Japanese
リツキ
2017年12月号掲載
Interviewer:秦 理絵
-好きで聴いてた音楽にも何か満たされないものがあった?
そうですね......曲を聴いていても、"ここはこうじゃない方がいいな"とか思うんですよ。あとは自分の気持ちと、曲を作る人の状況が違うから、せっかくいい曲なのに自分にはよくわからない部分があったりして。
-100パーセント自分の想いを代弁してくれるわけではなかったんですね。
だから自分で作ろうと思ったんです。
-自分で作るようになってからは"これが聴きたかったやつだ"って思えるんですか?
そうですね。"ここ気持ちいい"っていうメロディがあるんですよね。
-なるほど。ちなみにそれまでライヴの経験もなくて、"未確認フェスティバル"が初ライヴだったんですよね?
3次審査の渋谷TSUTAYA O-WESTでやったのが初めてでした。2日間あったから前日に会場を見に行って。そのときは"こんなに人が入るんだ"って緊張しましたけど、"3次まで来られたんだから曲は大丈夫だろうな"って考えて、本番はリラックスできましたね。
-スタジオで結構入念にリハーサルをやったんですか?
2回ぐらいです。そもそも立って歌ったことがなかったんですよ。マイクを使ったことも、アンプにも繋いだこともなかったので、その確認をしに行っただけでした。
-それで本番?
はい。
-最近はライヴも増えているみたいですけど、慣れましたか?
あんまり変わらないですね(笑)。ライヴハウスの方が緊張しますし。
-それこそライヴハウスは直接リツキさんの歌を聴いてもらえる場所ですけど、そこで歌うことに関してはどう感じてますか?
ちゃんと伝わるように歌わないといけないなと思っています。見せ掛けとか、嘘っぱちとか、本心から歌ってないのは嫌なので。あとお客さんはお金と交通費を払って来てくださっているので、そのプレッシャーも感じながら一生懸命やっている感じです。
-まだライヴを楽しめてる感じではない?
ミスしちゃったりして、悔しいことの方が多いですね。
-いま将来の夢はミュージシャンとかも考えていますか?
うーん......前までは考えてなかったんですけど、グランプリを獲ってからは、続けてみたいなと思うようになりましたね。
-そのグランプリ獲得からわずか4ヶ月でリツキさんの初音源となる『DAWN TO YOUTH』がリリースされるわけですけど。もちろんレコーディングも初めて?
いや、実は3次審査の前に会場で物販を出すためのCDを作ろうとしたことがあったんです。でも気に入らなくてやめちゃって......
-あ、そうだったんですか。どこが気に入らなかったんですか?
人にお金を払って聴いてもらうのは良くないっていうレベルだったので、もう自分でも二度と聴きたくないです。そのあとのファイナル・ステージのときも、CDを売ろうと思えば売れそうだったんですけど、たぶん生半可になってしまうと思ってやめました。
-そういう意味ではリベンジのレコーディング?
とにかく超不安で苦手意識しかなかったですね。
-"未確認フェスティバル"でも披露した「偏見」と「角で会いましょう」のほかは、新しく書いたものになるんですか?
そうですね。やっぱり、作品としてリリースするなら、バランスも考えてこういう曲が欲しいなっていうのもあったので。レコーディングが10月15日だったんですが、「笑顔のイデア」はレコーディングの3週間前、「スコットランド・ダンス」は1週間前に作ったんです。
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