Japanese
Mrs. GREEN APPLE
Member:大森 元貴(Vo/Gt) 若井 滉斗(Gt) 髙野 清宗(Ba) 藤澤 涼架(Key) 山中 綾華(Dr)
Interviewer:石角 友香 Photo by 結城さやか
もはや洋楽からのリファレンスを日本のバンドとしてどう昇華するか? というレベルとは別次元の、ある種バンドの内面に向かった多様な17曲がパッケージされた、ニュー・アルバム『Attitude』。ここではソングライターの大森元貴が提示した核にプレイヤー、表現者としてのメンバーがこれまでミセス(Mrs. GREEN APPLE)で培ってきた蓄積やアレンジ力が、曲ごとにアウトプットされている。自ずと多様な楽曲が居並ぶアルバムになり、バンドとしての生の感触もこれまでになく表出。ミセス流エンタメについてから、音楽的にも精神的にも自分と向き合うベクトルの作品を提示した理由まで、メンバー全員インタビューで探っていこう。
-この時代に17曲というのは思い切りましたね。
大森:今までは基本的に13曲とかだったんですけど、それがわりとルーティーンになってきちゃったなと思ってたんです。今回はもともと、これまでとすごく違うものが作れる予感がしてたし、自分らのサイクルとしても、ひとつ振り返るじゃないけど、今までの集大成ぐらいの状態だったので、自然とこういう曲数になりましたね。それに今回は、コンセプチュアルというよりは、タイトルの"Attitude"が意味するように、心持ちや姿勢といったありのままを作るものだったので――最初は不安でしたけど、どんな内容の薄いアルバムになっても、"僕らのアティテュード"っていうふうになると思ってました。
藤澤:タイトルの"Attitude"が、姿勢や物事への向き合い方だっていう意味を教えてもらったときに、Mrs. GREEN APPLEの活動、あるいは音楽に対する向き合い方ってどういうものだったんだろう? っていうのを今一度確認するタイミングというか――戒めじゃないですけど、そういう重みを感じて。みんなもそれを噛みしめるみたいなタイミングではありましたね。でも嘘がつけないタイトルだからこそ、今まで自分たちが培ってきたものを自然体でやるべきだなっていう決心にはなりました。
-音楽的なコンセプトというより、哲学的なものだから、何をもって達成なのかは難しいですか?
大森:でも、"Mrs. GREEN APPLEとしてのアティテュード"っていうことは、僕がどんだけ納得したか納得してないかとかじゃないというか。"うわ、全然良くないな"っていうのができても、それはMrs. GREEN APPLEのアティテュードの具現化だと思うし。そういう意味で言うとすごく恐ろしいタイトルなんですけど、ゴールっていう意味では最初からわりとゴールだったんですよ。
-完成した作品が今のミセスを語るということですね。
大森:今まで、音楽っていろんな人に届くもので、こういう職種に就いた時点で人目に晒されるものだし、人の懐に入っていかなきゃいけないものだと思うしっていうところで、曲を作ってた部分や活動もしてたところもあって。人の顔色を窺うっていうか――"人"っていうのは、コアな人たちじゃなく、俗世間的にだと思うんですけど、すごく外に目が向いてたと思うんです。でも、今回のアルバムや今まわっているツアー("The ROOM TOUR")は、"自分らはこうだ"っていうふうにただ投げるだけというか。僕らはこういう集団でこういうものを作っていてっていう"僕らがただ鳴らしたいもの"をすごくクリエイティヴに作れてるのは、今までの作品との違いかなと思いますね。
-オープニングに象徴的なインストが入っていて。タイピングをしては打った文章を破り捨てるような音で、そういう解釈で間違ってないですか?
