Japanese
PULPS
2020年10月号掲載
Member:田井 彰(Vo/Gt)
Interviewer:稲垣 遥
日本版アビー・ロードのようなストリートで、揃いのストライプ・シャツに身を包んだ4人。そんなヴィジュアルが目を引く彼らは、今年"ツタロックオーディション2020"、"Battle de egg 2020"でグランプリを獲得した注目のバンド、PULPSだ。小学生からの幼馴染で結成し、地元大阪を中心に南蛮キャメロとして活動してきた彼らだが、今年8月、改名を発表。10月7日に初の全国流通盤のリリースをもってPULPSとして気持ち新たにスタートする。UKロックとフォーク・ソングや歌謡曲などのテイストを絶妙にブレンドした、親しみやすく且つ胸にグッとくるグッド・メロディを押し出した、"これぞPULPS"という自信作について、全曲の作詞作曲を手掛けるヴォーカル&ギター 田井 彰に初取材を試みた。
-PULPSは幼馴染で結成したということですが、出会った当時小学生ということは、もとは純粋に友達だったってことですよね?
ギターのあんちゃん以外はみんな学校の野球部だったんで、小学校と中学校の部活仲間って感じですね。
-あんちゃんさんとはどこで出会ったんですか?
あんちゃんとは、小学校は一緒やったんですけど、暗い子やったんで、全然話したことがなかったんです。中学校で、僕があんちゃんと一緒のクラスになって、なんかこいつ面白そうやなって思って声を掛けて、そこから仲良くなりました。
-そこからこの4人で音楽をやろうとなったのは、いつ、どういうところからだったんでしょう?
僕は小さい頃からピアノをやってたんですけど、中学校のときにQUEENに出会って、ピアノもやってたんで、"うわ、これやりたい。Freddie Mercury(Vo)になりたい"って思って。そのとき、あんちゃんと一緒に洋楽とかハード・ロックを聴くようになって、楽器も"一緒に始めてみようや"って言って、ギターを始めました。そこふたりで音楽を始めて、残りのベースとドラムはあとから誘ったみたいな感じですね。
-ベースの大石悠人さんとドラムの地本 航さんは、誘ったときにはすでに楽器を始めてたんですか?
そうですね。ドラムの地本は文化祭で叩いてたんですよ。同じ野球部ではあったんですけど、ドラムをやってるのは知らなくて。"太鼓の達人"がめちゃめちゃうまいっていうのは知ってたんですけど(笑)、その延長でドラムをやってたんですよね。それを知った中学3年生のときに"じゃあ一緒にやろうや"って誘って、いろいろなコピーをするバンドをやってました。で、高校の軽音部に入ったらベースの大石がいて。"大石も入ったんや、じゃあ楽器できるん?"って聞いたら、彼は当時ギターを弾いてたんですけど、"ベースも似たようなもんやろ"ってやってもらいました。
-そうなんですね。田井さんはもともとQUEENのどんなところに惹かれたんでしょう?
当時YouTubeはまだあんまり知られてなかったときやったんやと思うんですけど、Yahoo!動画っていうサイトでQUEEN特集をやってて、そこでミュージック・ビデオを観て。Freddie Mercuryって、オールバックで胸毛のイメージを持ってる人がたぶん多いと思うんですけど、初期の頃は結構中性的な感じで。
-ロングヘアで柄モノのジャケットとかを羽織って、スタイリッシュな感じでしたよね。
そうです。細くて。めちゃめちゃかっこ良かったんですよ。で、それを観て歌も上手いし曲もいいし、衝撃を受けてから憧れるようになりました。
-幼馴染の距離感だったらメンバー内でも聴いている音楽を共有したり、されたりとかも?
はい。近くに志紀図書館っていう地元の図書館があって、そこはCDもレンタルできたんですよ。特にあんちゃんとはそこでいろんなバンドのCDを一緒に借りて、感想を言い合ったりして。このバンドにハマってるっていうのはお互いに共有し合ってたので、同じところを開拓していって、同じ音楽をずっと聴いてきたのはあんちゃんですね。で、地本と大石は、僕らが聴いてたQUEENとかLED ZEPPELINとかはいまいちピンとこんなぁみたいな感じで、そこふたりとは聴いているジャンルは全然違いました。
-地本さんや大石さんはどんなジャンルを聴いてたんですか?
