Japanese
ボタニカルな暮らし。
2025年02月号掲載
Member:Siyo(Vo) 三谷 乾仁(Ba)
Interviewer:山口 哲生
"令和の時代に、捻くれ者たちが見つけた新たな楽園"を体現する、東京発の5ピース・ポップ・バンド、ボタニカルな暮らし。が、初のEP『S'more』をリリースした。"ふわパキ"をテーマにした本作は、柔らかながらも色鮮やかなグッド・ミュージックがずらりと並んでおり、今後の"ボタくら(ボタニカルな暮らし。)"にとって1つの軸となる大充実作となった。バンドを代表して、ヴォーカルのSiyoと、ベースでリーダーの三谷乾仁の2人に、バンド結成からEPの制作背景までじっくりと話を訊いた。
-結成は2021年。リーダーの三谷さんが、学生時代にジャズ・セッションをしていた仲間を集めたところから始まったそうですね。
三谷:そうですね。Siyo以外のメンバーとは、学生の頃にバンドを一緒にやっていたことがあって。そのときはジャズとかR&Bとかのインストものをやっていたんですけど、ポップスをやるならヴォーカルを入れなきゃと思って、Siyoに入ってもらってボタくらができあがりました。
-ポップスがやりたいというのは前提にあったんですね。
三谷:音楽をやるのであればポップスがやりたいと思ってはいましたね。ただ、メンバー全員ジャズ研出身なんですけど、ジャズ研ってヴォーカルが意外といないんですよ。
Siyo:うん。少ないです。
三谷:それでヴォーカルの人とあまり巡り会えなかったんですけど、自分が大学を卒業したタイミングで、自分が所属していたサークルにSiyoが入ってきたんです。自分は卒業していたけど、いろいろあって知り合うことができて、声を掛けて一緒にやり始めた感じでした。
-Siyoさんは声を掛けられたときにどう思いました?
Siyo:最初は(三谷が)OBの先輩で、私が2年生だったんですけど、いいんですか......? みたいな感じではありましたね。それで最初にオーディションみたいなのがあったんですけど。
三谷:テイだけどね(笑)。
Siyo:でも、その後に連絡が来なかったのでダメだったかと思っていたら、半年後ぐらいに"やります"って言われて、なんだそれ? って(笑)。
-(笑)結構間が空いたんですね。
三谷:当時自分は正社員で働いてたんで、あまり東京にいることもなく、活動しようと思ってもなかなかできないなぁみたいな感じだったんですよね。結局、2年間しっかり働いて、バンドを始めるタイミングで会社を辞めたんですけど、それが2020年の3月だったんです。まさにコロナにぶち当たって、ここからどうやって活動するの......? みたいになってしまって(苦笑)。でも、家にこもらなきゃいけない時間が長かったので、そのときに作曲ソフトを使い始めるようになりました。それまでほぼ作曲をしたことがなかったんですよ。
-そうなんですね。
三谷:学生のときにちょっとやったことはあったんですけど、ポップスを作ったことはなかったので。なので、ソフトを使って作曲し始めたのが2020年の4月からで、そこから曲が少し溜まってきて、2021年の8月に1stシングル(「Bitter Coffee」)を出したっていう感じですね。
-なるほど。Siyoさん以外のメンバーの皆さんとはバンドをやっていたとのことでしたけど。
三谷:バンドというか、大学のサークルの定期演奏会でやるような感じが多かったんですけど、付き合い的にはもう結構長いですね。ギターの谷澤(友和)は同期なので、かれこれ10年以上の付き合いになるし、サックスのはるまきも10年ぐらいか。
-ドラムの中西(和音)さんも?
三谷:和音君とは2個差なんですけど、彼は大学1年の頃からジャズ研界隈では有名なドラマーで。彼が大学1年のときに別の企画で一緒にバンドをやったことがあったんですけど、この子いいなと思って、そういうところから楽器隊が集まっていった感じでした。
-本格的にバンドを一緒にやるのであれば、このメンバーが良かったと。
三谷:大学を卒業するタイミングの定期演奏会もそのメンバーで出たんですけど、このメンバーでこのままやっていきたいなぁと思っていたので、そこは結構大きかったかなと。バランスが良かったというか。
-バランスですか。
三谷:ジャズ・バンドって、最小単位はデュオとかトリオとかですけど、それでポップスをやるとなると若干音が足りないなと考えていたので、このメンバーにヴォーカルを足したらすごくいいバンドになりそうだなと思って。前々から声は掛けていたんですけど、タイミング的には2021年になったっていう感じでしたね。
-皆さん快諾でしたか?
三谷:みんな音楽はこれからもやっていこうみたいな感じだったので、マインドは同じだったと思います。自分もそうですけど、働いていたけど辞めたりしてますし。結果的に今社員で働いてるのって......。
Siyo:1人ですね。サックスだけ。
三谷:だからみんな音楽に対するマインドはあったんだと思います。
-三谷さんはそれまでポップスを作ったことはなかったとのことでしたけど、いつも曲を作るときはどう進めているんですか? セッション的に作ることが多いんですかね?
三谷:いや、作曲を始めたのが家ごもりの期間だったのもあって、みんなでスタジオに入って音を出して作るみたいな手法を最初はあまり取っていなかったので、結構自己完結な感じというか。例えばメロディが浮かんだら、とりあえず作曲ソフトに入れて、コードやドラム、ベースを付けてみたいな感じで肉付けしていくことが多いです。スタジオで音を出して作ったことってあんまりないよね?
