Japanese
saji
2019年11月号掲載
Member:ヨシダタクミ(Vo) ユタニシンヤ(Gt) ヤマザキヨシミツ(Ba)
Interviewer:山口 哲生
今年7月に、phatmans after schoolというバンド名を改め、新たな道を歩き始めたsajiが、ニュー・シングル『ツバサ』をリリース。爽快感に満ち溢れたバンド・サウンドを高鳴らせている表題曲は、エンディング・テーマとして起用されているTVアニメ"あひるの空"の世界にしっかりと寄り添いつつ、バンドの新章開幕を宣言するに相応しい内容になっている。今回のインタビューでは、10年近く掲げてきたバンド名を改めた経緯や、表題曲はもちろん、今作の収録曲に共通して込められている"あるテーマ"について、そして、彼らが思い描いている未来についてまで、幅広く訊いた。
-今年の7月に、バンド名をphatmans after schoolからsajiに改名されました。ニュー・シングル『ツバサ』のお話にいく前に、まずはそのことからお聞きしたいんですが、どういう経緯があったんでしょうか。
ヨシダ:まず、メンバー発信で改名をしようという話が挙がったんですよ。当時、僕とユタニでラジオをやっていたので、その打ち合わせの空き時間で、ワードをどんどん出していったんです。その中でユタニが"saji"というワードを出してきて。
ユタニ:いろんな名前を挙げた中のひとつだったんですけどね。
ヨシダ:"saji(匙)"って"スプーン"という意味じゃないですか。そもそも匙というのは、薬の量を量ったり、掬い上げたりするための道具なんですけど、言葉としては"匙を投げる"というのがあって、それが広まっているので、あまりいい意味ではないんですよ。
-そうですね。諦めるという意味なので。
ヨシダ:ただ、その"諦める"というのを逆説的に捉えるというか。僕らはphatmans after schoolとして10年近く活動してきたけど、セカンド・キャリアとして、KING RECORDSさんから再出発させていただく運びになっていたし、いろんなことが僕らの中でリスタートするタイミングだったので、ここからは匙で掬い上げるように、自分たち自身の手で、自分たちの人生を救い上げていこうと。結果として、phatmans after schoolという名前から急激にギュっと縮まったんですけど。
-だいぶ縮まりましたね。
ヨシダ:10何文字削りましたからね(笑)。その当時、知り合いのバンドにも相談してたんですよ。ヒトリエとかLEGO BIG MORLとか空想委員会とかに、"バンド名を変えるんです"って言ったら、びっくりされて。それで候補に挙がっていたものを何個か言ってみたら、やっぱりsajiに賛同する人が多かったんですよね。シンプルだし、とっつきにくくもないし、違和感も少なくていいんじゃない? って。僕もまさにそういうイメージを持っていたから、これはもうsajiでいこうと決めました。
ヤマザキ:sajiが候補に出てきたときは、なんか微妙だなと思って(笑)。そこから僕も候補を出したんですけど、やっぱりphatmans after schoolという名前に馴染みがあるし、名前を変えること自体、いずれにしても違和感は絶対にあるんですよね。だから、候補に出てきた中で、どれを名乗ったらしっくりくるかって考えてみたときに、sajiがいいなと思いました。
ヨシダ:あと、今回デビューさせていただくキンクリ(KING AMUSEMENT CREATIVE)って、ずっとバンド畑でやってきた僕らにとっては、ちょっと特殊な環境なんですよ。バンドは僕らが初めてですし、他にいるアーティストは、僕が楽曲提供をさせていただいている水樹奈々さんとか、声優さんがほとんどなんですよね。今までと違うフィールドで活動していくので、そう考えると新人という気持ちでもいいんじゃないかと思って、結構前から僕の中では改名しようと思ってはいました。
-もとの名前にものすごく愛着はあると思うんですけれども、それよりも前に進むことを選んだというか。
ヨシダ:そうですね。モードとしてはそういう感じでした。とはいえ、メンバーは変わっていないし、phatmans after school時代の曲もやっていくので、ニュアンスとしては"ただ名前を改めた"みたいな感じです。お客さんの中ではまだ戸惑いもあるとは思うんですけど、これに関しては慣れていっていただいて。僕らもまだそんなに名乗ってないですし。
ユタニ:僕らもまだちょっと違和感ありますからね(笑)。
-では、「ツバサ」についてお話をお聞きしていこうと思います。この曲は、アニメ"あひるの空"のエンディング・テーマになっていて、爽快感のあるサウンドがアニメの世界にもマッチしていますし、ここから改めてスタートするにあたっての第一声としても相応しいものに仕上がっているなと思ったんですが、どういうところから作り出していったんですか?