地本はマキシマム ザ ホルモンをずっと聴き続けてて、本人もあんま他の音楽は詳しくないって言ってますね。で、大石は高校時代ONE OK ROCKがめっちゃ流行ってて、その当とき流行りの邦ロックを聴いていた感じです。
-なるほど。では、田井さんが自分で曲を作り始めたのはいつ頃でした?
中2か中3のときですね。
-そのときは弾き語りで、ひとりで作ってみたいな?
いや、そのときからあんちゃんは一緒にギターを始めてたんで、僕が曲のもとを作ってみて、一緒に曲にしたって感じですね。どこで披露するとかではなく、とりあえず作ってみただけっていう。
-PULPSの曲は古き良きUKロックだとか、フォーク・ソングや歌謡曲のような懐かしさもあるんですが、単に懐かしいだけではない感じもします。曲を作るときに何か意識していることはありますか?
いかにキャッチーな人懐っこいメロディを作れるかが第1優先かなと思っているんで、それができたうえで、ニュアンス的なところを狙っていくっていうか。"このサビのメロディだったらAメロ、Bメロは歌謡曲っぽくしようかな"とか考えるようにはしていますね。
-歌謡曲のテイストっていうのは、どういうところからの影響なんでしょう?
それこそ図書館で井上陽水とか松田聖子とか、いろんなミュージシャンのCDが、70年代、80年代、90年代って並べてあって、それをひと通り全部借りたくらい聴いてたんで、そのあたりからですかね。
-なるほど。そんな幅広い世代に届きそうなキャッチーな魅力で、今年は"第8回ロック・ポップスバンドコンテストBattle de egg"と"ツタロックフェス2020 supported by T-POINT"のオーディションの両方でグランプリを獲得しましたが、本来グランプリ特典でイベント出演のはずだったのが、いろいろと中止になってしまって。評価を受けて嬉しい反面、悔しい想いもあったのかなと思いますが。
結構周りの人からは一番運が悪いバンドとか、これからどんどん注目を浴びて大きなフェスとか出れたのに、残念なバンドとか言われるんですけど、あんまりメンバー全員悲観的には思ってないんです。むしろ、1年間コロナ禍で準備して、満を持して大きなところに出られるんじゃないかって。まだ今後もどうなるかわかんないですけど、あんまネガティヴには思ってなくて、あんまり活動できない期間中に修行し直そかっていう感じなんです。
-バンドとじっくり向き合う時間ができたって感じなんですね。自粛期間中はバンドだったり、私生活だったり、どういうふうに過ごしてました?
バンドとしてはライヴがないっていうので、どのバンドもそうやと思うんですけど、模索しながらいろんなカバー動画、ジブリのカバー・シリーズとかを一瞬だけネットに上げて消すとかしてましたね(笑)。個人としてはすることがないんで、バイトか家にこもるかでした。曲作りがはかどるかなって思ってたんですけど、外からの刺激がないとまったくはかどらなくて。
-となると、田井さんの曲のもととなるところは、日常の風景とかから出てくることが多いんですかね。
いろんな方法を試しながら作ってるんですけど、バイクに乗ってブーンって走りながら思い浮かぶっていうのは結構ありますね。あんまり集中してないときにいい曲が浮かぶのが多い気がします。寝る前とか、寝起きとか。
-曲作りとしてはまず、ひとりでデモを作り始めるんですか?
いつも自分でデモ音源を作ってメンバーにデータで送って、"新曲できたから、聴いといて~"って聴いてもらうと、LINEで反応が返ってくるんですよ。それを見てこの曲はいい曲なんやなっていう判断をするんです。悪いときは無視されるという悲しい感じなんですけど、いいときは"ええやん!"って返ってくるんで、わかりやすいですね。
-その"ええやん!"ってなった曲を広げていくという。
そうですね。その"ええやん!"ってなった曲だけスタジオに入ったときにそれぞれのパートを整える感じです。
-ちなみに、今回の作品の収録曲はいつ頃から作られていたんですか?
