Japanese
Mrs. GREEN APPLE
Skream! マガジン 2015年08月号掲載
2015.07.20 @Shibuya eggman
Writer 石角 友香
7月8日にリリースしたメジャー・デビュー・ミニ・アルバム『Variety』のリリース・パーティーであるこの日。親しみやすく飽きないアレンジや、クレバー過ぎる資質を笑える要素や演出で届けるMrs. GREEN APPLE(以下:MGA)。特にフロントマン、大森元貴(Vo/Gt)が、それらメッセージを伝える手段として、より研ぎ澄ませ熱量を注いでいることをちょっとあっけにとられるほどのステージで見せつけてくれた。
ゲストのHOWL BE QUIETがいわゆるピアノ・ロックの概念を軽くぶっ壊すような、激しさを含む10曲を披露してMGAの新作リリースを祝福すると、フロアも呼応して期待感を本日のメインに繋いでいく。リズム隊の山中綾華(Dr)、髙野清宗(Ba)、キーボードとギターの藤澤涼架(Key)と若井滉斗(Gt)と、ふたりずつ登場してはお辞儀し、最後に大森が登場。小バコのライヴハウスでも徹底して世界観を築いてきた彼らならではのスタンスを感じつつ、スタートは四つ打ちというよりもスカ風のビートに一気にフロアが跳ねる「リスキーゲーム」。若井と髙野がチェイスするようなエンディングも見事に決まる。1曲1曲を完結させながら勢いよくインディーズ時代からの人気曲を演奏していく5人。キャッチーなナンバーから一転して、ジャズのインプロビゼーションを思わせるイントロと大森の繊細なヴォーカリゼーションに聴き入ってしまう「藍」、そして心音のようなシーケンスにフロアが聴き入り、柔らかな声から怒気を含んだ表現まで変化していく大森の歌に多くのファンが感情移入しているのがわかる「L.P」。ダイナミックなアンサンブルそのものにも、愛憎入り混じりながらも他者の存在なくして生きることができない主人公の気持ちに全力で寄り添う、バンドの目線の高さを実感し、胸に込み上げるものがあった。
また、MGAがごく自然にUSインディー的なコーラスの楽しさや、R&Bのメロディを消化していることを知る「アンゼンパイ」や、大森の"「ナーナナ~」って曲をやります"という曲紹介がそのまますぎて気が利いていた「No.7」でもシンガロングが起こり、バンドの演奏と一体化したときの破壊力たるや! しかもそこから一転して新作の中では唯一、牧歌的な「ゼンマイ」に世界観を塗り替えるアレンジのパワーも見事。しかも全力でドラムを叩き続けてきた山中がこの曲では、大森とツイン・ヴォーカルで歌っても息が上がるどころか柔らかい歌声を、終盤は髙野の太いファンクネスがさらにフロアをバウンドさせ、藤澤と若井のウワモノの抜き差しもスリリングな「VIP」へのリアクションの良さに"完璧ー!"と大森がファンをさらに煽りつつ、ラストは"おまちかねの「StaRt」!"とタイトル・コールすると、ステージ狭しと動きまわり、高く足を挙げたり踊ったりと激しいパフォーマンスを繰り広げる藤澤、若井、髙野がお立ち台に上がるとさらに狂騒に拍車がかかる。一気に駆け抜けてきた本編ラスト前に大森が"今日がすごく楽しみだった分、終わるのが寂しい"と楽しさを溢れさせつつ、"正直、明日のことも1年先のことも、10年先のこともわからないけど、今が楽しかったらいいんだなって。なんでかって、僕が言うことを聞いてくれてる目をみんながしてるから、それが幸せで"と素直な気持ちを吐露し、"人間について書いた曲"と述べたうえで、丹念に言葉と音が編まれ、まさに"公的とは何か?"を聴きながら考えてしまった「パブリック」で、本編を締めくくった。
ユニークだったのがアンコールで登場して真っ先に"写真撮りますか?"と普通、最後の最後にやりそうな集合写真の撮影をしたこと。大森元貴という人はテンプレも嫌いなのだろうし、凡長なことも嫌いだろうし、熱くて真面目な部分を"クールなバカのオブラート"で包んで伝えることを良しとする。演者としても場を仕切る要の存在としても、その振る舞いはかなり痛快なので、ぜひライヴで確認して欲しいところ。12月の東名阪ツアーを発表し、大いに会場が沸いたところに、硬派なイメージのある「CONFLICT」。そして最近の世情にも言及しつつ"音楽で世界は変わらないかもしれないけど、こんにちはとかありがとうとか、そういう優しさで世界はできてると思うから。こんな世界でも生きていけると思う"というような控えめだがリアルな認識を述べて、『Variety』の根幹をなす「道徳と皿」が始まると、今日ここまでのすべての曲に込められた思いも集積して、"こんな世界を未だ憎めないのは何故か"というフレーズが身体を巡っていった。感動や共有に逃げ込まない、音楽という物理のリアリティでメッセージを届けるMGAの潔さには感服しっぱなしのライヴだった。
- 1
LIVE INFO
- 2025.12.02
-
RADWIMPS
LONGMAN
Dios
RAY
マカロニえんぴつ × DISH//
私立恵比寿中学
GLIM SPANKY
SUPER BEAVER
IneedS
- 2025.12.04
-
TENDRE
LEGO BIG MORL
私立恵比寿中学
SHERBETS
Homecomings
アーバンギャルド
キュウソネコカミ
吉井和哉
Hakubi
- 2025.12.05
-
桃色ドロシー
私立恵比寿中学
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ザ・クロマニヨンズ
NANIMONO
eill
Laughing Hick
崎山蒼志
さかいゆう / 望月敬史 / L'OSMOSE(O.A.)
