cinema staff 「萌えもemo」【第69回】

COLUMN

このコラムを書いているのは10/1、もう涼しくなってきてしまいました。
cinema staffの15周年のツアーも一旦大阪のセミファイナルを終え、11月5日のファイナルZepp Shinjuku (TOKYO)を残すのみとなりました。今回も各地良い酒場が周れた充実したツアーになったかと思います。寂しい。
その中でツアー13本目、山菜も海鮮も最強の街、金沢でも最高の酒場出会いがありました。
このツアーはスタートが早め、ということでライブ後でもまだ良い酒場が空いているというナイスな時間設定。金沢のライブ後も一人行きたかった酒場目指して歩いていると......気になる外観の酒場を見つけてしまいました。こうなったら出会いなので入るしかありません"味村"。

ボードにぎっしり書かれた完璧なメニュー表。粋なお通しでもうビール1本空きます。大将は無口かと思えば魚を見せながらとにかく色んな説明をしてくれて悩んじゃったのでとりあえずオススメで刺身を。中トロと赤いか。確かに美味い。金沢の日本酒"加賀鳶"と合わせて。
もう1品は知らなかった金時草の酢の物を注文。ちょい苦味がちょうど良いなあ、なんて思って飲んでたら綺麗な若い女性が一人入ってきてカウンターの隣席に。大将との会話からこの方も金沢の人ではない感じで飲み屋好き、飲みっぷりも素晴らしい、そうなると僕も負けじとカッコよく飲みてぇなどと思ってしまいペースが上がる。ここから何かが生まれて面白い展開あるか？......そんな邪念が浮かぶも、いやいやここでもう1杯いってよかったことなんてほぼないよねってことで我慢して会計、これが正解だったと思い込みつつこの後馴染みの店に行くも満席で入れず断念......周りのペースに左右されちゃうなんてまだまだ酒場レベルが足りないなと感じた日でした。なんてそれも嘘ですね毎日テキトーに飲んでテキトーに酔っ払う日々ですから、とにかく最高の店でしたし金沢、大好きな街です。

さて、ツアーの合間にも東京では好きなバンドが沢山来日していたということで行けるやつは全部行ってました。そのうちの一つ、USハードコアバンドBotchの来日。再結成して日本にも来てくれたということで東京二日間とも行ってきたのですがマジで凄まじかったです。
ということで今回の1枚はBotchの1998年リリース1stアルバム。
ISISやBenton Falls等も手掛けるMatt Bayles（Minus The Bear）レコーディング、ヘヴィーでテクニカルなリフ、変拍子、複雑展開、凶暴スクリーム、スローテンポなサウンドまで緩急、圧倒的サウンドを確立してます。
このバンドの後These Arms Are Snakes、Minus The Bear、Russian Circles、Sumac等へと繋がっていく、こういうの追っていくのも面白いです。
（ちなみにここのコラムでも書いてるかもですが僕と三島（想平／cinema staff）がやっているpeelingwards立ち上げた時の一番の指針はThese Arms Are Snakesです）
2023年も終盤、悔いのないように飲み続けます。

cinema staff

2003年、辻友貴（Gt）、飯田瑞規（Vo/Gt）、三島想平（Ba）で前身バンドを結成。2006年に久野洋平（Dr）が加入し、現在の編成となる。2008年、残響recordより1stミニ・アルバムをリリースし、2012年にメジャー・デビュー。オルタナティヴ、エモ、ポスト・ロックに影響を受けたセンス溢れるポップなメロディと、対照的な直情的で衝動性の強い攻撃性を持ち合わせたギター・ロック・バンドとして人気を高めている。2021年には4年ぶりのフル・アルバムをリリース。2022年10月、5年ぶりの日比谷公園大音楽堂ワンマンを実施。2023年1月にヒトリエとのスプリット・ツアー、4月には主催フェス"OOPARTS 2023"を開催した。7月に会場限定盤EPと野音ライヴを収めたBlu-rayを同時発売。11月5日にデビュー15周年記念ツアー最終公演をZepp Shinjuku (TOKYO)にて行う。

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