Siyo:うん。あんまりないですね。三谷さんが曲を書いてきて、アレンジとかはみんなで考えて、私は私で歌詞を考えてきて......みたいな感じですかね。
三谷:なので、わりと自分の頭の中と、家のパソコンから始まることが多いです。
-頭の中にあるものを形にする際に、こんな曲を作ろうというテーマみたいなものを決めてから取り掛かるのか、ぼんやりと思い描いているものを形にしていくのか、どんな感じですか?
三谷:ここ1年ぐらいは、こういう曲を目指して作ろうみたいなものもあるんですけど、今まで出してきた曲の大半は、自分のちょっとしたアイディアから始まっているものが多いので、後付けでこんな方向性にしていこうみたいなものが多いですね。こういうメロディならこんなアレンジがいいんじゃないかと自分でも考えますし、メンバーと話して意見を貰いながら作っていくのが結構多かったです。
-ちなみにですけど、Siyoさんが加入されたときは、まだ曲はない状態だったんですか?
Siyo:数曲ありました。最初に出した「Bitter Coffee」と、「とけてく」(2021年11月リリース)と、あともう一曲ぐらいあったかなぐらいでしたね。
-初めて曲を聴いたときの印象というと?
三谷:気になる(笑)。
Siyo:(笑)その時期もいろいろな人と音楽はやっていたんですけど、自分にもこだわりがあって。これが嫌だみたいなものがあると歌詞が何も浮かんでこないんですけど、サッと浮かんだので相性はいいなと思いました。それこそ「Bitter Coffee」はダーッと出てきたし、「出ていけ!カレシ!」(2024年リリース)も早かったし。
-Siyoさんのこだわりというのは、特にどんな部分ですか?
Siyo:フィーリングですけど、"なんかダサいな......"とか思っちゃうと、何も浮かばなくて嫌になっちゃうんです。メロディが単純すぎる、逆に複雑すぎる、私らしくないとか。
-そういう部分が出てきたら、"ここを直したいんだけど"みたいな提案をしたり?
Siyo:"ここのメロディが嫌だから変えてほしいんだけど"とか"ここ長いよね"とか、結構言いますね(笑)。(バンド内で)私が一番言うかも。それを三谷さんに言うと"じゃあこうしますか?"みたいな。もちろん言うだけじゃなくて一緒に考えますけどね。
三谷:やっぱりヴォーカルなので、そこの意見は大切にしたいところですよね。
-お話に出ていた「Bitter Coffee」から楽曲を発表していくにつれて、音楽性も広がっていきましたし、それに合わせてSiyoさんの歌の表情も増えていきましたけども、Siyoさんがここまで曲を作ってきたなかでどんなことを感じていましたか?
Siyo:三谷さんはハマっているものに影響されやすいし、私もそうなので、三谷さんは今こんな気分なんだなぁと思いながら(笑)、そこに自分が共感できるものを探して歌詞にするっていう感じなんですけど、毎回結構面白いですね。また全然違うのが来たなぁみたいな感じで。
-三谷さんは、そのときのモードというか、ハマっているものがすごく出ると。
三谷:出るときもあれば、もちろん昔から好きなものが出る部分もあったりしますね。やっぱりテーマみたいなものを決めて作るときは、今現在自分が聴いているものとか、世で流れているようなものを聴いて参考にすることのほうが多いのかもしれないです。
Siyo: 2人とも結構流動的というか。
三谷:そうだね。
Siyo:"絶対にこれがやりたい!"みたいに音楽性をすごく絞っているわけじゃなくて。そういうほうがファンの人は聴きやすいだろうなっていつも思っているんですけど、なんていうか、泥みたいな感じというか。
三谷:泥?
Siyo:固まるわけでもないし、スムーズに流れてどんどん変わるわけでもない、みたいな。そういう感じだと思ってます。
-ここまで発表してきた曲の中で、Siyoさん的にご自身の趣味と合っていたり、好きだなと思ったりした曲というと?
Siyo:いろいろありますけど、「春にあこがる」(2023年4月リリース)は好きでしたね。ボタニカルな暮らし。っていうバンドのイメージと私の中にあるものとで、共通するものがあって。北欧っぽさというか、海外っぽい感じが少しあるんだけど、色合いがポップなものが好きなので、そこに近いものが一番ある曲だなと思って気に入ってます。
-"ボタニカルな暮らし。"というバンド名って、Siyoさんが入ったときにはもうすでに決まっていたんですか?
Siyo:入ってからでしたね。
-なるほど。バンド名の由来をバイオグラフィで拝見したんですが(※当時メンバーが足繁く通っていた名店"吉祥寺どんぶり"のボリュームたっぷりの丼の写真を、"#ボタニカルな暮らし"と付けてSNSにアップしていたことに由来)、エピソード的にはバンド名と......。
三谷:結びつかないですよね。
-はい(笑)。そこも面白いなと思いました。
三谷:ひねくれてる的な感じのこともたぶん書いてあったと思うんですよね。
-そうですね。"令和の時代に、捻くれ者たちが見つけた新たな楽園"という。
三谷:だから、お洒落な感じやそういった暮らしをしている人たちを、なんていうか......。
Siyo:うん。まぁ、眺めているというか......。
三谷&Siyo:"やってんなぁ......"みたいな。
-ははははは(笑)。
三谷:そういう感じの人たちが集まっている感じではありますね。
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