flumpool
とまとくらぶ
Another Diary
岡崎体育
Rei
ズーカラデル
打首獄門同好会
- 2025.12.06
-
キュウソネコカミ
AIRFLIP
ザ・クロマニヨンズ
凛として時雨
OKAMOTO'S
BLUE ENCOUNT
indigo la End / a flood of circle / Galileo Galilei / go!go!vanillas ほか
Cody・Lee(李)
brainchild's
LEGO BIG MORL
NANIMONO
怒髪天
ねぐせ。
CVLTE
UVERworld
eastern youth
キタニタツヤ
優里
Kroi / Jeremy Quartus(Nulbarich) / BREIMEN / luv
flumpool
チリヌルヲワカ
Aooo
Mirror,Mirror
心愛 -KOKONA-
THEラブ人間 / ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / KALMA ほか
フラワーカンパニーズ
Ryu Matsuyama
MyGO!!!!!
- 2025.12.07
-
ぜんぶ君のせいだ。
崎山蒼志
キュウソネコカミ
MOSHIMO
moon drop
ポルカドットスティングレイ
凛として時雨
BLUE ENCOUNT
AIRFLIP
OKAMOTO'S
sumika / マカロニえんぴつ / Kroi / ズーカラデル ほか
NANIMONO
怒髪天
Devil ANTHEM.
ACIDMAN
eastern youth
小林私
UVERworld
優里
秋野 温(鶴)
LACCO TOWER
OAU
the telephones
BIGMAMA
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
トゲナシトゲアリ × RAISE A SUILEN
- 2025.12.08
-
ザ・クロマニヨンズ
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RAY × きのホ。
ドラマチックアラスカ
PACIFICA
シベリアンハスキー
雨のパレード
never young beach
- 2025.12.09
-
キュウソネコカミ
天女神樂
ザ・クロマニヨンズ
FRANZ FERDINAND
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
ドラマチックアラスカ
TENDRE
PACIFICA
Galileo Galilei
Dios
ザ・シスターズハイ
ストレイテナー
PEDRO
モーモールルギャバン
- 2025.12.10
-
PACIFICA
Galileo Galilei
山本彩
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
くるり
森 翼
Wez Atlas
すなお
ストレイテナー
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
- 2025.12.11
-
MONOEYES
あいみょん
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
山本彩
オレンジスパイニクラブ
BIGMAMA
ポルカドットスティングレイ
そこに鳴る
The Ravens
FRANZ FERDINAND
- 2025.12.12
-
Hump Back
Chimothy→
崎山蒼志
VII DAYS REASON
LiSA
Another Diary
凛として時雨
TOMOO
BIGMAMA
PENGUIN RESEARCH
moon drop
ねぐせ。
私立恵比寿中学
くるり
PEDRO
サカナクション / Creepy Nuts / 羊文学 / ちゃんみな ほか
flumpool
the shes gone
VOI SQUARE CAT
SAKANAMON / Broken my toybox / SPRINGMAN / KEPURA
BRADIO
ザ・クロマニヨンズ
僕には通じない
LONGMAN
- 2025.12.13
-
MONOEYES
"DUKE×GREENS presents わちゃごなどぅ -whatcha gonna do-"
ぜんぶ君のせいだ。
VII DAYS REASON
Vaundy / THE ORAL CIGARETTES / sumika / マカロニえんぴつ ほか
UVERworld
eill
フラワーカンパニーズ
LITE
SHERBETS
清 竜人
ポルカドットスティングレイ
moon drop
吉井和哉
9mm Parabellum Bullet
Cody・Lee(李)
flumpool
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
[Alexandros]
Appare!
秋山黄色
藤沢アユミ
キタニタツヤ
THE SPELLBOUND
- 2025.12.14
-
downy / toe / unripe / aieum
(sic)boy
VII DAYS REASON
LiSA
ねぐせ。
10-FEET / クリープハイプ / go!go!vanillas / Saucy Dog ほか
UVERworld
ぜんぶ君のせいだ。
Devil ANTHEM.
フラワーカンパニーズ
TOMOO
NEE
"DUKE×GREENS presents わちゃごなどぅ -whatcha gonna do-"
OAU
PEDRO
鶴
SHERBETS
RADWIMPS
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
MOSHIMO
スカート
PHALUX
Bimi
ASP
22/7
古墳シスターズ
クジラ夜の街
[Alexandros]
キタニタツヤ
RELEASE INFO
- 2025.12.01
- 2025.12.03
- 2025.12.05
- 2025.12.06
- 2025.12.09
- 2025.12.10
- 2025.12.12
- 2025.12.17
- 2025.12.19
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.24
- 2026.01.01
- 2026.01.07
- 2026.01.09
- 2026.01.11
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ザ・クロマニヨンズ
Skream! 2025年11月号


