ヨシダ:"あひるの空"のお話は、去年の春先にいただいていたんですよ。そこから曲のコンセプトやイメージが先方から送られてきたんですけど、もともと僕は"あひるの空"が大好きなんです。小中学校のときにバスケをやっていて、そのときに連載が始まって読んでいたから、昔から大好きで。だから、僕の中にある"あひるの空"のイメージをそのまま曲に落とし込む感覚で書いて、投げてみたら一発OKで、歌詞も最初に作った状態からほぼ変えてないんですよ。だから作業はすごくスムーズでしたね。産みの苦しみもなく。
-好きだからこそ気負ってしまうようなことも特になく?
ヨシダ:もちろんそういうものは僕の中にはあったんですよ。ただ、こう言うと冷めているように聞こえるかもしれないけど、僕の基本的なスタンスとしては、自分のできることってどれだけ悩んでも正直限られているわけじゃないですか。現時点で持っている武器で戦うしかない。だから、僕の中ではみなさんが言う産みの苦しみってあまりないんです。できることをやるしかないし、できないことはできないと思うしかないっていうスタンスなので、とりあえずあるもので出しますという感じでしたね。
-ヤマザキさんとユタニさんは、バンドとしての第一声となる曲をどう受け止めました?
ヤマザキ:聴いた瞬間からいいなと思いましたね。そうやって自分がいいなと思ったところを、とにかく引き立たせようと。ベースって、出ようと思えば出れるし、引こうと思えば引けるじゃないですか。この曲は、自分は完全に支えに徹してもいいなと思うぐらいメロディもいいと思ったから、ベースもすんなりできました。僕も産みの苦しみはなかったですね。こういうものにしようとすぐに思わせてくれるものだったので、特に悩むこともなかったです。
ユタニ:僕はイントロで悩みました。爽やかな感じをもうちょっと引き立たせるためにはどうしたらいいんだろうと思って。タクミが送ってきたデモの段階でほぼ完成してたんですけど、そのイントロをどう超えるか、アニメの世界観にどう沿っていくかということに関して、僕は産みの苦しみがありました(笑)。
-たしかに、ただでさえ大事なイントロで、しかもこれがバンドの第一声となると思うと、かなり悩みそうですね。
ユタニ:そうですね。いろいろやりとりをしながら、何パターンか録ってみたりして、ようやくっていう感じでした。結果、いいものができたなと思ってます。
-歌詞としても、"あひるの空"をしっかりと踏まえつつも、今の自分たちの言葉が綴られていて。
ヨシダ:そうですね。"あひるの空"のアンサー・ソングにしようというテーマはあったんですけど、ファン・ソングになってしまうのは良くないと思ったので、"あひるの空"を知らない人にとってもいい歌詞だなと思えるものにしたかったし、僕らの人生というか、僕自身も歌詞の主人公に投影してます。僕らとアニメで共通して言えることというと......"あひるの空"ですごく特殊なのが、主人公のチームが試合に全然勝たないんですよ。"こんなに主人公が勝たない物語なんてある!?"っていうぐらい勝たない。
ユタニ:でも、リアルだよね。
ヨシダ:そうそう。そうやって負け続ける試合の中にも、人間ドラマがすごくあるんですよね。物語としても、謹慎処分を受ける人がいたり、廃部になりかけたり、何回もいろんなトラブルが起こるんですよね。でも、そのたびに何度も仕切り直すんです。ここから再出発をしようって。それは"あひるの空"の話だけじゃなくて、人生って仕切り直すタイミングが何回もあるじゃないですか。それで"始めよう また、今日から"って歌っているんですよね。何回挫折しても、自分自身にやる気さえあればまた立ち上がれると思っているので、そういうげきを飛ばす意味でも、この歌詞にしました。
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