cinema staff 「萌えもemo」【第16回】

COLUMN

cinema staff 「萌えもemo」【第16回】

2014年12月号掲載

cinema staff

色んな酒場に通っているとガンコオヤジ的な店主にたまに出くわします。この間もある街にハシゴ酒しに何軒か行ったのですが、そこの一つがそうでした。細い路地にひときわ目立つにぎやかな見た目のお店。店内もごちゃごちゃ、カウンターのみの8人も入ったらいっぱい。うん、いい感じ。オヤジさんはドッッシリとしたいかにもって感じの店主、とその息子さんで経営しているみたいでした。ドリンクを頼んで待ってると、一度店を出てどこかで飲んでたっぽい若めのお姉さんが戻って来ました。ちょっと酔っ払ってる感じを見てオヤジさんは「もうあんたはダメ、帰んなさい」とズバリ。客のお姉さんが「お願い、酔っ払ってないよ、いいよね」と居座ってると「まだいたのかい、帰んなさい」。今度は「あと一杯、いいじゃない～」と可愛くおねだりすると、だいぶ強い口調で「ダ～メ、帰れ」と言い放つ。隣でドキドキしながら萎縮して見てましたが、ついにはお客のお姉さんが負け、ちょっと寂しそうな顔で「また来まーす」と出て行きました。オヤジさんは僕含め他のお客さんに「あーゆうのは他のお客に迷惑をかけるから、ダメなんや、うちは。ごめんね」と。可愛いお姉さんの「もう一杯だけ」すら許さずその態度突き通したのは凄い。この後来た酔っぱらいサラリーマンの団体も有無も言わせず帰らせたのもさすが。もう売り上げとかじゃないんですね、いいですわ～このぶれない感じ。好きです。
音楽もぶれてないアーティストが好きだなぁ、と思い、自分もそんなバンド、人間になりたいなぁと思ったハシゴ酒でした。

おっと、酒話が長くなりすぎましたね。今回はぶれないニューエモバンド、gatesというバンドの一枚を。

この記事が乗る頃にはもうCDが発売されてるでしょうか。まだEPしか出てなかった彼らですが、ついにフルアルバム。日本盤はFriend of mineから「Bloom & Breathe」。
ココまで振り切ったメジャー感のあるエモバンドは久しくいなかったと思います3ギターの5人組。ゲットアップキッズばりの疾走感ある曲あり、ジミーイートワールドのクラリティ時の切ない空気感、マイナスザベアーのヘンテコ感、タッピングフレーズ、それからなんといってもサビの突き抜けるボーカリゼーションが超気持ちいい～。もちろんミネラルやらいろんなエモバンドの影響だってアルペジオフレーズなんかから感じまくります。メジャーっぽさとギリギリのラインの楽曲がたまりません。
ミュージックビデオなんかも金かかってそうで綺麗な感じだし、向こうではもう既に売れてるのかもしれませんが、日本でもこれは本当に売れて欲しい。
ライブ映像ならYouTubeで「gates audiotree」検索すると良いライブ映像ありまくり！ライブ映像見ると分かりますが、ロンゲ髭野郎、シュッとしたイケメン、ガタイのいいドラマー。。。メンバーのキャラ分けもできちゃってるってのもなんか良いですよね。背高いしライブ映えするし。
あぁやはり生で観たい。そしてcinema staffでサポートしたいなぁ。クアトロとかでね。誰か関係者コレ見てたらお願いします！笑　なんて。

とにかく最高です。今年最後のビッグリリース！

良いお年を！！！！

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