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INTERVIEW

Japanese

藍坊主

2017年10月号掲載

藍坊主

Member:hozzy(Vo) 田中 ユウイチ(Gt) 藤森 真一(Ba) 渡辺 拓郎(Dr)

Interviewer:秦 理絵

-一緒にやってみて、どんな発見がありましたか?

藤森:時乗さんは僕らがメジャーデビューする前後から7~8年やってくれてたので、僕らの音楽の作り方の基礎を作ってくれた人なんですね。この人に育てられたけど、でも、ある程度自分で曲を作れるようになったことで、もうこの人のことはわかってるつもりでいたんですよ。いろいろなことを吸収させてもらって、この人がやれそうなことの半分は、自分でもできるんじゃないかって思ってた部分もあったんです。

田中:あったんだ(笑)。

藤森:うん。でも、時乗さんを離れて、phatmans after schoolのプロデュースをやったりとか、藍坊主以外のディレクションも経験したうえで、改めて時乗さんと一緒にやってみて、"俺は何を奢ってたんだ"と思いました。もっと無難に作る人だと思ってたんですけど、全然違う。すごくマルチなプレイヤーだったんです。

田中:(笑)

藤森:俺、いまめっちゃ失礼なことを言ってるよね?

hozzy:まぁまぁ(笑)。

-自分が成長してわかる、その人のすごさってありますからね。

田中:(時乗さんが読んだら)"藤森、俺のことをそんなふうに思ってたんだ"ってなる。

藤森:でも、これ、俺、時乗さんに話したと思う。

hozzy:マジで!? "時乗さん、マジですごいっすね"って?

藤森:"時乗さん、俺、舐めてました"って。

一同:あははははは!

-そしたら、なんて言ってたんですか?

藤森:時乗さんの家に呼ばれて、お酒を飲んでるタイミングだったんで。

hozzy:あ、ちょっと酔っぱらってたんだ?

藤森:笑ってくれましたけど。いま思うと、ゾッとしてますね。

-逆に、時乗さんから、いまは藍坊主が自分たちだけでやっていることに対して、もらった言葉はありましたか?

hozzy:本気だって言ってました。本気のバンドだねって。

田中:めっちゃ褒めてくれてる。

-それは、どういう意味で言ったんでしょう?

hozzy:やっぱり自分の足で立ってるからじゃないですかね。後ろ盾は何もないじゃないですか。そうすると、喋ってるときに、ガチになるんだと思いますね。

-いまの覚悟と本気を感じてくれた。

hozzy:そうだと思います。

-この曲が映画になるわけですけども、勝又監督にはデモの段階で聴かせたそうですね。

hozzy:監督が藍坊主の大ファンなんですよ。なので、この曲のデモができたときも速攻で電話して、"できたよ。これ、絶対に好きだよ"って。そこからふたりですげぇ盛り上がって、いつの間にか、"映画とかいいんじゃないですか?"って言ってたんですよね。

-どうして、突然映画という発想が出てきたんですか?

hozzy:特に勝又さんはティーンエイジャーを扱ったものを撮っているので。っていうか、あの人の脳にはそれしかないので(笑)、最強の制服を撮るのがすごいんですよね。だから、まさにこれはその時代の曲だし、絶対に合うなと思ったんです。

-で、翌日には映画のプロットが送られてきて。

田中:俺たちは何も聞いてないときから、そこまで話が進むっていう(笑)。

hozzy:俺、藤森が時乗さんを舐めてたのと同じで、俺は勝又さんのことを舐めてたんですよ。"制服しか脳がねぇな"と思ってたんですけど、本当に数時間でプロットを上げてきたから。"この曲からここまで出てくるの?"と思って。しかも、最初は女の子目線で、そのあとに男の子目線も送られてきて。"メンバーにも見せていいですか?"って、見てもらって。もちろん"すごいね"ってなったけど、その場ですぐに"映画を作ろうぜ"っていうのは現実的ではないし。でも、案が生まれたのは、そのときですね。