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INTERVIEW

Japanese

phatmans after school × Mrs. GREEN APPLE × asobius

2015年10月号掲載

phatmans after school × Mrs. GREEN APPLE × asobius

Member:phatmans after school:ヨシダタクミ(Vo/Gt)
Mrs. GREEN APPLE:大森元貴(Gt/Vo)
asobius:
甲斐一斗(Vo)

Interviewer:石角 友香

クロスメディア、Skream!とCDショップ、TOWER RECORDSが次世代アーティストをサポートする主旨で開催するライヴ・イベント"HAMMER EGG"。今回は第1回に出演する3バンドからフロントマンが対談に登場。ソングライター同士で音楽の話をする機会はほぼないと言いつつ、いざ対話を始めると、意外な共通点が続出! 何がどう"次世代"なのか?が見えてくるはずだ。

-まずはお互いのバンドの印象を。どういうところがすごいなぁとか、こういうとこは俺、勝ってんなぁとかありますか(笑)?

ヨシダ:あんまりそんな調子に乗った人いないと思いますよ(笑)。あ、僕からでいいですか?asobiusさんって、英語詞で且つ指揮棒持ってるじゃないですか? ちょっと今日お話するまでどんなテンションの人なのかわかんなくて。結構シニカルというかクセのありそうというか、純アーティストみたいな方なのかな?と思っていました。でもお話したらすごく朗らかな人という。

甲斐:"カフェで小説読んでそう"って言われたことあるんですけど、マンガしか読まないです(笑)。

-イメージはそうだったんですね。

ヨシダ:そうです。僕の中で究極二択で、すっごくいい人か、ものすごく喋りにくい人か。そしたらすっごく喋りやすくて。すごく好きになりました。

甲斐:嬉しい(笑)。

-音楽性に関してはどうですか?

ヨシダ:僕ら、逆に英詞で書くことが一切ないバンドなんですけど、面白いなと思ったのが、ミュージック・ビデオにちゃんと日本語で対訳出てくるじゃないですか。そのワードがシニカルというか、面白いワードが多くて。僕は英語、全然わかんないんですけど、英語で表現するときって言葉のギャップもあるし、伝えたい歌詞があるときとかライヴとかでの伝え方をどう考えてるのかな?と思いました。

甲斐:僕はピン・ヴォーカルでやっているっていうのもあって......最近、日本語の歌詞も増えてきたんですけど、身振り手振りですね。元も子もない言い方したら、英語だからとか日本語だからとかっていうことも超越してちゃんと伝わるものがあるように、歌や僕自身がステージの上では存在しなきゃいけない。なんていうんですかね? 振りかぶって投げるじゃないですけど、ステージの上での動きひとつひとつもそういう感じかなと思って歌ってるので。

ヨシダ:素晴らしいですね(笑)。Mrs. GREEN APPLEに関しては1番思ったのは、単純に遅い曲もあるんでしょうけど、スピード感ですね。聴いてて疲れない速さって僕の中にあって、いい意味で気がついたら終わるっていうのがスピード感だと思っているんです。要はMrs. GREEN APPLEの曲はすげえ速い。3分で終わる曲でも、ワンコーラスで"もういいや"ってなる人はいると思うんですけど、大森くんの楽曲にはかけてたら気にならなくて、もう1回ループしたくなる歌のテンポ感があったので。

大森:素晴らしい。嬉しいっす。

-じゃあ同じことを甲斐さんにも。

甲斐:はい。さっきちょっとphatmans after schoolのMVを見させてもらって、すごくかっこいいなぁと思いながら見てたんですけど、曲の振り幅がすごく広いバンドなんだなと思って。すごくデジデジしてるのかな?と思いきや、しっとりした曲があったりという感じで。盛り上げ一辺倒なバンドじゃないって言い方も変なんですけど、音楽いっぱい聴いてて好きなんだろうなっていうのは感じましたね。楽曲聴いて、どういう人が来るのかちょっと想像つかなかったんですけど、実際に会って喋ってみたら曲の中にあった朗らかさというか優しい部分にちょっと納得いきましたね(笑)。Mrs. GREEN APPLEは、年齢にはびっくりしたんですけど、納得もいったんですよね。すごく才能があるって前提なんですけども、大森くんが19歳って聞いて、彼らの世代が中高生のころにみんながすごく湧き上がったバンドのエッセンスを最速で吸収消化してるんだろうなっていうのが音から聴こえてくる。それで年齢を聞くと納得でしたね。ほんとに才能がある人がやったらそうなるよね、って感じでした(笑)!

大森:嬉しい。

-大森さんは?

大森:asobiusさんは神々しいなじゃないですけど(笑)。

甲斐:ははは! こんなですけど(笑)。

大森:いやいや、MVを見せてもらってすごく眩しさがありました。自分らは、キーボードの人が自分の役職を放棄してお客さんの方に行っちゃうようなポップなバンドなんで。神々しさというか、いい意味でのベール感みたいなものが羨ましくもあって。刺激というか羨ましいなと(笑)。

甲斐:僕は楽曲に関しては、盛り上がるような曲を他の人より全然うまく作れないと思ってて。"これは自分がやらなくていいや"というか、他にもっとうまい人がやるからいいやと思ってて。どっちかというと自分にしかできないこと、自分たちにしかできないことをやろうって考えたら、他人のやってないことをやる。あまのじゃくじゃないんですけど、なんかそんな感じでやりたくなくなっちゃうんですよね(笑)。逆張りに行こうって。

-phatmans after schoolに関しては?

大森:僕、兄貴がいるんですけど、兄貴が普通にリスナーなんですよ。

甲斐:きたきたきた(笑)。

大森:この対バンの話の前に、半年前ぐらいですかね? 兄貴が新しいCDを買ってきて、何のCDを買ったのか聞いたら"phatmans after school"って言ったので、僕も"おっ"と思ったんです。うちの兄貴は邦ロックを聴いてて、僕は兄貴の影響で音楽やってるところもあるんです。

ヨシダ:わかるかも、それ。

大森:例えば、兄貴が聴いてきた音楽を盗むじゃないですけど、そういう関係性なんです。新しく兄貴が手に取った音楽がphatmans after schoolだったのに、もう僕は本人に会えてしまっている(笑)。ちょっとリスナー寄りの見方になっているんですけど、曲もいい意味でストレート食らったというか。楽曲はいろいろなタイプがあるんですけど......こう月並みかもしれないけど、ちゃんと芯があるから、邪念なく聴けるというか。自然に生活の中に、電車とか乗ってて普通に聴きたい音楽だなと思いますね。なんかすいません、リスナー目線だったんですけど。

ヨシダ:ちょっとお兄ちゃんを飲みに誘おう。

大森:ははは!

-(笑)。これは個人的な印象ですがMrs. GREEN APPLEやphatmans after schoolは音楽が手段というか、伝えようとしてることがはっきりしてるバンドってイメージがあるんです。

大森:手段......?