1曲目の「青い鳥」は去年の梅雨くらいに作ってた曲ですね。で、それ以降に作った曲が5曲入ってます。EP自体本来は5月に出す予定だったんですけど、3月くらいの時点でこれは無理やなってなって、10月に発売になったんで、制作は結構前から始まっていました。
-作品を作るにあたって、こういうものを作ろうというイメージはありました?
常々自分を更新できるCDを作っていけたらなって思っているんですよ。前回出したCDより今回のほうがよりいいのができるかっていうのは考えていて。今回PULPSとしては最初の1枚なんですけど、次超えるのがハードル高いなっていうCDにはなったなと思ってて、そこは満足いってますね。
-PULPSとして最初の1枚という話ですが、8月20日に"南蛮キャメロ"から今の"PULPS"に改名を発表されたんですよね。これは何がきっかけだったんでしょう?
コロナがあって、さっき言ってた修行期間の話と繋がるんですけど、0からの気持ちでもう1回始めたいなっていうところからですね。前の南蛮キャメロっていう名前も、音楽性を考えるとちょっと違和感あるかなって思ってたんですよ。ちょっと大阪っぽいなって。
-大阪っぽいのはダメだったんですか(笑)。
もっとおしゃれな感じがいいんで(笑)、シュッとしたいなっていうので、変えました。改名するのは1年前くらいから頭によぎってて、改名するならこの名前みたいなのを考えてて。宿題としてひとり30個とかメンバーで考えてくるようにして、その中から語感とか、言いやすさとか、ロゴにしやすさとかを考えて選んだんで、正直意味はあんまりないですね(笑)。あ、でも、PULPSはあんちゃんからの候補にあったんですけど、"パルプ・フィクション"っていう映画があるんです。
-あ、私も"パルプ・フィクション"からとかかな? と勝手に思ったりしてました。
そうそう。そこから取ったらしいです。
-クエンティン・タランティーノ監督の、珍しい手法で構成された映画ですよね。
僕は観たことなかったんですけど、あんちゃんがめっちゃ好きな映画で。ちゃんと4人で移動中に車の中で観たんですけど、なかなか読み解くのが難しい映画だなって思いました(笑)。
LIVE INFO
- 2024.03.19
-
神はサイコロを振らない
BIGMAMA
MyGO!!!!!
怒髪天
WurtS
EASTOKLAB
eill
XIIX
milet
East Of Eden
the chef cooks me
- 2024.03.20
-
神はサイコロを振らない
Mr.ふぉるて
いきものがかり
怒髪天
yama
BUMP OF CHICKEN
MAGIC OF LiFE
CRYAMY
AJICO
SUPERCHUNK × NOT WONK
SHE'S
UNCHAIN
Galileo Galilei × BBHF
Tsukasa Inoue
GLIM SPANKY
れん
シノダ(ヒトリエ)
WurtS
Hakubi
ZAZEN BOYS
ザ・クロマニヨンズ
DURAN
秋山黄色×石崎ひゅーい
Amber's
竹内アンナ
TOOBOE
milet
Hello Sleepwalkers
the chef cooks me
- 2024.03.22
-
"HY SKY Fes 2024"
怒髪天
Mr.ふぉるて
さかいゆう
シノダ(ヒトリエ)
キュウソネコカミ
yama
クジラ夜の街
マルシィ
MyGO!!!!!
