときにはそれすらも笑い飛ばす陽気な歌を。それがMAGIC OF LiFEというバンドの流儀であることを感じるミニ・アルバム。新しい生活への期待とお節介な"間違い探し"への苛立ちを歌った「陰日向」をはじめ、コロナ禍に制作されたことが伝わる切実な楽曲が並ぶ。ホーリーなハーモニーとダンス・ミュージックが溶け合う「What a Relief」や、バンド史上最速と言える妄想ソング「コーラ」、"生きている"と力強く歌い上げる「未来を追いかけて」など、様々なシーンを描いた全8曲は、あらゆる矛盾を抱えて日々を奔走する私たちの心の温度にとても近い。珠玉はバラード曲「記念日」。彼らの音楽は、"命の残りの日数"を豊かに彩ってくれる。(秦 理絵)
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約11ヶ月ぶりのリリースは、2019とちぎテレビ高校野球応援ソング「応援歌」、栃木市マスコット・キャラクター"とち介"イメージ・ソング「大福」を含む、8曲入りミニ・アルバム。前々より取り入れていたストリングスやエレクトロ、EDM要素といったバンド外の音との親和性を高め、より包容力のあるサウンドスケープが実現している。人を愛する意味の大きさをまっすぐと歌うバラード「素晴らしくて」、繊細な音使いで爽やかに駆け抜ける「Four Seasons」、バンド・サウンドが前面に表れたエモーショナルな「Anniversary Ring」など、それぞれ趣向の違う楽曲でありながらも、ひたむきに前を見ている姿勢は一貫。美学に向かって邁進していく生き様が、混じり気なく昇華された楽曲が揃った。(沖 さやこ)
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自身の制作活動以外にも、地元で自主企画フェスを開催したり、Rhythmic Toy Worldとともに世界中の子供たちにおもちゃを届けるプロジェクト・バンド"GIFT MEN"を結成するなど、精力的に活動するバンドの姿がそのまま音楽になっているのでは。テクニカルに疾走するギター・ロック、温もりを感じさせるミディアム・ナンバー、スカのテイストを取り入れたものやファンキーでハッピーな楽曲、ポスト・ロック風のリズムを取り入れた壮大な楽曲など、様々なチャレンジや煌きに満ちた楽曲ばかりだ。特に象徴的なのはTrack.1。EDM、ポエトリー・リーディングやラップ・テイストのヴォーカル、シンガロングできるサビなど、これだけ大胆に取り入れてしまう度量や勇気には舌を巻くばかり。(沖 さやこ)
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Rhythmic Toy WorldとともにGIFT MENを結成し、10月には改名1周年記念ツアーを行うなど精力的な活動を続けるMAGIC OF LiFEが7月30日にリリースした配信限定シングル『音無き言葉』に続き新曲を発表。ピアノとシンセが煌びやかな疾走感のあるサウンドに、繊細なハイトーン・ヴォイスが映えるロック・ナンバーだ。高津戸信幸(Vo/Gt)はこの楽曲に"近くにある愛情や幸せの大切さに気づいて欲しい""近くにいる人に自分の気持ちをたくさん伝えて欲しい"と想いを込めたという。歌詞に綴られているのは大事な人との別れと後悔、悲壮感。アップ・テンポ且つダンサブルなサウンドには、そんなやりきれない心情を解き放つポジティヴなパワーがある。彼らのニュー・アンセムに成り得るのでは。(沖 さやこ)
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昨年10月にDIRTY OLD MENから改名したときは驚いたが、"MAGIC OF LiFE"というバンド名の方が彼らの音楽には合っていると思う。高津戸信幸(Vo/Gt)の紡ぐ、物語のような歌詞はキラキラと輝いていて、まるで魔法みたいだから。TVアニメ"弱虫ペダル GRANDE ROAD"のエンディング・テーマに起用されている「栄光への一秒」も、前へ進めと背中を押してくれる魔法のような楽曲。アニメの世界観とマッチした歌詞で、"弱虫ペダル"ファンの心も掴むであろう。カップリングの「古ぼけた季節に」は、懐かしく暖かいバラード・ナンバー。優しいギターの音色に、ささやくような高津戸の歌声が重なり、なんだか涙がこぼれそうになる。MAGIC OF LiFEの静と動、両方の魅力を味わえる1枚。(奥村 小雪)
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Track.1のイントロから、4人の作る世界が優しくダイナミックに聴き手を包み込む。バンド名の"命の魔法"という奇跡は、現実に起こすことができるものだと、音のひとつひとつが正面から訴えかけてくるようだ。すべてから漲る生命力、それはいつか来る"終わり"から逃げずに、受け入れた人間だからこそ出すことができる。この11曲は嘘偽りのない、このバンドが11年で感じてきた想いと痛みそのものだ。ラウドロックにも負けず劣らずの骨太ロック・ナンバー、民族楽器的な音色が懐かしさを呼び起こす楽曲、ポップなギター・ロック、アコースティック色の強い楽曲やミディアム・ナンバー、触れ幅の広いすべてにファンタジーとリアリティが美しく混ざり合う。まさしく"MAGIC OF LiFE"だ。(沖 さやこ)
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HAMMER EGG vol.4
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