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INTERVIEW

Japanese

Some Life

2018年08月号掲載

Some Life

Member:DAIYA-TAN(Vo) you太郎(Gt) RYOMA(Ba) KaeDe(Dr)

Interviewer:TAISHI IWAMI

10代のミュージシャンに出演が限定された"未確認フェスティバル2017"で準グランプリを獲得したSome Lifeが、初の全国流通盤となるミニ・アルバム『Poo』を完成させた。そのタイトルの意味はすばり子供が言う"うんち"。オルタナティヴ・ロックにパンク、ドメスティックなロックからレゲエまで、様々な音楽からのリファレンスをナチュラルに出したと言う。たしかに、何を食べたのかは感じさせつつ、予測不能でユーモアに富んだ曲展開や、歌詞の衝動的感覚に対して、"Poo"とは言い得て妙だ。とはいえ、年を重ねるほど人には邪念がついて回る。身体の赴くままにロックを鳴らすことは決して容易ではない。そのサウンドの成り立ちに迫ったインタビュー。若き才能が弾ける瞬間を見逃すな。

-Some Lifeを結成した経緯から教えてもらえますか?

DAIYA-TAN:僕らはみんな名古屋出身で、小学校からの幼馴染なんです。よく一緒に遊んでいた延長線上で"バンドやりてぇな"って。それが2015年、高校生のときでした。

-そのころには、やりたい音楽は見えていましたか?

DAIYA-TAN:特にはっきりとはしてなくて、みんなで一緒に部屋で音楽を聴きつつ、そこにあったギターを弾いていた、って感じです。

-どういう音楽を共有していたのですか?

DAIYA-TAN:僕は、中学校のころ、FUNKY MONKEY BABYSとか、GReeeeN、ORANGE RANGEが好きでした。ORANGE RANGEはバンドですけど、バンドをやるにあたっての音楽となると、そこはyou太郎の方が詳しかったんです。

you太郎:親父の車から流れてきたLINKIN PARKに衝撃を受けました。そこからNICKELBACKとか、いろいろ聴くようになったんです。それまでも、ONE OK ROCKや RADWIMPSが好きだったんで、バンドをやるという意味では僕が一番近いところにいたのかもしれません。

-そこで実際にバンドを始めて、どういう過程を経て今のスタイルになったのでしょうか?

DAIYA-TAN:やりながら好きな音楽が増えていって、その時々で表現の限界を目指すっていうことを、結成したころも今も思ってやってます。

-みなさんは"未確認フェスティバル2017"で準グランプリを獲られたわけですが、審査されるイベントに出るということに対する意識はどんなものだったんですか?

you太郎:とにかくバンドをやることが楽しくて、じゃあこれで飯食えたらいいなって、そういう感じだよね。

RYOMA:そうだね。まずは楽しいからいつまでもやってたいっていう気持ちは、みんなあるよね。

-"未確認フェスティバル"は、10代のバンドマンからすればどんな存在ですか? 甲子園みたいな?

KaeDe:先輩のバンドがファイナルまでいったのを見て、僕らも応募したんです。最初は音源審査なんですけど、まぁ通らないだろうなって思っていたので、結果が来て応募したことを思い出したくらいの軽い感じでした。

-それで、準グランプリまでいったと。

RYOMA:でも音源審査さえ通れば、ライヴ審査は、観てもらえればいけるとも思ってたんです。だから、最初の音源審査の結果が来た段階では、応募したことを忘れてたくらいだったんですけど、音源が通ってからは、もう一気に優勝するくらいの勢いになりました。でも、準グランプリだったから、結局何も言えねぇ(笑)。

you太郎:今も昔も、ライヴはそれくらい自信を持ってやってます。

-その結果を受けて、今回ミニ・アルバム『Poo』をリリースすることになった感想は、いかがですか?

DAIYA-TAN:前のミニ・アルバム『24/7』(2017年リリースの1stミニ・アルバム)は会場限定だったんで、やっと全国のCD屋さんに置いてもらえるようになって、自分たちが好きなアーティストの作品と並ぶことには純粋に憧れもあったし、たくさん売りたいと思います。

-(音源を聴いて)名古屋の街の感じを思い出したんです。例えば栄だと、狭い区画に様々なカルチャーがうごめいています。ひとつのビルの中に、多くの若手が演奏するライヴハウスがあったり、老舗のクラブがあったり。

DAIYA-TAN:タイトルの"Poo"は、うんちのことなんですけど、普段自分たちが触れているカルチャーや聴いてきた音楽など、刺激を受けてきたことを素直に思いっきり出そうっていう意味なんです。

-ちょっと突っ込みを入れると、出るものっていらないものですよね(笑)。

DAIYA-TAN:うわ! その発想はなかった!

-ある意味、バンドってそういう無駄に真価があるみたいな。ネガティヴではない自虐で、ゴミとかクソとか、言うことあるじゃないですか。

KaeDe:なるほど、それでいきましょう(笑)。

-とにかく、できるだけ生理現象的というか、自然な感覚でアウトプットする、ということですよね。

KaeDe:そうですね。でも、そうあろうとすることが、逆に難しかったりもするんですけど。

DAIYA-TAN:やっぱり周りの目を気にすることもあるし、伝わりやすさとか、そういう気持ちって制作するときに入ってくるから。