Creepy Nuts
FABLED NUMBER
a flood of circle
Base Ball Bear
TAIKING
Hakubi
Age Factory
Absolute area
PEDRO × MONO NO AWARE
スピラ・スピカ
ORCALAND
シンガーズハイ
ズーカラデル
- 2024.03.23
-
ヤバイTシャツ屋さん
"HY SKY Fes 2024"
怒髪天
クジラ夜の街
yama
眉村ちあき ※振替公演
ORCALAND
AJICO
原因は自分にある。
Tsukasa Inoue
indigo la End
King Gnu
ExWHYZ
TAIKING
SUPERCHUNK × NOT WONK
EASTOKLAB
Base Ball Bear
MAGIC OF LiFE
Laughing Hick
Creepy Nuts
sumika
東京初期衝動
大塚紗英
フラワーカンパニーズ
"ツタロックフェス2024"
マカロニえんぴつ
Uniolla
離婚伝説
めいちゃん
THE BACK HORN
SUPER BEAVER
虎の子ラミー
TENDOUJI
- 2024.03.24
-
"HY SKY Fes 2024"
眉村ちあき ※振替公演
にしな
いきものがかり
ハンブレッダーズ
MAGIC OF LiFE
さかいゆう
JYOCHO
sumika
indigo la End
東京初期衝動
KiSS KiSS
"ツタロックフェス2024"
Ivy to Fraudulent Game × osage
マハラージャン
cinema staff
GLIM SPANKY
SUPERCHUNK × NOT WONK
めいちゃん
SUPER BEAVER
Newspeak
- 2024.03.25
-
Base Ball Bear
怒髪天
ザ・クロマニヨンズ
SUPERCHUNK
- 2024.03.26
-
神はサイコロを振らない
挫・人間
reGretGirl
- 2024.03.28
-
Hakubi
神はサイコロを振らない
レイラ
リーガルリリー
yama
LEGO BIG MORL
WurtS
- 2024.03.29
-
ORCALAND
いきものがかり
レイラ
BIGMAMA
Mr.ふぉるて
the McFaddin
yutori
Mega Shinnosuke
FABLED NUMBER
Creepy Nuts
佐々木亮介(a flood of circle)
Panic Monster !n Wonderland
Tsukasa Inoue
The fin.
CVLTE
マルシィ
- 2024.03.30
-
キュウソネコカミ
MAGIC OF LiFE
シノダ(ヒトリエ)
神はサイコロを振らない
04 Limited Sazabys / My Hair is Bad / go!go!vanillas ほか
フラワーカンパニーズ
ヤングスキニー
ザ・クロマニヨンズ
Laughing Hick
KANA-BOON ※開催中止
東京初期衝動
BUMP OF CHICKEN
夜の本気ダンス
夜の本気ダンス
Mega Shinnosuke
にしな
This is LAST
the telephones
yama
SEKAI NO OWARI
GLIM SPANKY
SHE'S
kobore
Base Ball Bear
Subway Daydream
TAIKING
People In The Box
マカロニえんぴつ
AJICO
ハク。
MAN WITH A MISSION / サンボマスター / ACIDMAN ほか
indigo la End
Saucy Dog
- 2024.03.31
-
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
東京初期衝動
ヤングスキニー
ORCALAND
フラワーカンパニーズ
神はサイコロを振らない
sumika / THE ORAL CIGARETTES / SiM ほか
MAGIC OF LiFE
いきものがかり
ザ・クロマニヨンズ
ズーカラデル
Mr.ふぉるて
BUMP OF CHICKEN
超能力戦士ドリアン
リーガルリリー
yutori
the telephones
odol
挫・人間
yama
moon drop
SEKAI NO OWARI
This is LAST
People In The Box
マカロニえんぴつ
原因は自分にある。
さかいゆう
怒髪天 / GLAY / さだまさし
Saucy Dog
- 2024.04.02
-
神はサイコロを振らない
SCANDAL
- 2024.04.03
-
ハク。
ヤングスキニー
indigo la End
RELEASE INFO
- 2024.03.20
- 2024.03.22
- 2024.03.27
- 2024.03.28
- 2024.03.29
- 2024.03.31
- 2024.04.03
- 2024.04.05
- 2024.04.07
- 2024.04.09
- 2024.04.10
- 2024.04.17
- 2024.04.21
- 2024.04.22
- 2024.04.24
- 2024.04.26
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
MGMT
Skream! 2024年03月号