大森:間違ってないと思います。"InsPirATioN"ってタイトルにあるように、曲を生み出す瞬間を誇張して音に落とし込んでるので。ストリングスのチューニングの音から始まるのとかは、いろんなものの比喩だと思うし。
-そこからシームレスに「Attitude」に繋がって。1曲目で表明してますね。
大森:"Attitude"って曲は、もともと書くつもりはなかったんです(笑)。僕はアルバム・タイトルですべて語ろうと思ってたんですけど、それにしてはすごく難しいアルバムができたなと感じて。だから、"Attitude"って曲が必要なのかなと思って書いていったので、別にリード曲ってわけでもないんです。作家としては、曲のアティテュードに対する歌詞の部分は、ナンセンスなことばかり歌ってるので、ホントは言いたくないというか。曲って単位では自分では見れないんですけど......このアルバムの説明書になるような曲かなとは思います。
-冒頭にこの曲が来るとズシッと来ますね。
大森:来るでしょうね(笑)、そういう内容だし。でも、メロディやアレンジは、今までの僕ららしいというか、すごくポップなオブラートに包んでるというか。そういうのはわりとミセスがやってきてることなんで、それが1曲目になってるっていうのが、ある種アティテュードが成立してるのかなとも思います。その曲がリードになったほうが、『Attitude』の「Attitude」なわけですからわかりやすいんでしょうけど、僕の感覚としてはちょっと違うんですよね。同じタイトルなんだけど、全然違う意味というか。
-曲数が多いので、今風に言えば、聴く人が好きなように抜粋してっていうような聴き方もできるんでしょうけど、この曲が1曲目にあることによってすごくアルバム然としますね。
大森:まさにその通りだと思います。最近いろんなジャンルの曲を歌うようになったので、最初の、毒っ気づいてるんだけどポップな感じでっていうんじゃなくて、ほんとにポップな側面も見せるようになったし、ミセスの核が伝わってないんじゃないかな? って危惧もちょっとあるなかで、この曲はそういう人たちに向けても必要なものだと感じたというか。まぁ、それってアーティストのエゴなんですけど、すごく必要な部分だと思ったので書きましたね。ほんとそういうものを綴った気ではいるし、正しく伝えたいなって欲が、単純にここ最近もっともっと増してきたっていうのもあるんじゃないかな。
藤澤:今までのアルバムは、大きなコンセプトを掲げるとか、こういうものにしたいからこういうものをみんなアルバムに向けて吸収してこようとか、勉強してみようみたいな挑戦や苦戦みたいなものがあったんですけど、今回は、一曲一曲に対して今の自分がどうアプローチするか? みたいなそういう向き合い方ができたんです。で、このアルバムにかける時間も、元貴が作り始めたタイミングから考えたらちょうどリリースまで1年ぐらいあるから、一曲一曲に対して集中できたし、元貴が作るときにどうイメージしたかわからないけども、アルバムのバランスがどうのこうのじゃなくて、一曲一曲の表現ができたなと思います。
若井:レコーディングの期間もバラバラだしね。
大森:昨年のライヴハウス・ツアー("ゼンジン未到とプロテスト~回帰編~")とか違う楽曲の制作とかを並行させてたので、ブロックごとに録れたりとかね? 「Viking」と「ProPose」は、「ロマンチシズム」をシングルでレコーディングするときに一緒に録ってるんです。曲ごとにちょっと情景が違うのはそういうこともあって、わりと余裕を持って録れたかなと思います。
-ちなみに「Viking」のこういうロマ的な音楽性と、大森さんの日本語に聴こえないヴァース部分の組み合わせが面白くて。
大森:デモのときからそういうふうに歌ってたんですよね。別にアルバムに入れるために書いた曲とかじゃなくて、自然に作ってたら"面白いね"ってことでアルバムに入った感じで。レコーディングも"荒々しく録ってくれ"って要望で、綾華には"野蛮に叩いてくれ"とか。
-あと「インフェルノ」は、3ヶ月連続先行配信第1弾でしたけど、意外とやってなかったことだったんだなと思いましたね。
大森:ここ数年はたしかにああいう"THEギター・ロック"というか、フェスでやったら喜ばれるみたいなのを結構無視して作ってた時期があって(笑)、『WanteD! WanteD!』(2017年リリースの5thシングル)の時期は邦ロック好きが毛嫌いするようなEDM要素をわざと使ってたので。でも今回は、裏をかくっていうよりはもっと直球で、ほんとにギター・ロック要素が強いアルバムだなって全体的にも思いますね。
-「Ke-Mo Sah-Bee」とかも?
大森:はい。大変だったよね? そもそも自分らに2ビートの曲がないので。
山中:自分はそのリズム、速さとしては叩けても、そのノリだったり楽曲に対するアプローチだったりがちゃんとできてるか? っていう部分で苦戦はしたなと。最初は......速い曲とか2ビート自体通ってきてなかったというのもあって、自分の中でまず"なんでこんなに速いんだろう"っていうところから始まったんです。例えば、スネアの入るタイミングは、基本1、2、3拍目に入るのが多いんですけど、ワン、ツー、ワン、ツーで入る意味とか、なんでそういう疾走感が必要なんだろう? とかを考えたら、押し寄せてくるもの、ガーって周りを巻き込んで進んでいくものってそのリズムにしかなくて。だから、リズムをまず好きになるところから入って、そのリズムで叩けるようになったら、なんでそんなにバタバタ聴こえるんだ? とか、なんでカッコ良くないんだ? とかを追求して、生の、そのときでしか出せない2ビートのかっこ良さを発見しましたね。今までクリックを目安にしてる曲が多くて、自分の中ではそれが基準になりすぎていた部分もあったんですけど、音楽ってそれがすべてじゃないなっていうのが、この曲ですごく感じられたかなと思います。
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